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番外編
奏多がそばにいてくれたら……
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その後の二人の様子です。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
<side千尋>
「奏多、早く二人きりになりたい。私たちの家に帰ろう」
「えっ? 僕たちの、家ですか?」
「ああ。と言っても、私の住んでいる家だが、すぐに二人だけの新しい家を探すつもりだ。それまで私の今の家で我慢してくれるか?」
「そんな……っ、我慢だなんて。僕は千尋さんと一緒に居られるのならどこだって幸せです」
「ああっ、奏多。そんな嬉しいことを言ってくれるなんて、このまま押し倒したくなってしまうよ」
「んんっ……」
可愛い奏多の唇を奪い、そのまま抱きかかえる。
もちろん、奏多の可愛いキス顔は誰にも見られないように計算済みだ。
ホテルの玄関に歩き始めて、奏多はここがホテルのロビーだと気づいたようで顔を真っ赤にしていたが、気にする必要など何もない。
私にしてみれば、可愛い奏多を自分のものだと見せびらかすことができて幸せなだけだ。
玄関前に待たせておいた車に奏多を抱きかかえたまま、乗り込むと奏多は私の膝から下りようとしたがそんなことさせるはずがない。
「奏多……私は少しの時間も奏多と離れていたくないんだ。奏多もそう思ってくれるだろう?」
「千尋さん……でも、重くないですか?」
「ふふっ。そんなことを気にしていたのか。奏多は羽のように軽いから気にもならないよ。ずっと私の膝の上にいてくれ。もうここが一生奏多の指定席だよ」
「千尋さん……」
私の言葉に嬉しそうに顔を綻ばせる。
ああ、本当に奏多を手に入れることができてよかった。
しばらく走って、ようやく我が家に到着した。
ここは両親が暮らす実家ではなく、私だけの家。
執事と使用人が十数名いるから奏多も快適に過ごせるだろう。
「えっ、ここが……千尋さんの、お家ですか?」
門を抜け、玄関までの道のりを走りながら奏多が驚きの声をあげる。
「ああ、ここは私の家だ。実家はまた別の場所にあるよ」
「えっ……そう、なんですか……」
「どうかしたか?」
「い、いえ。あまりにも大きな家で驚いてしまって……」
「奏多の家も大して変わりはしないだろう?」
「そんなことないです。今日からここに暮らすなんて……緊張しちゃいます」
ああ、もうなんて可愛いのだろうな。
「大丈夫だよ、みんな奏多が来るのを楽しみにしているからな」
「みんな……?」
「ああ、奏多にも紹介しよう」
奏多を抱きかかえたまま車を降りるとすぐに玄関が開き、執事の遠山が出てきて、私たちの姿を見て驚きつつもすぐに満面の笑みで迎えてくれる。
「おかえりなさいませ。千尋さま」
「ああ、遠山。お前に紹介しておこう。彼は朝倉奏多。私の大切な伴侶だ。私以上に丁重に扱うように。他の者たちにもしっかりと伝えておくんだ」
「承知いたしました。奏多さま。私はこのお屋敷を仰せつかっております執事の遠山と申します。何か御用がございましたら何なりとお申し付けくださいませ」
遠山が頭を下げると、奏多は焦ったように声を上げた。
「そんな……っ、僕の方こそ、これからお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします」
そんな奏多の挨拶に遠山だけでなく私も驚きを隠せなかった。
使用人に対してこんなにも丁寧な挨拶をしてくれるとは思っても見なかったな。
やはり私の奏多は素晴らしい。
「遠山、部屋の準備は整っているか?」
「はい。つつがなく」
「では、昼食の時間まで声をかけないように。何かあればベルを鳴らすから、待機していてくれ」
「承知いたしました」
遠山の返事に頷いて、私は奏多を連れて部屋に向かった。
