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甘い誘惑 7
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「それで、その人とうまくいってないのか?」
「えっ? なぜだ?」
うまくいくも何もまだ始まってもないんだが……。
なんで磯山はそんなことを言い出したんだろう?
「なぜって、出てきた時酷い顔してただろう? さっきの話とは別件だって言ってたし、その人のことじゃないのか?」
「あっ、いや……」
確かに遥くんのことだが、二年振りにあった友人にこんな話をするのは恥ずかしさもあるし、呆れられそうだ。
「なんでもないんだ」
「なんでもないって顔じゃなかっただろう? それとも俺たちにはいえない話か?」
「せっかく友人の一大事に駆けつけてやった俺たちに何も話さないで終わる気か? それはさすがに他人行儀すぎるだろう」
磯山と村山の表情が三十歳の大人の顔から高校時代のヤンチャな顔つきに変わっていく。
クラスのツートップで、いつも先頭を走っていた二人にじっと見つめられると、常に三番手だった私はいうことを聞かざるを得なくなってしまう。いつまで経ってもこの身体に染み付いてしまった序列のようなものはなかなか抜け出せそうにない。
「でも、本当にまだ何も始まってないんだ。自分の気持ちも昨夜やっと気づいたくらいだからな」
「西条……もしかして、これが初恋なのか?」
「初恋……多分、そうなんだろうな。こんな感情を抱いたことは一度もないからな」
これまで男だとか女だとか関係なく、守りたいと思ったのは弟・悠久と、両親の葬儀で泣きながら私をパパと呼び抱きついてきた碧斗だけだ。悠久はともかく、碧斗の場合は幼くして両親を失ってしまった碧斗を助けられるのは私しかいないと思ったからだろう。遥くんに抱いた気持ちは碧斗のそれとは違う。
遥くんのことは、そばにいれば嬉しさもあり、緊張もあり、興奮もする。
いろんな感情が湧き上がる存在だ。それは今までの人生で誰にも抱いたことのない感情だ。
「昨夜、何があったんだ? それをさっきまで引きずっていたのか?」
「いや、そうじゃないんだ。その……」
歯切れの悪い私の様子に村山が痺れを切らしたようにため息を吐いた。
「俺たちは弁護士だぞ。決して誰にも漏らしたりしないから話してみろよ。恋愛に関しても俺たちの方が経験者なんだから、いいアドバイスができるかもしれないぞ。お前が彼に何かしたなら、初手を間違うと大ごとになるからな」
「そんな、脅かすなよ」
大ごとになると言われて一気に不安になってくる。
「脅かしじゃないぞ。本当に初手が大事なんだ。ここでミスると修復できない場合だって十分に考えられる。なぁ、磯山」
「本当にそうだぞ。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥っていうだろう?」
二人でタッグを組んでこられてはもういうしかない。
「笑うなよ」
「高校生じゃないんだから、何があっても笑ったりしないよ」
そこまで言われて私は覚悟を決めて、昨夜からの出来事を二人に伝えた。
「――それで、さっき確認したら……見られてたんだ。私の、その……欲望の残骸を……」
「うわー、それはきついな」
村山からの正直な感想を聞かされて、胸が締め付けられる思いだ。
「彼はそれを見て、どんな反応をしていたんだ?」
「どんなって……顔を真っ赤にして、部屋を出て行ったよ。そのあとは見てないからわからない」
多分呆れられたはずだ。
あんな大量の残骸。何やってるんだって思われたに違いない。
だが、磯山は私の言葉に突然笑顔を見せた。
「顔を真っ赤にして? それなら、大丈夫だろう。相手もお前に気がある」
「はっ? なんでそんなことがわかるんだ?」
「考えてもみろ。西条が同じ状況でそんなゴミを見つけたらどんな表情をする?」
私なら?
