待望異世界でネタスキルを選んで屁理屈と妄想でチート野郎になって思うまま好き放題に楽しく過ごして行きます(略)

復活のおたけさん

文字の大きさ
25 / 44
1. 異世界デビュー

町歩き2 鍛冶屋

しおりを挟む

 雑貨屋を出て町ブラ再開。

 町外れに向かって行進中。

 俺の勘が告げる。いい流れの時にはいい発見がある。事が多いけど、一転、真逆の仕打ちを受ける事もある。

 気を付けろ。

 それはいつもか。


 やっぱり、ドワーフって職人さんが向いてるだけに、武器屋とか、防具屋とか、鍛冶屋とかなら間違いないんじゃないかと思われる。

 取り敢えず、仕入れの目的もあるから、武器、防具屋は後回し。買うつもりはないけど、覗いてみるつもりはある。

 実物を見るって大事だし。やっぱりファンタジーの世界に来たのだから、向こうの世界じゃ有り得ない本物の武器や防具は直接見たい。


 誤ってぶつけちゃうと簡単に壊れちゃうプラスチック製品や、刃物が付いてない光るだけの玩具とは違うのだよ。

 ポリカーボネートの盾は持った事があるけど、ネーミングの由来は、警察が使うからじゃない。警察の車がボネートするからでもない。ボネートって何? 分からない。

 ポリをカバーしねえと。って所から来たんじゃないって事は知っている。

 ……


 そんな興味本位なだけに、やっぱり後回し。全く関係ない話でも、独りで歩いてる時に気を紛らわすには丁度いい。フラグを立てないようにするにはこれがいい。


 おっと。ここか?

 ここなら居てくれるかな?


『鍛冶屋』


 店名は、……。

 ここも無い。のかな。うん。無さそうだ。

 看板は、炎の中に金槌がデザインされている。

 でもこれって、ただ炎の中で金槌が燃えちゃってるんじゃね? って感じ。でも言わんとする事は理解出来るから、そこには突っ込まない。敢えて言う事もないだろうし。


 鍛冶屋って、火事やー。って感じに熱気が出てるイメージだったけど、煙も見えないし、音もしない。休みかな?

 それなら仕方ないけど、『closed』とか『お休み』とか『閉店』とか。表示は何も無い。表示の仕方でも個性が出て面白いのに。

 チャレンジするだけしてみよう。扉が開くか開かないか。それは力を入れてみないと分からない。


 さあ。今回はちゃんと用件はあるぞ。昨日のポーション専門店のように、乗りで入る訳じゃない。

 鍛冶屋なんだから、色んな物が置いてあるのだろうし、何かと仕入れるつもりで訪問する予定。

 あるかどうかは分からないけど、農具とか、包丁とか、メンテナンスキットなんかを仕入れたいとは思ってるから、あったらいいなって感じで入ってみる事にします。

 どうだ。これなら怪しくないだろう。まさか、ただドワーフに会いたいってだけで訪ねて来たとは思わないだろう。俺も成長しているのだ。この年でも。


 はい。どうも~。

 って感覚でそろりと扉に力を入れてみる。

 うん。開くな。

 このまま扉を開いてゆっくりと店へ入る。


 うん。鍛冶屋って感じ?

 開けた瞬間から奥の方でガンガンと何かを叩き付けるような金属音が聞こえてくるようになった。それと熱気もやって来た。火事やーって程ではないけど。


 奥に長い建物なんだろう。流石に見えないけど、外への防音対策、防火対策はバッチリって事か。

 こんな音させてたら、隣の店に大迷惑だろうし。ちょいと寂れた商店街の一角って感じだったけど、普通に両隣でもお店をやってたし。

 壁もそれなりに厚そうだけど、恐らくファンタジー的な方法で仕掛けがされているのだろう。さっきまで全く聞こえてこなかったはずだから。


 でも、それならお客が入ってくる店内もそれなりに対策しとけよな。って思うのは普通だろう。せめてそこの扉も閉めとけよって思う。店番もあるだろうから仕方ないのかもしれないけど。

 ああ。客が来てから閉めればいいんだな。俺の早とちり。ごめんなさい。

 さて。

 店番は居ないって事は、皆奥に行ってるのか、そもそも1人でやってるのか。可愛い受付嬢は居ないのか。

 これは大声出して呼ぶやつか? それとも暫く待ってから声を掛けるべき?

