パパ活相手は婚約者? 〜セレブなイケメン社長に抗えません

波木真帆

文字の大きさ
4 / 14

もう抗えない※

しおりを挟む
そのままエントランスを抜け、流れるようにエレベーターに乗せられ連れていかれたのはまさかの最上階。

「中に入って」

緊張で足がすくむ僕の手が取られ中に連れていかれると、壁一面が全て大きな窓。
そこからは東京の景色が一望できて、しかも周りに遮るものは何もない。

僕はあまりの素晴らしい眺望に声も出なかった。

「気に入った?」

「えっ、いや。はい、あ、その……」

もうパニクって自分でも何を言っているのかわからなかったけれど、彼は嬉しそうに僕を見つめている。

「あの、ここって……」

ようやく声を出せた僕に彼は

「ここは私の自宅だ。誰かを自宅にあげたのは史希が初めてだよ」

と優しく耳元で囁いてきた。

「んん――っ」

彼の声が耳元で聞こえるだけで身体の奥がゾクゾクと痺れる。

「ふふっ。史希……可愛い」

「えっ……んんっ!!」

征輝さんの声に驚いて顔を上げた瞬間、彼の唇が重なってきた。

えっ?
僕、キスされてる?

驚いている間に、僕の口内に征輝さんの舌が挿入ってくる。

クチュクチュと音を立てながら口内を蹂躙されて、立っていられないほど気持ちがいい。
すごい……キスってこんなに気持ちがいいんだ。

膝から崩れ落ちそうになるのを力強い腕で支えられながらなおもキスをされ続け、ようやく唇が離れた時はぐったりと征輝さんに身を預けてしまっていた。

「ああ、史希が可愛すぎる……。史希、キスは初めて?」

「は、い……はじめて、です……」

「そうか。史希の初めてをもらえて幸せだな」

正直に答えると嬉しそうな笑顔を見せながら頬にチュッと軽く唇が当てられる。
彼のその柔らかな感触だけでさっきの激しいキスを思い出して顔が赤くなる。

「史希……君がほしい。いい?」

「えっ……ほしいって……」

それってキスよりも先の……ってこと?
そんな……男どうしなのに……。

「史希のこと、好きなんだ……せっかく出会えたこの機会を失いたくない……」

征輝さんの切実な声に僕の心が揺れ動く。

男同士だけど……僕も征輝さんのこと好きかも……。
でも、僕は司の代わりにきたただのバイト。
これを逃したらもう二度と征輝さんと時間を過ごすことはできない。

そうだ……今日しか会えないんだ……。

そう思った瞬間、

「征輝さんの……好きに、してください……」

僕の口からその言葉がするりと溢れた。

「史希……本当に?」

小さく頷くと彼はそのまま僕を抱き上げ、寝室へと連れていった。

ベッド脇で下ろされ、一分一秒でも惜しいとでも言うようにさっき買ってもらったばかりのスーツを手荒に脱がされ、あっという間に僕は下着一枚になっていた。

僕の手を取りベッドに座らせて、

「ずっと……ずっと、君に触れたいと思ってた……」

そう言いながら、彼の手が僕の乳首に触れる。

「んん――っ!」

身体の奥が甘く痺れて思わず声が漏れると、

「史希、我慢しないで声を聞かせて……」

と耳元で甘く囁かれる。

「じゃ、あ……まさ、きさんも……はやく、ぬい、で……」

自分だけが裸同然でいるのが耐えられなくてお願いすると、

「――っ! あ、ああ。すぐに。」

と慌てた様子でジャケットを放り投げ、ネクタイをクッと緩めて引き抜いた。

「……かっこ、いい……」

「くっ――!」

僕が無意識に呟いてしまった言葉に征輝さんが反応する。
シャツのボタンを引きちぎるんじゃないかと思うほど素早くシャツを脱ぎ去った。

ベルトとズボンも脱ぎ捨て、あっという間に僕と同じ姿になる。
けれど、一つだけ違うのは征輝さんの下着の真ん中で大きなモノが自分の姿を主張していること。

そのあまりの存在感に思わず目が釘付けになってしまう。
しかも見れば見るほどその大きさは増していく。
そのことに驚いていると、

「史希に見られてるんだから、仕方ないだろう? 怖くなった?」

と心配されてしまった。

「こわく、はないですけど……きょうみ、はあります……」

「くぅ――っ!!」

正直に告げると、征輝さんは苦しげな表情を浮かべながら、

「大丈夫、傷つけたりしないから……」

と言いながら、僕をベッドに押し倒した。

唇が重なって、さっきのような激しいキスが贈られる。
滑り込んできた舌が僕の舌先に吸い付いて気持ちがいい。

それだけでぐったりとしていると、彼の唇はそのまま下へと移動していった。

「ひゃぁ――っ!」

さっき触れられた乳首に唇で挟まれて大きな声をあげてしまったけれど、征輝さんは嬉しそうに僕を見つめ、そのまま乳首への愛撫を続けた。
舌先で乳首の先端を転がされたり、パクリと大きな口を開けて胸ごと食べられちゃったり、その間もう片方の乳首も指で弄られて、あまりの激しい愛撫にもうどうにかなってしまいそうだった。

「ああっ……んっ……ああっん……んんっ……ん」

なんとも言えない快感に僕のあそこはすっかり固く勃ち上がって下着を押し上げている。
今までにないほど大きくなって窮屈で仕方ない。

征輝さんは僕のその状態にいち早く気づき、乳首の愛撫をやめると僕の下着に手をかけた。

