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第三章 ジャマイカ編一
第二目目 SLY THE BEATMAN
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時間通りにブルが現れた。昨日と同じメンバーが車に乗り込んだ。行先はホープ通り五十四番地。かつて実際ボブ・マーレィが住んでいた場所。印税の代わりにもらった家だ。
今は博物館とボブの娘が代表を務めるマイアミに拠点を置くレコードレーベル、タフゴンのキングストン事務所として使われている。
実はジャマイカ人のブルとスキャンもここに来るのは初めてだった。我々より興奮しているように見える。観光客に見える団体の最前列でガイドの話を聞いていた。
「僕達にとってもやっぱり聖地の一つだね。ボブが幽霊で現れたら挨拶したいくらいだ」
「心の中で拝んでおきました」ページとタヨは、今日のセッションのことばかりを考えている。
「楽しんだかい?まあ君たちにとっては、スライとロビーが生き神様だね。早くスタジオに行きたいだろう?」スキャンがとても馴染んでいる。
「では、スタジオに向かいます。お昼は何か買ってきてもらいましょう」十分でスタジオに着いた。正午を少し回っている。昨日と同じようにジャッキーがドアを開けてくれて。
「ハイ、ジャッキー。今日もセクシーだね。胸出し過ぎ、スカート短すぎだよ」スキャンのセクハラ挨拶だ。
「何バカなこと言ってるの、スキャン。今日は大切なセッションよ。清い心でいてください、アーメン」
「ジャッキー、ローリーはまだ?まだだよね」いつも通りだ「スタジオに入って下さい。ジャッキーも一緒に来るかい?」
昨日ローリーからコンピューターはアップグレードしたけど、使っているソフトとパスワードは変わっていないと聞いていた。懐かしさが込み上げてきた。
私は勝手知ったシステムを立ち上げ、日本から持ってきたファイルをトラックに流し込んだ。将生さんと私は、汎用性の高いプラグインだけを使ってデモを作った。
「今から聞くのは君たちが日本で聞いたデモにかなり近いものですが、後でローリーがスライのドラム打ち込み用にミックスを変えます。それもまた一つの楽しみです」一応今の状態をプログラムにセーブしておいた。
「先ずニアフィールド・モニターで聞いてみましょう。このスピーカーは将生さんのところと同じものだから、それなりに近い音がするはずです」プレイボタンを押した。
「結構変わりますね。でもいい音がしている。今日のセッション終わりはどんな音になっているのかな」みんな小刻みに体を揺らしていた。
「いい曲ね」「これはスーパーだ」ジャッキーもスキャンも、ページとタヨは歌えるし、英語もネイティブだと聞いてはいたが、これほどとは思っていなかった。
「どうしてレゲエなのかわからない。ポップスでも十分戦えると思う。英語はそこらのアメリカ人よりきれいな発音している。ダンスも上手なんだろう、二人とも?」
スキャンは刑務所暮らしも含めて二十六年間アメリカに住んでいた。基本ヒップホップだが、音楽全般、こよなく愛している。
「スキャン、タヨの踊りにはきっと驚くよ。でも僕達二人はレゲエだけでいい。たまにザ・ウィークエンドも聞くけどね」
スキャンは、後から彼らのバックグラウンドを詳しく知って衝撃を受けた。医学生と看護師。そういえば、タヨが昨日のラップバトルで言っていたなと思いだした。
タヨが自分たちの曲に合わせて踊りだした。なんとジャッキーもタヨの動きにシンクロするようにジャマイカ風のステップを踏み始めた。素晴らしかった。
「おいおい、ジャッキー、ミュージックビデオにもライブにも出てもらう。本気だ。衣装は次にここに来た時に決める」私、いやここにいる全員が、何かとんでもないことが現実になりそうな、そんな予感がしていた。
「ブル、パティと何か飲み物買って来てくれるか?みんなの希望を聞いてくれ。私、ページとタヨはパティとチーズパティそれぞれ1枚ずつとボックスオレンジでいい。
スライも食べるのかな?ローリーの分も買っておいて」パティとは、いくつかの店が全国展開している簡単に言えば牛肉ミンチのパイ包み焼き。牛を1頭買いし、
売れる部位は先ず卸しで売って、残りの部位をミンチにしてパイに包んで焼く、その昔、ジャマイカに移住してきた中国人の発明らしい。安いし、おいしい。
ローリーがやってきた。いつもより早くワーキングモードに入っている。一度ラフを聞いた。
「カズ、これさわっていい?スライのリスニング用に」
