28 / 45
恋人なら当然
しおりを挟む
「ありがとう。田淵くんもおめでとう。田淵くんを守ってくれるいいひとができて僕、とっても嬉しいよ」
「砂川くん……ありがとう」
二人とも涙を浮かべたまま見つめあって、それ以上の言葉がなくても通じ合っている感じが微笑ましくも妬けてくる。
「田淵くんの快気祝いと、お互いに幸せになったってことで乾杯しようか」
ユウさんが声をかけると、すぐに砂川くんの視線がユウさんに向かう。すぐにそれに気づき嬉しそうな表情を見せるユウさんをみて思わず笑いそうになる。
俺が少し妬いてしまった以上に、ユウさんも妬いたみたいだ。
本当に砂川くんが関わると普段のユウさんじゃなくなってしまうんだな。
「シン。ニヤついてないで飲み物注文するぞ」
「はいはい」
車を運転してきた俺とユウさんはもちろん、ノンアル。だけどせっかくの乾杯だから最初だけは四人で同じものを頼むことにした。
ノンアルのシャンパン。しかもこれはかなり飲みやすい。これなら伊月くんはもちろん、砂川くんも大丈夫だろう。
すぐにシャンパンとグラスが運ばれて、俺とユウさんがそれぞれ愛しい人に注ぎ、俺とユウさんは交代でグラスに注いだ。
そして、四人でグラスを持ち上げ
「運命的な出会いに、乾杯!」
とユウさんが音頭を取り、みんなで笑顔を見せあいながら乾杯した。
伊月くんは慣れない様子で俺の飲み方を真似しながら、一口飲むと
「んっ! これ、美味しいです!!」
と目をキラキラさせて教えてくれた。
「ああ、もう! 伊月くんは可愛いな」
「えっ、し、しんいちさんっ。恥ずかしいです」
あまりの可愛さに抱きしめてそのまま膝に乗せると、伊月くんは真っ赤な顔で抵抗して見せたが、
「田淵くん、大丈夫だよ。恋人が膝に乗せてもらうのは当然だし、膝に乗ったままご飯食べてもいいんだよ。僕も優一さんと一緒にいる時はほとんど膝に乗ってるし、ご飯も食べさせてもらうよ」
と砂川くんが当然のように言い放つ。
ちらっとユウさんを見ると、イタズラが見つかった少年のよう表情で誤魔化そうとしている。
「優一さん、そうですよね?」
「ああ、そうだな。お互い恋人同士なんだから、気にしなくていいよ」
「ねっ、だから田淵くんも気にしないでいいよ」
「そう、いうものなんですか?」
ユウさんと砂川くんの言ったことを素直に聞き入れてくれる伊月くんは、驚きながら俺に問いかけてくる。
「そうなんだよ。しかもここは個室だし、知り合いしかいないんだし気にすることないんだよ」
「そう、ですよね」
最後の一押しをするように伝えると、伊月くんは思いっきり納得してくれて、そのまま俺の膝の上にいてくれた。
ああ、もう本当に素直すぎてかわいい。
ユウさんを見ると、俺のおかげだと言わんばかりの表情を向け、ついでとばかりに砂川くんを膝の上に乗せていた。
広い個室なのに全然広々と使えていないが、それでも俺もユウさんも最高に満ち足りた気分でいっぱいになっていた。
料理が運ばれても、俺たちは伊月くんたちを膝に乗せたままだったけれど、さすがこの店のスタッフはそんなことに動じたりはしない。にこやかな笑顔を向け、サッと料理を並べるとすぐに部屋から出て行った。
「本当に普通のことなんだ……」
伊月くんがポツリと呟くのが聞こえた。どうやらスタッフの態度で確信したらしい。これでいつだって伊月くんを膝に乗せられるな。
「わぁ、美味しそう!」
「真琴、何が食べたい?」
「僕、これがいいです」
砂川くんの言葉にユウさんが嬉しそうに箸で掴み、砂川くんに食べさせる。
「んっ! 美味しい!」
「そうか、よかった」
「田淵くんも食べてみて! これ、すっごく美味しいよ!」
「うん。あの、慎一さん……これ、食べたいです」
「――っ! ああ、あーんして。どう?」
「んんっ! ふっごく、んーひーっ」
「――っ!!!!」
膝に乗せているから余計に顔が近くて、今のかわいい瞬間を間近でみられた。膝に乗せて食べるのって、これ、最高すぎる!!
