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姫たちを迎えに
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「今日は可愛らしい格好で一花と征哉くんの結婚式に花を添えてくれてありがとう。その格好、とてもよく似合っているよ」
櫻葉会長の言葉に頬を染める姿が実に可愛らしい。
年齢よりも幼い彼だが、あまり男性っぽさがないからだろうか。可愛らしいドレスを十二分に着こなしている。
隣に立っている蓮見さんも自分の作ったドレスの良さを引き出してくれる人に着てもらえて嬉しい様子だ。
直純くんの可愛らしい姿はみんなの目を惹いている。
「――っ、あ、ありがとうございます。このドレス……昇さんが選んでくれたんです」
頬を染めた直純くんが隣に立つ昇くんを見つめる。
その視線だけで二人の関係がわかるというものだ。
櫻葉会長もすぐに二人の関係に気付いたようで、これからも直純くんを支えるようにと昇くんに声をかける。
昇くんは櫻葉会長からの言葉に緊張しているようだったが、お任せくださいという返事には昇くんの本心が見えた。
「史紀。ほら、絢斗さんも直純くんもこんなにも美しく花を添えてくれているのだぞ。お前も一花の親族として花を添えてやってくれ」
櫻葉会長は思い出したように史紀さんに告げると、すぐに絢斗さんが反応した。
まぁ、こんな楽しいことを見逃すような人じゃない。
「史紀さん、行きましょうか」
その誘いにもう断れないと覚悟を決めたのか、史紀さんが絢斗さんについて行こうとしたその時、私たちの背後から声が聞こえた。
私としたことが出迎えにも行かずに申し訳なかったと思ったが、やってきたのは会長と私の後輩である有原くんとその恋人の榎木くん。
彼らに出席をお願いした時に出迎えはいらないと言われていたのだった。彼らで良かったとホッとした。
ここまで二人で来ると言っていたが相変わらずラブラブのようだ。
大学で出会った時からもうすでにラブラブだったが、あれから十年以上経っても変わらぬどころか、あの時以上に仲睦まじく見える。
私も十年以上時を経ても尚孝さんへの愛が変わらぬどころか増していくだろうから、きっと彼らのように愛を育んでいけることだろう。
榎木くんが一花さんの主治医となって、一花さんと有原くんが友人になったと聞いて、いい組み合わせだと思ったのは私だけじゃないだろう。
いつまで経っても初々しい有原くんと、なんでも無邪気に素直な言葉を発してしまう一花さん。
二人が一緒にいるのを見るだけで微笑ましく見えるものだ。
櫻葉会長と話をした後で、榎木くんが磯山先生にも声をかける。
「磯山先生、ご無沙汰しています。今日は緑川教授はご一緒ではないのですか?」
すると笑顔で和服姿の絢斗さんを紹介したものだから、さすがの榎木くんと有原くんも驚いたようだ。
絢斗さんはすかさず有原くんに、
「佳史くんも一緒においで。彼と一緒にお着替えするよ」
と声をかける。さすが絢斗さんだ。教え子の扱いはかなりのものだ。
「他にも敬介くんや尚孝くんもお着替えしてるから佳史くんも着替えるよ」
「え、でも私はスーツで……」
有原くんは必死に断ろうとするが、絢斗さんはすぐに榎木くんを仲間に引き入れる。
「榎木くん、佳史くんがお着替えしたの見たくない?」
安城の時と同じく榎木くんはすぐに
「見たいです! 緑川教授、佳史を連れて行ってください!」
と告げたものだから、絢斗さんは有無を言わさず有原くんを連れて行ってしまった。
いつまで経っても教えを乞うた教授には反論などできないのかもしれない。
真っ赤な顔をした有原くんと史紀さんを連れて衣装部屋のある建物に向かう絢斗さんの後ろを私も追いかけた。
衣装部屋に入っていくのを見届けて、私は庭に戻る途中、未知子さんと会って皆さんの着替えが終わったら連絡をくれるように頼んでおいた。
そうして私は結婚式の最終的な確認作業に取り掛かった。
確認も終わった頃、私のスマホにメッセージが入った。
<そろそろ着替えが終わります。お着替えを終えたお姫さまたちのお迎えをお願いします>
送り主は未知子さん。いいタイミングだ。
私は急いでお姫さまたちの相手に声をかけて回った。
「蓮見さん、浅香さんのお着替えが終わったようです。あちらにお迎えにお願いします」
「ああ、ありがとう」
「榎木くん、安城。可愛い姫たちの着替えが終わったよ。あちらから出てくるから迎えにいってくれ」