「もちろん大丈夫。レコーディングは下のスタジオだよね。データ流し込んで、そこからさわった方がよくないか」ローリーは頷いて、パティを口に入れたままメモリースティックを持って下へ行きマックを立ち上げた。
手慣れた作業で、いままで上のスタジオで聞いていたミックスを再現した。こちらのスタジオはスピーカーの種類も違うし、音の反響も違うので、少し違う音に聞こえる。
ローリーがフェーダーを動かしながら、プラグインのパラメータを調整し、スライが聞いてイメージを膨らませるに適したミックスに変えてしまった。
「デモのドラムも前にやったスライのものだけど、残しておく必要はないよ。スライが打ち込んだ後は消してもいい。キーボードはそのままにしておいて。ロビーリンのセッションで使う」
「オーケィ。いい曲だ。ダンスホールにはちょっとテンポが早い気もするけど、まあ、問題なしだと思う」ちょうどその時スライがドアを開いた。
いつもの指定席に座り、ドラムマシーンに自分のライブラリーを流し込み始めた。この作業に三十分かかった。
スライは、ブルが予想して買ってきたフィッシュパティを乱暴に食べ始めた。
いつもセッション初めにはステレオアウトが用意される。準備はととのった。キックの音が割り当てられたパッドを叩いていて音質をチェックしている。スライのルーティンだ。
「デモを聞かせてくれ」緊張があるのか、みんな静かに聞いている。
一度聞き終わったあと、私はスライを部屋の外に呼び出した。
「今回のプロジェクト六曲で六千ドル。前払いだ。今日は一曲だけ。後日、付け加え等のリクエストが出てくるかもしれないし、ライブドラムも三曲ある」
「来月もう一度来るので必要があればその時録る、その後はリモートでやろうと思う。ミュージックワークスのスタジオ代は別に出す。」
「オッケィ」無造作にお金をポケットに詰め込みスタジオに戻った。
「もう一度デモをかけてくれ。ローリー」
スタートボタンを押した。ローリーは卓の前に深々と腰掛け、目を閉じて聞いていた。
「テンポは?」デモを聞いている最中に確認だ「120。ダンスホール」これだけの答え。曲の途中からキックドラムを鳴らし始めた。
「四つ打ちストレートでいいかな?」ダンスが強調されるビートになりそうだ。
先ずキックをドラムマシーンに録音し、クオンタイズをかけた。
「ローリー、デモのドラムとキーボードをミュートしてくれ。ヴォーカルとベースはそのまま」誰もしゃべらない。
ビートに合わせて体を動かしている。スライは段々キックの音数を増やしていった。四つ重なって、音の厚みもぐっと増した。前はせいぜい三音のキックだったけど、今は四つも重ねるんだなと知識をアップデートした。
「どうだ、こんな感じでいいかい?ページ、タヨ?」
しっかりと彼らの名前を覚えている。珍しい事だ。
「重いですね。それぞれキックの音違うのですか?」ページが興味深そうに聞いた。
「いろいろ混ぜて、スライ独特の音を出しているんだ、ページ」ローリーが代わりに答えた。
スネアに移った「何かいつもと違うパターンを頼むよ。少し複雑な」私は口を出したが、何の問題もないし、スライもリクエストに応えてくれる。
「タヨ、ページも口出していいんだよ」「はい、ありがとうございます」だけど、彼らは静かにビートを感じていたそうだった。
ハイハットは多少の強弱は付けられているが、平均的だ。
ここからがスライ特有のシェイカーだ、無規則に聞こえるサウンドを左右に振り分ける。一気にスピードが増した感じがした。
スネアを邪魔せず、かといってそれほどかけ離れていないパターンのクラップを付けくわえたところで、手を止めて静かに聞いた。今はドラムパターンのみがスピーカーから流れている。
「ローリー、パラでアウト、カウント四拍」スライのこれが最終パターンだという、いつもの決まり文句。
「キック2のレベルを少し上げて」「スネアの下マイクもっとくれ」「ハット出過ぎ」こんなやり取りでスライとローリーが全体の録音レベルを決めていく。その後、ローリーが簡単にラフミックスをつくる。スライが納得したらいよいよ録音スタートとなる
。
「スライ、レッドボタン」
「カズ、何分くらい?」「一応五分」
現代の音楽制作場面では、ループトラックの場合、コピペで行う方が多いと思うが、タクシープロダクションは相変わらず伝統的な、全部オーディオファイルで、ミキシングボードを通してコンピューターに録音する。
24ビットで録音すると、一昔前では、大変大きなファイルになってしまい保存に苦労した。「えぇ、セイフティー取ってなかったのか」みたいな会話をよく耳にした。今は、出来上がったファイルをその場でクラウドに上げ、念のために作っておくコピー保存が不要になった。
