18 / 18
新しい玩具
しおりを挟む
「っんん、ン…はぁ…やめっ…んッ」
グチュグチュと音をたてながらまるで喰われているかのような、激しい口づけを広重アキラはされていた。
授業が始まったからか辺りは静かになり遠くの方から教師が話す声と黒板にチョークが当たる音が微かに聴こえた。
アキラは礼央の胸をグイグイと押して突き離そうとする。
だが礼央はガッチリとアキラを掴んで離そうとしなかった。
「はあっ……ヤダ……やめっ……」
アキラの口から飲み込みきれなかった唾液がツゥッと伝った時、ようやく礼央は唇を離した。
アキラはハァハァと肩で息をしながら呼吸を整える。
そしてキッと礼央を睨むと、すぐさま右手で拳を作りその拳を相手の左頬に打ち込もうとした。
しかしペタンと床に座りこんでしまう。
(え…なんでだ?)
アキラが戸惑っていると
「ははっ。腰にきちゃった?もしかしてキスするの初めてだったとか?」
と礼央が小馬鹿にするように床にへたり込むアキラを見下ろしながら笑った。
アキラの目からポロリと涙が落ちる。
「ひっく……うっ……ヒック」
次々と涙が溢れ泣き出すアキラを見て礼央はぎょっとした。
「え?なになになになに??」
「いきなりこんなコトするからだろっ!この変態!キス魔!あっち行けよ!!」
アキラは泣きながら声を荒らげた。
泣きじゃくるアキラを暫く真顔で見ていた礼央だが、段々と口角が上がり瞳も楽しそうにキラキラし始めた。
そして「ふーん」とニヤつきながらアキラの前にしゃがみ込む。
「…ホントは〈みどりさん〉としたかったよね?」
アキラは下を向いたまま何も答えない。
礼央はアキラの顔を覗き込むと、頬を伝う涙を人差し指で拭った。
そのしぐさにアキラはビクッとし反射的に礼央の顔を見てしまった。
礼央は人差し指を舐めながら
「ごめぇ~んね?」
と最高の笑顔でアキラに言った。
グチュグチュと音をたてながらまるで喰われているかのような、激しい口づけを広重アキラはされていた。
授業が始まったからか辺りは静かになり遠くの方から教師が話す声と黒板にチョークが当たる音が微かに聴こえた。
アキラは礼央の胸をグイグイと押して突き離そうとする。
だが礼央はガッチリとアキラを掴んで離そうとしなかった。
「はあっ……ヤダ……やめっ……」
アキラの口から飲み込みきれなかった唾液がツゥッと伝った時、ようやく礼央は唇を離した。
アキラはハァハァと肩で息をしながら呼吸を整える。
そしてキッと礼央を睨むと、すぐさま右手で拳を作りその拳を相手の左頬に打ち込もうとした。
しかしペタンと床に座りこんでしまう。
(え…なんでだ?)
アキラが戸惑っていると
「ははっ。腰にきちゃった?もしかしてキスするの初めてだったとか?」
と礼央が小馬鹿にするように床にへたり込むアキラを見下ろしながら笑った。
アキラの目からポロリと涙が落ちる。
「ひっく……うっ……ヒック」
次々と涙が溢れ泣き出すアキラを見て礼央はぎょっとした。
「え?なになになになに??」
「いきなりこんなコトするからだろっ!この変態!キス魔!あっち行けよ!!」
アキラは泣きながら声を荒らげた。
泣きじゃくるアキラを暫く真顔で見ていた礼央だが、段々と口角が上がり瞳も楽しそうにキラキラし始めた。
そして「ふーん」とニヤつきながらアキラの前にしゃがみ込む。
「…ホントは〈みどりさん〉としたかったよね?」
アキラは下を向いたまま何も答えない。
礼央はアキラの顔を覗き込むと、頬を伝う涙を人差し指で拭った。
そのしぐさにアキラはビクッとし反射的に礼央の顔を見てしまった。
礼央は人差し指を舐めながら
「ごめぇ~んね?」
と最高の笑顔でアキラに言った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
8
この作品の感想を投稿する
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる