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番外編
海堂社長の可愛い恋人
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すみません。
思いつきで小話を書いてしまったのでとりあえずアップします。
モブ視点です。
✳︎ ✳︎ ✳︎
ここは海堂社長が代表を務める会社の社員食堂。
とはいえ、社員食堂というよりはお洒落なカフェといった方がしっくりくる私たち社員の憩いの場所。
そのカフェの日当たりの良い席を陣取って話に夢中なのが、受付のマイと総務の私、そして経理のユカだ。
「ねぇ、今日のおすすめのケーキ、モンブランだって。私即決しちゃった」
「ふふっ。マイ、栗好きだもんね。私は悩んだけどミルクレープにした」
「ああ、ミルクレープも美味しそうだったね。私は王道のチョコケーキにしたけど」
「王道って、いちご生クリームじゃないの?」
「えーっ、チョコでしょ?」
そんなたわいもない話で盛り上がっている時、マイが急に嫌そうな顔をして、
「そういえばさ、聞いてよ。R社の営業の人がうち来るたびにしつこく食事行こうって誘ってくるのよ。あの人、隙あれば手握ってくるし、耳元で欲求不満解消してやるとかいってきて本当うざくって」
と文句を言い始めた。
「R社の営業ってあの人? 背の高いちょっとだけイケメンとか言われてそうな?」
「そうそう! その人!」
「えーっ、かなりの勘違い男じゃない? 女なら誰でもイけるとか思ってんのかな?」
「ってかさ、うちの社長の顔知らないのかな?」
「そうそう、あんな美形いっつも見てるのに、あれくらいの顔でイキってるとかかなりやばいんだけど」
「本当だよね。でもさ、正直いって社長見てたら、目が肥えちゃうよねー」
「わかるー。でも、社長がゲイだって宣言してもアプローチしてくる女いるよね? ほら、U社の社長令嬢とか。いい加減社長の目に何も入ってないこと気付けばいいのに」
「U社っていえば、うちとの取引停止になったよ」
「ああ、やっぱりー。ってか遅いくらいだと思ったよ。あの令嬢のアプローチ結構ウザかったじゃない? 社長にしては対応遅いなって思ってたけどやっぱり取引停止になったか」
「でも、社長があれだけ一途だって思わなかったよね」
「うんうん、あれは社長の方が相当惚れてるよね、史希くんに」
「「「だって、めっちゃ可愛いもんね」」」
思わず声を揃えて言っちゃった彼・史希くんは海堂社長の大切な恋人。
3ヶ月前、海堂商事の創立記念パーティーで社長は自分がゲイで大切な恋人がいると宣言した。
社長がゲイだって噂はうちの社内ではまあまあ有名な話だったけど、表立って発表はしてなかったから、社長にアプローチかける人も結構いたんだよね。
史希くんを恋人だと宣言したと同時に海堂商事を吸収合併して、有能な社員は受け入れて無能な社員は全てクビにした。
それはうちの会社内でも同じこと。
社長にモーションかけてたお局様たちや、仕事の効率が悪い人たちを全て切って、うちの社は大きく生まれ変わった。
仕事は大変になったけれど、かなりやりがいがあって楽しくなった。
この新体制になってから、仕事がやりやすいことこの上ない。
そんな中、社長秘書・吉岡さんから各部署にルールブックが配られた。
それは仕事内容のことではない。
<業務が円滑に行われるために守らなければいけない100のこと>
と題されたルールブックには社長がいかに効率よく仕事が行えるかについて事細かに書いてあった。
1.社長の恋人・安曇史希くんと共に出社された日は半径5m以内には立ち入らないこと。
2.社長の恋人・安曇史希くんと共に出社された日はどんな理由があろうとも社長室には立ち入り禁止。
3.社長の恋人・安曇史希くんと社長の会話を邪魔してはいけない。
4.社長の恋人・安曇史希くんにみだりに話しかけたり触れてはいけない。
5.社長の恋人・安曇史希くんとカフェでお茶をしている時は社員はカフェに立ち入り禁止。
*
*
*
98.社長の恋人・安曇史希くんと社長とのイチャイチャはスルーすること。
99.社長の恋人・安曇史希くんに危険を及ぼしそうな取引相手はすぐに排除すること。
100.社長の恋人・安曇史希くんに邪な思いを持ったものは即日クビとする。
※安曇史希くんが入社した折にはこのルールブックが追加されます。
「あのルールブックだけ見たら相当ヤバい会社だけど、正直言って史希くんがくるようになって業績は右肩上がりなんだよね」
「そうそう。世界が注目する起業家で日本人で一番最初に名前が上がってるの社長だし」
「もう本当給料もめちゃくちゃ上がってるし、史希くんさまさまだよね」
「今日は史希くん、社長室にいるんでしょ?」
「そうそう。吉岡さんが各部署に走り回ってた。吉岡さんが一番大変かもね」
「ふふっ。確かに」
「でも、意外と楽しそうだよ」
「入社してきたら、少しは関わったりできるのかな?」
「いや、それはないでしょ。私たちは遠くから眺めとくだけでいいの」
「そうだね。社長がデロ甘な表情浮かべて史希くんと一緒にいるの見ると私たちも幸せになれるし」
「史希くんと一緒の社長見ると、社長も人間だったんだなって思うよね」
「やっぱ恋したら人って変わるんだよ」
「ああ~、私も恋したいっ!!」