「ヴォーカルとキーボード入れてバランス取り直す」長い時間集中しているローリーを見るのは久しぶりだった。だんだんとサウンドがまとまってきた。
まっさらの状態からローリーが慣れ親しんだプラグインを使って音作りをしていた。標準的なものとは違ったものが多い。ジャッキーが驚いた「ローリー、やればできるじゃない」普段の彼はレイジーなのだろう、前と同じように。
「キック1を上げて。ベースをミュート」ベースは日本で作ったデモのキックに併せているので、やはりスライのドラムパターンとは親和性がなかった。
「ダンスホールはキック、ワンドロップはベースが命」ローリーが独り言のようにつぶやいた。キックの音が一段とうねって聞こえて来た。
「ローリー、キーボードも全部ミュートして。ページ、タヨ、どうだい?ヒット曲だね」
「ええ、本当に踊れます。それにスライ、あなたの臭いがするし、色も感じる」タヨの感性がスライのドラムビートに反応しているのだろう。当然ページも全面の壁に反射するスライのドラムサウンドを肌で感じていた。
「タヨ、ちょっといいか」二人はスタジオの外に出た。わずかに激しいビートが漏れている
「スライのドラムに負けないくらい力のあるヴォーカルがいる。がんばろう」技術面で何が出来るというレベルではない。魂を表現せねばならない。飾ったテクニックは必要ないと思った。がんばろうが最適な言葉に感じられた。
「うん。魂で歌う、わたし」ページに抱きつきたい感情が爆発しそうだったが、少し冷静になった。まだ、始まったばかりだと。涙が一滴こぼれた。
スタジオ内では、スキャンがリズムに合わせ即興で歌っている。ローリーはまだボードのフェーダーをいじっている。
いつも見ていた光景がそこにあった。ここまで時間にして三十分足らずだった。
ほどなくしてキーボードのロビーリンが現れた。
「カズ、久しぶり」
「ああ、久しぶり」週一でビデオ電話を利用して話をしているので、これといって込み上げてくる感情はない。普通どおり握手した。
「スライ、ローリー」「ミスターリン」仲間同士のあっさりとした挨拶だった。
「カズ、この曲?何を弾けばいい?」
「鋭いピアノで、カッ、カッ、カッ、みたいな感じで少しレゲエっぽいリズムを出して」スライが先に口を出した。
「モチーフのリフは同じメロディーで。シンセサウンドで宜しく。後はまかせる」基本方針を伝えた。ロビーリンはこれまで数えきれないレゲエセッションをこなしてきていた。恐らくギネスに認定されてもいいと思う。付き合い方の難しい人でもあった。
「ロビーリン、今以上に人を入れない。この人数で問題ないか?」
「ああ」セッションに関係のない者がスタジオにいて口出しをしてくるのを極度に嫌った。ジャマイカでは、十人スタジオにいれば、十人がプロデューサーになる。音楽に全く関係のない者もみんなだ。
「タヨ、ページ」「こちらがロビーリン」「どうも」軽く手を上げた。
「ローリー、準備はいいか?レベルは?デモのキーボードは全部ミュートしてくれ」
「準備はできている。大丈夫だ。レコード」
四拍のカウントの後、ピアノの音でリズムを刻み始めた。スライの言わんとしている事は的確に伝わっているようだ。スライが肩をかすかに動かしながら聞き入っていた。
「今のピアノをキープして、次のトラック。もう一度頭から」気分を入れなおして弾き直した。今回はところどころ前とは違うコードを混ぜた「真ん中あたりからパンチイン」気になったところがあったようだ。
「ロビーリン、クオンタイズかける?どんぴしゃ?」少し考えたが、サンプル単位にすると僅かだけ前のりにしてクオンタイズをかけた。しっくりした感じになった。
「リフのトラックとピアノ、ドラム、ヴォーカルでプレイ頼む」ロビーリンのリクエストに無言で応じるローリーも、ロビーリンの気分を邪魔しないように手際よく作業を進めていた。
目を閉じて聴いていたロビーリンが、曲の中ほどからリフの音を探し始めた「シンセ的な音だったな、カズ」
「デモに近いタヨで頼む。あ、今の音でいいと思う」
「わかった、やってみる。ちょっとメロディーを変えていいかな?レゲエを意識したリフがいいと思う」
「キャッチ―な部分はデモのメロディーを意識してくれ」
私とロビーリンの間でこのような会話が続いた。
「楽しいな、タヨ」ページが耳元でささやいた。
「うん、とっても」ページの手をきつく握っていた。
その後ロビーリンは彼特有のフレーズを四トラックレコーディングし、キーボードのセッションを終了した。
ローリーは直ぐにキーボードのセッションデータをクラウドに上げ、片づけを始めた。次は、上のスタジオに場所を移し仮ヴォーカルのレコーディングだ。さすがに真剣なドラムとキーボードのレコーディングでローリーに疲れが見られた。