さっさと片付けてしまえと眉を顰めるだろう。
そんな想像をしたのが表情に出たのかもしれない。
「ほら、今の西条のような反応をするのが普通だろう? だが、彼は顔を真っ赤にした。それは西条がそれをしているところを想像したからじゃないか? その彼も恋愛に慣れていないといえばそうかもしれないが、それでもなにも思っていなければ、顔を真っ赤にしたりはしない」
「そうだろうか?」
「間違いないよ。だから、お前は何も顔に出さず、堂々と家に帰ればいい。そもそも西条がその場面を見ているなんて思ってもないんだから、反応する方が怪しまれるよ。何もせずに堂々と……いや、逆に少し距離を詰めてみろ」
距離を詰める?
そんなことをしたら嫌われないかと心配になったが、村山もその意見に賛成らしく大きく頷いていた。
「そうだな。その方が彼が西条を意識するようになるかもしれない。だから、わざと意識させるように動いてみろよ」
「意識させるように? 例えば?」
「それは自分で考えろよ。って、初恋には無理か」
「揶揄うなよ」
完全に二人に遊ばれている気もするが、遥くんに自分のことを意識させるのは悪くない。
「まぁ、いつでも相談に乗るから連絡してくれ。例の件も全て任せてくれたらいい」
「ありがとう。あ、あともう一つ聞きたいことがあるんだが……」
これは絶対に聞いておかないといけないことだ。
「なんだ?」
「磯山と村山のパートナーの服はどこで買っているか教えてくれないか? 彼は急遽うちで暮らすことになったから着替えを何も持っていないんだ」
「そういうことか。西条の服を着させていたらまた興奮して残骸を増やすかもしれないからな。青山にあるClef de Coeurという店なら、サイズが合う服を置いているはずだよ」
磯山がその店のURLをスマホに送ってくれた。
かなり有名な店で私も知っているが、この店舗に入ったことがなかったな。
「ありがとう、助かるよ。弁護士料はいくらでも払うから後で請求してくれ」
そうして二人の友人を見送り、早速遥くんの着替えを買いに出かけることにした。
* * *
次回から遥視点になります。
どうぞお楽しみに。
「えっ? なぜだ?」
うまくいくも何もまだ始まってもないんだが……。
なんで磯山はそんなことを言い出したんだろう?
「なぜって、出てきた時酷い顔してただろう? さっきの話とは別件だって言ってたし、その人のことじゃないのか?」
「あっ、いや……」
確かに遥くんのことだが、二年振りにあった友人にこんな話をするのは恥ずかしさもあるし、呆れられそうだ。
「なんでもないんだ」
「なんでもないって顔じゃなかっただろう? それとも俺たちにはいえない話か?」
「せっかく友人の一大事に駆けつけてやった俺たちに何も話さないで終わる気か? それはさすがに他人行儀すぎるだろう」
磯山と村山の表情が三十歳の大人の顔から高校時代のヤンチャな顔つきに変わっていく。
クラスのツートップで、いつも先頭を走っていた二人にじっと見つめられると、常に三番手だった私はいうことを聞かざるを得なくなってしまう。いつまで経ってもこの身体に染み付いてしまった序列のようなものはなかなか抜け出せそうにない。
「でも、本当にまだ何も始まってないんだ。自分の気持ちも昨夜やっと気づいたくらいだからな」
「西条……もしかして、これが初恋なのか?」
「初恋……多分、そうなんだろうな。こんな感情を抱いたことは一度もないからな」
これまで男だとか女だとか関係なく、守りたいと思ったのは弟・悠久と、両親の葬儀で泣きながら私をパパと呼び抱きついてきた碧斗だけだ。悠久はともかく、碧斗の場合は幼くして両親を失ってしまった碧斗を助けられるのは私しかいないと思ったからだろう。遥くんに抱いた気持ちは碧斗のそれとは違う。
遥くんのことは、そばにいれば嬉しさもあり、緊張もあり、興奮もする。
いろんな感情が湧き上がる存在だ。それは今までの人生で誰にも抱いたことのない感情だ。
「昨夜、何があったんだ? それをさっきまで引きずっていたのか?」
