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二人の世界
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「ノボル、おはよう」
「カール、制服似合ってるな」
「ありがとう! リューヤとノボルとお揃いで嬉しいよ。あとで写真を撮ってナオに送りたい」
「そうだな。直くんも喜ぶよ」
俺の言葉にカールは笑顔を見せながら、村山と見つめ合う。
俺と直くんの関係がこの週末で変わったように、村山とカールの関係も変わった気がするのは気のせいじゃないだろう。
それは今度じっくり聞かせてもらおうかな。
カールを間に挟み、三人で並んで教室に向かう間、教室の中からも廊下からも夥しい視線を感じる。
それは全て村山がカールとのことを恋人だと宣言したからだろう。
ただでさえ目立つ二人が恋人同士で、俺はなんとなく二人の邪魔をしているように見えなくもないがこの一週間だけは護衛に徹するとするか。
こんな視線を浴びていてもカールは何も気にしていない。
というより、興味のあるものが多すぎて目に入らないんだろう。
それだけ日本の学校に期待している現れでもある。
ようやく俺たちの教室に着くと、この前離しておいたはずの机がくっつけられていた。
くそっ、担任め! 村山が嫉妬したらどうするんだよ。
そう思ったけれど、村山はくっついた机を見ても特に反応はなかった。
どうやら、あの時と関係が変わって自信でもついたのかもしれない。
村山が気にならないんだったらいいかとホッとしつつ俺は席に座った。
村山がカールを席に案内すると、嬉しそうに座って周りをキョロキョロと見回した。
『Hi!』
「――っ! は、はい」
カールが目があったらしい女子に挨拶の言葉をかけると、女子は顔を真っ赤にして嬉しそうに返事をしていた。
まぁ、王子さまのようなカールに挨拶されたらそりゃあそうなるよな。
挨拶をした女子の周りに他の女子が集まりキャーキャーと騒いでいるが、当のカールはもう何も気にしていない様子で村山とピッタリ席をくっつけて楽しそうに会話をしている。
そうこうしている間に、担任が教室にやってきた。
カールの姿を見つけてすぐに声をかける。
「今日から一緒に授業を受けるわけだし、カールくんから改めてクラスのみんなに挨拶できるかな?」
「はい」
カールが席を立つと当然のように村山も立ち上がり、一緒に教卓の後ろに並んで立った。
そこまでしなくても……と少し思ったが、担任が何も言わないならいいか。
カールは少し緊張をしているように見えた。流石にクラス全員から見つめられるとそうなるか。
そんなカールの手を握り、村山が耳元で何かを囁くとカールはホッとしたように笑顔を見せた。
それがあまりにも可愛くてみんなが見惚れているのがわかる。と同時にこの二人の間に割り込んではいけないという空気が伝わった。
カールは安心したように村山に笑顔を見せると、俺たちに視線を向けた。
「カール・ヴァーグナーです。一週間という短い間ですが、日本の高校生活を楽しみたいと思っています。どうぞよろしくお願いします」
生粋のドイツ人から話される流暢な日本語にみんなぽかんとしつつも、俺の拍手に続くようにクラス中が大きな拍手に包まれた。この瞬間、カールは俺たちのクラスの大事な一員になったんだ。
朝のHRが終わると、俺たちの周りにクラスメイトが集まってカールへの質問大会が始まった。
村山はカールを守るように片時も離れず、質問に答えるたびにお互いの顔を見つめる。
その仲の良さにクラスメイトも楽しそうにしていた。
授業が始まると、流石に全編日本語の授業はカールには難しいようで、その度に村山が通訳してあげていた。
村山のその滑らかなドイツ語が漏れ聞こえるたびに、近くの席の女子たちが悶えているのがわかる。
そんな調子で午前中の授業はようやく終わった。
「村山。今日は弁当持ってきたのか?」
「いや、今日は学食に連れて行こうと思って。お前は?」
「俺は弁当。でも学食行くならそこで食べるよ」
「サンキュ。じゃあ行こうぜ!」
二人っきりで行かせると注文している間のカールの護衛が大変だからな。
俺も助けてやろう。
弁当を持って席を立とうとした瞬間、胸ポケットに入れていたスマホが振動を伝えた。
直くんかも!