「ディナータイムだ、どこにしようか?」誰も移動したくない様子。中華の配達を頼むことにした。
「ジャッキー、スライとロビーリンにも聞いてくれ。他は何でもいい」
近くのまともな中華レストランから多めに頼んだ食事が届けられた。ジャマイカ人は通常、自分は自分のものしか食べない。スライとロビーリンのオーダーだけを別にして、残りは取り分けることにした。
ページとタヨは、これから仮だが初めてのジャマイカでのレコーディングに臨むため、控えめな量にしておいた。
食事はすぐに終わり、いよいよ仮ヴォーカルのレコーディングが次始まろうとしていた。スライとロビーリンはとても興味ありそうな様子でスタジオに残っていた。
ローリーがクラウド上からこちらのコンピューターへデータを流し込んだ。ジャマイカでも光回線が常識となっていた。わずかの時間で作業は終わった。
「ページ、タヨ、準備はいいかい?先ずはタヨのコーラスからスタートだ。ページも一緒にブースに入るかい?ヘッドホンは二つブースの中にある」
「一緒に入ります」狭いブースだ。照明は調整できるので、半分くらいに落とした。ページは椅子に座り、タヨの声をモニターした。
「タヨ、聞こえるかい?」トークバックを通してローリーの声が聞こえる。
「ラウド&クリア―。二人ともコンプは浅く、リバーブも少なめでお願いします」日本でハーモニィーをレコーディングした芸大の遼大君が言っていた言葉を借用した。
「オーケイ、ハニー。トラックと声のバランスうまく合っていたら、進めよう。では一度自分の声きいてみて。ロール」
「最高のバランスです。ベイビー」こんなやり取りで、タヨはリラックスできた。
「ではレコーディング始めようか。レッド」ロールとかレッドとか今夜のローリーはいろんな言葉を使うし、楽しそうにフェーダーを動かしていた。ローリーを知る誰もが驚いていた。
「ローリー、大丈夫か?何か変だぞ」スライが冗談交じりに話しかけた。
「飯も食べた。美女がブースで歌っている。しかもうまい。最高な時間だ。ジャッキー、君は今日もセクシーだね」
「バカ言ってるんじゃないよ。あんたガンジャ吸ってるの?」セクシーなポーズをとってみせて微笑んでいた。
タヨは最初のコーラスを歌い終えた。
「どうでしたか?」
「スライ、何かある?俺には何もダイレクションする必要はなさそうだけど。発音もクリアーでリリックの意味もよく通っている」
「パーフェクトだ。俺はもう帰る。眠くなってきた」スライとロビーリンはここで終わりとなった。
「お聞きの通りだ、タヨ。一応ダブルのつもりでもう一度歌ってくれ」
「はい、回してください」タヨもレコーディング用語を使えるようになってきた。
「このダブルもいいね。一度こちらで聞いてみるかい?それとも他のコーラスも歌ってしまうかい?」
「歌ってしまいたいです。今、いいグルーブ感じています」
全てのコーラスを歌い終えたタヨはひとりでコントロールルームに戻ってきた。みんな拍手で出迎えた。
「後で、ページのヴァースにアドリブ入れてもらいます。この意味わかりますか?」私は日本での仮ヴォーカルの際、このアドリブ入れをしていなかったのを思い出した。
「ページが歌うヴァースの隙間にアンサー的な言葉で歌ったり、まあ自然と出てくる心の叫びをレコーディングします。あまり考えないで、あくまでも自然に、です」
「わかりました。やってみます」
ページのテイクは何事もなくあっさりと終わった。ダブルは必要なく、一気に三つのヴァースをレコーディングした。タヨはアドリブに自然さがなく、本人の希望で明日に持ち越しとなった。
私は、ブリッジをどうすべきか考えていた
。
「ローリー、明日また長い一日になると思うけど、宜しく。ギャラとスタジオ代、今払おうか?」
「いや、明日でいい。カズ、今日は疲れたけど、楽しかった。ありがとう」
スタジオの広い駐車場で、それぞれの車が帰路を待っていた。ジャッキーがページに何か話しかけている。
「ページ、あなた素晴らしいわね。だけど結局、私、タヨにかないそうにないな。彼女、とても素敵よ。明日も楽しみにしてる。忘れないで、必要な時はいつでもオッケーよ」
「ああ、忘れない。じゃあ明日また」ジャッキーは最後に強烈なハグをしてきた。
一方タヨの方は、こちらも相変わらずスキャンに口説かれていた。思いつく最高の言葉ばかりを並べてタヨを口説いている。いや崇めているといったほうが適切なようだ。
昨夜と同じプールサイド。時刻も同じ午前二時。ページとタヨは同じパイプベッドに寝そべっていた。
「毎日が最高の日を更新している気分だね」
「私は最後アドリブでちょっと躓いたけど」
