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番外編
楽しい勉強会 <前編>
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番外編第4弾は二人の楽しい勉強会の様子をお伝えします♡
途中で視点が変わります。
✳︎ ✳︎ ✳︎
「おはようございます、米田さん」
「えっ? ああ、観月先生!! おはようございます!」
「今日はうちの理央、よろしくお願いしますね」
「ええ。先生から聞いているわよ。理央くん、看護師長の米田です。よろしくね」
初めての場所で緊張していた理央だったけれど、米田さんの優しい言葉に笑顔を見せながら、
「はい。観月理央です。よろしくお願いします」
と自己紹介していた。
ふふっ。今回はちゃんと観月って言えたな。偉いぞ。
ホテルでの楽しい宿泊を終え、久しぶりの出勤日の今日は裁判所やら依頼人との打ち合わせやらで一日事務所を空けることになり、頼んでいた通り悠木の病院で理央を見てもらうことになっていた。
院長室で空良くんと勉強できるぞと話すと大喜びしていた理央は録画しておきたいくらい可愛くて仕方がなかった。
昼食用に弁当を用意してやると目を輝かせて喜んでいた。
「悠木と空良くんの分も入っているから、みんなで楽しく食べるといいよ」
「わぁーっ! 僕、みんなで一緒にお弁当食べるの初めて!!!」
「そうなのか?」
「うん。お弁当が必要な時は学校休むか、お弁当の時間は教室から出てたから」
「――っ!! そうか、嫌なこと思い出させたな」
「ううん、大丈夫です。初めてのお弁当が凌也さんのなんて嬉しいもん!」
満面の笑みでそう言ってくれる理央が可愛すぎてそのまま寝室に連れて行きたくなってしまった。
ああ、夜までの辛抱だな……。
足りないことがないようにといっぱい弁当を作って悠木の病院に行くと、米田さんをはじめ看護師たちの姿は揃っているが悠木と空良くんの姿が見えない。
「米田さん、悠木はまだですか?」
「ああ、先生は結構ギリギリにならないと来ないの。空良くんが可愛すぎるから出るのが大変なんじゃないかしら? ふふっ」
ああ、なるほどな。
あいつも俺と同じというわけか……。
まぁその気持ちは痛いほどわかるがな。
そんな話をしていると、ようやく悠木が空良くんを伴ってやってきた。
空良くんの頬がほんのり赤いのは気づかないふりをしておいてやろう。
「おお、観月。もう来てたのか? 早いな」
「早くはないだろう。とりあえず、今日は理央を頼むよ」
「ああ、空良も楽しみにしていたから安心してくれ」
俺たちが話している横で、理央は空良くんと楽しそうに話をしている。
「僕、いっぱい勉強道具持ってきたよ。テストも持ってきたから後で一緒にやろう?」
「うん、いいね。どれくらいわかるようになってるか楽しみだね」
「今日ね、凌也さんがお弁当作ってくれたんだ」
「ええーいいなぁ」
「ふふっ。空良くんと、悠木さんのもあるんだよ」
「ええー、本当? 嬉しいっ!!」
「お昼になったら一緒に食べようね」
「うん、ああこれで勉強頑張れる~!」
「ふふっ。僕も!」
理央と空良くんの可愛らしい会話に癒されながら、
「じゃあ、理央。行ってくるから迎えにくるまで頑張るんだぞ」
と声をかけると俺の元に駆け寄ってきて、
「行ってらっしゃい」
と言いながら背伸びをしチュッと唇にキスをしてくれた。
「理央……」
まさか人前でやってくれるとは思わず驚いたが、これで今日の仕事は捗りそうだ。
「ああ、行ってくるよ」
笑顔の理央にキスを返して出かける後ろで悠木の
「ラブラブだな、本当に」
