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第9話 ある冒険の帰り道
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あれから僕たちは、街を転々としながら冒険をしていた。魔王の居場所はどうも遮蔽結界で護られているらしく居場所は未だ掴めない。その上、早く見つけたとしても実力不足だ。謂わばこれは修行というやつである。僕もそれなりに魔法を扱えるようになってきていた。
「オラァ!!」
薙刀のひとふりがゴブリン共を振り払う。もうアイツ一人でいいんじゃないかな、とも思うが僕も負けてはいない。
「ハァ!!」
さて、僕の武器が棒であることにはいささか疑問が残るが仕方ないと割りきろう。もう手に馴染んでしょうがない。
「ユウキも結構慣れてきたんじゃないか?」
「まぁな。」
そんな会話を交わす中、面白くなさそうな声でアリアが言う。
「なんで怪我してないんですか?」
「………もうあの苦しみを二度と味わいたくないからだ。」
一度、アリアの治癒というものを受けたことがある。端的に表すとこの世の終わりみたいな激痛だったよ。
「勇者さまのあの苦悶する顔………とても良かったのに………。」
あのとき、アリアをパーティに引き入れた僕を殴ってやりたい。だが、実力は確かなのだ。治癒もそうだが、お得意の薬で魔物共も一層できる。あの惨状をもう一度見たいかと聞かれれば絶対に見たくない。あれにはサラもドン引きしていた。
「まぁ、大怪我したときには頼むよ。」
そうなったときは流石に意識も飛んでるだろうからな。
「にしても強くなりすぎですよ。普通ゴブリンとは言えこの量…10人で相手するのが定石なのに、たった二人で蹂躙するなんて。」
「でもユウキもまだ余力はあるだろ?」
「あぁ、結構余裕だった。」
「勇者さまと呼ばざるを得ない実力ですよ………。」
転生してきて3ヶ月程度。僕もなかなか強くなってきたと………そういうことなのだろう。
「どうする?深追いするか?」
「いいや、無駄に体力は使いたくない。目標量は倒したし報告書書いて証拠持って帰るぞ。」
それからの手際はもはや慣れたものだった。証拠品はゴブリンの耳。数は15程。それらを袋を入れて帰路を辿る。その最中の出来事であった。
「あれ………なんだ?」
サラが指を指す。魔物………ゴブリンか?いや違うだろう。この辺りにあの大きさで人の形をした魔物は居ないと聞いている。するとその影はフラフラとした足取りのままその場に倒れた。
駆け寄って見てみる。そこで気がついた。魔物でもなんでもない。
「………人だ。」
血まみれの少女がそこに居た。
「オラァ!!」
薙刀のひとふりがゴブリン共を振り払う。もうアイツ一人でいいんじゃないかな、とも思うが僕も負けてはいない。
「ハァ!!」
さて、僕の武器が棒であることにはいささか疑問が残るが仕方ないと割りきろう。もう手に馴染んでしょうがない。
「ユウキも結構慣れてきたんじゃないか?」
「まぁな。」
そんな会話を交わす中、面白くなさそうな声でアリアが言う。
「なんで怪我してないんですか?」
「………もうあの苦しみを二度と味わいたくないからだ。」
一度、アリアの治癒というものを受けたことがある。端的に表すとこの世の終わりみたいな激痛だったよ。
「勇者さまのあの苦悶する顔………とても良かったのに………。」
あのとき、アリアをパーティに引き入れた僕を殴ってやりたい。だが、実力は確かなのだ。治癒もそうだが、お得意の薬で魔物共も一層できる。あの惨状をもう一度見たいかと聞かれれば絶対に見たくない。あれにはサラもドン引きしていた。
「まぁ、大怪我したときには頼むよ。」
そうなったときは流石に意識も飛んでるだろうからな。
「にしても強くなりすぎですよ。普通ゴブリンとは言えこの量…10人で相手するのが定石なのに、たった二人で蹂躙するなんて。」
「でもユウキもまだ余力はあるだろ?」
「あぁ、結構余裕だった。」
「勇者さまと呼ばざるを得ない実力ですよ………。」
転生してきて3ヶ月程度。僕もなかなか強くなってきたと………そういうことなのだろう。
「どうする?深追いするか?」
「いいや、無駄に体力は使いたくない。目標量は倒したし報告書書いて証拠持って帰るぞ。」
それからの手際はもはや慣れたものだった。証拠品はゴブリンの耳。数は15程。それらを袋を入れて帰路を辿る。その最中の出来事であった。
「あれ………なんだ?」
サラが指を指す。魔物………ゴブリンか?いや違うだろう。この辺りにあの大きさで人の形をした魔物は居ないと聞いている。するとその影はフラフラとした足取りのままその場に倒れた。
駆け寄って見てみる。そこで気がついた。魔物でもなんでもない。
「………人だ。」
血まみれの少女がそこに居た。
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