私の言葉に二人は笑顔で顔を見合わせると、急いで建物の方にかけていった。
さて、私も愛しい姫の迎えにいくとしよう。
きっと尚孝さんが一番美しいだろうな。
櫻葉会長の言葉に頬を染める姿が実に可愛らしい。
年齢よりも幼い彼だが、あまり男性っぽさがないからだろうか。可愛らしいドレスを十二分に着こなしている。
隣に立っている蓮見さんも自分の作ったドレスの良さを引き出してくれる人に着てもらえて嬉しい様子だ。
直純くんの可愛らしい姿はみんなの目を惹いている。
「――っ、あ、ありがとうございます。このドレス……昇さんが選んでくれたんです」
頬を染めた直純くんが隣に立つ昇くんを見つめる。
その視線だけで二人の関係がわかるというものだ。
櫻葉会長もすぐに二人の関係に気付いたようで、これからも直純くんを支えるようにと昇くんに声をかける。
昇くんは櫻葉会長からの言葉に緊張しているようだったが、お任せくださいという返事には昇くんの本心が見えた。
「史紀。ほら、絢斗さんも直純くんもこんなにも美しく花を添えてくれているのだぞ。お前も一花の親族として花を添えてやってくれ」
櫻葉会長は思い出したように史紀さんに告げると、すぐに絢斗さんが反応した。
まぁ、こんな楽しいことを見逃すような人じゃない。
「史紀さん、行きましょうか」
その誘いにもう断れないと覚悟を決めたのか、史紀さんが絢斗さんについて行こうとしたその時、私たちの背後から声が聞こえた。
私としたことが出迎えにも行かずに申し訳なかったと思ったが、やってきたのは会長と私の後輩である有原くんとその恋人の榎木くん。
彼らに出席をお願いした時に出迎えはいらないと言われていたのだった。彼らで良かったとホッとした。
ここまで二人で来ると言っていたが相変わらずラブラブのようだ。
大学で出会った時からもうすでにラブラブだったが、あれから十年以上経っても変わらぬどころか、あの時以上に仲睦まじく見える。
私も十年以上時を経ても尚孝さんへの愛が変わらぬどころか増していくだろうから、きっと彼らのように愛を育んでいけることだろう。
榎木くんが一花さんの主治医となって、一花さんと有原くんが友人になったと聞いて、いい組み合わせだと思ったのは私だけじゃないだろう。
いつまで経っても初々しい有原くんと、なんでも無邪気に素直な言葉を発してしまう一花さん。
二人が一緒にいるのを見るだけで微笑ましく見えるものだ。
櫻葉会長と話をした後で、榎木くんが磯山先生にも声をかける。
「磯山先生、ご無沙汰しています。今日は緑川教授はご一緒ではないのですか?」
すると笑顔で和服姿の絢斗さんを紹介したものだから、さすがの榎木くんと有原くんも驚いたようだ。
絢斗さんはすかさず有原くんに、
「佳史くんも一緒においで。彼と一緒にお着替えするよ」
と声をかける。さすが絢斗さんだ。教え子の扱いはかなりのものだ。
「他にも敬介くんや尚孝くんもお着替えしてるから佳史くんも着替えるよ」
「え、でも私はスーツで……」
有原くんは必死に断ろうとするが、絢斗さんはすぐに榎木くんを仲間に引き入れる。
「榎木くん、佳史くんがお着替えしたの見たくない?」
安城の時と同じく榎木くんはすぐに
「見たいです! 緑川教授、佳史を連れて行ってください!」
と告げたものだから、絢斗さんは有無を言わさず有原くんを連れて行ってしまった。
いつまで経っても教えを乞うた教授には反論などできないのかもしれない。
真っ赤な顔をした有原くんと史紀さんを連れて衣装部屋のある建物に向かう絢斗さんの後ろを私も追いかけた。
衣装部屋に入っていくのを見届けて、私は庭に戻る途中、未知子さんと会って皆さんの着替えが終わったら連絡をくれるように頼んでおいた。
そうして私は結婚式の最終的な確認作業に取り掛かった。
確認も終わった頃、私のスマホにメッセージが入った。
<そろそろ着替えが終わります。お着替えを終えたお姫さまたちのお迎えをお願いします>
送り主は未知子さん。いいタイミングだ。
私は急いでお姫さまたちの相手に声をかけて回った。
「蓮見さん、浅香さんのお着替えが終わったようです。あちらにお迎えにお願いします」
「ああ、ありがとう」
「榎木くん、安城。可愛い姫たちの着替えが終わったよ。あちらから出てくるから迎えにいってくれ」
私の言葉に二人は笑顔で顔を見合わせると、急いで建物の方にかけていった。
さて、私も愛しい姫の迎えにいくとしよう。
きっと尚孝さんが一番美しいだろうな。
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