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いつの間に?
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ゴミをまとめたり、その他の細々とした家事を済ませ、一息ついているとリビングで仕事をしていた西条さんに声をかけられた。
「夜まで仕事お疲れさま。助かったよ。私はもう少し仕事をして寝るから、遥くんは先に寝ていいよ」
そんな優しい言葉をかけられてなんだか嬉しくなる。
「あの、明日は何時に起きられますか?」
「毎朝六時に起きてシャワーを浴びてるんだ。自分で起きるから心配しないでいい」
さすがだな。一日のリズムが決まっているんだ。
「わかりました。それじゃあ寝る支度をしたら先に失礼しますね」
「歯ブラシの買い置きは洗面所の引き出しに入れているから好きに使ってくれ」
やっぱり上に立つ人だけあって、こちらがいう前に気遣ってくれる。
本当にありがたい。
お礼を言って洗面所に向かい、水色の歯ブラシを使わせてもらうことにした。
口に入れた瞬間、いつも使っている百九十八円の歯ブラシとは全く違うのはよくわかった。
これを使ったが最後、もう二度と百九十八円には戻れない気がする……。
歯の隅々までツルツルピカピカになったのを感じながら、至福の歯磨きを終えた。
「それじゃあ先に失礼します」
「ああ、碧斗を頼む」
「はい。お任せください」
パチパチとキーボードが鳴る音を聞きながら、僕はそっとカーテンを開け、サークルの中に入った。
そして琳の隣に横たわったけれど、パジャマのズボンが落ちないようにギュッと締めつけた紐が苦しい。
紐を緩めたら寝ている間にずり落ちてそうだし、それなら最初から脱いでいた方がいいか。
静かに立ち上がり、紐を外してズボンを脱ぐと一気に楽になる。
これでぐっすり眠れそう。
ズボンを綺麗に畳んで枕元に置き、ようやく眠りについた。
二人を見守っていよう、時々起きて確認しよう、なんて思っていたのに、今日の目紛しい一日のせいかあっという間に深い眠りに落ちてしまっていた。
いつも起きるのは五時半。
琳が起きるまでにやらなければいけないことがあるからだ。
この習慣がついているからアラームをかけなくても必ず目が覚める。
今日もいつものように目を覚ますと、いつもと違う天井が見えて驚いた。
そして一瞬の間を置いてここが西条さんの家だったことを思い出した。
夜中一度も起きなかったなんて、いつぶりだろう……。
琳も碧斗くんもぐっすり眠ってくれてよかった。そっと視線を横に向けた。
「えっ!」
碧斗くんの隣に、ここにいないはずの西条さんの姿を見つけて思わず声が出た。
咄嗟に口を押さえたけれど、みんなぐっすりと眠っているようでホッとする。
でも、いつの間に西条さんが来たんだろう?
碧斗くんが心配で見に来たのかな?
確かに僕も逆の立場なら琳が心配で見に来ちゃうかも。
でも西条さんがいてくれるなら安心して朝の支度ができる。
ある意味よかったな。
驚いてしまって申し訳なかったと思いつつ静かに布団から出ると、やけにスースーすることに気づいた。
あっ! そういえばズボン脱いでたんだっけ。
枕元に置いていたズボンを取り、さっと立ち上がってズボンを穿いた。
布団被ってたし、ズボン無しで寝ていたことには気づかれてはいないだろう。
僕はそっとカーテンを開けて、サークルを出た。
顔を洗いながら、昨日お風呂から上がって洗濯をしておけばよかったと今更ながらに後悔し、急いで洗濯機を回した。
ここは防音設備が整っているから時間を気にせず洗濯ができてありがたい。
着替えだけ乾燥機を使わせてもらおう。
洗濯機を回している間にキッチンに行き、ご飯を炊き始めた。
お弁当にはおにぎりにしようか。おかずはリクエストの卵焼きと焼き鮭、昨日の夜作っておいた常備菜のきんぴらとキノコのナムル。朝食代わりだからガッツリよりはこれくらいでちょうどいいかもしれない。
足りないって言われたら明日から量を増やせばいいかな。
内容が決まればあとは早い。グリルで鮭を焼いている間に卵焼きを作り、それを冷まして、ハッと気づいて時計を見るとちょうど六時。
そろそろ西条さんが起きてくる頃だ。
五分ほど様子を見ていたけれど、カーテンが開く様子はない。
もしかしたら、遅くまで仕事をしていたから寝坊しているのかもしれない。
気になって、僕はエプロンを取りつつサークルに向かった。碧斗くんと琳を起こすにはまだ早すぎる。
外から声をかければ二人を起こしてしまうだろう。
西条さんが寝ていた側のカーテンを少しだけ開け、サークルに入るとやっぱりまだ眠っていた。
寝ている西条さんのすぐ横にしゃがみ込んで、小声で名前を呼んだ。
「西条さん、六時過ぎましたよ。起きてください。朝ですよ」
「んっ……」
声が届いたんだろう。
僕のほうに顔を向けた西条さんの目がゆっくりと開いていく。
「えっ?」
「しー」
僕を見て驚く西条さんにすかさず自分の口に指を当てて静かにするようにジェスチャーすると、西条さんは小さく何度も頷いていた。起きてくれてよかったとホッとしていたのに、突然西条さんの動きが止まった。
「どうかしましたか?」
碧斗くんたちを起こさないように声を潜めて尋ねると、今度は何度も首を横に振っていた。
なんでもない、ってことなのかな?
