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7.予想外の言葉
しおりを挟む「…お前勃ってんの」
まさかの光景にぽかんとしてつぶやく。
「ッ…そりゃこんなことしてたら勃つよ」
「俺が、抜いてやろっか」
ポロっと口から出た。自分でもこんな言葉が出るとは思わなかった。だが、散々されといて自分だけ見ているというのも変な気がするし、いつも余裕そうに笑ってる顔が快感に歪んでいるのが少し愉快だった。俺だけ痴態を晒していたのも嫌だったのだからちょうどいい。
「マジで?…いいの?」
何も答えずに覚悟を決めて手を伸ばす。どうやら神は二物どころかいくらでも与えるらしい。勃ちあがったそれはデカい。…それにしても他人のものなんて触ったことがない。先ほどまでとは違う気恥ずかしさと少しの優越感のようなものを感じながら血管の浮いた熱いそれに触れた。するとピクッと動く。それを見た瞬間なんだか自分がいつもどうしているのかがわからなくなって、それでも今更引き戻れなくてにゅこにゅこと上下に動かしてみる。
「ン…ちょっと、ごめん」
ぐっと体が引き寄せられて耳元で荒い呼吸音が聞こえる。呼吸が近い、驚いてもはやなぞるみたいな動きになった俺の手を上からガッシリと掴んで激しく上下に動かし始めた。されるがままに手を動かして、視線はそこから動かせなかった。
「はー……ンッ…」
耳元で荒い掠れた声がする。ドクドクと波打って白い液体が手にかかる。その光景にとんでもなくいけないことをしているような気がして眩暈がした。
「…ごめん。風呂入って飯にしよっか」
呼吸を整えてティッシュで俺の手についた体液を拭うといつもの調子で葉大がそう言った。一方の俺は、ついさっきの衝撃が抜けないまま空返事をする有様だった
風呂を出て用意してあった服を着て廊下に出るとちょうど寝室から出てきた葉大と鉢合わせる。
「あ…ごめん。俺片づけしてない」
「全然。ドライヤーはそこだから。俺も風呂入る。すぐ出るからテレビでも見て待ってて、喉乾いてたら冷蔵庫好きに開けていいから」
簡単に説明して風呂場に入っていくのを見送ってからリビングで麦茶をカップに注いで席に着く。少しの間ぼんやりとしていると、本当にすぐに風呂からあがった葉大が俺を手招きで呼ぶ。
「久。髪乾かさないの。こっちおいで」
「おいで」ってガキじゃあるまいし、と思いつつ「俺、自然乾燥派だから」と断った。脱衣所のほうへ葉大が戻ってゴーというドライヤーの音が聞こえてきたから諦めたかと思ったのにその後に連れていかれた。ドライヤーって人にやってもらうと眠くなるんだよな。
「眠そ。晩飯食べれる?」
「んー…、食う」
「りょーかい。米冷凍だけど許して」
なんでもいいよ、と頷く。髪の間を通る指と温風が心地いい。ドライヤーが終わり、飯の準備に取り掛かる姿を見てこいつこんなに世話焼きだったっけな、と考える。というか、俺がただ世話されすぎじゃないか?という思考に至る。流石にまずいと思い立って机の上の食事の準備をしていたが、「座ってていいよ」なんて言われてきっとコイツと付き合う女はこうやってダメにされていくんだろうな、と容易く想像できた。
「「いただきます」」
向かい合って手を合わせる。久しぶりに食べた生姜焼きは美味い。
「今日は泊まってくでしょ」
「え、…いや…帰るつもりだけど」
「眠そうだし泊まっていけば?明日土曜だし」
確かに眠かったし、風呂入って飯も食った状態で帰るのももう面倒だった。葉大のその言葉で泊まることに決めた。
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