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大いなる勘違い
「ど、どうして泣いているのランガ?」
私は、泣いているランガに震えながら声を掛ける。
心配して声を何とか出すことが出来たが、「嫌い」と言われたのが堪えて、嫌われている私何かが話掛けていいのかと思っていたからだ。
そうすると、泣き声でありながらも、惚れてしまいそうな程いい声が返ってきた。
「どうして、僕の言ったことにミーシャは怒ってくれないの?やっぱりミーシャは僕のこと嫌いなのかな?普通なら怒ってもいいことなのに、ミーシャは怒らない。……もしかして、僕に大嫌いと言われて嬉しかった?好きな人が居るなら僕との婚約を破棄して、その人と婚約していいよ。」
ランガの返答に、私の頭の中はクエスチョンマークで埋まる。
ランガは何を言っているの?
私が好きな人なのは、ランガただ一人だというのに。
それに私が怒らないのは、ランガに他に好きな人が居るからと思って………
気付けば、私は口が動いていた。
「私が怒らなかったのは、ランガに他に好きな人が居るからと思って!!私はランガが幸せになってくれればいいと思っているし、私何かじゃランガには釣り合わないと思っていたからだよ!!だから、大嫌いという言葉に私は何も怒らなかっ──」
まだ言葉を言っている最中。
私はランガに引き寄せられて、抱き締められて彼の胸に押し付けられる。
どうして?
私はランガに嫌われているのに。
少し抱き締めた後、彼は胸から私を少し離して、私の目をみつめて真剣な表情で言葉を放った。
「どうしてミーシャは僕のことが好きなのに、全く僕に頼ってくれなかったの?ミーシャが人よりあまり器用じゃないことは知っていた!!だから、そんなミーシャを僕は支えてあげようと思っていたし、助けてあげようと思っていた。だけど、ミーシャは僕にに全然頼ってくれなかった。本当なら頼って欲しかったのに。そればかりか、ミーシャは一人でその分を埋めようと努力をしたし、何事も出来ちゃう僕のことなんか嫌いで、頼りたくないと思っていたと思っていたのに……どうしてそんな僕に好きと言うんだよ。どうして、大嫌いと言った僕を許してくれるんだよ!!」
ランガは全て言い終わると、彼の羽織っている美しい服で顔を隠しながら泣き出す。
どういうこと……?
ランガの言うことが本当なら、ランガは私のことが嫌いじゃないってこと?
何だか胸が温かくなるのを感じながら、私は自分のしてきたことを振り返る。
確かに、私はランガに迷惑を掛けたくないと、一人で努力をしてきた。
どれも辛くて苦しいことばかりだったけど、ランガの隣に並ぶ為ならばと、続けることが出来た。
それが、ランガを苦しめていたの……?
何だか、呆気ないというか馬鹿らしく思ってしまった。
でも、それなら……
「今まで迷惑を掛けないように一人で努力してきたけど、ランガがそう言うならこれからはどんどん迷惑掛けたり、頼っちゃうね?……今から駄目とか言っても、遅いんだからね?」
「え?」
私は軽く微笑むと、私の言葉で泣き止んだ彼に抱き付き、全体量を掛ける。嫌がられるかなと遠慮してきたが、彼が嫌がらないことを知った私は、今までの分を取り返すように全体量を掛けた。
そんな私を、彼は泣いていたのを忘れさせるような笑顔で
───僕も甘えていいってことだよね?
と言って、私を押し倒した。
気付くと、私と彼の唇は重なっていた。
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