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1. 異世界デビュー
町歩き2 決戦後
しおりを挟むこんな格言がある。
やられたら、もっとやってもらう。倍やられ!
ないかも。
お金をもらって致すからプロではある。
その対価に値するかどうかは、払う側が決める事。そこを勘違いしちゃいけない。いや。イったけど。それなりに。
そこにプロのしての意識があるかどうかは、その人の本質、資質にも依るかもしれないが、ある程度は教育、環境で変えられる。はず。
ひと言だ。
アリスちゃん。最高でーす!
マット洗いで1つ。
ベッドでのシックスナインで1つ。
ベッドの上での正常位で1つ。
風呂の中でのバックで1つ。
計4回。満足だ。まん足りた。
セックス描写など、突き詰めれば、要はこんな言葉で片付いてしまう。
ちゅぱちゅぱ、じゅぶじゅぶ。
ずこずこ、ばこばこ。
れろれろ、んぐんぐ、がはっがはっ。
あんあんあん。いいいいいい。うんうんうん。おうおう。
イくイく、ああっ、っん、!!!。
汗水流して頑張ってる時もあれば、何も考えずに本能の赴くままに腰を振り続ける事もあれば、為すがまま、為されるがままに過ごす事もある。
まあ、そんな恥ずかしい1面を喜んで人様に晒すなど、今更何言ってやがんだとお叱りを受けるかもしれないが、ナニを言っても仕方ない。ナニは何も言ってはくれないのだから。
ただ、ベッドの上での正常位で終わらせたつもりが、やっぱりゆっくり風呂に入りたいと思って浸かってたら、アリスちゃんも入って来ちゃったものだから、勢いで後ろからしちゃって盛り上がった結果だったとだけ。
男なんてそんなもの。
で。まだ時間もあるから、今度こそ落ち着いて、ベッドの上で枕に頭を乗せての会話。正にピロートーク中です。
エッチな内容なんて、これっぽっちも無いよう?
……
4回もイって恥ずかしがっている訳ではない。この身体のお陰か、身体強化、光魔法の補助魔法のお陰なのか、はたまた『ヒーリングリング』の効果なのか。
恐らく全てだろうが、ぶっちゃけ、まだイけそう。すげーぞ。俺。
これが俺と息子の戦闘力なのか。ドーピングしてるとは言え、それも実力。実際にやった力。だから実力。こりゃあ、追加で女の子達と戯れる日も遠くない? なんて。
基本的には、お互いの生い立ちや境遇、過去を探るなんて以ての外なんだけど、そこは期待の新人のアリスちゃん。分かってはいながらも、少し嬉しそうに、それでも少し躊躇いながらも話してくれた。
決して、おじさんに心を許した訳でも、惚れた訳でもない。勘違いしちゃいけない。知ってるはずなのに、これも演技のはずなのに、簡単に信じてしまえる俺。だから騙される。
こういう所に居る女の子達は、大半が身寄りのなくなった人。小さい頃から養ってもらってる人とか、売られた人もそれなりに。中には奴隷も居るようだ。
当然やりたくなくてやってる人も多いが、これも仕事と割り切らなければやってられない。やってるけど。
それは体の話。変な店に行ってしまうと、薬でぼろぼろになってたり、精神的に逝っちゃってる人も居て、何かの拍子に刃傷沙汰になってしまう事もあるのだとか。
中には、腹上死。実際は腹の上なのか、下なのかは分からないが、時折この町でも、この花街でも、変死体って事で片付けられるケースがあるのだとか。
箱に入れられて運ばれて行くからケースって訳じゃない。事例のケース。怖い話だから茶化してみた。
ナニそれ、止めてよねって思ったから。ナニを出してるだけに。お互いに裸なだけに。
まあ、それは何処の世界でもある話。怖いなら、ヤバそうな店、暗過ぎてよく分からない所にある店とか、汚い店、臭い店、安過ぎる店、ポン引きも逝っちゃってる店には近付かない方がいい。
あと、少なくとも店の出入りを確認するとか。客層、入る人と出て来た人を両方見られれば間違いない事が多い。深いな。経験者はよく喋る。
やはり、こういう話題は世界共通。そこに魔法や魔道具なんてものが有るか無いかの違いだろう。あと、奴隷制度もか。昔は何処にでもあった。魔法で縛れるかどうかの違いだけ。
アリスちゃんも、見ず知らずの男に体を許すのは決して好きではないが、人間だから気持ちがいいものは気持ちがいい。そういう風に造られちゃったから仕方ない。
相手に依っては本当に心から感じてしまう事もあるし、嫌でも濡れちゃうし、ローションなんて物もあるから仕方ない。如何に割り切って生きるか。そういう講習みたいなものもあるのだとか。