と呆れた声が聞こえていたが、どうせあいつもやってるんだろう。
俺は気にせずに病院を出て裁判所へと向かった。
✳︎ ✳︎ ✳︎
「さて、院長室に案内しよう」
「あっ、僕が連れていく!!」
「ふふっ。じゃあ、頼むよ」
嬉しそうに理央くんを院長室へと連れていく空良の後ろから観月から預かった荷物を持ち、ついていくと空良が甲斐甲斐しく理央くんの席の準備をしてあげている。
うん、やっぱり友達ができるのはいいことだな。
「昼食の時間になったら来るから、それまで頑張るんだぞ。あ、途中で休憩も必ず取ること。いいな?」
「「はーい」」
二人の元気の良い声を聞いて、俺はさっさと院長室から出た。
せっかくの友達との時間だ。
俺が邪魔するのも勿体無いからな。
診察室に向かうと入れ替わり立ち替わり看護師たちが理央くんのことを聞いてきた。
「先生、あの子……観月先生の恋人ですか?」
「ああ、そうだよ。もう籍も入れてて家族になってる」
「きゃーっ、素敵! 観月先生っていっつも落ち着き払ってて誰かに固執することなんてなさそうだったのに、ああいう子がタイプだったんですね」
「そうだな。であってすぐから部屋に連れ込んでたからな」
「すごーい!! 空良くんも理央くんもイケメンキラーだ! 先生たちって好み似てたんですね」
「俺は空良以外には目は向かないが、まぁ似ているタイプではあるかもな」
「ふふっ。先生、空良くん一筋ですもんね。後で二人におやつあげに行ってもいいですか?」
「ああ。邪魔しない程度に頼むよ。二人とも試験受かるんだって頑張ってるからな」
「わかってますって。でも、適度な休憩は脳にも大事ですよ」
嬉しそうに笑って去っていった看護師を見ながら、やっぱり理央くんも空良も庇護欲をそそるタイプなんだろうなと改めて思った。
きっと院長室にはあの時以上のお菓子の山ができてるだろうな……。
まぁ二人が喜ぶならそれでいいが。
それも含めて観月に報告しておこうか……。
途中で視点が変わります。
✳︎ ✳︎ ✳︎
「おはようございます、米田さん」
「えっ? ああ、観月先生!! おはようございます!」
「今日はうちの理央、よろしくお願いしますね」
「ええ。先生から聞いているわよ。理央くん、看護師長の米田です。よろしくね」
初めての場所で緊張していた理央だったけれど、米田さんの優しい言葉に笑顔を見せながら、
「はい。観月理央です。よろしくお願いします」
と自己紹介していた。
ふふっ。今回はちゃんと観月って言えたな。偉いぞ。
ホテルでの楽しい宿泊を終え、久しぶりの出勤日の今日は裁判所やら依頼人との打ち合わせやらで一日事務所を空けることになり、頼んでいた通り悠木の病院で理央を見てもらうことになっていた。
院長室で空良くんと勉強できるぞと話すと大喜びしていた理央は録画しておきたいくらい可愛くて仕方がなかった。
昼食用に弁当を用意してやると目を輝かせて喜んでいた。
「悠木と空良くんの分も入っているから、みんなで楽しく食べるといいよ」
「わぁーっ! 僕、みんなで一緒にお弁当食べるの初めて!!!」
「そうなのか?」
「うん。お弁当が必要な時は学校休むか、お弁当の時間は教室から出てたから」
「――っ!! そうか、嫌なこと思い出させたな」
「ううん、大丈夫です。初めてのお弁当が凌也さんのなんて嬉しいもん!」
満面の笑みでそう言ってくれる理央が可愛すぎてそのまま寝室に連れて行きたくなってしまった。
ああ、夜までの辛抱だな……。
足りないことがないようにといっぱい弁当を作って悠木の病院に行くと、米田さんをはじめ看護師たちの姿は揃っているが悠木と空良くんの姿が見えない。
「米田さん、悠木はまだですか?」
