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自在剣篇
24.開かずの扉と甘い声
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2021年10月13日水曜日。神奈川県川崎市、市内某所。
午後12時30分。
実際に襲われた同志たちの証言。そして実際に撮影された、証言どおりの奇怪な物体。
要するに、考えもしなかった問題が発生したことによって、急きょ作戦部での役職を変更させられたバジルは今――見たことも聞いたことも訪れたこともない、とある一軒家の前で徒に立ち尽くしていた。
程よい大きさの2階立てで小奇麗な外観のその家には、なぜか表札がない。そして駐車するスペースには車もなく、家の灯りも確認できず、しまいには郵便受けに数え切れない量の郵便が押し込まれていた。
「が、外観から滲み出る、不在のオーラ……」
これはもしや、すでに――と諦観したものの、よく考えたら今朝の出来事だった。それに、玄関の横に小さな自転車も止まっている。
こんな平日の昼間だが、誰かがいると信じてバジルは呼び鈴を鳴らした。
『ピンポーン』
小気味よくて愛らしい音。家によって異なるそれだが、この一軒家の場合は忙しない印象を覚える呼び鈴だった。というか、恐らく違いがわかるのはバジルくらいだろう。
それはさておき――住人が出てきたとして、一体何と伝えれば良いのかわからない。
「急に、あなたの命が狙われています、って言うのはダメだな。俺が不審者に見えかねない」
自虐的に呟いた直後、中から返事と小さな足音が聞こえてくる。
呼び鈴に抱いた忙しない印象のように、とたとたと床を踏み鳴らす音はひどく忙しい。そのリズムの響きはいいのだが、どこか警戒や羞恥心を孕んでいるようにも思える。
様々な思いを巡らせていると、バジルと扉を隔てた先で足音が止まった。
『――どちらさまですかー?』
中から聞こえてきたのは、幼い少女だと思われる甲高い声。
取りあえず本名を教えるのはまずいと考えたのか、
「はっ……萩谷と申します。お母様はいらっしゃいますか?」
『いや、今仕事ちゅーです。ごめんなさい』
礼儀正しい少女の態度に感嘆するバジル。しかし、あの写真をこの家の誰が撮影したのかを断定できない以上、ここで引き下がるわけにはいかない。どうにかしてこの家の住民から信頼を得て、今も事件を起こし続ける「赤い人」が捕まるまで、ここの住民たちを守らなければならないのだ。
するとバジルの沈黙に違和感を覚えたのか、唐突に少女はこう訊ねてきた。
『あのー……オジサンって、いわゆる不審者的な人なの?』
「…………違いますよ」
大声で「オジサンでも、不審者かって訊かれて『そうです』って答えるような能天気野郎でもないわっ!」と突っ込みたかったが、もし大声を出せば印象は今以上に悪化する恐れがあるので、必死に堪えながら否定した。
しかしいまだに少女の警戒は解けず、扉も無論閉ざされている。
まだ出会って数分程度なら、この反応が正常だ。むしろこの短時間で初対面(顔すら合わせていない)の男性と打ち解けてしまうのは、それこそ異常である。だから、まだこれでいいと自分に言い聞かせて、
「じ、じゃあ、お母さん帰ってくるまで玄関にいるよ……」
『…………』
気配はあったが、バジルの声に返事はない。
だが、これでいい――悟ったような笑みを浮かべて、バジルは玄関手前の小さな段差に腰をおろした。さすがに10月なのでコンクリートが冷えており、少し冷え性の気があるバジルにとっては、まさに我慢大会だった。
たかが、ちょっとひんやりしたコンクリートで凍死することはないが、時間に関係なく吹き付ける冷風にバジルは身を震わせる。
生憎、薄手のブレザー制服で来てしまったために、冷たい風はほぼダイレクトにバジルの柔肌を蹂躙する。もはや寒いのではなく、痛かった。
すると突然、バジルの痙攣する肩に、まるで羽毛のように柔らかで軽いものが宛がわれる。
ゆっくり振り返ると――厚手の毛布を身体に巻き付けた、幼い少女の姿。
「え、えぇ、えっと……相談、聞いてくれるなら……お母さんが帰ってくるまで……そのぉ、居てもいいです、けどぉ…………?」
「はいっ! じゃあお言葉に甘えてぇ」
「は、はぁ、はぁ……じ、じゃあ、おうちどうぞ……」
バジルは少女の案内で、家の中に上がり込んだ。
……なぜこうなったのか。全ては寒さのせいである。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
