拒絶少女は世界を拒絶する

犬派のノラ猫

文字の大きさ
104 / 162
ドキドキ☆温泉旅行編!

自分の気持ち

しおりを挟む
…ん?

「寝ちゃったのかしら…」

どうやら寝てしまったらしい
まわりを見ると皆寝ている

「我ながら危機感が足りない…」

前なら絶対にあり得なかった…
こんなに無防備に寝るなんて…

あれ?

「秋兎が居ない?」

私は女子部屋に一度戻ることにした
すこし1人になりたい

部屋に戻ると布団が引かれていた

しまった…旅館の人引いてくれたんだ…
お礼言えなかった…

男子部屋は自分達で引きますって伝えてた
らしいけど私達は忘れてたわ…

「それで…」

私は電気を付けて窓の方を見ながら
ため息を付き

「秋兎は何でいるのよ?」

「ん?起きたか…いや、ナナシに鍵を借りてお邪魔してた」

「なに、鞄でも漁りに来たの?」

「ひどくないか!?」

「冗談よ…で?どうしたの?」

「…1人になりたかっただけだよ。」

「そう」

「…なぁセツナ」

「なに、秋兎?」

「セツナは…親の事好きか?」

「……嫌いよ。秋兎は?」

私はしまったと思った
秋兎は捨てられたんだった

「俺は分からないな…両親を知らないし…育ての親みたいなやつはあんなやつだしな。」


「ねぇ聞いてもいい?」

「何をだ?」

「ジェネスって何者なの?」

「…ナナシから聞いてないか?」

「すこしは…」

政府側の科学者ってこと
あやしい実験をしていること
ヤバイやつだってこと

「…あいつは化け物だよ」

秋兎は表情を変えずに淡々といった

「好奇心に取り憑かれ…人類の進化しか考えてない…化け物」


「人類の進化?」

「そう…一段階上の次元…死の無い世界を創る…それがやつの目的。」


「死の無い世界…」

「そこだけ聞くと善人みたいだが、明らかに理から外れる行為だ…」


「そうね…」

「俺はアイツを終わらせなきゃいけない…」

「秋兎も…実験に使われたの?」

「……あぁ」

秋兎は酒瓶に口を付けひとくち飲むと

「俺も不死の実験の被験者だ…」

「秋兎の能力って」

「いや、関係ない。俺はアイツに廃棄された時に…銀髪の少年に願ったんだ…死にたくない…そして」


銀髪の少年…秋兎も

「アイツを殺したいってな。」

秋兎はお酒を飲み干すと布団に横になった。

「ここで寝るの?」

「いいだろ別に…せっかく布団引いて貰ったんだから」

「それはそうだけど…」

「んじゃ、お休み…」

「どうしよう…」

戻って寝る?
……いや

「お休み秋兎」

「…この部屋で寝るのか?」

「これだけ布団離れてるんだし問題ないわよ」

「なんなら、こっちで寝るか?何てな」

「いいわよ?」

「……は?」

私は…何だか悔しくなり秋兎の布団に潜り込んだ
そんなに女の子として見てないの?
そんなに私は魅力無い?

確かに
深花ちゃんみたいに可愛くない
魅里ちゃんみたいにしっかりしてない
ナナシさんみたいに貴方を知らない

でも…私は…こんなにモヤモヤするのに…

…どうして?
どうしてモヤモヤするの?
……あぁそうなんだ。

私…秋兎のこと

「好きなんだ」

「…………。」

秋兎は黙って後ろを向いてしまった

わ、私、今声に出してなかった!?

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

いじめられっ子、朝起きたら異世界に転移していました。~理不尽な命令をされてしまいましたがそれによって良い出会いを得られました!?~

四季
恋愛
いじめられっ子のメグミは朝起きたら異世界に転移していました。

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

処理中です...