この部屋に愛しい奏多を連れ帰る日がこようとは……。
ああ、私はなんて幸せなのだろう。
「さぁ、ここがしばらくの私たちの愛の巣だ」
「わぁーっ、素敵なお部屋ですね」
「ふふっ。気に入ってくれたなら嬉しいよ」
扉をパタンと閉め、すぐに唇を奪う。
もうずっとキスしたくてたまらなかった。
「んんっ……んっ……」
このまま続ければ、何も話もできないまま愛してしまう。
その前にこれからのことはもちろん、私のことも話をしておかないとな。
名残惜しく思いながらも、ゆっくりと唇を離す。
「奏多……少し話をしようか」
「は、はい」
甘いキスを終え、恍惚とした表情で私を見る奏多を抱いてしまいたい衝動をグッと抑えて、ソファーに腰を下ろした。
「まず、初めに謝らせてくれ」
「えっ?」
「今朝は起きた時にそばにいられなくて申し訳なかった。本当は奏多と幸せな朝を過ごしたかったが、こうしてこれから先を一緒に過ごすためにやらなければいけないことはがたくさんあって……いや、それは言い訳だな。奏多を寂しがらせた理由にはならない。本当に申し訳なかった」
「そんな……っ、確かに寂しかったですけど……でも、今こうして一緒にいられて僕は幸せなんです。だから、謝らないでください……」
「ああ、奏多。こんなに優しい言葉をかけてくれるなんて私は幸せだな」
「僕の方こそ幸せです。もうずっと一緒にいられるんですよね?」
「ああ、絶対に手放したりしないよ。奏多は私だけのものだ」
その言葉に奏多は嬉しそうに抱きついてくる。
奏多が心から嬉しそうなのが伝わってきて幸せでたまらない。
「これから先一緒に過ごしていくために色々と話さなければいけないことがある。奏多、聞いてくれるか?」
「はい。なんでも仰ってください」
「私の名前を言ってなかっただろう? 私の名前は天ヶ瀬千尋だ。わかるか?」
「えっ……天ヶ瀬って……もしかして、あの……天ヶ瀬コンツェルンの?」
「ああ、その通り。私は天ヶ瀬コンツェルンの、もうすぐ社長に就任することが決まっている」
「千尋さんが……社長?」
「ああ、そして、父が会長に就任することになっているが、父が会長としての権限を全て私に委ねると言っているから実質、私が天ヶ瀬コンツェルンの総帥となる」
「天ヶ瀬コンツェルンの、総帥……千尋さんが……」
「そうだ。だから、奏多には公私ともに私を支えてほしい」
「僕が、千尋さんを……?」
一度に話をし過ぎてしまったのか、奏多が茫然としてしまっている。
「奏多? 大丈夫か?」
ギュッと抱きしめると、ハッと我に返った奏多は
「あ、あの……僕なんかが、千尋さんのそばにいていいんでしょうか?」
と言い出した。
「何を言っているんだ? 私には奏多しかいないと言っただろう? ずっとそばにいてくれると言ってくれたじゃないか」
「でも……」
「私はもう奏多なしでは何も手につかないのだぞ。奏多……わかってくれるだろう? 奏多がそばにいてくれるだけで私は今まで以上の力を発揮できるんだ。だから、私を支えてほしい。奏多がいなければ天ヶ瀬コンツェルンは潰れてしまうしかないぞ、それもでもいいか? 奏多、頼む。私のそばにいてくれ!」
こんなにもなりふり構わず縋りつくなんて、今までの私なら考えられないだろう。
それでも、奏多を手放さずに済むのなら土下座だってしてもいい。
「千尋さん……僕でよかったら、ずっとそばにいます」
「――っ、本当かっ!! ああっ奏多!! 私は最高に幸せだ!!」
「ふふっ。大袈裟ですよ。でも千尋さんに愛されてるってわかって、すごく嬉しいです」
「ああ、これからたっぷりと私が奏多を愛しているとわからせるよ。私の人生をかけて一生愛し続けると誓う」
「千尋さん……嬉しいっ!!」
このまま寝室に連れ込みたいが、食事を取らせないと奏多が倒れてしまうだろう。
なんせ昨夜もたっぷりと愛し合ったばかりだからな。
「奏多……食事が終わったら、デザートをもらってもいいかな?」
「えっ?」
「甘い甘い奏多が食べたいんだ……」
