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奇妙な出会い
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あいつがこの世界からいなくなってからもうどれくらいたっただろう。
俺のせいであいつはこの世界から消えた。あの日から俺の世界は止まっている。
朱哉「ハァ……今日も退屈だ…」
今日も朝起きて、学校へ行き、帰ってきて、寝る。こんな毎日の繰り返し。正直もう飽きた。あいつが居なくなってから俺の世界は空っぽだ。
あの日俺があいつを殺さなければ今とは違う毎日になっていたのだろうか。
そんな事を考えながら俺はいつもの口癖を言い通学路を歩いていた。
この時の俺はまだ知らなかった。これから巻き込まれる非現実的な出来事を…………
学校にて
朱哉「おはよ……」
クラスメイト「おはよ!朱哉!…なぁ今日も宿題見せてくんね?」
朱哉「ハァ…またやって来てないの?……はい。今日の宿題」
そう言って俺はノートを渡した。
クラスメイト「サンキュー!」
彼が自分の席に戻るのを見て自分の席に座り考える。
今日もまた同じだ。同じ1日。同じ毎日。あぁ、何か違う事が起きないだろうか。
クラスメイト「朱哉。さっき先生が呼んでたぞ。職員室来いって」
朱哉「え…うん、わかった。」
クラスメイト「お前なんかやらかしたんか?」
朱哉「何もしてないよ」
俺には職員室に呼び出されるようなことをした覚えが無かった。
なぜ自分が呼び出されたかわからないまま俺は職員室に向かった。
職員室にて
朱哉「先生。俺に用って何ですか?…あれ?茜ちゃん…だよね。どーしたの?呼び出し?」
茜「う、うん。先生に呼ばれたんだけど…」
朱哉「先生いないね」
茜「うん………」
職員室には誰も居なかった。
これから授業があるにしてもこんな早い時間から教室に行く先生なんていないし、いたとしても職員室に誰もいないなんておかしい。
職員室は異常なくらい静かだった。
そんな静かな職員室の扉の向こうの部屋『校長室』から微かに話し声が聞こえてきた。
??「おい!誰も来ないんじゃねぇのかよ!紅杜!」
??「えー、知らないよ。俺はただ邪魔しに来ただけだし…それにこんなに綺麗な人とも出会えて俺は満足だよぉ♪紅巴だって楽しかったでしょ?」
??「そーだよな。お前はそーゆー奴だったよ。」
この部屋に居るのは紅杜と紅巴という人らしい。
でも、そんな名前は先生達の中に居なかったはずだ。
紅巴「さて、もう全員殺しちまったし後はあいつが来る前に帰るだけなんだが…どーする?紅杜」
紅杜「どーするって何を?」
紅巴「さっき入ってきたやつらを殺るか殺らねぇかだよ!」
紅杜「えー、どっちでもいいんじゃない?」
紅巴「よし、じゃあ殺ってもいいんだな?」
やばい!早く逃げないと!
そう思った俺は茜ちゃんの腕をつかんで逃げようとした。
その時………
バタン!
校長室のドアが開いた。
あぁ、終わった。
校長室から出てきたのは20歳くらいの青年2人。
顔立ちが似てるから双子だろうか。
その2人がゆっくり俺達に近づいてくる。
茜ちゃんは2人の向こう側に見える物に怯えていた。
2人の向こう側に見えたのは死体の山
多分、職員室に居た先生達だろう。
その先生達を殺した殺人鬼が今は俺達の前に立っている。
すると殺人鬼の1人がこう言った。
紅巴「さぁ、どっちから殺そうか?」
あぁ、俺の人生終わったな。
自分が殺されかけてるのに俺は案外冷静だった。
隣では茜ちゃんがガタガタ震えている。
そんな俺達を見て殺人鬼が言った。
紅巴「あぁ、つまんねぇ!なんだよこいつ!この世に未練なんか無い。早く死にたい。みたいな顔しちゃってさ!そんな奴殺してもつまんねぇんだよ!そっちの女の子も静かそうでクラスの中心って感じしねぇし!もっとエラそーな奴が来たと思ったのに!」
あぁ、助かったのかも。
俺は安心した。
茜ちゃんも安心したのか震えがおさまって来ていた。
紅巴「でも、俺はつまんねぇがこいつにとっちゃ楽しいことかもなぁ。なぁ、紅杜?」
殺人鬼はそう言ってさっきから一つの死体を愛おしそうにずっと見つめているもう1人の殺人鬼の方を向いた。
もう1人の殺人鬼はニヤニヤしながら俺の方へ近づいてきた。
この人が紅杜さんってことはさっきまで喋っていた人が紅巴さんなのだろう。
紅杜「へぇ、君の目綺麗だね」
紅杜さんは俺の目を見ながら言った。
紅杜「そういう死んだような目をしてる子が俺に殺されかけて恐怖に染まる顔が見たいんだよぉ♪」
あ、ダメだこの人。
紅巴さんもおかしな人だとは思ったけど、紅杜さんの方が壊れている。
あぁ、やっぱり俺の人生終わったな。
そう思ったその時……
バンッ!……
銃声が聞こえたかと思うと俺の前にいる紅杜さんが頬をおさえてうずくまっていた。
紅巴さんは何故か青ざめている。
紅巴「ヤベェ…だからこいつが行く前に帰ろうって言ったんだよ!」
そう言って紅巴さんは逃げようとした。
だが、紅巴さんの腕を誰かがつかんで逃げることができなくなった。
??「よぉ、紅巴。逃げることねぇじゃねぇか。久しぶりの再会なんだからよぉ」
紅巴「ハハ、ほんと久しぶりだなぁ。真紅」
真紅「あぁ、で、紅巴。お前俺がなんで機嫌わりぃかわかってるか?」
紅巴「え、紅杜が真紅の仕事邪魔したからだろ?」
真紅「それもあるが、一番はお前だよ。紅巴」
紅巴「はぁ!?なんで俺?俺なんもしてねぇじゃん!」
真紅「お前が一番俺に迷惑かけてんだよ…お前最初に殺した奴覚えてるか?」
紅巴「おぅ!覚えてるぞ!なんか無駄にエラそーな奴!」
真紅「そいつが今回の依頼主」
紅巴「え…」
真紅「つまり今回の仕事の報酬がもらえねぇんだよ!どーしてくれるんだ!」
紅巴「ごめん!本当に悪かった!許してくれ!」
真紅「許せるか!こっちは生活がかかってんだぞ!」
何故か2人の喧嘩が始まった。
そういえば紅杜さんは大丈夫なのだろうか?
