村八分、塩

おこめニスタ

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続編

みーんな、大嫌いっ!

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ガナッシュ「くそぅ。出遅れた…!」
ガナッシュは走ります。
幽霊は自分にむかって飛んで来てくれますが、それだけではぜんぜん足りない気がします。
ガナッシュ「今度こそソルトに勝つんだ!!!」
真正面から近付いて来た幽霊を魔法剣でなぎはらい、軽くしゃがんで、後ろからの攻撃をさけます。
そして低い姿勢のまま横に踏み込んで、別の幽霊を切り、そのいきおいで後ろをむきました。
さきほど攻撃してきた幽霊はガナッシュの下から振り上げられた剣によって戦闘不能です。
小瓶が幽霊を次々と吸い込んで行きます。
ガナッシュ「楽勝だな!」
ふと、ガナッシュは立ち止まります。
ガナッシュ「足音が違う?」
もう一度足で床を叩きます。
ガナッシュ「…おりゃ」
ガナッシュは剣を床にさしました。
剣が輝き、床が抜けました。


オリーブ「戻らない…」
オリーブは壁を押すのをあきらめて、ため息をつきました。
隠し扉。オリーブは幽霊をよけたときに壁にぶつかり、その壁がくるりと反転してしまったのです。
オリーブ「一人になってしまいました…」
他のみんなと違い、彼女には戦闘経験がありません。
いちおう護身用のナイフは持ってはいますが、そんなもので身を守れるとはとうてい思えません。
絶望的です。
オリーブ「…村を出るときから、無謀だってことは分かってたんです。」
実際今のオリーブはガナッシュの足手まといでしかなく、なんとか食事係として存在しているようなかんじです。
オリーブ「それでも…ガナッシュさんが言ってくれたんです…!」
助けられて村に帰る途中、オリーブはこれからどうすればいいのかガナッシュに尋ねました。
ガナッシュ「あんたのしたいように生きればいーんじゃねぇの?」
たった一言だったけれど、それが今のオリーブの原動力になっています。
オリーブ「私は、ガナッシュさんの役に立ちたい。今はまだ、足手まといだけど…!」
オリーブは肩まである髪を上のほうでまとめました。
オリーブ「こんなところで終わるなんて絶対に嫌。待ってるだけの女も嫌!」
オリーブは壁から目を放し、先の見えない、下へと続くらせん階段へと向き直ります。
オリーブ「…行きます!」
オリーブは階段を降り始めました。
自分の足音だけが響きます。
どのくらい降りて来たでしょうか?
階段が終わります。
オリーブ「武器がいっぱい…」
数々の剣や盾がきれいにならんでいました。


ソルトは自分に体当たりしてきた幽霊を簡単によけ、撃墜します。
他の幽霊がひるみます。
ソルト「風よ、わが剣に宿れっ!」
効果音s きゅるる
ソルト「走れ。旋風波ー!」
風がかまいたちとなって幽霊へととんでいきます。
前方の幽霊がまとめてバタバタバタと倒れていきました。
小瓶に吸い込んで、ソルトあたりを見回します。
ソルト「ここにはもういないな…。上の階にのぼるか?…今何分たったんだ?」
ソルトは時計を持っていません。
いつもはシフォンが持っているのですが…
ソルト「うん。じゃあシフォンを探せばいいんだな!」
ソルトは再び走り出します。

シフォン「いいですか、勇者さま。はぐれたときは私が探しに行きますから、むやみやたらに動き回らないでくださいね。」
ソルト「…俺がシフォンを探しに行ったらだめなのか?」
シフォン「私には魔法がありますから。」
ソルト「ずるいなぁ…」
シフォンはほほ笑みました。
シフォン「じゃあ、おまじないをしておきます。あなたが私のもとにたどり着けるように。」
そう言ってシフォンは、ソルトの剣に魔方陣を書き込んでくれました。