「帰り際にローリーに言われた。ロビーのデイレクションは、ひどく罵られるかもしれないけど、最後には本当の最高が待っているって」
「もう寝よ」タヨはページの手を引いた。
今は博物館とボブの娘が代表を務めるマイアミに拠点を置くレコードレーベル、タフゴンのキングストン事務所として使われている。
実はジャマイカ人のブルとスキャンもここに来るのは初めてだった。我々より興奮しているように見える。観光客に見える団体の最前列でガイドの話を聞いていた。
「僕達にとってもやっぱり聖地の一つだね。ボブが幽霊で現れたら挨拶したいくらいだ」
「心の中で拝んでおきました」ページとタヨは、今日のセッションのことばかりを考えている。
「楽しんだかい?まあ君たちにとっては、スライとロビーが生き神様だね。早くスタジオに行きたいだろう?」スキャンがとても馴染んでいる。
「では、スタジオに向かいます。お昼は何か買ってきてもらいましょう」十分でスタジオに着いた。正午を少し回っている。昨日と同じようにジャッキーがドアを開けてくれて。
「ハイ、ジャッキー。今日もセクシーだね。胸出し過ぎ、スカート短すぎだよ」スキャンのセクハラ挨拶だ。
「何バカなこと言ってるの、スキャン。今日は大切なセッションよ。清い心でいてください、アーメン」
「ジャッキー、ローリーはまだ?まだだよね」いつも通りだ「スタジオに入って下さい。ジャッキーも一緒に来るかい?」
昨日ローリーからコンピューターはアップグレードしたけど、使っているソフトとパスワードは変わっていないと聞いていた。懐かしさが込み上げてきた。
私は勝手知ったシステムを立ち上げ、日本から持ってきたファイルをトラックに流し込んだ。将生さんと私は、汎用性の高いプラグインだけを使ってデモを作った。
「今から聞くのは君たちが日本で聞いたデモにかなり近いものですが、後でローリーがスライのドラム打ち込み用にミックスを変えます。それもまた一つの楽しみです」一応今の状態をプログラムにセーブしておいた。
「先ずニアフィールド・モニターで聞いてみましょう。このスピーカーは将生さんのところと同じものだから、それなりに近い音がするはずです」プレイボタンを押した。
「結構変わりますね。でもいい音がしている。今日のセッション終わりはどんな音になっているのかな」みんな小刻みに体を揺らしていた。
「いい曲ね」「これはスーパーだ」ジャッキーもスキャンも、ページとタヨは歌えるし、英語もネイティブだと聞いてはいたが、これほどとは思っていなかった。
「どうしてレゲエなのかわからない。ポップスでも十分戦えると思う。英語はそこらのアメリカ人よりきれいな発音している。ダンスも上手なんだろう、二人とも?」
スキャンは刑務所暮らしも含めて二十六年間アメリカに住んでいた。基本ヒップホップだが、音楽全般、こよなく愛している。
「スキャン、タヨの踊りにはきっと驚くよ。でも僕達二人はレゲエだけでいい。たまにザ・ウィークエンドも聞くけどね」
スキャンは、後から彼らのバックグラウンドを詳しく知って衝撃を受けた。医学生と看護師。そういえば、タヨが昨日のラップバトルで言っていたなと思いだした。
タヨが自分たちの曲に合わせて踊りだした。なんとジャッキーもタヨの動きにシンクロするようにジャマイカ風のステップを踏み始めた。素晴らしかった。
「おいおい、ジャッキー、ミュージックビデオにもライブにも出てもらう。本気だ。衣装は次にここに来た時に決める」私、いやここにいる全員が、何かとんでもないことが現実になりそうな、そんな予感がしていた。
「ブル、パティと何か飲み物買って来てくれるか?みんなの希望を聞いてくれ。私、ページとタヨはパティとチーズパティそれぞれ1枚ずつとボックスオレンジでいい。
スライも食べるのかな?ローリーの分も買っておいて」パティとは、いくつかの店が全国展開している簡単に言えば牛肉ミンチのパイ包み焼き。牛を1頭買いし、
売れる部位は先ず卸しで売って、残りの部位をミンチにしてパイに包んで焼く、その昔、ジャマイカに移住してきた中国人の発明らしい。安いし、おいしい。
ローリーがやってきた。いつもより早くワーキングモードに入っている。一度ラフを聞いた。
「カズ、これさわっていい?スライのリスニング用に」
「もちろん大丈夫。レコーディングは下のスタジオだよね。データ流し込んで、そこからさわった方がよくないか」ローリーは頷いて、パティを口に入れたままメモリースティックを持って下へ行きマックを立ち上げた。
手慣れた作業で、いままで上のスタジオで聞いていたミックスを再現した。こちらのスタジオはスピーカーの種類も違うし、音の反響も違うので、少し違う音に聞こえる。