紅杜さんの方を見ると死体を見ていた時のように愛おしそうに真紅さんを見ていた。
紅杜「はぁ、真紅。何時になったら俺に殺されに来てくれるの?」
と独り言を言っている。
やっぱりこの人は壊れている。
そうこうしていると職員室に向かってくる足音が聞こえてきた。
やばい。こんな状況ほかの生徒に見られたら面倒なことになる。
どうすればいいんだ。
そう悩んでいると職員室のドアが開かれた。
そこに立っていたのは紅杜さん達と同い年くらいの青年が立っていた。
??「あれ?もう皆さん揃ってましたか。遅れてしまい申し訳ありません。」
皆は頭のうえに?を浮かべている。
ただ1人、紅巴さんを除いて。
紅巴さんは鋭い目つきでさっきの青年の方を見ていた。
紅巴「どーゆーことだ。灰咲」
灰咲「あっ、名前覚えてくれたんですね?嬉しいです!…あと、どーゆーことかはこれから説明します。」
灰咲さんは嬉しそうに微笑んで言った。
灰咲「これから皆さんには『KILLゲーム』に参加してもらいます!もちろん拒否権はありません。」
俺のせいであいつはこの世界から消えた。あの日から俺の世界は止まっている。
朱哉「ハァ……今日も退屈だ…」
今日も朝起きて、学校へ行き、帰ってきて、寝る。こんな毎日の繰り返し。正直もう飽きた。あいつが居なくなってから俺の世界は空っぽだ。
あの日俺があいつを殺さなければ今とは違う毎日になっていたのだろうか。
そんな事を考えながら俺はいつもの口癖を言い通学路を歩いていた。
この時の俺はまだ知らなかった。これから巻き込まれる非現実的な出来事を…………
学校にて
朱哉「おはよ……」
クラスメイト「おはよ!朱哉!…なぁ今日も宿題見せてくんね?」
朱哉「ハァ…またやって来てないの?……はい。今日の宿題」
そう言って俺はノートを渡した。
クラスメイト「サンキュー!」
彼が自分の席に戻るのを見て自分の席に座り考える。
今日もまた同じだ。同じ1日。同じ毎日。あぁ、何か違う事が起きないだろうか。
クラスメイト「朱哉。さっき先生が呼んでたぞ。職員室来いって」
朱哉「え…うん、わかった。」
クラスメイト「お前なんかやらかしたんか?」
朱哉「何もしてないよ」
俺には職員室に呼び出されるようなことをした覚えが無かった。
なぜ自分が呼び出されたかわからないまま俺は職員室に向かった。
職員室にて
朱哉「先生。俺に用って何ですか?…あれ?茜ちゃん…だよね。どーしたの?呼び出し?」
茜「う、うん。先生に呼ばれたんだけど…」
朱哉「先生いないね」
茜「うん………」
職員室には誰も居なかった。
これから授業があるにしてもこんな早い時間から教室に行く先生なんていないし、いたとしても職員室に誰もいないなんておかしい。
職員室は異常なくらい静かだった。
そんな静かな職員室の扉の向こうの部屋『校長室』から微かに話し声が聞こえてきた。
??「おい!誰も来ないんじゃねぇのかよ!紅杜!」
??「えー、知らないよ。俺はただ邪魔しに来ただけだし…それにこんなに綺麗な人とも出会えて俺は満足だよぉ♪紅巴だって楽しかったでしょ?」
??「そーだよな。お前はそーゆー奴だったよ。」
この部屋に居るのは紅杜と紅巴という人らしい。
でも、そんな名前は先生達の中に居なかったはずだ。
紅巴「さて、もう全員殺しちまったし後はあいつが来る前に帰るだけなんだが…どーする?紅杜」
紅杜「どーするって何を?」
紅巴「さっき入ってきたやつらを殺るか殺らねぇかだよ!」
紅杜「えー、どっちでもいいんじゃない?」
紅巴「よし、じゃあ殺ってもいいんだな?」
やばい!早く逃げないと!