「ああ、先生は結構ギリギリにならないと来ないの。空良くんが可愛すぎるから出るのが大変なんじゃないかしら? ふふっ」
ああ、なるほどな。
あいつも俺と同じというわけか……。
まぁその気持ちは痛いほどわかるがな。
そんな話をしていると、ようやく悠木が空良くんを伴ってやってきた。
空良くんの頬がほんのり赤いのは気づかないふりをしておいてやろう。
「おお、観月。もう来てたのか? 早いな」
「早くはないだろう。とりあえず、今日は理央を頼むよ」
「ああ、空良も楽しみにしていたから安心してくれ」
俺たちが話している横で、理央は空良くんと楽しそうに話をしている。
「僕、いっぱい勉強道具持ってきたよ。テストも持ってきたから後で一緒にやろう?」
「うん、いいね。どれくらいわかるようになってるか楽しみだね」
「今日ね、凌也さんがお弁当作ってくれたんだ」
「ええーいいなぁ」
「ふふっ。空良くんと、悠木さんのもあるんだよ」
「ええー、本当? 嬉しいっ!!」
「お昼になったら一緒に食べようね」
「うん、ああこれで勉強頑張れる~!」
「ふふっ。僕も!」
理央と空良くんの可愛らしい会話に癒されながら、
「じゃあ、理央。行ってくるから迎えにくるまで頑張るんだぞ」
と声をかけると俺の元に駆け寄ってきて、
「行ってらっしゃい」
と言いながら背伸びをしチュッと唇にキスをしてくれた。
「理央……」
まさか人前でやってくれるとは思わず驚いたが、これで今日の仕事は捗りそうだ。
「ああ、行ってくるよ」
笑顔の理央にキスを返して出かける後ろで悠木の
「ラブラブだな、本当に」
と呆れた声が聞こえていたが、どうせあいつもやってるんだろう。
俺は気にせずに病院を出て裁判所へと向かった。
✳︎ ✳︎ ✳︎
「さて、院長室に案内しよう」
「あっ、僕が連れていく!!」
「ふふっ。じゃあ、頼むよ」
嬉しそうに理央くんを院長室へと連れていく空良の後ろから観月から預かった荷物を持ち、ついていくと空良が甲斐甲斐しく理央くんの席の準備をしてあげている。
うん、やっぱり友達ができるのはいいことだな。
「昼食の時間になったら来るから、それまで頑張るんだぞ。あ、途中で休憩も必ず取ること。いいな?」
「「はーい」」
二人の元気の良い声を聞いて、俺はさっさと院長室から出た。
せっかくの友達との時間だ。
俺が邪魔するのも勿体無いからな。
診察室に向かうと入れ替わり立ち替わり看護師たちが理央くんのことを聞いてきた。
「先生、あの子……観月先生の恋人ですか?」
「ああ、そうだよ。もう籍も入れてて家族になってる」
「きゃーっ、素敵! 観月先生っていっつも落ち着き払ってて誰かに固執することなんてなさそうだったのに、ああいう子がタイプだったんですね」
「そうだな。であってすぐから部屋に連れ込んでたからな」
「すごーい!! 空良くんも理央くんもイケメンキラーだ! 先生たちって好み似てたんですね」
「俺は空良以外には目は向かないが、まぁ似ているタイプではあるかもな」
「ふふっ。先生、空良くん一筋ですもんね。後で二人におやつあげに行ってもいいですか?」
「ああ。邪魔しない程度に頼むよ。二人とも試験受かるんだって頑張ってるからな」
「わかってますって。でも、適度な休憩は脳にも大事ですよ」
嬉しそうに笑って去っていった看護師を見ながら、やっぱり理央くんも空良も庇護欲をそそるタイプなんだろうなと改めて思った。
きっと院長室にはあの時以上のお菓子の山ができてるだろうな……。
まぁ二人が喜ぶならそれでいいが。
それも含めて観月に報告しておこうか……。
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