それなりに稼げるし、守られてもいるから不都合はない。ただ、町の外には殆ど出られないから、外の話をして欲しいらしい。
王都では、他の町では何が流行ってて、行き交う人達はどんな格好してたとか、流行りの事とか、何か面白い物は見なかったかとか。
これも営業トークかもしれないが、海外でも、他の国の様子、文化、致し方なんかを気にする人は多かった。同じ事なのだろう。
一応、俺は行商人。まだ何も知らないけど、ナニは元気。そこはナニで誤魔化すしかない。
おじさんは若い女の子の事はよく分からないなあ、とか言いながら、ちょいとイチャイチャし出しちゃえば、ちゅっちゅも始まって、揉み揉みも、舐め舐めも、ずこずこまで発展する事になる。人間なんてそんなもの。
マッサージタイムなんて言いつつも、性欲を高める結果になるのは仕方ない。人間の体って凄い。
結果、3時間のサービスの中で、中に出したのが4回、外に出ちゃったのが1回。合計5回発射された。
俺は大丈夫なのかとも思ったが、冒険者の中には、もっとイっちゃう連中も居るらしいから、問題ないみたい。
嬉しいような、負けたような。あんな連中に勝とうとも思わないけど、それはそれ。息子も悲しくなる時もある。それを知れて良かった。
シャワー代わりのクリーンで1発爽快感。
他者に掛けてもらう魔法って、気持ちいい。もう1発イっとく? なんてなりません。もうお時間です。
そう言えば、アリスちゃんは、中出しされる度に下腹部に手を置いて掛けてた。なんかエロかった。少し間を置いてからって所は嬉しかった。嫌な顔もされてなかったし。多分?
「本日はありがとうございました。楽しかったですし、気持ちも良かったです。良かったらまた来て下さいね。んちゅ」
こんな別れのキスは堪りません。まだ溜まってない? もうイける?
俺も楽しかったし、気持ちも良かった。気が合うな。これは両想い? なんて勘違いしちゃいけない。これは営業トーク。知ってる。なのに、やはりまた来たくなってしまう。流石、プロ。
「うん。こちらこそありがとう。期待以上の満足感を味わえたよ。股ね。ちゅっ」
俺からも、気持ちを込めたキスのお返し。避けられなくて良かった。
だが、またと股。このニュアンスは伝わっただろうか。深いのに。分かり難いのが玉に瑕。そんな傷は玉にはなかったはず。だよね?
アリスちゃんとは部屋でお別れ。名残惜しいが、これも仕様。股しようね。なんて考えつつも1階へ向かう。
後ろからの視線は感じるが、男は振り返らない。男はな。俺は漢だ。こんな時そこ振り返って手を振るのが優しさだ。
あっ。
「……」
扉を閉められてた。なんて事はなく、最後まできっちり営業スマイルでお見送り。期待の新人、恐るべし。惚れてまうやろう。
そんな気分でいい気分。やはり嬌声と濁声が聞こえるが、今の俺には只のBGM。バック・グラウンド・ミュージック。心地よさすら感じる。
アリスちゃんとのバック・グラウンド・ミュージックも良かった。バックでやってる最中の喘ぎ声。最高だったぜ。
こんな風に思い出して回想するのも止められない。だから止められない。夜の大人の遊び。最高です。
本当は、聞くつもりもなかったのに、やっぱり気になったから聞いちゃった言葉。ピロートーク時の質問。
「今日はどうだった?」
当たりか外れか。そんなの決まってる。返す言葉はいつも1つ! それも知ってて聞きたくなる言葉。男なんてそんなもの。俺限定?
くすすっと笑って言ってくれた。やはり、皆聞いてくるのだろう。
「勿論、最高でしたよ? うふふ」
はい。頂きましたー。うふふな笑顔と共に、最高です。疑問符が付いてたのはご愛嬌。首を傾けながら可愛らしさを表現するのもいいだろう。可愛過ぎ。
まだ上があるかもしれないのに最も高い評価。現時点ではって添え言葉がなかったのは気を使ってくれたのだろう。
それでも嬉しくなってしまうのが男。そんなもの。満足です。まんも?
プロフェッショナルな店員さんにも、ヨイショ混じりの評価を少し興奮しつつ話し、
「この町に来た時には、またお邪魔させてもらいますね」
と告げ、店を後にした。
流石はここの店員さん。俺が心底認めただけの事はある。満足度もプラスされてるから、評価は更に上がったのは間違いない。
それでも、やはり涼しげな笑顔。それでいて礼儀正しく、
「はい。本日はありがとうございました。股のお越しをお待ち致しております」
俺にはそう聞こえた。流石だ。今度は振り返らない。男だからだ。奴が。
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