2021年10月14日木曜日。神奈川県川崎市、市内某所。
午後12時30分。
「いない……まさか、昨日のが効いたとか? ……ないか」
昨日と同じ時間にも関わらず、自宅には少女さえ不在だった。折角今日は、厚手のコートを羽織ってきたというのに、彼の落胆に追い打ちをかけるような快晴かつ夏日である。
「それにこの家だって……最初にヴォルカンは『隣人荘付近』って言ってたのに、隣人荘から歩いて10分以上かかるとか、距離が違いすぎるでしょ……」
これらは単なるバジルの愚痴のように聞こえるが、れっきとした事実だ。そのため彼自身も自分の許容できる範囲を超えていると自覚しており、こうして堂々と憤慨している。
それはともかく、昨日も今日も変わらず、犯人と遭遇したという連絡が一切なかった。
彼ら殺人鬼の行動をいまだよく把握できていない現状があるにしても、立て続けに現れていたはずの彼らが長く姿を晦ませている状態はあまりよくない。
これが「犯人確保」の吉兆なのか、または次なる作戦を発動してくる凶兆なのかわからないことが、今のバジルにとって最大の不安だった。
「あれ、アンタは確か……?」
それは突然。目の前から声がして、てっきりこの家の住民が帰宅してきたのかと思い、面を上げると――3人の男が佇んでいた。
紺色のローブに全身を包み、顔には血相の悪いグリズリーと表現しても問題ない熊のマスクを付けていて、さらにそれぞれが手首に大きな腕輪を嵌めている。
「こんなに上手く引っかかるとか……さすが策士だな」
「いやいや、意味わかんねって! それよりも、そこ、どいてくんない……?」
バジルが納得していると、先頭に立つ男がアンニュイな調子で命令してきた。無論、なんの躊躇もなく従うバジルは、立ち上がって彼らに玄関前を譲る。
「ほお、最近の子供は物分かりがいいなぁ」
いかにも悪役の台詞を吐くと、男は左手の腕輪から右手で柄を引き抜き――案の定、血の色の刀身を創り出した。
だが最初は穏便にいきたいのか、数回ドアをノックする。
「……君ぃ、中の人はどうしたんだ?」
剣呑な雰囲気を醸しながら、男は熊面でそう訊ねてくる。
バジルの口から零れ出でたのは、当然笑い声。それも容赦のない哄笑だ。
「おい、どういうつもりだ……野郎、笑ってんじゃねえよ!」
「い、いや、笑うなっているほうが無理でしょ……大体、こんな時間に人なんかいないし……アンタらみたく引きこもりだったら、話は別だけどさ……」
「なっ、なんだと!? ……こ、この野郎がぁっー!!」
男は陳腐な憤慨の雄叫びを上げ、バジルの頭頂部目がけて、醜悪で悪辣な模造刀剣を振り下ろしてきた。
後ろのローブを着た二人は唖然として立ち尽くしている、論外。また剣を向けてきたこの男の太刀筋ももはや止まって見える、ひどい鈍ら野郎だ。
少女と会うことが前提にあったため、バジルは剣も銃も持っていなかった。だから戦うことはできない。
それでも絵に描いたような悪党を目の前にして、口元に冷えた笑顔を浮かべながら、刃に向かって左腕を差し出した――。
「は、はあっ!? お、お前人間じゃねぇだろ!」
「――ざ、残念だけど、純国産の人間ですよぉ……」
尋常ではない痛みを伴ったが、左腕の肉を抉った刃は見事に途中で制止している。
抉り取られ、剝がれた肉と大量の鮮血が地面へと零れ落ちたが、患部から噴き出した血液は刃が通った直後に硬化を始め、完全に物理的に刀剣を腕の中で封じ込めた。
『お前、エコーかローレンスの者だなっ!』
『3対1で勝てるとは思わないことだっ!』
先頭の男を除いて、その二人は英語を話した。そのためバジルには一言一句を全く理解できなかったが、自分自身を威嚇していることだけは確信する。
残りの男が剣を抜いた瞬間、バジルは左腕を右手で支えながら右旋回させる。すると刀身から繋がった男の身体もぎこちなく右旋回を始め――バジルが鮮血の硬化を解くと、玄関前から目の前の道路まで軽々と吹き飛んでいった。
「――き、貴様あぁぁ……絶対に殺すかんなっ……!!」
コンクリートに叩きつけられた男は、埃を片手で器用に払い落としながら立ち上がって、これまたありきたりな啖呵を切った。いよいよ憐れに思えてくる。
「別に兵器なんてなくても、アンタらみたいなナメクジ男に負ける理由が見つからないな」
男の啖呵を聞いたバジルは、忌憚なく気炎を吐いてみせた。
すると男はついに、ものも言えなくなってしまい、熊のマスク越しでもわかる程に動揺している。自身の血液で作られた片手剣としての魔剣も、男の驚愕を表すように刀身を細かく震わせた。