「いや、そうじゃないんだ。その……」
歯切れの悪い私の様子に村山が痺れを切らしたようにため息を吐いた。
「俺たちは弁護士だぞ。決して誰にも漏らしたりしないから話してみろよ。恋愛に関しても俺たちの方が経験者なんだから、いいアドバイスができるかもしれないぞ。お前が彼に何かしたなら、初手を間違うと大ごとになるからな」
「そんな、脅かすなよ」
大ごとになると言われて一気に不安になってくる。
「脅かしじゃないぞ。本当に初手が大事なんだ。ここでミスると修復できない場合だって十分に考えられる。なぁ、磯山」
「本当にそうだぞ。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥っていうだろう?」
二人でタッグを組んでこられてはもういうしかない。
「笑うなよ」
「高校生じゃないんだから、何があっても笑ったりしないよ」
そこまで言われて私は覚悟を決めて、昨夜からの出来事を二人に伝えた。
「――それで、さっき確認したら……見られてたんだ。私の、その……欲望の残骸を……」
「うわー、それはきついな」
村山からの正直な感想を聞かされて、胸が締め付けられる思いだ。
「彼はそれを見て、どんな反応をしていたんだ?」
「どんなって……顔を真っ赤にして、部屋を出て行ったよ。そのあとは見てないからわからない」
多分呆れられたはずだ。
あんな大量の残骸。何やってるんだって思われたに違いない。
だが、磯山は私の言葉に突然笑顔を見せた。
「顔を真っ赤にして? それなら、大丈夫だろう。相手もお前に気がある」
「はっ? なんでそんなことがわかるんだ?」
「考えてもみろ。西条が同じ状況でそんなゴミを見つけたらどんな表情をする?」
私なら?
さっさと片付けてしまえと眉を顰めるだろう。
そんな想像をしたのが表情に出たのかもしれない。
「ほら、今の西条のような反応をするのが普通だろう? だが、彼は顔を真っ赤にした。それは西条がそれをしているところを想像したからじゃないか? その彼も恋愛に慣れていないといえばそうかもしれないが、それでもなにも思っていなければ、顔を真っ赤にしたりはしない」
「そうだろうか?」
「間違いないよ。だから、お前は何も顔に出さず、堂々と家に帰ればいい。そもそも西条がその場面を見ているなんて思ってもないんだから、反応する方が怪しまれるよ。何もせずに堂々と……いや、逆に少し距離を詰めてみろ」
距離を詰める?
そんなことをしたら嫌われないかと心配になったが、村山もその意見に賛成らしく大きく頷いていた。
「そうだな。その方が彼が西条を意識するようになるかもしれない。だから、わざと意識させるように動いてみろよ」
「意識させるように? 例えば?」
「それは自分で考えろよ。って、初恋には無理か」
「揶揄うなよ」
完全に二人に遊ばれている気もするが、遥くんに自分のことを意識させるのは悪くない。
「まぁ、いつでも相談に乗るから連絡してくれ。例の件も全て任せてくれたらいい」
「ありがとう。あ、あともう一つ聞きたいことがあるんだが……」
これは絶対に聞いておかないといけないことだ。
「なんだ?」
「磯山と村山のパートナーの服はどこで買っているか教えてくれないか? 彼は急遽うちで暮らすことになったから着替えを何も持っていないんだ」
「そういうことか。西条の服を着させていたらまた興奮して残骸を増やすかもしれないからな。青山にあるClef de Coeurという店なら、サイズが合う服を置いているはずだよ」
磯山がその店のURLをスマホに送ってくれた。
かなり有名な店で私も知っているが、この店舗に入ったことがなかったな。
「ありがとう、助かるよ。弁護士料はいくらでも払うから後で請求してくれ」
そうして二人の友人を見送り、早速遥くんの着替えを買いに出かけることにした。
* * *
次回から遥視点になります。
どうぞお楽しみに。
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