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広い社宅で
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『ジャック、彼らがしばらく透也……Mr.タナベの部屋を使うからよろしくね』
『Mr.ウサミ。Mr.タナベのことは以前から次期社長だと伺っていましたので大丈夫ですよ。もうこれからはクサカベで通すようにされたようです』
『あっ、そうなんだ。透也も一言言っておいてくれたらよかったのに』
『ふふっ。きっとそれどころではなかったのでしょう。お二人はこの週末はホテルにご宿泊だと伺っておりますので』
『ああ、なるほど』
田辺と支社長のことがこんなにも好意的にみられてるって、本当にいいなぁ。
ここの会社に就職できて本当に良かった。
『あの、僕……北原暁です。こちらは僕についてきてくださった小田切智さんです。短い間ですがよろしくお願いします』
これからしばらくお世話になるからと思い、ジャックさんに挨拶をするととてもにこやかな笑顔で受け入れてくれた。
差し出された手を握ろうとしたら、僕の隣にいた智さんがすぐに彼の手を取って、挨拶を交わしている。
ああ、そっか。
智さんに挨拶しようとしたんだ。
間違えてしまって恥ずかしい。
「ここが北原くんと小田切さんの部屋だよ。透也の荷物は全て移動しているから部屋のものは気にしないで使っていいから」
「わかりました」
「明日と明後日は休みだから、ゆっくり過ごして週明けからよろしくね」
「はい。宇佐美さん、ありがとうございます」
僕がお礼を言うと、じゃあねと言って宇佐美さんたちは部屋に向かった。
「暁、中に入ろうか」
智さんの優しい声に頷いて中に入ると、思っていた以上に広くてびっくりする。
単身者用の部屋だって聞いていたから、てっきり僕のアパートくらいの広さだと思っていたのに。
田辺はキッチンも狭いけど自由に使っていいよと言っていたけれど、僕の部屋の小さなコンロよりも十分広い。
「このキッチンなら自炊もできそうだな。暁、食事は心配しないでいいよ」
「わぁ、こっちに来て食事だけが心配だったんです。智さんの味に慣れちゃってるから……」
「ふふっ。嬉しいことを言ってくれるな。暁……」
「さと――んんっ!!」
ギュッと抱きしめられて、唇が重なる。
深くはないけれどその優しいキスに身体が蕩けてしまいそうになる。
ゆっくりと唇が離れて見上げると、
「ずっと暁とキスしたいと思っていたんだ。我慢できずに悪い」
と謝られる。
「いいんです。僕もずっとキスしたかったんで」
「暁……じゃあ、一緒に風呂に入ろうか」
「――っ、はい」
耳元で甘く誘われて身体の奥が疼く自分がいる。
僕の身体はもうすっかり智さんに溺れてしまっているみたいだ。
明るい脱衣所で裸になるのは、何度体験しても恥ずかしい。
だって、筋肉もあって彫刻のようなかっこいい身体をしている智さんと比べると本当に子どもみたいな体つきだから。
智さんは僕の身体を大好きだと言ってくれるけれど、僕自身はもう少し筋肉が欲しいんだよね。
筋トレしても一向につかないからつきにくい体質なんだろうけど。
本当に羨ましくなる。
いいなぁ……こんな体になれたらな……。
「暁? どうした? 私の身体が気になるか?」
「あっ、えっと……違くて……あの、かっこいいなって……」
「ふふっ。暁が気に入ってくれているなら嬉しいよ」
「あの、僕もちょっとは鍛えたほうが好きですか?」
「なんだ、そんなことを気にしていたのか?」
「だって……」
「いつも言っているだろう? 私はそのままの暁が好きなんだよ。ほら、見せて……」
「わっ!!」
いきなり服を脱がされて驚くけれど、智さんが本当に嬉しそうだから止められない。
「智さん……」
「ほら、暁のからだを見ただけでもうこんなだ」
「――っ!!」
芯を持って緩く勃ち上がった智さんの大きな昂りが目の前に飛び込んでくる。
それをみただけでも僕の小さなモノも勃ってしまいそうになる。
「早く風呂に入って愛し合おうか」
「んん……っ!」
耳元で甘く囁かれて崩れ落ちそうになったところを抱き止められて、そのままお風呂場の中に連れて行かれる。
ここがアメリカだとは思えないくらいに広い浴槽があって驚く。
「へぇ、ここなら二人で十分入れるな」
そう言われて、もしかしたらここで田辺も支社長と……なんて思って、顔が赤くなってしまう。
「暁、何を想像しているんだ?」
「えっ、な、何でもないです」
「そうか? まぁいいけど」
不敵な笑みを浮かべた智さんに全部気づかれてそうな気がしたけど、とりあえず誤魔化せたよね。
「先に髪と身体を洗おうか」
そう言って、お風呂場にあった椅子に座らせてくれた。
優しい匂いのするシャンプーの香りにホッとしていると、智さんの指が髪を滑っていく。
「ああ、気持ちいいです」
「そうか、ならよかった。暁……支社長も他の人たちもみんないい人でよかったな」
「はい。こんなに働きやすい職場が存在するんだってことにびっくりしちゃいました」
「宇佐美さんとは本社でも一緒に仕事ができるようだし、私も安心だよ」
「僕もとっても楽しみです」
「暁が気持ちよく仕事ができるのが何よりも大切なことだからな」
智さんは僕が前の職場で辛い目に遭ったのを心配してくれているんだ。
