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第一章 始まり
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魔力の気配を感知し、後ろを振り返ると魔法がこちらに向かってきていた。
「シールド!」
僕は急いで僕とアルの周囲に防御壁を展開させた。
ドォォォォン!
あたりは砂埃で視界が遮られ、急いで視界をクリアにした。
「ちょっと、これじゃぁアル様まで巻き込まれるじゃないの」
レイたちから少し離れた距離から女たちの声が聞こえた。
「当たったら当たったでいいじゃない。アル様を私たちで介抱できるんですもの。」
視界がクリアになり、とらえた女の姿を、レイはすぐさま拘束した。
──キャッ、ちょっと何よこれ。ほどきなさいよ。
女たちは何かわめいていたが、レイはそれを無視して、アルのほうを向いた。
「アル、大丈夫?けがはない?」
心配そうにアルを覗き込んだレイに、アルは安心させるように微笑んだ。
「大丈夫だよ。それよりもありがとうねレイ。」
大丈夫、というアルにレイは少しほっとしたような顔をした。
「よかった。こいつらどうする?お貴族様みたいなのもまじってるけど」
貴族は面倒だ、かかわるとろくなことがない、レイはそう考えていた。
「うーん、ねえ、君たちはどうして私たちに攻撃をしてきたのかな?」
アルは人のよさそうな笑顔で拘束した女たちに尋ねた。
女たちはその笑顔に頬を赤く染め、素直に答えた。
話が長かったため、まとめるとフードを外したアルに一目ぼれした貴族の令嬢がほかに一目ぼれしていたものを集め、恋人と思わしき人物を排除しようとしたとのことだった。
「ねぇ、アル様、わたくしと一緒にいたほうがきっと楽しいですわよ?それに、あっちのほうも、ね?」
頬を赤く染め、瞳をウルウルさせアルにそう言った。
「アルは僕のものなんだけど、それにお前ごときがアルを満足させれるわけないだろ。」
「なっ、そんなのわかるわけないじゃない!ねぇ、アル様ぁ、私のほうがいいですよね」
「私は、レイが一番大事ですね、それにあなたじゃ私を満足なんてさせられませんよ。私はレイでないと満足しないのでね。」
「というわけなのでお引き取り願えますかね?次、同じことをしたらどうなるでしょうね」
レイはフフッとわらって、令嬢たちに言った。
令嬢たちが顔を青ざめて去って行ったあと何事もなく、依頼を達成し、後はギルドに提出のみとなった。
ギルドに行くと、鎧を着た集団がいた。
冒険者たちにしてはずいぶんときれいな格好だな。
レイたちがその集団を見ていると、視線に気づいたのかその集団の先頭にいた人がこちらに近づいてきた。
「失礼、自分たちは王国の騎士団でここであるものを探しているのだが、少しお時間よろしいだろうか?」
王国の騎士団……二人は愛し子のことだと考えた。
「はい、いいですよ」
レイが断ろうとしたとき、アルがそういった。
「ありがとう、それで聞きたいことなんだがここら辺で創造神のいとし子の目撃情報が多数でていてね、最初は嘘だと思ったんだがね、あまりにも目撃されるから、確認のためと、本当だったら保護しないといけないからね、もし知っているなら教えてもらってもいいかな?」
「そうですね、私たちは最近この街に来たばかりでその噂を聞いたのも少し前なので、何もわからないんです。すみません」
アルは申し訳なさそうな顔をした。
「いやいや、だいじょうぶだよ。そっか、最近この街に来たのか。ここはいいところだから楽しんでね?」
騎士はそういってほかの集団のところに戻っていった。
「さて、レイ、早く薬草を提出しに行こうか」
「うん」
ばれなくてよかった、その時、レイはそう思った。
「シールド!」
僕は急いで僕とアルの周囲に防御壁を展開させた。
ドォォォォン!
あたりは砂埃で視界が遮られ、急いで視界をクリアにした。
「ちょっと、これじゃぁアル様まで巻き込まれるじゃないの」
レイたちから少し離れた距離から女たちの声が聞こえた。
「当たったら当たったでいいじゃない。アル様を私たちで介抱できるんですもの。」
視界がクリアになり、とらえた女の姿を、レイはすぐさま拘束した。
──キャッ、ちょっと何よこれ。ほどきなさいよ。
女たちは何かわめいていたが、レイはそれを無視して、アルのほうを向いた。
「アル、大丈夫?けがはない?」
心配そうにアルを覗き込んだレイに、アルは安心させるように微笑んだ。
「大丈夫だよ。それよりもありがとうねレイ。」
大丈夫、というアルにレイは少しほっとしたような顔をした。
「よかった。こいつらどうする?お貴族様みたいなのもまじってるけど」
貴族は面倒だ、かかわるとろくなことがない、レイはそう考えていた。
「うーん、ねえ、君たちはどうして私たちに攻撃をしてきたのかな?」
アルは人のよさそうな笑顔で拘束した女たちに尋ねた。
女たちはその笑顔に頬を赤く染め、素直に答えた。
話が長かったため、まとめるとフードを外したアルに一目ぼれした貴族の令嬢がほかに一目ぼれしていたものを集め、恋人と思わしき人物を排除しようとしたとのことだった。
「ねぇ、アル様、わたくしと一緒にいたほうがきっと楽しいですわよ?それに、あっちのほうも、ね?」
頬を赤く染め、瞳をウルウルさせアルにそう言った。
「アルは僕のものなんだけど、それにお前ごときがアルを満足させれるわけないだろ。」
「なっ、そんなのわかるわけないじゃない!ねぇ、アル様ぁ、私のほうがいいですよね」
「私は、レイが一番大事ですね、それにあなたじゃ私を満足なんてさせられませんよ。私はレイでないと満足しないのでね。」
「というわけなのでお引き取り願えますかね?次、同じことをしたらどうなるでしょうね」
レイはフフッとわらって、令嬢たちに言った。
令嬢たちが顔を青ざめて去って行ったあと何事もなく、依頼を達成し、後はギルドに提出のみとなった。
ギルドに行くと、鎧を着た集団がいた。
冒険者たちにしてはずいぶんときれいな格好だな。
レイたちがその集団を見ていると、視線に気づいたのかその集団の先頭にいた人がこちらに近づいてきた。
「失礼、自分たちは王国の騎士団でここであるものを探しているのだが、少しお時間よろしいだろうか?」
王国の騎士団……二人は愛し子のことだと考えた。
「はい、いいですよ」
レイが断ろうとしたとき、アルがそういった。
「ありがとう、それで聞きたいことなんだがここら辺で創造神のいとし子の目撃情報が多数でていてね、最初は嘘だと思ったんだがね、あまりにも目撃されるから、確認のためと、本当だったら保護しないといけないからね、もし知っているなら教えてもらってもいいかな?」
「そうですね、私たちは最近この街に来たばかりでその噂を聞いたのも少し前なので、何もわからないんです。すみません」
アルは申し訳なさそうな顔をした。
「いやいや、だいじょうぶだよ。そっか、最近この街に来たのか。ここはいいところだから楽しんでね?」
騎士はそういってほかの集団のところに戻っていった。
「さて、レイ、早く薬草を提出しに行こうか」
「うん」
ばれなくてよかった、その時、レイはそう思った。
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