ローリーがフェーダーを動かしながら、プラグインのパラメータを調整し、スライが聞いてイメージを膨らませるに適したミックスに変えてしまった。
「デモのドラムも前にやったスライのものだけど、残しておく必要はないよ。スライが打ち込んだ後は消してもいい。キーボードはそのままにしておいて。ロビーリンのセッションで使う」
「オーケィ。いい曲だ。ダンスホールにはちょっとテンポが早い気もするけど、まあ、問題なしだと思う」ちょうどその時スライがドアを開いた。
いつもの指定席に座り、ドラムマシーンに自分のライブラリーを流し込み始めた。この作業に三十分かかった。
スライは、ブルが予想して買ってきたフィッシュパティを乱暴に食べ始めた。
いつもセッション初めにはステレオアウトが用意される。準備はととのった。キックの音が割り当てられたパッドを叩いていて音質をチェックしている。スライのルーティンだ。
「デモを聞かせてくれ」緊張があるのか、みんな静かに聞いている。
一度聞き終わったあと、私はスライを部屋の外に呼び出した。
「今回のプロジェクト六曲で六千ドル。前払いだ。今日は一曲だけ。後日、付け加え等のリクエストが出てくるかもしれないし、ライブドラムも三曲ある」
「来月もう一度来るので必要があればその時録る、その後はリモートでやろうと思う。ミュージックワークスのスタジオ代は別に出す。」
「オッケィ」無造作にお金をポケットに詰め込みスタジオに戻った。
「もう一度デモをかけてくれ。ローリー」
スタートボタンを押した。ローリーは卓の前に深々と腰掛け、目を閉じて聞いていた。
「テンポは?」デモを聞いている最中に確認だ「120。ダンスホール」これだけの答え。曲の途中からキックドラムを鳴らし始めた。
「四つ打ちストレートでいいかな?」ダンスが強調されるビートになりそうだ。
先ずキックをドラムマシーンに録音し、クオンタイズをかけた。
「ローリー、デモのドラムとキーボードをミュートしてくれ。ヴォーカルとベースはそのまま」誰もしゃべらない。
ビートに合わせて体を動かしている。スライは段々キックの音数を増やしていった。四つ重なって、音の厚みもぐっと増した。前はせいぜい三音のキックだったけど、今は四つも重ねるんだなと知識をアップデートした。
「どうだ、こんな感じでいいかい?ページ、タヨ?」
しっかりと彼らの名前を覚えている。珍しい事だ。
「重いですね。それぞれキックの音違うのですか?」ページが興味深そうに聞いた。
「いろいろ混ぜて、スライ独特の音を出しているんだ、ページ」ローリーが代わりに答えた。
スネアに移った「何かいつもと違うパターンを頼むよ。少し複雑な」私は口を出したが、何の問題もないし、スライもリクエストに応えてくれる。
「タヨ、ページも口出していいんだよ」「はい、ありがとうございます」だけど、彼らは静かにビートを感じていたそうだった。
ハイハットは多少の強弱は付けられているが、平均的だ。
ここからがスライ特有のシェイカーだ、無規則に聞こえるサウンドを左右に振り分ける。一気にスピードが増した感じがした。
スネアを邪魔せず、かといってそれほどかけ離れていないパターンのクラップを付けくわえたところで、手を止めて静かに聞いた。今はドラムパターンのみがスピーカーから流れている。
「ローリー、パラでアウト、カウント四拍」スライのこれが最終パターンだという、いつもの決まり文句。
「キック2のレベルを少し上げて」「スネアの下マイクもっとくれ」「ハット出過ぎ」こんなやり取りでスライとローリーが全体の録音レベルを決めていく。その後、ローリーが簡単にラフミックスをつくる。スライが納得したらいよいよ録音スタートとなる
。
「スライ、レッドボタン」
「カズ、何分くらい?」「一応五分」
現代の音楽制作場面では、ループトラックの場合、コピペで行う方が多いと思うが、タクシープロダクションは相変わらず伝統的な、全部オーディオファイルで、ミキシングボードを通してコンピューターに録音する。
24ビットで録音すると、一昔前では、大変大きなファイルになってしまい保存に苦労した。「えぇ、セイフティー取ってなかったのか」みたいな会話をよく耳にした。今は、出来上がったファイルをその場でクラウドに上げ、念のために作っておくコピー保存が不要になった。
「ヴォーカルとキーボード入れてバランス取り直す」長い時間集中しているローリーを見るのは久しぶりだった。だんだんとサウンドがまとまってきた。
まっさらの状態からローリーが慣れ親しんだプラグインを使って音作りをしていた。標準的なものとは違ったものが多い。ジャッキーが驚いた「ローリー、やればできるじゃない」普段の彼はレイジーなのだろう、前と同じように。