だから、ここまで一緒についてきてくれて皆さんに会ってくれたのかも。
でもいい人たちばかりで本当に良かった。
『Mr.ウサミ。Mr.タナベのことは以前から次期社長だと伺っていましたので大丈夫ですよ。もうこれからはクサカベで通すようにされたようです』
『あっ、そうなんだ。透也も一言言っておいてくれたらよかったのに』
『ふふっ。きっとそれどころではなかったのでしょう。お二人はこの週末はホテルにご宿泊だと伺っておりますので』
『ああ、なるほど』
田辺と支社長のことがこんなにも好意的にみられてるって、本当にいいなぁ。
ここの会社に就職できて本当に良かった。
『あの、僕……北原暁です。こちらは僕についてきてくださった小田切智さんです。短い間ですがよろしくお願いします』
これからしばらくお世話になるからと思い、ジャックさんに挨拶をするととてもにこやかな笑顔で受け入れてくれた。
差し出された手を握ろうとしたら、僕の隣にいた智さんがすぐに彼の手を取って、挨拶を交わしている。
ああ、そっか。
智さんに挨拶しようとしたんだ。
間違えてしまって恥ずかしい。
「ここが北原くんと小田切さんの部屋だよ。透也の荷物は全て移動しているから部屋のものは気にしないで使っていいから」
「わかりました」
「明日と明後日は休みだから、ゆっくり過ごして週明けからよろしくね」
「はい。宇佐美さん、ありがとうございます」
僕がお礼を言うと、じゃあねと言って宇佐美さんたちは部屋に向かった。
「暁、中に入ろうか」
智さんの優しい声に頷いて中に入ると、思っていた以上に広くてびっくりする。
単身者用の部屋だって聞いていたから、てっきり僕のアパートくらいの広さだと思っていたのに。
田辺はキッチンも狭いけど自由に使っていいよと言っていたけれど、僕の部屋の小さなコンロよりも十分広い。
「このキッチンなら自炊もできそうだな。暁、食事は心配しないでいいよ」
「わぁ、こっちに来て食事だけが心配だったんです。智さんの味に慣れちゃってるから……」
「ふふっ。嬉しいことを言ってくれるな。暁……」
「さと――んんっ!!」
ギュッと抱きしめられて、唇が重なる。
深くはないけれどその優しいキスに身体が蕩けてしまいそうになる。
ゆっくりと唇が離れて見上げると、
「ずっと暁とキスしたいと思っていたんだ。我慢できずに悪い」
と謝られる。
「いいんです。僕もずっとキスしたかったんで」
「暁……じゃあ、一緒に風呂に入ろうか」
「――っ、はい」
耳元で甘く誘われて身体の奥が疼く自分がいる。
僕の身体はもうすっかり智さんに溺れてしまっているみたいだ。
明るい脱衣所で裸になるのは、何度体験しても恥ずかしい。
だって、筋肉もあって彫刻のようなかっこいい身体をしている智さんと比べると本当に子どもみたいな体つきだから。
智さんは僕の身体を大好きだと言ってくれるけれど、僕自身はもう少し筋肉が欲しいんだよね。
筋トレしても一向につかないからつきにくい体質なんだろうけど。
本当に羨ましくなる。
いいなぁ……こんな体になれたらな……。
「暁? どうした? 私の身体が気になるか?」
「あっ、えっと……違くて……あの、かっこいいなって……」
「ふふっ。暁が気に入ってくれているなら嬉しいよ」
「あの、僕もちょっとは鍛えたほうが好きですか?」
「なんだ、そんなことを気にしていたのか?」
「だって……」
「いつも言っているだろう? 私はそのままの暁が好きなんだよ。ほら、見せて……」
「わっ!!」
いきなり服を脱がされて驚くけれど、智さんが本当に嬉しそうだから止められない。
「智さん……」
「ほら、暁のからだを見ただけでもうこんなだ」
「――っ!!」
芯を持って緩く勃ち上がった智さんの大きな昂りが目の前に飛び込んでくる。
それをみただけでも僕の小さなモノも勃ってしまいそうになる。
「早く風呂に入って愛し合おうか」
「んん……っ!」
耳元で甘く囁かれて崩れ落ちそうになったところを抱き止められて、そのままお風呂場の中に連れて行かれる。
ここがアメリカだとは思えないくらいに広い浴槽があって驚く。
「へぇ、ここなら二人で十分入れるな」
そう言われて、もしかしたらここで田辺も支社長と……なんて思って、顔が赤くなってしまう。
「暁、何を想像しているんだ?」
「えっ、な、何でもないです」
「そうか? まぁいいけど」
不敵な笑みを浮かべた智さんに全部気づかれてそうな気がしたけど、とりあえず誤魔化せたよね。
「先に髪と身体を洗おうか」
そう言って、お風呂場にあった椅子に座らせてくれた。
優しい匂いのするシャンプーの香りにホッとしていると、智さんの指が髪を滑っていく。
「ああ、気持ちいいです」
「そうか、ならよかった。暁……支社長も他の人たちもみんないい人でよかったな」
「はい。こんなに働きやすい職場が存在するんだってことにびっくりしちゃいました」
「宇佐美さんとは本社でも一緒に仕事ができるようだし、私も安心だよ」
「僕もとっても楽しみです」
「暁が気持ちよく仕事ができるのが何よりも大切なことだからな」
智さんは僕が前の職場で辛い目に遭ったのを心配してくれているんだ。
だから、ここまで一緒についてきてくれて皆さんに会ってくれたのかも。
でもいい人たちばかりで本当に良かった。
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