待望異世界でネタスキルを選んで屁理屈と妄想でチート野郎になって思うまま好き放題に楽しく過ごして行きます(略)

復活のおたけさん

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1. 異世界デビュー

お待ちかねの検証

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 ずっと試したかった魔法の確認を。

 流石に攻撃魔法は使えないけど、やっと発動出来る。ここなら人目を気にせずに検証出来る。


 * *


 って思ってやってみた所、やっぱり魔法ってすげーや。ファンタジーにしてファンタジーに非ず。ここは魔法のある世界の現場です。


 生活魔法のライト、ファイア、ウォーター、クリーン、クロックは、全部名前通りの検証結果で、想像通りの効果だった。

 取り敢えず着火するのが目的のファイアのはずなのに、生活魔法って括りの魔法のはずなのに。『炎の精霊の加護』のお陰で若干違ったようだった。若干?

 いや。結構。それなりに?

 熱さも感じなかったからセーフだったとだけ。ちょっとびびったとだけ。……


 流石にこっちの世界の『一般教養・一般常識』でも『加護』に関してはノータッチ。ノーライフ?

 加護って凄いもの。とっても有り難いもの。持ってたら自慢出来ちゃうけど、軽い気持ちで他者に言っちゃダメ。って位の認識だから、それじゃ元の俺の認識と一緒じゃん。二次元情報が主だけど。って事で終了です。


 部屋にも異常無し。控え目に発動しといて良かった。生活魔法なんだから、その辺の安全装置みたいなものがあったのかもしれない。

 火魔法に関しては、これを踏まえて町の外に出てから、誰も居ない事を確認してから検証する事にします。

 一応、俺が取得してるのは初級火魔法だし。変に目立つ事はしちゃいけない。

『力』があるって示す必要なんて無いのだから。俺は行商人。戦闘民族じゃない。


 こほん。

 何気にクロックが便利だった。アラーム機能も付いてるし。

 一々時計を見なくても、スマホを取り出したり、壁掛け時計を探したりしなくても、今何時だっけ? なんて思うだけで大丈夫。ふっと頭の中に現在時刻が浮かんで来る。

 アラーム設定も自由自在。時間が来ると、ぶぶぶぶ、ぶぶぶぶって感じで頭の中で音がするような感覚があり、時間が来た事を知らせてくれる。

 強制的に感じる違和感が凄いから、これなら熟睡してても起きられるんじゃないかな。痛みは無いから脳梗塞ではないと思いたい。

 残念ながら音声は流れないけど。可愛い女の人の声とか、眼鏡を掛けた遣り手の秘書っぽい女性が語り掛けてくれる事もなかったけど。

 しかも消費魔力は『1』以下。流石、生活に根差した魔法。有り難い。


 他の生活魔法は、現象を具現化する為か、現実世界にそれなりの干渉をするせいか、消費魔力は最低『1』。

 より明るく、より長く、より早く、より多く、より綺麗にしようとすれはする程に、必要な魔力は増える仕組み。


 色々使いまくってたら、流石にそれなりに減っちゃった。

 多分、気持ちが良過ぎてクリーンを掛けまくったのがいけなかった。いや。いけない事ではなかったけど、イキたくなっちゃったからイカせちゃった?

 気持ちが良かったから。これは癖になるやつだ。ぞわぞわしてそれなりに。もぞもぞしてもっこりに。

 グレートアップした息子が程よく反応してた。集中的に掛けてみたら尚更に。

 もう息子とは呼べないか。大きくなりやがって。腕白に、逞しく育ってくれて嬉しいよ。変身か。

 息子はいつまで経っても息子。いつまでも立っては居られないけど。お疲れさん。


 そう。部屋中にも掛けてみた所、想像通り上手く発動してくれた。発射物じゃない。クリーンの方ね。身も心も部屋もすっきりだ。掛けたが色々掛かってる件。

 汚れと認識する物なら、魔力次第で跡形もなく綺麗にする事が出来る事も分かった。これは有用だ。結構な魔力を持って行かれたけど。

 中々しぶといからな。あの汚れ? 命の息吹?

 不快な臭いまですっきりさっぱり。生まれ変わったみたい。実際に生まれ変わったんだけど。
 

 体が大きいからと言って出る量も多いとは限らないのだろうけど、この世界での初出しタイムからの賢者タイムは、こうして迎える事になった。ちょっと早過ぎた? まさか独りで迎える事になろうとは。

 10歳若返ったのもあるけど、興奮し過ぎもよくないな。きっと、初めての魔法の発動に興奮しっぱなしだったし、可愛いけも耳ちゃんと近接でコミュニケーションしちゃった後だったから。

 そうだそうだ。そんな妄想大爆発で立派に育った息子も大爆発だっただけの事。俺の異世界生活。楽しみしか妄想出来ない。賢者タイム中なのに。



 それと、ここぞとばかりに光魔法も試してみた。レベルに応じて効果が高まる光魔法。

 癒しの光で体力を弱回復出来るし、状態異常も軽減させられる。だけじゃない。

 初級とは言え、本家光魔法。生活魔法のライトなんて比じゃないレベルの明かりを灯せたし、目眩まし攻撃にも使えそうなフラッシュも体感出来た。ま、マブかった。

 凝視してた俺が悪かった。使う時は目を逸らして対象に向けて使いましょう。


 それに、身体能力向上に耐性向上なんて効果も発揮させられるから、使い様に依っては、夜の性活がより良く楽しめる事になるだろう。

 なんと素晴らしい光魔法。昼も夜も希望を照らしてくれる魔法。ああ。取得出来て良かった。がんがんレベルを上げてやる。

 そして、何者にも負けない息子、延いては俺を育てるのだ。益々希望の光が見えて来た!