それはシフォンと旅を始めてから1か月ぐらいたったころのこと。
ソルト「もう2年もたつのか…。いや、まだ2年しかたってないのか…」
出会ったときのことは今でも昨日のことのように思い出せます。
一方で生まれたときから一緒にいたかのような気もまたするのです。
ソルト「いろいろあったからなぁ…」
効果音s 幽霊っぽい音
ソルト「って、そんなこと考えてる場合じゃないな!」
一閃。飛び出して来た幽霊たちはソルトにあっさりと倒されました。
ソルト「シフォンを探さないと。どこにいるんだろう…」


シフォンは一人、別の部屋へと飛ばされていました。
シフォン「どうして私なんですか?」
シフォンがそう聞くと、シフォンを魔法で連れて来たホィップが答えます。
ホィップ「一番強そうでしたので、こちらに運ばせてもらいました。」
本当に一瞬でした。
シフォンが魔法が発動する気配に気付いたときには、すでにこの部屋にいたのです。
シフォン(やはり、そうとう強い力を持っているみたいですね…)
ミントの言葉を思い出します。
ミント「とりあえず幽霊出て来ないし…」
出て来なかったわけではありません。ミントとオリーブには見えてなかったのです。
シフォン(私は魔法使い、勇者さまもガナッシュさんも持っている剣が見えないものも見ることができるように働きかけています。
         ですが、ミントさんとオリーブさんにはそれがありません。)
しかしミントもオリーブも、ホィップが始めて姿を表したときにその存在を認識していました。
シフォン「一番強いのは勇者さまですよ。」
ほほ笑んでそう返しますが、内心シフォンは圧倒的不利なこの状況に焦りを感じています。
シフォンの右手に杖がありません。
シフォン(意図的にだとしたら相当頭にきますね…)
魔法使いにとって杖とは集中力を高めるものであり、それによって無駄な魔力を消費しないですむのです。
ホィップ「失礼。言い方も変えましょう。一番戦いに慣れた方を選ばせてもらいました。」
シフォン「そんなことも分かるんですね。」
ホィップ「長く生きてますから。幽霊なので生きていると言う表現が適切かどうかは分かりませんがね。」
シフォン「確かに。」
1対1。自分のような呪文や魔方陣といった手順を踏んで術を使うタイプがもっとも嫌うかたちです。
以前もそれに苦しめられましたが、しかも今回は攻撃を防ぐ道具をなに持っていないのです。
この状況下で使える魔法を頭に並べます。
ホィップ「では、まずはお手並み拝見といかせてもらいます。ダークスピリット。」
ホィップから複数の黒い影のようなものが飛び出し、シフォンに向かってきます。
シフォンは右手の人差し指で円と十字を描きます。
効果音s ぶわんっ
魔方陣によって一瞬うまれた障壁に黒い影がぶつかります。
シフォン「ウィ ニドゥル クエーサー」
魔方陣から放たれた雷にあたり、黒い影が消滅してゆきます。
シフォンはそれを見届けぬうちに後ろを向き、人差し指で三角をふたつ、六方星を描きます。
背後に回っていた影もふきとびました。
ホィップ「さすがですね。」
シフォン「なっ…!」
またも一瞬でした。
シフォンはホィップに右の手首をつかまえられます。
シフォン「くっ…」
ホィップ「働いてもらいますよ、魔法使いさん。」


ミント「どーせ、私はひとりものですよー!」
完全にいじけてしまったミントは一人奥へと歩きます。
ミント「いいもん。私にはお宝ってゆー恋人がいるんだから!」
ミントの勘が告げます。上の階に宝があると。
ミント「これだけ怖い思いしたんだから!お宝のひとつやふたつやじゅっこやにじゅっこ…」
シフォンがいたら
シフォン「数の増え方がはんぱじゃないですよ。落ち着いてください、ミントさん。」
と言いそうです。
ミント「ソルトもシフォンもオリーブさんも知らないっ!私はお宝を優先してやるっ!」
オリーブが聞いたら
オリーブ「ガナッシュさんが抜けてます!」
とか言いそうですね。
ミント「みーんな大っ嫌い!!!」
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