イケメン社長の可愛い恋を日々目撃している目が肥えた私たちには、まだまだ恋が訪れそうにない。
思いつきで小話を書いてしまったのでとりあえずアップします。
モブ視点です。
✳︎ ✳︎ ✳︎
ここは海堂社長が代表を務める会社の社員食堂。
とはいえ、社員食堂というよりはお洒落なカフェといった方がしっくりくる私たち社員の憩いの場所。
そのカフェの日当たりの良い席を陣取って話に夢中なのが、受付のマイと総務の私、そして経理のユカだ。
「ねぇ、今日のおすすめのケーキ、モンブランだって。私即決しちゃった」
「ふふっ。マイ、栗好きだもんね。私は悩んだけどミルクレープにした」
「ああ、ミルクレープも美味しそうだったね。私は王道のチョコケーキにしたけど」
「王道って、いちご生クリームじゃないの?」
「えーっ、チョコでしょ?」
そんなたわいもない話で盛り上がっている時、マイが急に嫌そうな顔をして、
「そういえばさ、聞いてよ。R社の営業の人がうち来るたびにしつこく食事行こうって誘ってくるのよ。あの人、隙あれば手握ってくるし、耳元で欲求不満解消してやるとかいってきて本当うざくって」
と文句を言い始めた。
「R社の営業ってあの人? 背の高いちょっとだけイケメンとか言われてそうな?」
「そうそう! その人!」
「えーっ、かなりの勘違い男じゃない? 女なら誰でもイけるとか思ってんのかな?」
「ってかさ、うちの社長の顔知らないのかな?」
「そうそう、あんな美形いっつも見てるのに、あれくらいの顔でイキってるとかかなりやばいんだけど」
「本当だよね。でもさ、正直いって社長見てたら、目が肥えちゃうよねー」
「わかるー。でも、社長がゲイだって宣言してもアプローチしてくる女いるよね? ほら、U社の社長令嬢とか。いい加減社長の目に何も入ってないこと気付けばいいのに」
「U社っていえば、うちとの取引停止になったよ」
「ああ、やっぱりー。ってか遅いくらいだと思ったよ。あの令嬢のアプローチ結構ウザかったじゃない? 社長にしては対応遅いなって思ってたけどやっぱり取引停止になったか」
「でも、社長があれだけ一途だって思わなかったよね」
「うんうん、あれは社長の方が相当惚れてるよね、史希くんに」
「「「だって、めっちゃ可愛いもんね」」」
思わず声を揃えて言っちゃった彼・史希くんは海堂社長の大切な恋人。
3ヶ月前、海堂商事の創立記念パーティーで社長は自分がゲイで大切な恋人がいると宣言した。
社長がゲイだって噂はうちの社内ではまあまあ有名な話だったけど、表立って発表はしてなかったから、社長にアプローチかける人も結構いたんだよね。
史希くんを恋人だと宣言したと同時に海堂商事を吸収合併して、有能な社員は受け入れて無能な社員は全てクビにした。
それはうちの会社内でも同じこと。
社長にモーションかけてたお局様たちや、仕事の効率が悪い人たちを全て切って、うちの社は大きく生まれ変わった。
仕事は大変になったけれど、かなりやりがいがあって楽しくなった。
この新体制になってから、仕事がやりやすいことこの上ない。
そんな中、社長秘書・吉岡さんから各部署にルールブックが配られた。
それは仕事内容のことではない。
<業務が円滑に行われるために守らなければいけない100のこと>
と題されたルールブックには社長がいかに効率よく仕事が行えるかについて事細かに書いてあった。
1.社長の恋人・安曇史希くんと共に出社された日は半径5m以内には立ち入らないこと。
2.社長の恋人・安曇史希くんと共に出社された日はどんな理由があろうとも社長室には立ち入り禁止。
3.社長の恋人・安曇史希くんと社長の会話を邪魔してはいけない。
4.社長の恋人・安曇史希くんにみだりに話しかけたり触れてはいけない。
5.社長の恋人・安曇史希くんとカフェでお茶をしている時は社員はカフェに立ち入り禁止。
*
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98.社長の恋人・安曇史希くんと社長とのイチャイチャはスルーすること。
99.社長の恋人・安曇史希くんに危険を及ぼしそうな取引相手はすぐに排除すること。
100.社長の恋人・安曇史希くんに邪な思いを持ったものは即日クビとする。
※安曇史希くんが入社した折にはこのルールブックが追加されます。
「あのルールブックだけ見たら相当ヤバい会社だけど、正直言って史希くんがくるようになって業績は右肩上がりなんだよね」
「そうそう。世界が注目する起業家で日本人で一番最初に名前が上がってるの社長だし」
「もう本当給料もめちゃくちゃ上がってるし、史希くんさまさまだよね」
「今日は史希くん、社長室にいるんでしょ?」
「そうそう。吉岡さんが各部署に走り回ってた。吉岡さんが一番大変かもね」
「ふふっ。確かに」
「でも、意外と楽しそうだよ」
「入社してきたら、少しは関わったりできるのかな?」
「いや、それはないでしょ。私たちは遠くから眺めとくだけでいいの」
「そうだね。社長がデロ甘な表情浮かべて史希くんと一緒にいるの見ると私たちも幸せになれるし」
「史希くんと一緒の社長見ると、社長も人間だったんだなって思うよね」
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