 まあ、町に居る時でも常時発動しておきたいレベルの魔法だし、普通に健康的な生活を営んでれば、勝手にどんどん上がるかも。健全な性生活も営まなくちゃ。これはある意味ドーピング?

 
 やけに魔力が回復するのが早いなあ、とか思ったら。これがユニークスキル『引きこもり超回復』の効果だと分かった。

 考えてみれば、これも独りでの部屋に引きこもり状態。ならば回復力は3倍になってると。ただ宿の部屋で魔法の検証してるだけなのに。独りで。これまでも、これからも? ……


 複雑な気持ちはあるけど、引きこもりを助長させてしまうかもしれないけど、これはこれで良いものだ。引きこもり万歳。

 賢者タイムと合わさると、回復力は5倍くらいになるのかな? ならないか。精力使って魔力を回復って、そんな訳ないわな。回復してくれるだけでも有り難い。

 でも、しっかり体力も減ってたから、やるのも出すのも程ほどにしないといけない。いや。イケたけど。やり過ぎ注意。そういう事だ。

 だが、1日に何回出せるかなんてチャレンジするような年じゃないけど、こっちの世界で生まれ変わったんだから、その辺の検証も必要か?


 うむ。

 それはそれで必要そうな検証だ。この年齢での限界を知っておくというのも意味があるだろう。

 身体が違えば具合も変わるのだろうし、何でもやってみないと分からない事もある。人から聞くのと実際にやってみるのとじゃ大違いなんて事もある。

 ならばこの手で試してみないと。手で、……。

 手では試したし、体でも、息子でも?

 ……

 相手が居てこそ分かる事もある。……


 人間だけじゃない種族も居る世界。各種けも耳ちゃん族を始め、獣人、エルフ、ドワーフも。ドワーフはいいや。もふもふしてない獣人族も。

 年齢は勿論、肌の色の違い、育った文化の違いだけでも具合に差があったんだ。主に大きさとか積極性とかだったけど?

 それがこちらの世界では、そもそもの種族が違うのだ。その可能性たるや無限大? とは言わないけど、それなりに好みで選びたいけど。気合いを入れて検証して行かないと、そんなにイケないぞ? なんて。


 ユニークスキルの『孤高のチャレンジャー』は、あくまでも独りで新しい事を始めると経験値が溜まりやすいというもの。悪魔のような設定をありがとう? 違うか。

 これはそっちの話じゃなかった。

 独りでやっても虚しいし、そっちの経験値は2人で溜めるもの。いや。2人以上で、溜まったものを出す所? しっかりと、がっつりと、ばっちりと。


 そういうお店はちゃんとあるみたいだし、なんなら奴隷制度のある世界。性奴隷なんて言葉も普通に使われてるみたいだし、実際にそういうお店もあるようだ。

 楽しみだ。既に賢者タイムは終わってたか。逞しくなったものだ。

 流石、異世界。流石、光魔法。流石、俺?

 ああ。着けているだけでも体力、魔力を微回復させる効果がある『ヒーリングリング』のお陰もあるのか。

 更に、魔力を流すとヒールの効果が得られる聖魔法が付与されたシルバーの指輪。

 序でにやってみよう。

 ていっ。

 おおっ!

 クリーンよりも更に心地良い。流石、本家?

 これまた違った感覚。ぞわぞわしないのが聖魔法? まあいいや。


 やる気が出て来た所で、そっちのヤル気はちょいとだけ置いておいて。また後にして。

 さあ。お次はユニークスキルの検証の時間です。この為に生きている。この世界で生きて行く。そんなスキルがこれ。

『ビール製造』

 僅かな魔力で思いのままのビールを製造する事が出来る。

 まあ、なんと素晴らしいスキルなんでございましょう。正にネタスキル。

 異世界に偉大なる1歩を踏み入れた記念。可愛いけも耳ちゃんと言葉を交わした記念。初めて魔法を使った記念。初めて独りでイった記念。なんでもいいけど、早速使ってみます。


 勿論、無詠唱。これ基本。詠唱こそ正義。いかにそれらしい文言を謳えるかで威力が変わる。なんて思ってた時期もあったけど。そんな時代もあったけど。

 そんな詠唱してるうちに殺られちゃう。可能性は高くなる。詠唱次第でどんな魔法を放つか分かってしまえば、それだけ対応もし易いだろう。

 出来れば魔法名も言葉にしたくないけど、それじゃ発動してくれない。そこは仕方ない。そういう仕様の世界です。


 ある程度の溜めは必要かもしれないけど、それはあくまでも意識を集中したり、魔力を込める為のもの。

 それも訓練次第でよりスムーズに、呼吸するように自然に、滑らかに。いつでも素早く無意識に同程度の威力の魔法を安定して繰り出せるようになるのが魔法使いとしての矜持きょうじ。上級者の証だそうだ。


 俺のは初級だし、初心者だ。道のりは遠く険しいか。出来る事を出来る時にこつこつやって行く。それだけだ。

 これも、こっちの世界での『一般教養・一般常識』がそう教えてくれている。気がする?

 出切る(出し切る)事を出来る時にしこしこやってイク? 抜く?
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