しかしバジルは、3人の男に囲まれた時から切に願っていたのだ。
――早く、誰か来てくれ。
無敵且つ武装付きアイアンメイデンと模造魔剣との戦いの火蓋は、切って落とされた。
午後12時30分。
実際に襲われた同志たちの証言。そして実際に撮影された、証言どおりの奇怪な物体。
要するに、考えもしなかった問題が発生したことによって、急きょ作戦部での役職を変更させられたバジルは今――見たことも聞いたことも訪れたこともない、とある一軒家の前で徒に立ち尽くしていた。
程よい大きさの2階立てで小奇麗な外観のその家には、なぜか表札がない。そして駐車するスペースには車もなく、家の灯りも確認できず、しまいには郵便受けに数え切れない量の郵便が押し込まれていた。
「が、外観から滲み出る、不在のオーラ……」
これはもしや、すでに――と諦観したものの、よく考えたら今朝の出来事だった。それに、玄関の横に小さな自転車も止まっている。
こんな平日の昼間だが、誰かがいると信じてバジルは呼び鈴を鳴らした。
『ピンポーン』
小気味よくて愛らしい音。家によって異なるそれだが、この一軒家の場合は忙しない印象を覚える呼び鈴だった。というか、恐らく違いがわかるのはバジルくらいだろう。
それはさておき――住人が出てきたとして、一体何と伝えれば良いのかわからない。
「急に、あなたの命が狙われています、って言うのはダメだな。俺が不審者に見えかねない」
自虐的に呟いた直後、中から返事と小さな足音が聞こえてくる。
呼び鈴に抱いた忙しない印象のように、とたとたと床を踏み鳴らす音はひどく忙しい。そのリズムの響きはいいのだが、どこか警戒や羞恥心を孕んでいるようにも思える。
様々な思いを巡らせていると、バジルと扉を隔てた先で足音が止まった。
『――どちらさまですかー?』
中から聞こえてきたのは、幼い少女だと思われる甲高い声。
取りあえず本名を教えるのはまずいと考えたのか、
「はっ……萩谷と申します。お母様はいらっしゃいますか?」
『いや、今仕事ちゅーです。ごめんなさい』
礼儀正しい少女の態度に感嘆するバジル。しかし、あの写真をこの家の誰が撮影したのかを断定できない以上、ここで引き下がるわけにはいかない。どうにかしてこの家の住民から信頼を得て、今も事件を起こし続ける「赤い人」が捕まるまで、ここの住民たちを守らなければならないのだ。
するとバジルの沈黙に違和感を覚えたのか、唐突に少女はこう訊ねてきた。
『あのー……オジサンって、いわゆる不審者的な人なの?』
「…………違いますよ」
大声で「オジサンでも、不審者かって訊かれて『そうです』って答えるような能天気野郎でもないわっ!」と突っ込みたかったが、もし大声を出せば印象は今以上に悪化する恐れがあるので、必死に堪えながら否定した。
しかしいまだに少女の警戒は解けず、扉も無論閉ざされている。
まだ出会って数分程度なら、この反応が正常だ。むしろこの短時間で初対面(顔すら合わせていない)の男性と打ち解けてしまうのは、それこそ異常である。だから、まだこれでいいと自分に言い聞かせて、
「じ、じゃあ、お母さん帰ってくるまで玄関にいるよ……」
『…………』
気配はあったが、バジルの声に返事はない。
だが、これでいい――悟ったような笑みを浮かべて、バジルは玄関手前の小さな段差に腰をおろした。さすがに10月なのでコンクリートが冷えており、少し冷え性の気があるバジルにとっては、まさに我慢大会だった。
たかが、ちょっとひんやりしたコンクリートで凍死することはないが、時間に関係なく吹き付ける冷風にバジルは身を震わせる。
生憎、薄手のブレザー制服で来てしまったために、冷たい風はほぼダイレクトにバジルの柔肌を蹂躙する。もはや寒いのではなく、痛かった。
すると突然、バジルの痙攣する肩に、まるで羽毛のように柔らかで軽いものが宛がわれる。
ゆっくり振り返ると――厚手の毛布を身体に巻き付けた、幼い少女の姿。
「え、えぇ、えっと……相談、聞いてくれるなら……お母さんが帰ってくるまで……そのぉ、居てもいいです、けどぉ…………?」
「はいっ! じゃあお言葉に甘えてぇ」
「は、はぁ、はぁ……じ、じゃあ、おうちどうぞ……」
バジルは少女の案内で、家の中に上がり込んだ。
……なぜこうなったのか。全ては寒さのせいである。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
2021年10月14日木曜日。神奈川県川崎市、市内某所。
午後12時30分。
「いない……まさか、昨日のが効いたとか? ……ないか」
