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その後のおまけ話
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今日は2話連続で更新しております。
こちらは2話目のちょっとしたおまけ話です。
先にひとつ前からお読みください♡
✳︎ ✳︎ ✳︎
征輝さんが僕たちに協力してくれた司にお礼がしたいと言うので連絡をしたら、ゆっくり話したいから家に来て欲しいと言われて征輝さんと一緒にお邪魔した。
征輝さんに腰を抱かれピッタリと寄り添ったまま司のアパートのチャイムを鳴らして出てきたのは司じゃなくて、何故か将人だった。
「史希、久しぶりだな!」
「えっ? なんで将人がここに? あれっ? どうして?」
少しパニックになってしまった僕に
「史希、落ち着いて。中に入れさせてもらおう」
と征輝さんが耳元で優しく囁いて落ち着かせてくれる。
「ああ、海堂さんすみません。こんなところで。さぁ、どうぞ中に入ってください」
なぜか征輝さんのことも知っているらしい将人に案内されて、中に入ると司はコーヒーを淹れてくれていた。
「おっ、史希。来たか。海堂さんもこんにちは」
司がにこやかに挨拶をしながらコーヒーを運んでくれた。
司の家の小さなテーブルに僕と征輝さん、その向かいに司と将人が並んで座り、なぜか二人ともニコニコしている。
「いやー、やっぱ俺の目に狂いはなかったな。史希と海堂さんめっちゃお似合いじゃん。将人もそう思うだろ?」
「ああ。お前が偶然知り合った社長を史希に紹介したって言った時はどうなることかと思ったけど、すげーいいじゃん。史希も幸せそうだし。これでやっと俺たちもお役御免だな」
「ねぇ、一体どう言うこと? 大体なんで将人がここに? 司と友達なの?」
もう僕は気になることが多すぎて何がなんだかわからなくなっていた。
「なんだ、司。お前話してなかったのかよ」
「ああ、お前に頼まれたって言ったらややこしくなるだろうと思ってさ。あのさ、史希。俺たち、従兄弟なんだよ」
「えっ? 従兄弟?」
思いがけない言葉にびっくりしてしまったけれど、そういえばこうやって並んでいたらちょっと似ている気がする。
笑顔の感じとか口調とか……だから、一緒にいて落ち着いたんだ。
「君たち二人がずっと史希を守ってくれていたんだろう? 君たちのおかげで史希の全ては私のものだ」
見せつけるように僕をぎゅっと抱き寄せながらにっこりと微笑む征輝さんの姿に司も将人も少し驚いているけれど、嬉しそうだ。
「君たち二人にはお礼がしたいんだが、何か欲しいものはないか? 私に叶えられることならなんでもする。言ってくれ」
「いえ、俺は海堂さんが史希のことを一生大切にしてくれればそれでいいです。お礼なんて要りません」
「俺も、史希が幸せならそれでいいです」
将人と司の言葉に征輝さんだけじゃなく、僕も驚いてしまった。
「本当に君たちは良い子たちだな。さすが史希をずっと守ってくれていただけのことはある。だが、何もお礼をしないというのは私も困るんだ。借りはつくりたくないしね。どうだろう? 大学を卒業したら私の会社で働かないか?」
「えっ? いいんですか? それならこっちからお願いしたいくらいです! なぁ、将人!」
「でも、海堂さん……いいんですか? 俺たちみたいなのを雇ってもらうなんて……」
「何言ってるんだ。君たちみたいに優秀ならどこもひくて数多だろう。だが、うちに来てくれたら悪いようにはしないよ。ぜひうちに来てほしい」
「はい。ありがとうございます!」
「俺もしっかり卒業できるように頑張ります!」
「ふふっ。その調子で頼むよ」
司たちとの時間はあっという間に終わり、僕は征輝さんと一緒に自宅に戻った。
「あの、征輝さん……僕も、一緒にとか……ダメですか?」
「んっ? なんの話だ?」
「あの、司と将人が卒業したら征輝さんの会社で働くって。僕も一生懸命頑張って征輝さんの役に立てるようにしますから、僕も一緒に働かせてもらえませんか? 僕も征輝さんと一緒にいたいんです」
「ふふっ。何を言い出すかと思ったら……。史希はとっくに決まってるよ。私の秘書として働いてもらう」
「えっ? ほ、んとですか?」
「史希は私のところに永久就職するんだから、仕事でも家でも離れたりしないよ」
絶対に手放さないって言ったろ?