そう思った俺は茜ちゃんの腕をつかんで逃げようとした。
その時………
バタン!
校長室のドアが開いた。
あぁ、終わった。
校長室から出てきたのは20歳くらいの青年2人。
顔立ちが似てるから双子だろうか。
その2人がゆっくり俺達に近づいてくる。
茜ちゃんは2人の向こう側に見える物に怯えていた。
2人の向こう側に見えたのは死体の山
多分、職員室に居た先生達だろう。
その先生達を殺した殺人鬼が今は俺達の前に立っている。
すると殺人鬼の1人がこう言った。
紅巴「さぁ、どっちから殺そうか?」
あぁ、俺の人生終わったな。
自分が殺されかけてるのに俺は案外冷静だった。
隣では茜ちゃんがガタガタ震えている。
そんな俺達を見て殺人鬼が言った。
紅巴「あぁ、つまんねぇ!なんだよこいつ!この世に未練なんか無い。早く死にたい。みたいな顔しちゃってさ!そんな奴殺してもつまんねぇんだよ!そっちの女の子も静かそうでクラスの中心って感じしねぇし!もっとエラそーな奴が来たと思ったのに!」
あぁ、助かったのかも。
俺は安心した。
茜ちゃんも安心したのか震えがおさまって来ていた。
紅巴「でも、俺はつまんねぇがこいつにとっちゃ楽しいことかもなぁ。なぁ、紅杜?」
殺人鬼はそう言ってさっきから一つの死体を愛おしそうにずっと見つめているもう1人の殺人鬼の方を向いた。
もう1人の殺人鬼はニヤニヤしながら俺の方へ近づいてきた。
この人が紅杜さんってことはさっきまで喋っていた人が紅巴さんなのだろう。
紅杜「へぇ、君の目綺麗だね」
紅杜さんは俺の目を見ながら言った。
紅杜「そういう死んだような目をしてる子が俺に殺されかけて恐怖に染まる顔が見たいんだよぉ♪」
あ、ダメだこの人。
紅巴さんもおかしな人だとは思ったけど、紅杜さんの方が壊れている。
あぁ、やっぱり俺の人生終わったな。
そう思ったその時……
バンッ!……
銃声が聞こえたかと思うと俺の前にいる紅杜さんが頬をおさえてうずくまっていた。
紅巴さんは何故か青ざめている。
紅巴「ヤベェ…だからこいつが行く前に帰ろうって言ったんだよ!」
そう言って紅巴さんは逃げようとした。
だが、紅巴さんの腕を誰かがつかんで逃げることができなくなった。
??「よぉ、紅巴。逃げることねぇじゃねぇか。久しぶりの再会なんだからよぉ」
紅巴「ハハ、ほんと久しぶりだなぁ。真紅」
真紅「あぁ、で、紅巴。お前俺がなんで機嫌わりぃかわかってるか?」
紅巴「え、紅杜が真紅の仕事邪魔したからだろ?」
真紅「それもあるが、一番はお前だよ。紅巴」
紅巴「はぁ!?なんで俺?俺なんもしてねぇじゃん!」
真紅「お前が一番俺に迷惑かけてんだよ…お前最初に殺した奴覚えてるか?」
紅巴「おぅ!覚えてるぞ!なんか無駄にエラそーな奴!」
真紅「そいつが今回の依頼主」
紅巴「え…」
真紅「つまり今回の仕事の報酬がもらえねぇんだよ!どーしてくれるんだ!」
紅巴「ごめん!本当に悪かった!許してくれ!」
真紅「許せるか!こっちは生活がかかってんだぞ!」
何故か2人の喧嘩が始まった。
そういえば紅杜さんは大丈夫なのだろうか?
紅杜さんの方を見ると死体を見ていた時のように愛おしそうに真紅さんを見ていた。
紅杜「はぁ、真紅。何時になったら俺に殺されに来てくれるの?」
と独り言を言っている。
やっぱりこの人は壊れている。
そうこうしていると職員室に向かってくる足音が聞こえてきた。
やばい。こんな状況ほかの生徒に見られたら面倒なことになる。
どうすればいいんだ。
そう悩んでいると職員室のドアが開かれた。
そこに立っていたのは紅杜さん達と同い年くらいの青年が立っていた。
??「あれ?もう皆さん揃ってましたか。遅れてしまい申し訳ありません。」
皆は頭のうえに?を浮かべている。
ただ1人、紅巴さんを除いて。
紅巴さんは鋭い目つきでさっきの青年の方を見ていた。
紅巴「どーゆーことだ。灰咲」
灰咲「あっ、名前覚えてくれたんですね?嬉しいです!…あと、どーゆーことかはこれから説明します。」
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