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連載
278.エルフの森、最終日(シルクスパイダーの飼育方法)✔
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デスワームに関する一連の出来事をノールに報告しておいた。
三十分もせずにノールが戻って来た。「エルフ宮に来て欲しい」と、俺の手を掴みそのまま連れて来られた。
エルフ宮に到着するとエルフの女王が丁寧に出迎えてくれる。
「あなたには感謝しかないわ! エルフの森とワームを助けてくれてありがとう!」
「運良く、助けることができました。報告したように誰かが魔石を与えてデスワームにしています。それに魔道具を使って操っていました!」
「それはきっと、邪神の使徒がやったに違いないわ!」
女王が腹立たし気にしている。エルフの森でも邪神の使徒による被害が出ているそうだ。中でも毒を使ったテロで、多くのエルフが被害にあっていた。毒にピンクスライム液などが効いて助かったそうだ。ミルトが森のエルフに販売したみたいだな。
できるなら製法を教えて欲しいとお願いされた。
直ぐに教えることに決めた。薬草を食べるピンクスライムを遠心分離、そこから採れた液体を魔法で生成する。するとピンクポーションと消毒液が作れると説明しておいた。
スライムならどこにでもいそうだから、探せばなんとかなるだろう。魔大陸に生えている薬草の方が効果もありそうなので、こちらも問題ない。ピンクスライムが見つかることを祈っておこう。
交換条件ではないが、シルクスパイダーを譲って貰えないかとお願いしてみた。すると、森の中にあるシルクスパイダーの飼育場に案内してもらえた。
シルクスパイダーは木の檻で一匹ずつ飼育されていた。大きさは一メートルもあり、見た目はハエトリグモにそっくりだった。一緒に入れると共食いするんだって。
糸の採取を実演してくれるそうだ。五十センチ位の甲虫を檻の上から中に入れている。すると、シルクスパイダーは、素早く獲物に飛びつくとお尻から器用に糸を出し、グルグル巻きにしてしまった。
このグルグル巻きを回収して糸をとるんだって。何度も連続で餌を取り上げるとシルクスパイダーが弱るので、二回に一回のペースにすると教えてくれた。小さな魔物も襲うらしく、死んだ虫には見向きもしないんだって。
回収したグルグル巻きをお湯で茹でると糸が採れる。まるでシルクスパイダーを使った養蚕だ。蚕の蛹から絹糸を作っているようだ。
魔力鑑定眼で見ると、餌になる昆虫でさえ微弱な魔力を持っている。この昆虫を多く与えることで飼育することが可能になるみたいだ。うちの領地には魔力を持った昆虫は生息していないだろう。
シルクスパイダーを連れて帰れたとしても、生きて動く餌の確保が難しい。残念だけど、うちの領地で飼うのは無理だな。今後もミルトから購入するしかなさそうだ。
女王はシルクスパイダーを譲ってくれる気でいたらしいが、丁寧に説明して遠慮しておいた。すると、迷いの森に『キャタピラー』という糸を吐く魔物が生息していると教えてくれた。この魔物は植物の葉を食べるので、もしかしたら飼えるのではないかという事だった。
ただ、迷いの森は精霊が認めた者しか入ることができないそうで、連れ帰るには精霊に了解を得なければならないみたいだ。
エルフですら、『キャタピラー』は迷いの森から連れ出せていないので、相当困難なミッションなんだろうな。
どっちにしても、龍の所に向かうなら迷いの森を通ることになる。ダメ元で通る時に精霊にお願いしてみよう。おみやげとか渡せば譲って貰えるだろうか?
精霊にも好物とかあるのかな? エルフに教えてもらって準備しなければ。養蚕の可能性が残っているだけでも期待が持てる。そう思うと直ぐにでも旅立ちたくなってきたぞ。
明日には出発しよう。トールとオールは一緒に行くけど、ミーメとノールとはここでお別れになるな。ここまで、連れて来てくれた護衛のエルフにも挨拶しておかなきゃ!
