イケメンスパダリ弁護士に助け出されて運命が変わりました

波木真帆

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番外編

約束を守ろう

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身体を清めている間、理央はピクリとも動かなかった。
それくらい、激しく愛してしまったんだ。

でも初夜なんだからそれくらい許してもらえるだろう。
ようやく理央が本当に俺のものになった夜なんだから。

自分の出した欲望の蜜を優しくかき出す。
意識がなくてもその度にピクピクと身体を震わせる。
理央に快楽だけを与えられているのならそれでいい。

綺麗に蜜をかき出して、俺は風呂を出た。

理央の繊細な肌にも優しいふわふわの大きなバスタオルで包んでやり、自分の身体を大急ぎで拭いてから寝室へ戻った。

ベッドを離れるときにベルを鳴らしておけば、戻ってきた時に綺麗に整えられているからと言われていたが、本当に先ほどまでの状態が嘘のように整えられていた。

ジュールさんか、それとも他の使用人の人たちなのか……いずれにしてもこの早技には頭がさがる。
彼らのおかげでこうやって何も気にすることもなく、理央と愛し合えるんだからな。

ああ、本当に幸せだな。

ひしひしと幸せを感じて、腕の中の理央をギュッと抱きしめると

「う、ん……」

と理央の声が漏れ、綺麗な瞳が開いた。

「りょ、うやさん……」

「悪い、起こしたか?」

「の、ど……かわいた……」

「そうか、すぐに……あっ!」

水を頼もうとしてベルを探した俺の目に、ベッド脇のテーブルに置かれた水差しとグラスが見えた。

こうなることを見越して用意してくれていたのか……。
本当にありがたい。

見ると、グラスと一緒に書き置きと小さな薬が置かれている。

<ミヅキさま。これはリオさまのお身体を整えるお薬でございます。どうぞお眠りの前にこのお薬だけは必ずリオさまにお飲ませください>


綺麗なフランス語で書かれたその手紙にジュールさんの優しさを感じる。
俺は心の中で彼にお礼をいいながら、その薬とグラスの水を口に含んで、理央にゆっくりと飲ませた。
苦味のある薬ではなかったようで理央も上手に飲めている。

「おいしぃ……」

「そうか、もう少し水を飲もう」

何度か飲ませてから、一緒にベッドに横たわる。

「眠くないか?」

「うん。いまはだいじょうぶ。りょうやさんとぎゅっとしたい」

「ふふっ。そうか」

こうやって自然に甘えてくれるのが嬉しい。

「理央と式を挙げて、ここで初夜を迎えられるなんて本当に幸せだな」

「ふふっ。しょ、や……あっ!!!」

「んっ? どうしたんだ? 理央?」

急に理央が大きな声をあげたかと思ったら、ものすごい勢いで青褪めていく。
身体を震わせて、どうしよう、どうしようと言い続ける理央に不安しかなかった。

何か嫌な思い出でも思い出してしまったのか?
そんなトラウマがまだ理央に残っていたのか?

不安になりつつも、ここで私まで不安になっていたら理央はさらに気落ちするだろう。

「どうしたんだ? 理央、落ち着いてゆっくりと俺に話してみないか? 俺たちは夫夫なんだ。理央の困ったことは共有して一緒に考えたい」

「りょう、やさん……ぼく、とんでもない、こと……しちゃった……」

「とんでもないこと? それはなんだ?」

理央が何かをしでかしたということか?
そんなこと何もなかったが……。

「あの、ね……けいとさんが……くれたの。ぷれぜんと……」

「えっ? ああ。あのクリスマスパーティーか?」

「うん。それで……しょやの、ときにきないと、いけないって……でも、ぼく、わすれてて……このままじゃ、ぼく、りょうやさんの、つまに、なれない……っ」

「――っ!!! 理央っ。大丈夫だよ、心配しなくていい」

「えっ?」

「初夜はまだ終わってないよ。だから、約束は今からでも守れる。そもそも、俺のつまになれるのは理央しかいないんだから、心配しなくて大丈夫だよ」

「ほんと?」

「ああ。俺は嘘なんかつかない。なぁ、今からでもその約束、一緒に守ろう」

理央は目にいっぱい涙を溜めながら、嬉しそうに頷いた。

それにしても俺としたことがすっかり忘れていたな。
あのベビードールを着た淫らな理央を楽しみにしていたのに、ウェディングドレスを着た可愛い理央に煽られっぱなしで忘れてしまっていた。

理央が思い出してくれてよかったな。

ああ、あのベビードールを今から着てくれるのか。
もうすでに激しく愛してしまった後だが、一度くらいは許してくれるだろうか?
いくら俺でも流石にあのベビードールを着た理央を見て我慢できる自信はない。

一度だけだぞと自分の昂りに必死に言い聞かせながら、俺はあのベビードールの入った箱を探しにいった。
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