伊月くんのかわいい姿にメロメロになっている俺をみて、ユウさんがニヤニヤとした顔を見せてくるけれど今はそんなことを気にしていられない。それほど伊月くんが可愛すぎる。
ユウさんも砂川くんのかわいい表情に悶絶しそうな表情をしながら、俺たちはお互い可愛い子猫に食事を食べさせた。
「ここのご飯、どれもすごく美味しかったです」
「気に入ってくれてよかったよ」
「ねぇ、田淵くん。デザート入りそう? ここの抹茶プリンがすごく美味しいんだって」
「抹茶プリン? わぁ、食べたい! あっ……」
いいのかな? と気にしながら俺を見上げてくる。
これも計算じゃないんだから凄すぎる。
「いいよ、好きなもの選んで」
「わぁー、慎一さん。ありがとうございます」
「真琴、このメニュー見ながら、二人で選んだらいい」
「はーい」
ユウさんは砂川くんを膝から下ろし、メニューを持たせた。だから、俺もそれに倣って伊月くんを膝からおろし、可愛い子猫が二人で戯れる姿を見ることにした。
「砂川くん……ありがとう」
二人とも涙を浮かべたまま見つめあって、それ以上の言葉がなくても通じ合っている感じが微笑ましくも妬けてくる。
「田淵くんの快気祝いと、お互いに幸せになったってことで乾杯しようか」
ユウさんが声をかけると、すぐに砂川くんの視線がユウさんに向かう。すぐにそれに気づき嬉しそうな表情を見せるユウさんをみて思わず笑いそうになる。
俺が少し妬いてしまった以上に、ユウさんも妬いたみたいだ。
本当に砂川くんが関わると普段のユウさんじゃなくなってしまうんだな。
「シン。ニヤついてないで飲み物注文するぞ」
「はいはい」
車を運転してきた俺とユウさんはもちろん、ノンアル。だけどせっかくの乾杯だから最初だけは四人で同じものを頼むことにした。
ノンアルのシャンパン。しかもこれはかなり飲みやすい。これなら伊月くんはもちろん、砂川くんも大丈夫だろう。
すぐにシャンパンとグラスが運ばれて、俺とユウさんがそれぞれ愛しい人に注ぎ、俺とユウさんは交代でグラスに注いだ。
そして、四人でグラスを持ち上げ
「運命的な出会いに、乾杯!」
とユウさんが音頭を取り、みんなで笑顔を見せあいながら乾杯した。
伊月くんは慣れない様子で俺の飲み方を真似しながら、一口飲むと
「んっ! これ、美味しいです!!」
と目をキラキラさせて教えてくれた。
「ああ、もう! 伊月くんは可愛いな」
「えっ、し、しんいちさんっ。恥ずかしいです」
あまりの可愛さに抱きしめてそのまま膝に乗せると、伊月くんは真っ赤な顔で抵抗して見せたが、
「田淵くん、大丈夫だよ。恋人が膝に乗せてもらうのは当然だし、膝に乗ったままご飯食べてもいいんだよ。僕も優一さんと一緒にいる時はほとんど膝に乗ってるし、ご飯も食べさせてもらうよ」
と砂川くんが当然のように言い放つ。
ちらっとユウさんを見ると、イタズラが見つかった少年のよう表情で誤魔化そうとしている。
「優一さん、そうですよね?」
「ああ、そうだな。お互い恋人同士なんだから、気にしなくていいよ」
「ねっ、だから田淵くんも気にしないでいいよ」
「そう、いうものなんですか?」
ユウさんと砂川くんの言ったことを素直に聞き入れてくれる伊月くんは、驚きながら俺に問いかけてくる。
「そうなんだよ。しかもここは個室だし、知り合いしかいないんだし気にすることないんだよ」
「そう、ですよね」
最後の一押しをするように伝えると、伊月くんは思いっきり納得してくれて、そのまま俺の膝の上にいてくれた。
ああ、もう本当に素直すぎてかわいい。
ユウさんを見ると、俺のおかげだと言わんばかりの表情を向け、ついでとばかりに砂川くんを膝の上に乗せていた。
広い個室なのに全然広々と使えていないが、それでも俺もユウさんも最高に満ち足りた気分でいっぱいになっていた。
料理が運ばれても、俺たちは伊月くんたちを膝に乗せたままだったけれど、さすがこの店のスタッフはそんなことに動じたりはしない。にこやかな笑顔を向け、サッと料理を並べるとすぐに部屋から出て行った。