挨拶の時に渡せるモノがないから、癒しの魔法をかけてあげようかな。
三十分もせずにノールが戻って来た。「エルフ宮に来て欲しい」と、俺の手を掴みそのまま連れて来られた。
エルフ宮に到着するとエルフの女王が丁寧に出迎えてくれる。
「あなたには感謝しかないわ! エルフの森とワームを助けてくれてありがとう!」
「運良く、助けることができました。報告したように誰かが魔石を与えてデスワームにしています。それに魔道具を使って操っていました!」
「それはきっと、邪神の使徒がやったに違いないわ!」
女王が腹立たし気にしている。エルフの森でも邪神の使徒による被害が出ているそうだ。中でも毒を使ったテロで、多くのエルフが被害にあっていた。毒にピンクスライム液などが効いて助かったそうだ。ミルトが森のエルフに販売したみたいだな。
できるなら製法を教えて欲しいとお願いされた。
直ぐに教えることに決めた。薬草を食べるピンクスライムを遠心分離、そこから採れた液体を魔法で生成する。するとピンクポーションと消毒液が作れると説明しておいた。
スライムならどこにでもいそうだから、探せばなんとかなるだろう。魔大陸に生えている薬草の方が効果もありそうなので、こちらも問題ない。ピンクスライムが見つかることを祈っておこう。
交換条件ではないが、シルクスパイダーを譲って貰えないかとお願いしてみた。すると、森の中にあるシルクスパイダーの飼育場に案内してもらえた。
シルクスパイダーは木の檻で一匹ずつ飼育されていた。大きさは一メートルもあり、見た目はハエトリグモにそっくりだった。一緒に入れると共食いするんだって。
糸の採取を実演してくれるそうだ。五十センチ位の甲虫を檻の上から中に入れている。すると、シルクスパイダーは、素早く獲物に飛びつくとお尻から器用に糸を出し、グルグル巻きにしてしまった。
このグルグル巻きを回収して糸をとるんだって。何度も連続で餌を取り上げるとシルクスパイダーが弱るので、二回に一回のペースにすると教えてくれた。小さな魔物も襲うらしく、死んだ虫には見向きもしないんだって。
回収したグルグル巻きをお湯で茹でると糸が採れる。まるでシルクスパイダーを使った養蚕だ。蚕の蛹から絹糸を作っているようだ。
魔力鑑定眼で見ると、餌になる昆虫でさえ微弱な魔力を持っている。この昆虫を多く与えることで飼育することが可能になるみたいだ。うちの領地には魔力を持った昆虫は生息していないだろう。
シルクスパイダーを連れて帰れたとしても、生きて動く餌の確保が難しい。残念だけど、うちの領地で飼うのは無理だな。今後もミルトから購入するしかなさそうだ。
女王はシルクスパイダーを譲ってくれる気でいたらしいが、丁寧に説明して遠慮しておいた。すると、迷いの森に『キャタピラー』という糸を吐く魔物が生息していると教えてくれた。この魔物は植物の葉を食べるので、もしかしたら飼えるのではないかという事だった。
ただ、迷いの森は精霊が認めた者しか入ることができないそうで、連れ帰るには精霊に了解を得なければならないみたいだ。
エルフですら、『キャタピラー』は迷いの森から連れ出せていないので、相当困難なミッションなんだろうな。
どっちにしても、龍の所に向かうなら迷いの森を通ることになる。ダメ元で通る時に精霊にお願いしてみよう。おみやげとか渡せば譲って貰えるだろうか?
精霊にも好物とかあるのかな? エルフに教えてもらって準備しなければ。養蚕の可能性が残っているだけでも期待が持てる。そう思うと直ぐにでも旅立ちたくなってきたぞ。
明日には出発しよう。トールとオールは一緒に行くけど、ミーメとノールとはここでお別れになるな。ここまで、連れて来てくれた護衛のエルフにも挨拶しておかなきゃ!
挨拶の時に渡せるモノがないから、癒しの魔法をかけてあげようかな。
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