大富豪ロレーヌ総帥の初恋

波木真帆

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日本旅行編

そろそろ寝ようか※微

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可愛い子猫からのプレゼントに感動している私たちの近くで、ミヅキの母上とユウキの母上が、リオに近づき言葉をかける。

「弓弦くんも空良くんもよく頑張ったわね。もちろん二人の頑張りが一番だけど、何より理央が二人に上手に教えられたから三人ともよく頑張ったわ。ねぇ、茜音さん」

「ええ。本当にすごいわ」

お二人とも、マフラーを完成させたユヅルとソラを褒めつつも、その立役者となったリオを褒めている。
リオはとても嬉しそうだ。さすがミヅキとユウキを育てた人だな。周りへの配慮を忘れない。

「これは、頑張った三人に私たちからのプレゼントよ。私も理央に教えてもらって作れるようになったの」

そんなお二人が手のひらに乗せてユヅルたちに渡してくれたのは毛糸で編んだウサギ。
エッフェル塔でお揃いで買ったマカロンのストラップと同じ色をした可愛らしいウサギをプレゼントされてユヅルたちはとても嬉しそうだ。

私たちが話をしている間、お二方はこれを作っていらっしゃったのか。
なんとも素晴らしい母の愛だ。

「すっごく可愛いです! ねぇ、空良くん。理央くん!」

「うん。ママ……ありがとう! 僕、すっごく嬉しい」

「本当に可愛い! お母さん、ありがとう!」

母親を亡くしたユヅルとソラ。
そして母親を知らないリオ。

彼らがお二人から母の愛を受け、嬉しそうに抱きつきに行く。
この姿には狭量であるミヅキはもちろん、私たちも全員引き離そうとはしなかった。
それくらい、この五人の抱擁は見ていて感動しかなかった。


「さぁ、そろそろ寝る準備をしないと明日起きられなくなるぞ」

しばらく見守っていたミヅキが声をかける。
これが彼の限界だったかはわからないが、その言葉にユヅルたちもすぐに反応した。

なんせ明日はみんなで外出するのだから、楽しみで仕方がないのだろう。

「じゃあ、ユヅル。私たちも休むとしよう」

「うん。お父さん、お母さん。おやすみなさい」

ユヅルがミヅキとユウキの両親に声をかけると、彼らは嬉しそうに笑顔で見送ってくれた。
きっとユヅルを可愛い息子だと思ってくれているのだろう。

「エヴァンさん、部屋はわかるの?」

階段を上りかけてユヅルが尋ねてきた。

「大丈夫、ミヅキから聞いているから」

あらかじめ聞いていた部屋にユヅルを連れて行く。
扉を開けると、広い部屋に大きなベッドが置かれていて、ユヅルは驚きの声をあげていた。

「すごーい! これならエヴァンさんもゆっくり寝られるね」

気にしてくれるところがそこなのだと思うと嬉しくなる。
いつだってユヅルの中に私の存在があるという証拠だからな。

「ああ。そうだな。バスルームもついているそうだから、さっとお風呂に入ろうか」

部屋に置かれていた荷物から着替えを取り出した。
ユヅルのシャンプーやボディーソープについては、この家でも同じものが使われているということを聞いているから安心だ。同じなのは当然だ。なんせ、同じ人から購入しているのだからな。
本当に彼の商品無くしてはユヅルの美しい肌を守ることはできないのだからありがたいことだ。

ユヅルと共に風呂に入ると髪を洗い始めてすぐにユヅルが私にもたれかかってきた。
長旅の上に、久しぶりの友人と遊んで、尚且つこんな時間まで私のためにマフラーを編み続けてくれていたのだから疲れてしまうのも無理はない。

「ユヅル、眠っていていいよ。私があとは全てやっておくから」

「でも……」

遠慮がちに言いつつも、睡魔には抗えなかったようであっという間にユヅルは夢の世界に堕ちていった。
優しく髪と身体を洗い流し、ユヅルを抱いたまま自分の髪と身体も洗って浴槽に浸かる。

その間、ピッタリとくっついたユヅルは全く目を覚ます気配がない。

滑らかなユヅルの肌に触れていると、欲望を抑えられなくなるが

――今夜は旦那さまが暴走されないか見張るものがおりませんので、それが少し心配でございまして……

ジュールにあんなふうに釘を刺されていると我慢しないわけにはいかない。
それでもこの滾ったモノをなんとかしなければ眠りにつくことは難しい。

全ては明日の夜までの我慢だ。

私はユヅルを抱きかかえたまま立ち上がり浴槽の淵に腰を下ろした。
そして、ユヅルの可愛い果実と、すでに勃ち上がっている愚息を重ねて握る。
上下に扱き、刺激を与えていると柔らかかったユヅルの果実も芯を持って勃ち上がってきた。
その感触が実に気持ちがいい。

そうしてユヅルが眠ったまま甘い蜜を弾けさせたのを見て興奮のままに、私も欲望の蜜を放った。
驚くほど大量に溢れた蜜を綺麗に洗い清めて風呂を出た。
これ以上ユヅルに欲情しないようにお互いにパジャマを着てベッドに横たわった。
興奮しすぎて眠れないかと思ったが、意外と私も疲れていたのだろう。

ユヅルを抱きしめたまま、あっという間に私も深い眠りに落ちていった。
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