 最低でも音が止むタイミング位は計るべきだろう。それ位の気は使わないと怒鳴られそうなのはテンプレだろうし、それ位の心の余裕はある。

 ……

 ……


 やっぱり煩い。そして長い。

 鍛冶って職人芸だから、1度打ち始めちゃうと切りのいい所までやらないと熱が冷めちゃうって感じだったっけ?

 炎の熱と気持ちの熱を掛けてみた。

 集中して打つから、納得のいく所までは休めないし、品質的にも良くないって感じでもあったっけ? でもやり過ぎると鬱になっちゃうとか?

 打つと鬱。鬱に打つ! これはあまり上手くなかったか。さっきもか。

 まだかな。

 おっ?

 音が止んだ。か?

 ……


「おお。すまないな。誰か来た事は分かってたんだが、途中で止める訳にはいなかったからな」

 奥で来客のチャイムでも鳴るようになってたのだろうか。そう言って、突然、ぬうって感じで出て来た。

 思った通りの髭を蓄えたおっさんが。ちょっとびっくりした。


 ずんぐりむっくりで、それでいて体付きはがっしりとした筋肉質で、頭はもじゃもじゃで、話し方はちょっと大雑把な感じ?

 あと、偏屈で頑固者で物作りにめっちゃ拘る職人気質のハンマーがよく似合う親方って感じ?

 ザ・ドワーフ。

 俺の想像通り、よく観知った感じのお方でした。汗も凄いけど、タオルでがしがし拭きながら、更にがふがふ何かを飲みながらやって来た。

 多分、あれは酒だろう。酒であって欲しい。その方がドワーフらしいから。

 でも、やはり商売人でもあるからだろう。ある程度の妥協と協調は必要だから、優しい感じの第一声でした。ちょっとほっとした。良かった。


「いえいえ。突然やって来たのはこちらですから、気にしないで下さい。それより、もう良かったのですか? 仕事の邪魔をしてしまったようで申し訳ないです」

 取り敢えず下手に出るのが俺のスタイル。特に職人さんとかならこれ必須。

 拘りがある人間ってのは、やっぱり芯がしっかりしてる人が多いから、下手に媚びてもいけないし、上から行ってもいけない。対等なんて考えるのはまだ早い。

 あくでも下手から入りつつ、様子を見てこちらの態度を考える。

 付き合えそうな範囲ならいいけど、頑固過ぎても面倒だし、偉そうな奴は御免だし、頼り無さそうでも取り引きしたくないし。

 そこはやっぱり商人として見極めさせて頂きます。金を払う立場だし、商品を広める役でもあるし、これ位は普通だろう。どうしてもって事でもなければ、嫌な奴から物を買いたくない。


「お、おお。見ない顔だが、やけに気を使ってくれる奴だな。商売人か?

 こっちは切りを付けて来たから大丈夫だ。ありがとうよ。で。何の用なんだ?」

 おお。ビンゴかも。こういう応対好きです。あくまでも応対です。男は好きじゃない。

 つっけんどんな感じはするけど、しっかり優しさもあって感謝の言葉も入ってた。これは高評価。公表か?


「そうですか。それなら良かったです。私は行商人をやってます。この町は初めてで、仕入れに寄らせて頂きました。あっ。これギルド証です。モルトっていいます」

 すっと近寄りギルド証を提示。まずは信頼を得る。少しでも壁を薄くしたい。出来れば無くしたい。

 ……

 これが可愛い女の子なら、膜があったら破りたい。無くても挿入はしたい。勿論優しくしつつゆっくりと。ちょっと逸れた。狙いを外すのは危険だから注意しよう。色んな意味でも。

 ……

 偽造品じゃないですよ? そんなにじろじろ見なくても。ドキドキしてまうやろうが。

 惚れちゃう訳じゃない。悪い事はしてないのに。妄想で誤魔化してるけど。それくらいは許してね。

 身長はもっと低いと思ってたのに、俺とあまり変わらない? そんなごっつい体格した髭もじゃオヤジが、がっしがしの筋肉野郎が、ハンマーは持ってないからまだマシだけど、この近距離で、無言でギルド証を見てプレッシャー掛けて来る件。

 
 どうしろと?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!

石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。 クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に! だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。 だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。 ※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...