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家族の食事会
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「榊くん、悠木から受け取った資料はまとめておいてくれた?」
「はい。ちょうど終わったところです」
「ありがとう。助かったよ。私もあとは上で作業するから、今日はもう帰っていいよ」
「わぁ、ありがとうございます!」
理央を上に連れて行ったはいいが、やはり1人で寝かせておくのが心配でそうすることにしたのだが、榊くんにとっても都合が良かったようだ。
なんと言っても今日は週末、金曜日。
ランチもしたとはいえ、恋人との時間を長く過ごしたいに決まっている。
もし、理央がここで働くようになったら、金曜日は仕事入れないようにして毎週3連休を楽しむことにしようか。
それなら、金曜、土曜と愛し合っても日曜日に回復できるだろう。
ああ、そんな未来が来るだろうか。
「……せい、観月先生」
「あ、悪い」
「また理央くんのこと考えてたんですか?」
「んっ? まぁな」
「ふふっ。やっぱり先生、変わりましたね。そうやって正直に自分の気持ちを出すことなんてありませんでしたから。先生をここまで変える理央くんの存在って、すごいですね」
「ああ、そうだな。理央に出会ってから、今まで知らなかった自分がどんどん現れて自分でも戸惑ってるよ」
こんなことを榊くんに話すこと自体、今までじゃ考えられないことだからな。
やっぱり俺は変わったんだろうな。
「いいことだと思いますよ。先生が全てを曝け出す相手ができたなんて。僕も彼には助けられて、今ではお互いなんでも曝け出せる相手になってるから一緒にいて心地良いんですよ。そういう相手がいるって幸せなことですよ」
「ふふっ。榊くんに惚気られるとはな……。周防くんにもよろしく言っといてくれ」
彼の名を出すと、榊くんは少し顔を赤らめながら
「お疲れさまでした」
と帰っていった。
今日はこのあと早速デートにでも誘うんだろう。
早く帰らせたから、周防くんから感謝の連絡が来るかもしれないな。
私は必要なものを手に2階のリビングへと向かった。
一度理央の様子を見に行ったが、まだぐっすりと寝ているようだ。
父さんたちとの食事に行くにはまだ早い。
もう少し寝かせておくか。
その間にあれの進捗状況も見ておこう。
俺はそっと寝室の扉を閉め、静かに2階のリビングへと戻った。
パソコンを開くと元春さんからの連絡が来ていた。
さっき頼んだ<日華園>と篁の件は首尾よく進展しているようだ。
篁に関しては今日の夜にでも逮捕できそうだと書かれていた。
それもこれも綾城の集めてくれた資料のおかげだ。
こんなに世話になったから結婚祝いも兼ねて何かお礼をしたほうがいいな。
とはいえ、そこそこのものは自分で揃えているだろうしな……。
綾城にどんな贈り物を考えているか、悠木に明日話を聞いてみるか。
っと、そうだ。
悠木の子、空良くんって言ったっけ。
あの子の件も解決しとかないとな。
俺は榊くんがまとめてくれた資料を手に空良くんが住んでいたアパートの管理会社に電話をかけた。
親を亡くし天涯孤独の身となった成人したばかりの子相手だと思って、たいそうなことを書いていたが法律的にはおかしいことだらけだ。
最初は威勢が良かった管理会社の担当は、俺が空良くんの代理人の弁護士だと名乗ると、途端に気弱になり直ぐに引越し費用と退去費用を払うと言い出した。
週明けにでも悠木と管理会社に出向くか。
あいつも直接言いたいことがあるだろうしな。
明日結婚式でその話をしておくか。
さっきのやりとりをまとめた音声テープと資料を悠木のメールに送って、理央のところへと向かおうとパソコンを閉じた瞬間、理央の声が聞こえた。
顔を上げると、リビングの入り口で理央がポツンと佇んでいた。
ああ、しまった。
理央が起きる前に寝室に行ってやるつもりだったのに。
慌てて駆け寄ると、
「目が覚めたらベッドで……1人だったから、その……寂しかった……です」
と一生懸命思いを伝えてくれた。
今までの理央なら、自分の思いなど封印していたことだろう。