「――っ!! 千尋さん……はい。たっぷり味わってください……」
彼方から抱きついてきてくれるのが嬉しい。
少しでも隙間があるのが我慢できず、ピッタリと寄り添ったまま、しばらく抱きしめあっていると、奏多がポツリとつぶやいた。
「僕……こんなに幸せになれるなんて夢みたい……」
「ふふっ。ああ、そうだな。でも夢じゃないよ」
「僕、ずっと……男の人を好きだってことは隠さなきゃいけないことだって思って生きてきたんです」
「どうして、そう思ったんだ? 人を好きになることは決して恥ずかしいことではないのに……」
「そうですね、今となってはそう思います。でも……もう昔のことなんで話しますけど、高校の時いいなぁって思う人がいて、告白しようとバレンタインに手作りチョコを作ったことがあるんです。勇気を出して告白したけど、手作りチョコは床に払い除けられて、お金くれるなら一回くらい相手にしてやってもいいって言われて馬鹿にされたように笑われて……ああ、なんでこんな人好きだと思ってたんだろうって、自分に腹が立ったんです。告白して相手の本性を見てしまうなら、もう好きにならない方がいいって……だから、恋も諦めてたし、男性が好きだってことも隠そうって思ったんです」
その時のことを思い出しているのか、奏多が悲しげな表情を見せる。
早くそいつのことを奏多の頭から追い出してやりたい。
「そうか……辛い目にあったな。奏多の手作りを捨て傷つけたことは決して許せることではないな」
「でも……あの時手作りを食べてもらわなくてよかったです。初めての手作りは千尋さんに食べてほしいので……」
「奏多……。ああ、私のためだけに作ってくれ。奏多の手作りは一生私だけのものだぞ」
「ふふっ。はい。約束です……」
絡めた小指から幸せが伝わってくる。
奏多……愛しているよ。
それにしてもいまだに奏多の心の傷になっているあいつに絶対に報復しなければな。
奏多を傷つけた奴がのうのうと生きているなんて、許せない。
私の奏多を泣かせたことだけはしっかりと償ってもらおうか。
* * *
というわけで報復編あるかな?
需要があればぜひ♡
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
<side千尋>
「奏多、早く二人きりになりたい。私たちの家に帰ろう」
「えっ? 僕たちの、家ですか?」
「ああ。と言っても、私の住んでいる家だが、すぐに二人だけの新しい家を探すつもりだ。それまで私の今の家で我慢してくれるか?」
「そんな……っ、我慢だなんて。僕は千尋さんと一緒に居られるのならどこだって幸せです」
「ああっ、奏多。そんな嬉しいことを言ってくれるなんて、このまま押し倒したくなってしまうよ」
「んんっ……」
可愛い奏多の唇を奪い、そのまま抱きかかえる。
もちろん、奏多の可愛いキス顔は誰にも見られないように計算済みだ。
ホテルの玄関に歩き始めて、奏多はここがホテルのロビーだと気づいたようで顔を真っ赤にしていたが、気にする必要など何もない。
私にしてみれば、可愛い奏多を自分のものだと見せびらかすことができて幸せなだけだ。
玄関前に待たせておいた車に奏多を抱きかかえたまま、乗り込むと奏多は私の膝から下りようとしたがそんなことさせるはずがない。
「奏多……私は少しの時間も奏多と離れていたくないんだ。奏多もそう思ってくれるだろう?」
「千尋さん……でも、重くないですか?」
「ふふっ。そんなことを気にしていたのか。奏多は羽のように軽いから気にもならないよ。ずっと私の膝の上にいてくれ。もうここが一生奏多の指定席だよ」
「千尋さん……」
私の言葉に嬉しそうに顔を綻ばせる。
ああ、本当に奏多を手に入れることができてよかった。
しばらく走って、ようやく我が家に到着した。
ここは両親が暮らす実家ではなく、私だけの家。
執事と使用人が十数名いるから奏多も快適に過ごせるだろう。
「えっ、ここが……千尋さんの、お家ですか?」
門を抜け、玄関までの道のりを走りながら奏多が驚きの声をあげる。