そう耳元で囁かれて僕はゾクゾクと身体を震わせた。
僕の未来はあのカフェで出会った時にもう決定していたみたいだ。
こちらは2話目のちょっとしたおまけ話です。
先にひとつ前からお読みください♡
✳︎ ✳︎ ✳︎
征輝さんが僕たちに協力してくれた司にお礼がしたいと言うので連絡をしたら、ゆっくり話したいから家に来て欲しいと言われて征輝さんと一緒にお邪魔した。
征輝さんに腰を抱かれピッタリと寄り添ったまま司のアパートのチャイムを鳴らして出てきたのは司じゃなくて、何故か将人だった。
「史希、久しぶりだな!」
「えっ? なんで将人がここに? あれっ? どうして?」
少しパニックになってしまった僕に
「史希、落ち着いて。中に入れさせてもらおう」
と征輝さんが耳元で優しく囁いて落ち着かせてくれる。
「ああ、海堂さんすみません。こんなところで。さぁ、どうぞ中に入ってください」
なぜか征輝さんのことも知っているらしい将人に案内されて、中に入ると司はコーヒーを淹れてくれていた。
「おっ、史希。来たか。海堂さんもこんにちは」
司がにこやかに挨拶をしながらコーヒーを運んでくれた。
司の家の小さなテーブルに僕と征輝さん、その向かいに司と将人が並んで座り、なぜか二人ともニコニコしている。
「いやー、やっぱ俺の目に狂いはなかったな。史希と海堂さんめっちゃお似合いじゃん。将人もそう思うだろ?」
「ああ。お前が偶然知り合った社長を史希に紹介したって言った時はどうなることかと思ったけど、すげーいいじゃん。史希も幸せそうだし。これでやっと俺たちもお役御免だな」
「ねぇ、一体どう言うこと? 大体なんで将人がここに? 司と友達なの?」
もう僕は気になることが多すぎて何がなんだかわからなくなっていた。
「なんだ、司。お前話してなかったのかよ」
「ああ、お前に頼まれたって言ったらややこしくなるだろうと思ってさ。あのさ、史希。俺たち、従兄弟なんだよ」
「えっ? 従兄弟?」
思いがけない言葉にびっくりしてしまったけれど、そういえばこうやって並んでいたらちょっと似ている気がする。
笑顔の感じとか口調とか……だから、一緒にいて落ち着いたんだ。
「君たち二人がずっと史希を守ってくれていたんだろう? 君たちのおかげで史希の全ては私のものだ」
見せつけるように僕をぎゅっと抱き寄せながらにっこりと微笑む征輝さんの姿に司も将人も少し驚いているけれど、嬉しそうだ。
「君たち二人にはお礼がしたいんだが、何か欲しいものはないか? 私に叶えられることならなんでもする。言ってくれ」
「いえ、俺は海堂さんが史希のことを一生大切にしてくれればそれでいいです。お礼なんて要りません」
「俺も、史希が幸せならそれでいいです」
将人と司の言葉に征輝さんだけじゃなく、僕も驚いてしまった。
「本当に君たちは良い子たちだな。さすが史希をずっと守ってくれていただけのことはある。だが、何もお礼をしないというのは私も困るんだ。借りはつくりたくないしね。どうだろう? 大学を卒業したら私の会社で働かないか?」
「えっ? いいんですか? それならこっちからお願いしたいくらいです! なぁ、将人!」
「でも、海堂さん……いいんですか? 俺たちみたいなのを雇ってもらうなんて……」
「何言ってるんだ。君たちみたいに優秀ならどこもひくて数多だろう。だが、うちに来てくれたら悪いようにはしないよ。ぜひうちに来てほしい」
「はい。ありがとうございます!」
「俺もしっかり卒業できるように頑張ります!」
「ふふっ。その調子で頼むよ」
司たちとの時間はあっという間に終わり、僕は征輝さんと一緒に自宅に戻った。
「あの、征輝さん……僕も、一緒にとか……ダメですか?」
「んっ? なんの話だ?」
「あの、司と将人が卒業したら征輝さんの会社で働くって。僕も一生懸命頑張って征輝さんの役に立てるようにしますから、僕も一緒に働かせてもらえませんか? 僕も征輝さんと一緒にいたいんです」
「ふふっ。何を言い出すかと思ったら……。史希はとっくに決まってるよ。私の秘書として働いてもらう」
「えっ? ほ、んとですか?」
「史希は私のところに永久就職するんだから、仕事でも家でも離れたりしないよ」
絶対に手放さないって言ったろ?
そう耳元で囁かれて僕はゾクゾクと身体を震わせた。
僕の未来はあのカフェで出会った時にもう決定していたみたいだ。
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