昨日と同じ時間にも関わらず、自宅には少女さえ不在だった。折角今日は、厚手のコートを羽織ってきたというのに、彼の落胆に追い打ちをかけるような快晴かつ夏日である。
「それにこの家だって……最初にヴォルカンは『隣人荘付近』って言ってたのに、隣人荘から歩いて10分以上かかるとか、距離が違いすぎるでしょ……」
これらは単なるバジルの愚痴のように聞こえるが、れっきとした事実だ。そのため彼自身も自分の許容できる範囲を超えていると自覚しており、こうして堂々と憤慨している。
それはともかく、昨日も今日も変わらず、犯人と遭遇したという連絡が一切なかった。
彼ら殺人鬼の行動をいまだよく把握できていない現状があるにしても、立て続けに現れていたはずの彼らが長く姿を晦ませている状態はあまりよくない。
これが「犯人確保」の吉兆なのか、または次なる作戦を発動してくる凶兆なのかわからないことが、今のバジルにとって最大の不安だった。
「あれ、アンタは確か……?」
それは突然。目の前から声がして、てっきりこの家の住民が帰宅してきたのかと思い、面を上げると――3人の男が佇んでいた。
紺色のローブに全身を包み、顔には血相の悪いグリズリーと表現しても問題ない熊のマスクを付けていて、さらにそれぞれが手首に大きな腕輪を嵌めている。
「こんなに上手く引っかかるとか……さすが策士だな」
「いやいや、意味わかんねって! それよりも、そこ、どいてくんない……?」
バジルが納得していると、先頭に立つ男がアンニュイな調子で命令してきた。無論、なんの躊躇もなく従うバジルは、立ち上がって彼らに玄関前を譲る。
「ほお、最近の子供は物分かりがいいなぁ」
いかにも悪役の台詞を吐くと、男は左手の腕輪から右手で柄を引き抜き――案の定、血の色の刀身を創り出した。
だが最初は穏便にいきたいのか、数回ドアをノックする。
「……君ぃ、中の人はどうしたんだ?」
剣呑な雰囲気を醸しながら、男は熊面でそう訊ねてくる。
バジルの口から零れ出でたのは、当然笑い声。それも容赦のない哄笑だ。
「おい、どういうつもりだ……野郎、笑ってんじゃねえよ!」
「い、いや、笑うなっているほうが無理でしょ……大体、こんな時間に人なんかいないし……アンタらみたく引きこもりだったら、話は別だけどさ……」
「なっ、なんだと!? ……こ、この野郎がぁっー!!」
男は陳腐な憤慨の雄叫びを上げ、バジルの頭頂部目がけて、醜悪で悪辣な模造刀剣を振り下ろしてきた。
後ろのローブを着た二人は唖然として立ち尽くしている、論外。また剣を向けてきたこの男の太刀筋ももはや止まって見える、ひどい鈍ら野郎だ。
少女と会うことが前提にあったため、バジルは剣も銃も持っていなかった。だから戦うことはできない。
それでも絵に描いたような悪党を目の前にして、口元に冷えた笑顔を浮かべながら、刃に向かって左腕を差し出した――。
「は、はあっ!? お、お前人間じゃねぇだろ!」
「――ざ、残念だけど、純国産の人間ですよぉ……」
尋常ではない痛みを伴ったが、左腕の肉を抉った刃は見事に途中で制止している。
抉り取られ、剝がれた肉と大量の鮮血が地面へと零れ落ちたが、患部から噴き出した血液は刃が通った直後に硬化を始め、完全に物理的に刀剣を腕の中で封じ込めた。
『お前、エコーかローレンスの者だなっ!』
『3対1で勝てるとは思わないことだっ!』
先頭の男を除いて、その二人は英語を話した。そのためバジルには一言一句を全く理解できなかったが、自分自身を威嚇していることだけは確信する。
残りの男が剣を抜いた瞬間、バジルは左腕を右手で支えながら右旋回させる。すると刀身から繋がった男の身体もぎこちなく右旋回を始め――バジルが鮮血の硬化を解くと、玄関前から目の前の道路まで軽々と吹き飛んでいった。
「――き、貴様あぁぁ……絶対に殺すかんなっ……!!」
コンクリートに叩きつけられた男は、埃を片手で器用に払い落としながら立ち上がって、これまたありきたりな啖呵を切った。いよいよ憐れに思えてくる。
「別に兵器なんてなくても、アンタらみたいなナメクジ男に負ける理由が見つからないな」
男の啖呵を聞いたバジルは、忌憚なく気炎を吐いてみせた。
すると男はついに、ものも言えなくなってしまい、熊のマスク越しでもわかる程に動揺している。自身の血液で作られた片手剣としての魔剣も、男の驚愕を表すように刀身を細かく震わせた。
しかしバジルは、3人の男に囲まれた時から切に願っていたのだ。
――早く、誰か来てくれ。
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