慌ててスマホを開いてみると大おじさんからメッセージが届いている。しかも画像と動画付き。
どんなものを送ってくれたのか気になってたまらなくて俺はすぐにメッセージを開いた。
<私の可愛い孫だぞ>
そんな短いメッセージと共に送られてきたのは、小さなペンギンを抱っこして笑顔を見せるエプロンと三角巾をつけた直くんの写真。
「くぅ――っ、可愛いっ!!」
俺が買ったペンギンとは違うものを持っていることが気になりつつも、可愛い直くんの姿にしばらく昇天してしまった。
「カール、制服似合ってるな」
「ありがとう! リューヤとノボルとお揃いで嬉しいよ。あとで写真を撮ってナオに送りたい」
「そうだな。直くんも喜ぶよ」
俺の言葉にカールは笑顔を見せながら、村山と見つめ合う。
俺と直くんの関係がこの週末で変わったように、村山とカールの関係も変わった気がするのは気のせいじゃないだろう。
それは今度じっくり聞かせてもらおうかな。
カールを間に挟み、三人で並んで教室に向かう間、教室の中からも廊下からも夥しい視線を感じる。
それは全て村山がカールとのことを恋人だと宣言したからだろう。
ただでさえ目立つ二人が恋人同士で、俺はなんとなく二人の邪魔をしているように見えなくもないがこの一週間だけは護衛に徹するとするか。
こんな視線を浴びていてもカールは何も気にしていない。
というより、興味のあるものが多すぎて目に入らないんだろう。
それだけ日本の学校に期待している現れでもある。
ようやく俺たちの教室に着くと、この前離しておいたはずの机がくっつけられていた。
くそっ、担任め! 村山が嫉妬したらどうするんだよ。
そう思ったけれど、村山はくっついた机を見ても特に反応はなかった。
どうやら、あの時と関係が変わって自信でもついたのかもしれない。
村山が気にならないんだったらいいかとホッとしつつ俺は席に座った。
村山がカールを席に案内すると、嬉しそうに座って周りをキョロキョロと見回した。
『Hi!』
「――っ! は、はい」
カールが目があったらしい女子に挨拶の言葉をかけると、女子は顔を真っ赤にして嬉しそうに返事をしていた。
まぁ、王子さまのようなカールに挨拶されたらそりゃあそうなるよな。
挨拶をした女子の周りに他の女子が集まりキャーキャーと騒いでいるが、当のカールはもう何も気にしていない様子で村山とピッタリ席をくっつけて楽しそうに会話をしている。
そうこうしている間に、担任が教室にやってきた。
カールの姿を見つけてすぐに声をかける。
「今日から一緒に授業を受けるわけだし、カールくんから改めてクラスのみんなに挨拶できるかな?」
「はい」
カールが席を立つと当然のように村山も立ち上がり、一緒に教卓の後ろに並んで立った。
そこまでしなくても……と少し思ったが、担任が何も言わないならいいか。
カールは少し緊張をしているように見えた。流石にクラス全員から見つめられるとそうなるか。
そんなカールの手を握り、村山が耳元で何かを囁くとカールはホッとしたように笑顔を見せた。
それがあまりにも可愛くてみんなが見惚れているのがわかる。と同時にこの二人の間に割り込んではいけないという空気が伝わった。
カールは安心したように村山に笑顔を見せると、俺たちに視線を向けた。
「カール・ヴァーグナーです。一週間という短い間ですが、日本の高校生活を楽しみたいと思っています。どうぞよろしくお願いします」
生粋のドイツ人から話される流暢な日本語にみんなぽかんとしつつも、俺の拍手に続くようにクラス中が大きな拍手に包まれた。この瞬間、カールは俺たちのクラスの大事な一員になったんだ。
朝のHRが終わると、俺たちの周りにクラスメイトが集まってカールへの質問大会が始まった。
村山はカールを守るように片時も離れず、質問に答えるたびにお互いの顔を見つめる。
その仲の良さにクラスメイトも楽しそうにしていた。
授業が始まると、流石に全編日本語の授業はカールには難しいようで、その度に村山が通訳してあげていた。
村山のその滑らかなドイツ語が漏れ聞こえるたびに、近くの席の女子たちが悶えているのがわかる。
そんな調子で午前中の授業はようやく終わった。
「村山。今日は弁当持ってきたのか?」
「いや、今日は学食に連れて行こうと思って。お前は?」
「俺は弁当。でも学食行くならそこで食べるよ」
「サンキュ。じゃあ行こうぜ!」
二人っきりで行かせると注文している間のカールの護衛が大変だからな。
俺も助けてやろう。
弁当を持って席を立とうとした瞬間、胸ポケットに入れていたスマホが振動を伝えた。
直くんかも!
慌ててスマホを開いてみると大おじさんからメッセージが届いている。しかも画像と動画付き。
どんなものを送ってくれたのか気になってたまらなくて俺はすぐにメッセージを開いた。
<私の可愛い孫だぞ>
そんな短いメッセージと共に送られてきたのは、小さなペンギンを抱っこして笑顔を見せるエプロンと三角巾をつけた直くんの写真。
「くぅ――っ、可愛いっ!!」
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