Gタウン3333 ~ヨマリの旅~

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日記v (Gタウンに入境:法区写 B. 倉夫)

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Gタウンに入るには西山のトンネルから入境することになる。
西山を貫通するように造られたトンネルは異様な外観をしていた。トンネルの周囲は東南アジアのジャングルを凌ぐ密林に被われていたし、其の地盤は南米ギアナ高地よろしく巨大な岩々の連なりだったのだ。トンネルが無かった時代には落武者が西山を越えてゆくヴァニシングポイントでさえあった。
 エレメンタリースクール時代、私にとって『西山トンネル』の向うの世界は想像上の場所であった。
 トンネルの向うは『外部』、・・・その『外部』情報はGタウンのキッズワールド(子供らのバイオスフィア活動圏)では完全に遮断されていたのだ、二軒のブックショップと一軒のサウンド(レコード)ショップを除いては。
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 そうは言っても、ファーイーストにGタウンみたいな町は無数にあるはずだ。そんなに特別だったわけではない。あの時代には、どこかアメリカの田舎町を思わせるサバ―ブタウンは多くあった。ファーイーストは様々なアスペクトでアメリカ化を推進していたからだ。現在、ファーイーストは世界にモーターカントリーズ、そしてアニメタウンズとして知られるが、車文化とアニメ文化は元はUSAからもたらされたテクノロジー&カルチャーだ。忘れがちだがね。田舎生活にも、それらは国産文化のように浸透していた。その情報は当時、ブック&サウンドで我々の生活に入って来ていた。
 だが、当時の田舎では情報源が非常に少なく、我々は貪るようにブックショップとサウンドショップに出入りした。それでエレメンタリースクールは、噂(ゴシップ)の宝庫だった。そこでスチューデントが話すことは、あることないこと様々...。あの有名なフロリダ州のタブロイド『ウィークリー・ワールドニュース』も真っ青だったね。だが、親戚の子らの話を聞いていると、今のスチューデントも同じらしい。レン、ジョージ、ユウイ、カイ、ミライ、タイチ、・・・あの頃ゴシップトークに夢中だった友の記憶が頭を過った。
 ふと、パジェロミニから外を見た。川があった。綺麗な小川だ。川で衣類をウォッシュしている少女が居る!
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 この土地には、何故かブリテン島のカントリーサイドを流れているような川が幾つかある。少女は、そんな川のひとつで、何かをウォッシュしている。歳の頃は、我々の子供ぐらいの年齢だろうか・・・。少女はちらと、こちらを向いた。十歳位の子供の顔だ。そう思った。だが其の瞬間、ザザッと彼女の顔にブロックノイズのようなものが見えた。そして次の一瞬、一秒程だろうか、彼女の顔が人間のそれとは違う何かに見えたのだ。その顔は宇宙人特集テレビ番組に出て来るような、そう、『リトルグレイ』{英語では、グレイ・エーリアン}と呼ばれるアレ、つまり私には地球外からのエイリアンにしか見えなかったのだ。なのに私は驚愕という程に驚いたわけではない。この町、Gタウンに何らかのエイリアンが暮らして居るって事は、エレメンタリースクール時代から感じていた。当時のスチューデントらの噂話では、学校のそばの中華拉麺店の店主は国際俳優Tに似ていたけれども、ほんとうは宇宙人{SPACE-MAN}だと云われていた。そんなある日「これが店主の正体だ」と、ひとりの友人が私にイラストを描いてくれた。

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 友人が描いた、其の中華拉麺店店主の正体はリトルグレイそっくりだった、頭部が平たい事を除いて・・・。へんなイラストだったが、妙なリアリティもあった。そして、......さっきの少女が一瞬見せた顔、・・・あの思い出の似顔絵イラストを彷彿させるものだった。そんな風に私のパジェロミニは、少女が居た小川の辺りを走り過ぎた。だが、バックミラーで確認すると少女の姿は無かった。
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