「史希……ああ、可愛い……もう私のものだ……」

僕のあそこが何か温かいものに包まれた気がして、目を向けると征輝さんの綺麗な口が僕のものを咥えているのが見えた。

「ああ、っそんな、とこ……」

必死で逃れようとしても、彼の舌遣いが気持ち良すぎて抗うこともできない。

「ああ、っ…だ、めっ……イ、ちゃう……」

僕は止めることもできず、彼の口内に射精してしまった。

ちゅーっと最後の一滴まで吸い取られて、征輝さんが嬉しそうにゴクリとそれを飲み干すのを見てドクンと身体の奥に電流が走ったような衝撃を受けた。

なに、これ……。
僕、征輝さんに自分の出したもの飲まれて興奮してる……。

僕ってそういう性癖が?

それに気づいたら、僕はもう止められなかった。

「まさ、きさん……ぼくも、したいです……」

「史希は無理しなくていいんだぞ」

「ちが――っ、むりじゃ、ない……ぼく、したい、です……」

「史希……」

僕は力の抜けた身体を必死に起こし、膝立ちになっている征輝さんの股間に顔を近づけた。



  ✳︎         ✳︎          ✳︎


読んでいただきありがとうございます!
Hの途中で終わっちゃったので、今日は夜(18時)にもう一度更新します。
どうぞお楽しみに♡
しおりを挟む
感想 15

あなたにおすすめの小説

身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される

秋津むぎ
BL
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。 ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。 死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――? 傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

番解除した僕等の末路【完結済・短編】

藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。 番になって数日後、「番解除」された事を悟った。 「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。 けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。

昔「結婚しよう」と言ってくれた幼馴染は今日、僕以外の人と結婚する

子犬一 はぁて
BL
幼馴染の君は、7歳のとき 「大人になったら結婚してね」と僕に言って笑った。 そして──今日、君は僕じゃない別の人と結婚する。 背の低い、寝る時は親指しゃぶりが癖だった君は、いつの間にか皆に好かれて、彼女もできた。 結婚式で花束を渡す時に胸が痛いんだ。 「こいつ、幼馴染なんだ。センスいいだろ?」 誇らしげに笑う君と、その隣で微笑む綺麗な奥さん。 叶わない恋だってわかってる。 それでも、氷砂糖みたいに君との甘い思い出を、僕だけの宝箱にしまって生きていく。 君の幸せを願うことだけが、僕にできる最後の恋だから。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。

陽七 葵
BL
 主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。  しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。  蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。  だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。  そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。  そこから物語は始まるのだが——。  実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。  素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪

甘々彼氏

すずかけあおい
BL
15歳の年の差のせいか、敦朗さんは俺をやたら甘やかす。 攻めに甘やかされる受けの話です。 〔攻め〕敦朗(あつろう)34歳・社会人 〔受け〕多希(たき)19歳・大学一年

病弱の花

雨水林檎
BL
痩せた身体の病弱な青年遠野空音は資産家の男、藤篠清月に望まれて単身東京に向かうことになる。清月は彼をぜひ跡継ぎにしたいのだと言う。明らかに怪しい話に乗ったのは空音が引き取られた遠縁の家に住んでいたからだった。できそこないとも言えるほど、寝込んでばかりいる空音を彼らは厄介払いしたのだ。そして空音は清月の家で同居生活を始めることになる。そんな空音の願いは一つ、誰よりも痩せていることだった。誰もが眉をひそめるようなそんな願いを、清月は何故か肯定する……。

処理中です...