「本当に普通のことなんだ……」
伊月くんがポツリと呟くのが聞こえた。どうやらスタッフの態度で確信したらしい。これでいつだって伊月くんを膝に乗せられるな。
「わぁ、美味しそう!」
「真琴、何が食べたい?」
「僕、これがいいです」
砂川くんの言葉にユウさんが嬉しそうに箸で掴み、砂川くんに食べさせる。
「んっ! 美味しい!」
「そうか、よかった」
「田淵くんも食べてみて! これ、すっごく美味しいよ!」
「うん。あの、慎一さん……これ、食べたいです」
「――っ! ああ、あーんして。どう?」
「んんっ! ふっごく、んーひーっ」
「――っ!!!!」
膝に乗せているから余計に顔が近くて、今のかわいい瞬間を間近でみられた。膝に乗せて食べるのって、これ、最高すぎる!!
伊月くんのかわいい姿にメロメロになっている俺をみて、ユウさんがニヤニヤとした顔を見せてくるけれど今はそんなことを気にしていられない。それほど伊月くんが可愛すぎる。
ユウさんも砂川くんのかわいい表情に悶絶しそうな表情をしながら、俺たちはお互い可愛い子猫に食事を食べさせた。
「ここのご飯、どれもすごく美味しかったです」
「気に入ってくれてよかったよ」
「ねぇ、田淵くん。デザート入りそう? ここの抹茶プリンがすごく美味しいんだって」
「抹茶プリン? わぁ、食べたい! あっ……」
いいのかな? と気にしながら俺を見上げてくる。
これも計算じゃないんだから凄すぎる。
「いいよ、好きなもの選んで」
「わぁー、慎一さん。ありがとうございます」
「真琴、このメニュー見ながら、二人で選んだらいい」
「はーい」
ユウさんは砂川くんを膝から下ろし、メニューを持たせた。だから、俺もそれに倣って伊月くんを膝からおろし、可愛い子猫が二人で戯れる姿を見ることにした。
719
あなたにおすすめの小説
のほほんオメガは、同期アルファの執着に気付いていませんでした
こたま
BL
オメガの品川拓海(しながわ たくみ)は、現在祖母宅で祖母と飼い猫とのほほんと暮らしている社会人のオメガだ。雇用機会均等法以来門戸の開かれたオメガ枠で某企業に就職している。同期のアルファで営業の高輪響矢(たかなわ きょうや)とは彼の営業サポートとして共に働いている。同期社会人同士のオメガバース、ハッピーエンドです。両片想い、後両想い。攻の愛が重めです。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
【完結】社畜の俺が一途な犬系イケメン大学生に告白された話
日向汐
BL
「好きです」
「…手離せよ」
「いやだ、」
じっと見つめてくる眼力に気圧される。
ただでさえ16時間勤務の後なんだ。勘弁してくれ──。
・:* ✧.---------・:* ✧.---------˚✧₊.:・:
純真天然イケメン大学生(21)× 気怠げ社畜お兄さん(26)
閉店間際のスーパーでの出会いから始まる、
一途でほんわか甘いラブストーリー🥐☕️💕
・:* ✧.---------・:* ✧.---------˚✧₊.:・:
📚 **全5話/9月20日(土)完結!** ✨
短期でサクッと読める完結作です♡
ぜひぜひ
ゆるりとお楽しみください☻*
・───────────・
🧸更新のお知らせや、2人の“舞台裏”の小話🫧
❥❥❥ https://x.com/ushio_hinata_2?s=21
・───────────・
応援していただけると励みになります💪( ¨̮ 💪)
なにとぞ、よしなに♡
・───────────・
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(2024.10.21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる