拒絶少女は世界を拒絶する

犬派のノラ猫

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飛べぬ身体で月を目指して。

トウヤ君

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これは10年前の話__

俺とジェネスは2人で山奥の建物で
暮らしていた。


「トウヤ君~ご飯だよぉ」

「はぁ~い!」

僕はいつものように一人で遊んで
いつものように先生に呼ばれて
いつものように食事をする。

「ねぇ先生」

「何だいトウヤ君?」

「どうしてここには僕たちしか居ないの?」

「どうしてだろうね?」
 
「たくさん友達が増えたらいいのにね?」

「そうだね…あ、でも彼がいるだろ?」

「お手伝いさん?」

「そう…いっぱい遊んでくれるだろ?」

「うん…でも運動ばっかりだし食べ物も『体にいいものを』ってお菓子もたまにしかくれないし。」


「お手伝いさんも君のことを考えてのことだからね…」


そんな他愛もない会話の日々…
それは捨て子のには幸せな過ぎる日々で…


「君が来てからもう10年だね」

「うん!10歳になった!」

「そうだね、病気ひとつしないでよく育ってくれたね」


先生はそう言って頭を撫でてくれた。

「あれ?」

「どうしたんだいトウヤ君?」

「…だ、大丈夫だよ…先生。」

「顔色が悪いじゃないか?」

「そんなことないよ!…ちょっとお部屋で休むね!」


そう言って僕は自分の部屋のベッドに
横たわった。

何日か前から体の調子がおかしい。
でも先生は僕が健康だと嬉しそう
…だから。

「…隠さ…なきゃ。」

僕はそのまま眠りについた。

目を覚ますと僕の目の前には先生がいた。

知らない部屋

知らない臭い

知らない…顔をした先生

僕は怖くなって腕を動かしてみた
…動かない。
足、動かない
首、動かない
体、動かない!

「先生…体が動かないよ…」

僕は訳も分からず先生に質問をした

「…そうゆう薬を混ぜてたからね」

「え?」

「話せはするだろ?」

「う、うん…え?え?」

混ぜてた?先生が?
じゃあ動けないのは…


「変だったら言うんだよ?」

そう言って先生は僕の腕に注射器の針を刺した


「…ッッッッ!!?」

いたい!イタい痛い!いただいたい!!


「痛いよ先生!!」

「ほう…どんな風に?」

先生は嬉しそうに僕に質問する。

「痛いよ先生!」

「…ボクはどんな風にと聞いたんだよ?」

先生は注射器を押し込む

「…ッッッッ!首!首がスゴく痛いんだ!こ、呼吸も…しに…く…い。」


「それで?」

先生はさらに注射器を押し込む

「目の前がまぶしい…目を開けて…ら…れな…い……くらい」



「なるほど、なるほど」

せんせい めも してる

わくわく せんせい うれしそう

また ちゅうしゃき なかみ おし だす

「てん じょう とおい く なる あ あ…ぼく… うい て  る」


「ふむ…激痛の後に脳に作用してるようだね」


なに いって か りか できない


「さて、中和剤だアシスト」 

「はい。」

おて だい ん だ。

おてつ いさ がはりをさす

あたまが すこし はっきりした


「せんせい なにをしてるの?」

「ん?あぁそうだねきちんと説明しなきゃね」

そういってせんせいは にやりってわらって

「健康な体を効率的に壊す薬とそれを中和する薬の実験だよ?」


ってわるいひとみたいなことをいった。


「うん。中和は割りとうまくいってるね」

「はい。これは充分脅迫などに使えるでしょう」


「体の痛みや思考を返して欲しかったら…ってかい?君もなかなか悪だねぇ」


そう2人で楽しそうに話していると

「さて」

と、言ってまたこっちを見た

「これから宜しくねトウヤ君?…いや」

先生は少し考えた顔をして
もう一度こちらを向いて

「頼むよ実験番号【108番】トウヤ?」


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