「じゃあ、起きてきてくださいね」
もう一度声を潜めて告げると、僕は先にサークルの外に出た。
「夜まで仕事お疲れさま。助かったよ。私はもう少し仕事をして寝るから、遥くんは先に寝ていいよ」
そんな優しい言葉をかけられてなんだか嬉しくなる。
「あの、明日は何時に起きられますか?」
「毎朝六時に起きてシャワーを浴びてるんだ。自分で起きるから心配しないでいい」
さすがだな。一日のリズムが決まっているんだ。
「わかりました。それじゃあ寝る支度をしたら先に失礼しますね」
「歯ブラシの買い置きは洗面所の引き出しに入れているから好きに使ってくれ」
やっぱり上に立つ人だけあって、こちらがいう前に気遣ってくれる。
本当にありがたい。
お礼を言って洗面所に向かい、水色の歯ブラシを使わせてもらうことにした。
口に入れた瞬間、いつも使っている百九十八円の歯ブラシとは全く違うのはよくわかった。
これを使ったが最後、もう二度と百九十八円には戻れない気がする……。
歯の隅々までツルツルピカピカになったのを感じながら、至福の歯磨きを終えた。
「それじゃあ先に失礼します」
「ああ、碧斗を頼む」
「はい。お任せください」
パチパチとキーボードが鳴る音を聞きながら、僕はそっとカーテンを開け、サークルの中に入った。
そして琳の隣に横たわったけれど、パジャマのズボンが落ちないようにギュッと締めつけた紐が苦しい。
紐を緩めたら寝ている間にずり落ちてそうだし、それなら最初から脱いでいた方がいいか。
静かに立ち上がり、紐を外してズボンを脱ぐと一気に楽になる。
これでぐっすり眠れそう。
ズボンを綺麗に畳んで枕元に置き、ようやく眠りについた。
二人を見守っていよう、時々起きて確認しよう、なんて思っていたのに、今日の目紛しい一日のせいかあっという間に深い眠りに落ちてしまっていた。
いつも起きるのは五時半。
琳が起きるまでにやらなければいけないことがあるからだ。
この習慣がついているからアラームをかけなくても必ず目が覚める。
今日もいつものように目を覚ますと、いつもと違う天井が見えて驚いた。
そして一瞬の間を置いてここが西条さんの家だったことを思い出した。
夜中一度も起きなかったなんて、いつぶりだろう……。
琳も碧斗くんもぐっすり眠ってくれてよかった。そっと視線を横に向けた。
「えっ!」
碧斗くんの隣に、ここにいないはずの西条さんの姿を見つけて思わず声が出た。
咄嗟に口を押さえたけれど、みんなぐっすりと眠っているようでホッとする。
でも、いつの間に西条さんが来たんだろう?
碧斗くんが心配で見に来たのかな?
確かに僕も逆の立場なら琳が心配で見に来ちゃうかも。
でも西条さんがいてくれるなら安心して朝の支度ができる。
ある意味よかったな。
驚いてしまって申し訳なかったと思いつつ静かに布団から出ると、やけにスースーすることに気づいた。
あっ! そういえばズボン脱いでたんだっけ。
枕元に置いていたズボンを取り、さっと立ち上がってズボンを穿いた。
布団被ってたし、ズボン無しで寝ていたことには気づかれてはいないだろう。
僕はそっとカーテンを開けて、サークルを出た。
顔を洗いながら、昨日お風呂から上がって洗濯をしておけばよかったと今更ながらに後悔し、急いで洗濯機を回した。
ここは防音設備が整っているから時間を気にせず洗濯ができてありがたい。
着替えだけ乾燥機を使わせてもらおう。
洗濯機を回している間にキッチンに行き、ご飯を炊き始めた。
お弁当にはおにぎりにしようか。おかずはリクエストの卵焼きと焼き鮭、昨日の夜作っておいた常備菜のきんぴらとキノコのナムル。朝食代わりだからガッツリよりはこれくらいでちょうどいいかもしれない。
足りないって言われたら明日から量を増やせばいいかな。
内容が決まればあとは早い。グリルで鮭を焼いている間に卵焼きを作り、それを冷まして、ハッと気づいて時計を見るとちょうど六時。
そろそろ西条さんが起きてくる頃だ。
五分ほど様子を見ていたけれど、カーテンが開く様子はない。
もしかしたら、遅くまで仕事をしていたから寝坊しているのかもしれない。
気になって、僕はエプロンを取りつつサークルに向かった。碧斗くんと琳を起こすにはまだ早すぎる。
外から声をかければ二人を起こしてしまうだろう。
西条さんが寝ていた側のカーテンを少しだけ開け、サークルに入るとやっぱりまだ眠っていた。
寝ている西条さんのすぐ横にしゃがみ込んで、小声で名前を呼んだ。
「西条さん、六時過ぎましたよ。起きてください。朝ですよ」
「んっ……」
声が届いたんだろう。
僕のほうに顔を向けた西条さんの目がゆっくりと開いていく。
「えっ?」
「しー」
僕を見て驚く西条さんにすかさず自分の口に指を当てて静かにするようにジェスチャーすると、西条さんは小さく何度も頷いていた。起きてくれてよかったとホッとしていたのに、突然西条さんの動きが止まった。
「どうかしましたか?」
碧斗くんたちを起こさないように声を潜めて尋ねると、今度は何度も首を横に振っていた。
なんでもない、ってことなのかな?
「じゃあ、起きてきてくださいね」
もう一度声を潜めて告げると、僕は先にサークルの外に出た。
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