「キック1を上げて。ベースをミュート」ベースは日本で作ったデモのキックに併せているので、やはりスライのドラムパターンとは親和性がなかった。
「ダンスホールはキック、ワンドロップはベースが命」ローリーが独り言のようにつぶやいた。キックの音が一段とうねって聞こえて来た。
「ローリー、キーボードも全部ミュートして。ページ、タヨ、どうだい?ヒット曲だね」
「ええ、本当に踊れます。それにスライ、あなたの臭いがするし、色も感じる」タヨの感性がスライのドラムビートに反応しているのだろう。当然ページも全面の壁に反射するスライのドラムサウンドを肌で感じていた。
「タヨ、ちょっといいか」二人はスタジオの外に出た。わずかに激しいビートが漏れている
「スライのドラムに負けないくらい力のあるヴォーカルがいる。がんばろう」技術面で何が出来るというレベルではない。魂を表現せねばならない。飾ったテクニックは必要ないと思った。がんばろうが最適な言葉に感じられた。
「うん。魂で歌う、わたし」ページに抱きつきたい感情が爆発しそうだったが、少し冷静になった。まだ、始まったばかりだと。涙が一滴こぼれた。
スタジオ内では、スキャンがリズムに合わせ即興で歌っている。ローリーはまだボードのフェーダーをいじっている。
いつも見ていた光景がそこにあった。ここまで時間にして三十分足らずだった。
ほどなくしてキーボードのロビーリンが現れた。
「カズ、久しぶり」
「ああ、久しぶり」週一でビデオ電話を利用して話をしているので、これといって込み上げてくる感情はない。普通どおり握手した。
「スライ、ローリー」「ミスターリン」仲間同士のあっさりとした挨拶だった。
「カズ、この曲?何を弾けばいい?」
「鋭いピアノで、カッ、カッ、カッ、みたいな感じで少しレゲエっぽいリズムを出して」スライが先に口を出した。
「モチーフのリフは同じメロディーで。シンセサウンドで宜しく。後はまかせる」基本方針を伝えた。ロビーリンはこれまで数えきれないレゲエセッションをこなしてきていた。恐らくギネスに認定されてもいいと思う。付き合い方の難しい人でもあった。
「ロビーリン、今以上に人を入れない。この人数で問題ないか?」
「ああ」セッションに関係のない者がスタジオにいて口出しをしてくるのを極度に嫌った。ジャマイカでは、十人スタジオにいれば、十人がプロデューサーになる。音楽に全く関係のない者もみんなだ。
「タヨ、ページ」「こちらがロビーリン」「どうも」軽く手を上げた。
「ローリー、準備はいいか?レベルは?デモのキーボードは全部ミュートしてくれ」
「準備はできている。大丈夫だ。レコード」
四拍のカウントの後、ピアノの音でリズムを刻み始めた。スライの言わんとしている事は的確に伝わっているようだ。スライが肩をかすかに動かしながら聞き入っていた。
「今のピアノをキープして、次のトラック。もう一度頭から」気分を入れなおして弾き直した。今回はところどころ前とは違うコードを混ぜた「真ん中あたりからパンチイン」気になったところがあったようだ。
「ロビーリン、クオンタイズかける?どんぴしゃ?」少し考えたが、サンプル単位にすると僅かだけ前のりにしてクオンタイズをかけた。しっくりした感じになった。
「リフのトラックとピアノ、ドラム、ヴォーカルでプレイ頼む」ロビーリンのリクエストに無言で応じるローリーも、ロビーリンの気分を邪魔しないように手際よく作業を進めていた。
目を閉じて聴いていたロビーリンが、曲の中ほどからリフの音を探し始めた「シンセ的な音だったな、カズ」
「デモに近いタヨで頼む。あ、今の音でいいと思う」
「わかった、やってみる。ちょっとメロディーを変えていいかな?レゲエを意識したリフがいいと思う」
「キャッチ―な部分はデモのメロディーを意識してくれ」
私とロビーリンの間でこのような会話が続いた。
「楽しいな、タヨ」ページが耳元でささやいた。
「うん、とっても」ページの手をきつく握っていた。
その後ロビーリンは彼特有のフレーズを四トラックレコーディングし、キーボードのセッションを終了した。
ローリーは直ぐにキーボードのセッションデータをクラウドに上げ、片づけを始めた。次は、上のスタジオに場所を移し仮ヴォーカルのレコーディングだ。さすがに真剣なドラムとキーボードのレコーディングでローリーに疲れが見られた。
「ディナータイムだ、どこにしようか?」誰も移動したくない様子。中華の配達を頼むことにした。
「ジャッキー、スライとロビーリンにも聞いてくれ。他は何でもいい」
