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どうしてこんなことに?※

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大したことはまだ出てきませんがとりあえず※つけてます。
さっさと初夜に入りたいのに、なかなか進めずすみません。
次回は行けるかな……。
楽しんでいただけると嬉しいです♡

  *   *   *



ギュッと大きなものに包み込まれて安心する。
それに、なんていい匂いなんだろう……。

甘くてクセになる。

ベッドに抱き枕なんか置いてなかったはずなのに、こんなにフィットする抱き枕いつ用意したんだったか。
だけどそれも気にならないくらい心地良い。
あまりの心地良さに顔を擦り寄せていると、

「ふふっ、可愛い。ヴェルナー」

髪にそっと何かが触れた気がした。

その優しい感触に目を覚ますと

「目が覚めましたか?」

と甘い声が頭上から降ってくる。

驚いて見上げてみれば、寝起きだというのに蕩けるような甘い笑顔をしたマクシミリアンが

「おはようございます」

と実に爽やかな声で迎えてくれた。

「えっ……」

寝起きの頭に理解が追いついていなかったが、昨日の出来事が一気に甦ってくる。

「あっ……!」

「ふふっ。思い出しましたか?」

「ああ。マクシミリアンには迷惑をかけたな。ずっと私がもたれかかっていたから寝にくかったんじゃないか?」

「いいえ。よく眠れましたよ。ずっとヴェルナーを腕に抱いて幸せを感じていました」

「――っ、そんなこと……っ」

「本当ですよ。私が少しでも離れようとしたら擦り寄ってくるのが可愛くて……」

「――っ!!!」

自分でも思わぬ行動を聞かされて恥ずかしくなってしまう。

「ふふっ。顔が赤いですよ」

「揶揄うな!」

「ふふっ。はい。じゃあ、そろそろ起きましょうか。といってもヴェルナーは今日はお休みですよ」

「だが、ラルス副団長だけに任せるのは流石にまだ心配だから、指示だけでも……」

「それなら大丈夫ですよ」

「大丈夫とはどういう意味だ?」

「昨夜のうちにオスカー前団長に連絡をしていたのです。ヴェルナーが休養の間はオスカー前団長に来ていただけることになりましたから安心してください」

笑顔でそう言われてしまって驚いてしまう。

「いつの間に……」

私の知らない間にそんなことまで……。

「ふふっ。内緒です。それよりももうすぐオスカー前団長が来られますから、着替えだけしておきましょうか」

「あ、ああ。わかった」

なんだかはぐらかされたような気もするが、オスカーが来るのなら準備をしておかなくては。

「――っ!!」

起きあがろうとして異変に気付いた。

た、勃ってる……。

もちろん私も男だから、朝起きてこのような状態になっていることは全くないわけではないが、流石に隣に人がいる状況でこうなってしまうのは恥ずかしい。

考えてみれば、昨夜マクシミリアンに身体を拭ってもらってから反応していた。
そこから何も発散できないまま眠ってしまったのだ。

やっぱりマクシミリアンが風呂に入っている間に発散しておけばよかった……そう思っても後の祭り。
薄い夜着を羽織ったままの今の状態では、布団を捲ったら気づかれてしまう。

マクシミリアンを自室に戻らせて、その間に発散させて着替えまで終わらせる……そこまでできるかわからないが、やるしかない。

「マクシミリアン、私はもう少しだけ休んでから準備を始めるから、先に着替えを済ませて来るといい」

「ですが、一人にするのは心配です」

「何いっているんだ。重病人でもないのだから大丈夫だ。早くしないとオスカーが来てしまうぞ」

「わかりました。では自室で着替えを済ませて戻ってきますね。ヴェルナーの着替えはここに置いておきますから」

「ああ、わかった」

なんとかすんなり寝室を出ていってくれた。
今のうちだ。

急いで夜着を脱ぎ、天を向いてしまっているささやかなモノに触れ、慣れない左手で刺激を与えるけれどやはり全然気持ちよくない。
というか、イける気がしない。

ああ、早くしないとマクシミリアンが戻って来るかもしれないのに。
だが焦れば焦るほど上手くいかない。
しかも、刺激を与えるたびに身体の奥がジンジンと疼いて来るのだ。

一体私の身体はどうしてしまったのだろう。
こんなことは初めてだ。

必死になってもがいているうちにさっきまで天を向いて勃っていたモノはその勢いを無くし、すっかり萎えてしまっていた。

結局溜まったものを吐き出すことはできなかったけれど、萎えてくれたのなら不幸中の幸いだ。

マクシミリアンが着替えやすいものを置いておいてくれたおかげで一人でも着替えることができる。
私はなんとかマクシミリアンが戻って来るまでに身支度を整えることができた。

それからすぐにマクシミリアンが戻ってきた。
ああ、間に合ってよかったと胸を撫で下ろしたのも束の間、マクシミリアンから漂ってくる甘い匂いにさっきまで萎えていたモノがズボンの中で一気に力取り戻してくる。

一体なんなんだ?

自分で自分の身体がわからなくなって困ってしまう。
だがもう少しの辛抱だ。
マクシミリアンが訓練に行けばその間私は一人だ。
その間にしっかりと発散させることができるはずだ。
一度出しておけばもう予想外の場面で反応することもなくなるだろう。

そんなことを考えていると、部屋の扉を叩く音が聞こえた。

マクシミリアンが私をリビングのソファーに座らせ扉を開けると、入ってきたのはオスカー前団長。
久しぶりだがものすごく元気そうだ。

まだまだ私に団長を譲らなくてもよかったのではと思ってしまうほど、騎士の時のままのその姿に思わず背筋が伸びる。

「オスカー前団長。突然無理を申しまして申し訳ございません」

「何いっているんだ。怪我をしたのならそれは仕方のないことだ。私でもまだヴェルナーの役に立てるなら力を貸そうと思っただけだ。ヴェルナーが気にすることはない」

「はい。ありがとうございます」

「怪我が治るまでの数日は騎士団のことは忘れてしっかり治すことだけ考えたらいい。といってもヴェルナーがつい無理をしてしまう癖があるのはわかっている。だから、今回は特別にお前に世話役をつけるからその者の言うことをよく聞いて無理をしないようにするのだぞ」

「えっ、そんな……」

「マクシミリアン、頼むぞ」

「はい。どうぞお任せください。私がしっかりと団長のお世話をいたします」

「あっ、ちょ――っ!」

何も反論できないまま、結局昼間もずっとマクシミリアンと過ごす日々が続いてしまったのだった。
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