理央がこうして俺に甘えてくれたことが嬉しくて俺は寂しがらせて悪かったと言いながら、理央をぎゅっと抱きしめた。
父さんたちとの食事会の時間を理央は気にしているようだが、待ち合わせの時間などあってないようなものだ。
理央が寝ていたから遅くなったといえば、父さんたちは怒ったりはしないだろう。
それどころかよく寝れて良かったと言ってくれるだろう。
それくらい理央の体調の方を気にかけているのだから心配などする必要はない。
そもそも今日行く個室はオープンからクローズまで父さんの予約になっているそうだから何時に行ってもいいんだ。
理央にいえば驚くだろうから何も言いはしないが……。
さりげなく同じようなコーディネートになるように理央の服を選んだ。
ああ、よく似合ってる。
大満足のうちに理央を連れガレージへと向かった。
シルバーの大きめの車に理央をゆったりと座らせ、父さんたちの待つ店に車を走らせた。
今日の店は俺も初めてだが、いかにも父さんの好きそうな店だ。
どこで情報を集めているのか知らないが、こういう一見すると店に見えないようなそんな店が好きらしい。
まぁ、一緒に呑んだりする相手が榊くんの父親のような地位のある人ならそういう店の方が気楽なのだろう。
隠れ家の入り口のような小さなスペースから中に入ると、広い庭に点在する部屋の中でも少し広い部屋に案内された。
引き戸をひき、俺たちが来たとスタッフが声をかけた瞬間、部屋の中から母さんが駆け寄ってきた。
その突然の出来事に驚いているうちに、理央が母さんに連れて行かれてしまった。
慌てて後を追いかけ、理央を無事に奪還すると母さんは不服そうに俺を見ていた。
「ちょっと、凌也! もうっ! せっかく理央くんと手を繋いでたのに」
見た目30代にも見えそうなほど若く、綺麗な母さんがプクッと頬を膨らませ怒って見せるがそんなのは全然怖くない。
理央を取り戻す方が大事だからな。
「俺のだぞ」
と言い返すと、母さんは笑って
「理央くんが驚いているわよ」
と教えてくれた。
理央に恥ずかしいところを見せてしまったと慌てて普段の自分を取り繕ったが、理央は可愛く頭を横に振りながら大丈夫ですと言ってくれてホッとした。
理央に呆れられるのが一番怖いからな。
本当に俺は理央に対してだとどうしようもなく脆い。
「はい。ちょうど終わったところです」
「ありがとう。助かったよ。私もあとは上で作業するから、今日はもう帰っていいよ」
「わぁ、ありがとうございます!」
理央を上に連れて行ったはいいが、やはり1人で寝かせておくのが心配でそうすることにしたのだが、榊くんにとっても都合が良かったようだ。
なんと言っても今日は週末、金曜日。
ランチもしたとはいえ、恋人との時間を長く過ごしたいに決まっている。
もし、理央がここで働くようになったら、金曜日は仕事入れないようにして毎週3連休を楽しむことにしようか。
それなら、金曜、土曜と愛し合っても日曜日に回復できるだろう。
ああ、そんな未来が来るだろうか。
「……せい、観月先生」
「あ、悪い」
「また理央くんのこと考えてたんですか?」
「んっ? まぁな」
「ふふっ。やっぱり先生、変わりましたね。そうやって正直に自分の気持ちを出すことなんてありませんでしたから。先生をここまで変える理央くんの存在って、すごいですね」
「ああ、そうだな。理央に出会ってから、今まで知らなかった自分がどんどん現れて自分でも戸惑ってるよ」
こんなことを榊くんに話すこと自体、今までじゃ考えられないことだからな。
やっぱり俺は変わったんだろうな。
「いいことだと思いますよ。先生が全てを曝け出す相手ができたなんて。僕も彼には助けられて、今ではお互いなんでも曝け出せる相手になってるから一緒にいて心地良いんですよ。そういう相手がいるって幸せなことですよ」
「ふふっ。榊くんに惚気られるとはな……。周防くんにもよろしく言っといてくれ」
彼の名を出すと、榊くんは少し顔を赤らめながら
「お疲れさまでした」
と帰っていった。
今日はこのあと早速デートにでも誘うんだろう。
早く帰らせたから、周防くんから感謝の連絡が来るかもしれないな。
私は必要なものを手に2階のリビングへと向かった。
一度理央の様子を見に行ったが、まだぐっすりと寝ているようだ。