近くのまともな中華レストランから多めに頼んだ食事が届けられた。ジャマイカ人は通常、自分は自分のものしか食べない。スライとロビーリンのオーダーだけを別にして、残りは取り分けることにした。
ページとタヨは、これから仮だが初めてのジャマイカでのレコーディングに臨むため、控えめな量にしておいた。
食事はすぐに終わり、いよいよ仮ヴォーカルのレコーディングが次始まろうとしていた。スライとロビーリンはとても興味ありそうな様子でスタジオに残っていた。
ローリーがクラウド上からこちらのコンピューターへデータを流し込んだ。ジャマイカでも光回線が常識となっていた。わずかの時間で作業は終わった。
「ページ、タヨ、準備はいいかい?先ずはタヨのコーラスからスタートだ。ページも一緒にブースに入るかい?ヘッドホンは二つブースの中にある」
「一緒に入ります」狭いブースだ。照明は調整できるので、半分くらいに落とした。ページは椅子に座り、タヨの声をモニターした。
「タヨ、聞こえるかい?」トークバックを通してローリーの声が聞こえる。
「ラウド&クリア―。二人ともコンプは浅く、リバーブも少なめでお願いします」日本でハーモニィーをレコーディングした芸大の遼大君が言っていた言葉を借用した。
「オーケイ、ハニー。トラックと声のバランスうまく合っていたら、進めよう。では一度自分の声きいてみて。ロール」
「最高のバランスです。ベイビー」こんなやり取りで、タヨはリラックスできた。
「ではレコーディング始めようか。レッド」ロールとかレッドとか今夜のローリーはいろんな言葉を使うし、楽しそうにフェーダーを動かしていた。ローリーを知る誰もが驚いていた。
「ローリー、大丈夫か?何か変だぞ」スライが冗談交じりに話しかけた。
「飯も食べた。美女がブースで歌っている。しかもうまい。最高な時間だ。ジャッキー、君は今日もセクシーだね」
「バカ言ってるんじゃないよ。あんたガンジャ吸ってるの?」セクシーなポーズをとってみせて微笑んでいた。
タヨは最初のコーラスを歌い終えた。
「どうでしたか?」
「スライ、何かある?俺には何もダイレクションする必要はなさそうだけど。発音もクリアーでリリックの意味もよく通っている」
「パーフェクトだ。俺はもう帰る。眠くなってきた」スライとロビーリンはここで終わりとなった。
「お聞きの通りだ、タヨ。一応ダブルのつもりでもう一度歌ってくれ」
「はい、回してください」タヨもレコーディング用語を使えるようになってきた。
「このダブルもいいね。一度こちらで聞いてみるかい?それとも他のコーラスも歌ってしまうかい?」
「歌ってしまいたいです。今、いいグルーブ感じています」
全てのコーラスを歌い終えたタヨはひとりでコントロールルームに戻ってきた。みんな拍手で出迎えた。
「後で、ページのヴァースにアドリブ入れてもらいます。この意味わかりますか?」私は日本での仮ヴォーカルの際、このアドリブ入れをしていなかったのを思い出した。
「ページが歌うヴァースの隙間にアンサー的な言葉で歌ったり、まあ自然と出てくる心の叫びをレコーディングします。あまり考えないで、あくまでも自然に、です」
「わかりました。やってみます」
ページのテイクは何事もなくあっさりと終わった。ダブルは必要なく、一気に三つのヴァースをレコーディングした。タヨはアドリブに自然さがなく、本人の希望で明日に持ち越しとなった。
私は、ブリッジをどうすべきか考えていた
。
「ローリー、明日また長い一日になると思うけど、宜しく。ギャラとスタジオ代、今払おうか?」
「いや、明日でいい。カズ、今日は疲れたけど、楽しかった。ありがとう」
スタジオの広い駐車場で、それぞれの車が帰路を待っていた。ジャッキーがページに何か話しかけている。
「ページ、あなた素晴らしいわね。だけど結局、私、タヨにかないそうにないな。彼女、とても素敵よ。明日も楽しみにしてる。忘れないで、必要な時はいつでもオッケーよ」
「ああ、忘れない。じゃあ明日また」ジャッキーは最後に強烈なハグをしてきた。
一方タヨの方は、こちらも相変わらずスキャンに口説かれていた。思いつく最高の言葉ばかりを並べてタヨを口説いている。いや崇めているといったほうが適切なようだ。
昨夜と同じプールサイド。時刻も同じ午前二時。ページとタヨは同じパイプベッドに寝そべっていた。
「毎日が最高の日を更新している気分だね」
「私は最後アドリブでちょっと躓いたけど」
「帰り際にローリーに言われた。ロビーのデイレクションは、ひどく罵られるかもしれないけど、最後には本当の最高が待っているって」
「もう寝よ」タヨはページの手を引いた。
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