「ああ、ここは私の家だ。実家はまた別の場所にあるよ」
「えっ……そう、なんですか……」
「どうかしたか?」
「い、いえ。あまりにも大きな家で驚いてしまって……」
「奏多の家も大して変わりはしないだろう?」
「そんなことないです。今日からここに暮らすなんて……緊張しちゃいます」
ああ、もうなんて可愛いのだろうな。
「大丈夫だよ、みんな奏多が来るのを楽しみにしているからな」
「みんな……?」
「ああ、奏多にも紹介しよう」
奏多を抱きかかえたまま車を降りるとすぐに玄関が開き、執事の遠山が出てきて、私たちの姿を見て驚きつつもすぐに満面の笑みで迎えてくれる。
「おかえりなさいませ。千尋さま」
「ああ、遠山。お前に紹介しておこう。彼は朝倉奏多。私の大切な伴侶だ。私以上に丁重に扱うように。他の者たちにもしっかりと伝えておくんだ」
「承知いたしました。奏多さま。私はこのお屋敷を仰せつかっております執事の遠山と申します。何か御用がございましたら何なりとお申し付けくださいませ」
遠山が頭を下げると、奏多は焦ったように声を上げた。
「そんな……っ、僕の方こそ、これからお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします」
そんな奏多の挨拶に遠山だけでなく私も驚きを隠せなかった。
使用人に対してこんなにも丁寧な挨拶をしてくれるとは思っても見なかったな。
やはり私の奏多は素晴らしい。
「遠山、部屋の準備は整っているか?」
「はい。つつがなく」
「では、昼食の時間まで声をかけないように。何かあればベルを鳴らすから、待機していてくれ」
「承知いたしました」
遠山の返事に頷いて、私は奏多を連れて部屋に向かった。
この部屋に愛しい奏多を連れ帰る日がこようとは……。
ああ、私はなんて幸せなのだろう。
「さぁ、ここがしばらくの私たちの愛の巣だ」
「わぁーっ、素敵なお部屋ですね」
「ふふっ。気に入ってくれたなら嬉しいよ」
扉をパタンと閉め、すぐに唇を奪う。
もうずっとキスしたくてたまらなかった。
「んんっ……んっ……」
このまま続ければ、何も話もできないまま愛してしまう。
その前にこれからのことはもちろん、私のことも話をしておかないとな。
名残惜しく思いながらも、ゆっくりと唇を離す。
「奏多……少し話をしようか」
「は、はい」
甘いキスを終え、恍惚とした表情で私を見る奏多を抱いてしまいたい衝動をグッと抑えて、ソファーに腰を下ろした。
「まず、初めに謝らせてくれ」
「えっ?」
「今朝は起きた時にそばにいられなくて申し訳なかった。本当は奏多と幸せな朝を過ごしたかったが、こうしてこれから先を一緒に過ごすためにやらなければいけないことはがたくさんあって……いや、それは言い訳だな。奏多を寂しがらせた理由にはならない。本当に申し訳なかった」
「そんな……っ、確かに寂しかったですけど……でも、今こうして一緒にいられて僕は幸せなんです。だから、謝らないでください……」
「ああ、奏多。こんなに優しい言葉をかけてくれるなんて私は幸せだな」
「僕の方こそ幸せです。もうずっと一緒にいられるんですよね?」
「ああ、絶対に手放したりしないよ。奏多は私だけのものだ」
その言葉に奏多は嬉しそうに抱きついてくる。
奏多が心から嬉しそうなのが伝わってきて幸せでたまらない。
「これから先一緒に過ごしていくために色々と話さなければいけないことがある。奏多、聞いてくれるか?」
「はい。なんでも仰ってください」
「私の名前を言ってなかっただろう? 私の名前は天ヶ瀬千尋だ。わかるか?」
「えっ……天ヶ瀬って……もしかして、あの……天ヶ瀬コンツェルンの?」
「ああ、その通り。私は天ヶ瀬コンツェルンの、もうすぐ社長に就任することが決まっている」
「千尋さんが……社長?」
「ああ、そして、父が会長に就任することになっているが、父が会長としての権限を全て私に委ねると言っているから実質、私が天ヶ瀬コンツェルンの総帥となる」
「天ヶ瀬コンツェルンの、総帥……千尋さんが……」
「そうだ。だから、奏多には公私ともに私を支えてほしい」
「僕が、千尋さんを……?」
一度に話をし過ぎてしまったのか、奏多が茫然としてしまっている。
「奏多? 大丈夫か?」
ギュッと抱きしめると、ハッと我に返った奏多は
「あ、あの……僕なんかが、千尋さんのそばにいていいんでしょうか?」
と言い出した。
「何を言っているんだ? 私には奏多しかいないと言っただろう? ずっとそばにいてくれると言ってくれたじゃないか」
「でも……」
「私はもう奏多なしでは何も手につかないのだぞ。奏多……わかってくれるだろう? 奏多がそばにいてくれるだけで私は今まで以上の力を発揮できるんだ。だから、私を支えてほしい。奏多がいなければ天ヶ瀬コンツェルンは潰れてしまうしかないぞ、それもでもいいか? 奏多、頼む。私のそばにいてくれ!」
こんなにもなりふり構わず縋りつくなんて、今までの私なら考えられないだろう。
それでも、奏多を手放さずに済むのなら土下座だってしてもいい。
「千尋さん……僕でよかったら、ずっとそばにいます」
「――っ、本当かっ!! ああっ奏多!! 私は最高に幸せだ!!」
「ふふっ。大袈裟ですよ。でも千尋さんに愛されてるってわかって、すごく嬉しいです」
「ああ、これからたっぷりと私が奏多を愛しているとわからせるよ。私の人生をかけて一生愛し続けると誓う」
「千尋さん……嬉しいっ!!」
このまま寝室に連れ込みたいが、食事を取らせないと奏多が倒れてしまうだろう。
なんせ昨夜もたっぷりと愛し合ったばかりだからな。
「奏多……食事が終わったら、デザートをもらってもいいかな?」
「えっ?」
「甘い甘い奏多が食べたいんだ……」
「――っ!! 千尋さん……はい。たっぷり味わってください……」
彼方から抱きついてきてくれるのが嬉しい。
少しでも隙間があるのが我慢できず、ピッタリと寄り添ったまま、しばらく抱きしめあっていると、奏多がポツリとつぶやいた。
「僕……こんなに幸せになれるなんて夢みたい……」
「ふふっ。ああ、そうだな。でも夢じゃないよ」
「僕、ずっと……男の人を好きだってことは隠さなきゃいけないことだって思って生きてきたんです」
「どうして、そう思ったんだ? 人を好きになることは決して恥ずかしいことではないのに……」
「そうですね、今となってはそう思います。でも……もう昔のことなんで話しますけど、高校の時いいなぁって思う人がいて、告白しようとバレンタインに手作りチョコを作ったことがあるんです。勇気を出して告白したけど、手作りチョコは床に払い除けられて、お金くれるなら一回くらい相手にしてやってもいいって言われて馬鹿にされたように笑われて……ああ、なんでこんな人好きだと思ってたんだろうって、自分に腹が立ったんです。告白して相手の本性を見てしまうなら、もう好きにならない方がいいって……だから、恋も諦めてたし、男性が好きだってことも隠そうって思ったんです」
その時のことを思い出しているのか、奏多が悲しげな表情を見せる。
早くそいつのことを奏多の頭から追い出してやりたい。
「そうか……辛い目にあったな。奏多の手作りを捨て傷つけたことは決して許せることではないな」
「でも……あの時手作りを食べてもらわなくてよかったです。初めての手作りは千尋さんに食べてほしいので……」
「奏多……。ああ、私のためだけに作ってくれ。奏多の手作りは一生私だけのものだぞ」
「ふふっ。はい。約束です……」
絡めた小指から幸せが伝わってくる。
奏多……愛しているよ。
それにしてもいまだに奏多の心の傷になっているあいつに絶対に報復しなければな。
奏多を傷つけた奴がのうのうと生きているなんて、許せない。
私の奏多を泣かせたことだけはしっかりと償ってもらおうか。
* * *
というわけで報復編あるかな?
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