父さんたちとの食事に行くにはまだ早い。
もう少し寝かせておくか。
その間にあれの進捗状況も見ておこう。
俺はそっと寝室の扉を閉め、静かに2階のリビングへと戻った。
パソコンを開くと元春さんからの連絡が来ていた。
さっき頼んだ<日華園>と篁の件は首尾よく進展しているようだ。
篁に関しては今日の夜にでも逮捕できそうだと書かれていた。
それもこれも綾城の集めてくれた資料のおかげだ。
こんなに世話になったから結婚祝いも兼ねて何かお礼をしたほうがいいな。
とはいえ、そこそこのものは自分で揃えているだろうしな……。
綾城にどんな贈り物を考えているか、悠木に明日話を聞いてみるか。
っと、そうだ。
悠木の子、空良くんって言ったっけ。
あの子の件も解決しとかないとな。
俺は榊くんがまとめてくれた資料を手に空良くんが住んでいたアパートの管理会社に電話をかけた。
親を亡くし天涯孤独の身となった成人したばかりの子相手だと思って、たいそうなことを書いていたが法律的にはおかしいことだらけだ。
最初は威勢が良かった管理会社の担当は、俺が空良くんの代理人の弁護士だと名乗ると、途端に気弱になり直ぐに引越し費用と退去費用を払うと言い出した。
週明けにでも悠木と管理会社に出向くか。
あいつも直接言いたいことがあるだろうしな。
明日結婚式でその話をしておくか。
さっきのやりとりをまとめた音声テープと資料を悠木のメールに送って、理央のところへと向かおうとパソコンを閉じた瞬間、理央の声が聞こえた。
顔を上げると、リビングの入り口で理央がポツンと佇んでいた。
ああ、しまった。
理央が起きる前に寝室に行ってやるつもりだったのに。
慌てて駆け寄ると、
「目が覚めたらベッドで……1人だったから、その……寂しかった……です」
と一生懸命思いを伝えてくれた。
今までの理央なら、自分の思いなど封印していたことだろう。
理央がこうして俺に甘えてくれたことが嬉しくて俺は寂しがらせて悪かったと言いながら、理央をぎゅっと抱きしめた。
父さんたちとの食事会の時間を理央は気にしているようだが、待ち合わせの時間などあってないようなものだ。
理央が寝ていたから遅くなったといえば、父さんたちは怒ったりはしないだろう。
それどころかよく寝れて良かったと言ってくれるだろう。
それくらい理央の体調の方を気にかけているのだから心配などする必要はない。
そもそも今日行く個室はオープンからクローズまで父さんの予約になっているそうだから何時に行ってもいいんだ。
理央にいえば驚くだろうから何も言いはしないが……。
さりげなく同じようなコーディネートになるように理央の服を選んだ。
ああ、よく似合ってる。
大満足のうちに理央を連れガレージへと向かった。
シルバーの大きめの車に理央をゆったりと座らせ、父さんたちの待つ店に車を走らせた。
今日の店は俺も初めてだが、いかにも父さんの好きそうな店だ。
どこで情報を集めているのか知らないが、こういう一見すると店に見えないようなそんな店が好きらしい。
まぁ、一緒に呑んだりする相手が榊くんの父親のような地位のある人ならそういう店の方が気楽なのだろう。
隠れ家の入り口のような小さなスペースから中に入ると、広い庭に点在する部屋の中でも少し広い部屋に案内された。
引き戸をひき、俺たちが来たとスタッフが声をかけた瞬間、部屋の中から母さんが駆け寄ってきた。
その突然の出来事に驚いているうちに、理央が母さんに連れて行かれてしまった。
慌てて後を追いかけ、理央を無事に奪還すると母さんは不服そうに俺を見ていた。
「ちょっと、凌也! もうっ! せっかく理央くんと手を繋いでたのに」
見た目30代にも見えそうなほど若く、綺麗な母さんがプクッと頬を膨らませ怒って見せるがそんなのは全然怖くない。
理央を取り戻す方が大事だからな。
「俺のだぞ」
と言い返すと、母さんは笑って
「理央くんが驚いているわよ」
と教えてくれた。
理央に恥ずかしいところを見せてしまったと慌てて普段の自分を取り繕ったが、理央は可愛く頭を横に振りながら大丈夫ですと言ってくれてホッとした。
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