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密着型特訓?これはもはやデレのテロだ~幼馴染みが溺愛系俺様イケメンに豹変したら発熱した件~
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「……正直言って、自信はまったくない……けど、光子おばあちゃんの望みを叶えられるのは私だけだから、できる限りのことはしようと思ってる」
「うん、それはわかってる。さっきはモモのペースでって言ったけど、やっぱり目一杯急ぐ必要があると思うんだ」
「急ぐって……何を?」
「もし付き合うことになったとするだろ?イチャイチャベタベタし放題になるんだぞ。恋人同士が二人きりになったらすることなんてひとつだ。モモが男だったら、ちょっと触っただけで殴るような彼女と結婚したいと思うか?思わないだろ?だから明日からは部屋で二人きりになったときのことを想定して、触られることに慣れる練習をしよう」
尚史は畳み掛けるように早口で一気に捲し立てた。
部屋に二人きりで、慣れるほど尚史に体を触られる……?
八坂さんに迫られたときを想定して、尚史とキスとかそれ以上のことを実戦練習をしようって……?
それって、それってやっぱり……尚史にあんなことやこんなことをされるって、そういうこと……?!
尚史の言葉を頭の中で反芻しているうちに、尚史に身体中を撫で回される自分の姿を想像してしまい、頭に血が昇って身体中が熱くなって、顔が真っ赤になった。
私は恥ずかしさのあまり、私の手を握る尚史の手を振り払って真っ赤になった顔を両手で覆った。
「いくら相手が尚史でも、そんなの絶対無理……。恥ずかしくて死ねる……。そんなことされたらもうお嫁に行けない……」
「あのなぁ……モモ、なんか勘違いしてないか?俺はエロいことをするなんて一言も言ってないからな」
「……違うの?」
「バカ!言っただろ、モモのいやがることはしないって。俺が言いたかったのは密着度を上げるってことで、わかりやすく言うとくっつくとか抱きしめるとか……そういうことだ」
なんだ……そういうことか……。
尚史に私自身も知らない性感帯を開発されて、性的な悦びを教え込まれてしまうのかと思った……。
とんでもない勘違いをしてしまった。
これはあまりにも恥ずかしすぎる。
「ホントにやらしいことはしない?」
「しない。モモがして欲しいなら話は別だけど」
「……絶対にしないで」
「モモがそう言うなら」
当たり前だ!
二人きりの部屋で密着するだけでもハードルが高いのに、八坂さんと結婚するために大人の女にしてくれなんて、この私が尚史に頼むわけがない。
まさかこんな展開になるとは思いもしなかったけれど、この作戦は不安を抱えつつ次のステップに進むことになったようだ。
それから新たなターゲットのあとを追って入った中華料理店で夕食を済ませた。
「夕食も済んだことだし、そろそろ帰る?」
「そうさなぁ……。もう少し遅くなってもいいなら、もう一組くらい追ってみようか」
「いいよ、別に急いで帰る必要ないし」
店を出ようとしているカップルをターゲットに決めて会計を済ませ、少し間隔を空けてあとを追った。
尚史は当たり前のように手を繋いでいる。
今日一日で私も手を繋ぐことには少し慣れた。
仮想カップル作戦を始めたときは手を繋いで歩ければミッションクリアだと思っていたのに、体に触れられることに慣れる練習までするなんて、冷静になって考えてみたらおかしなことになっている。
海辺のベンチでその話をしてからは、尚史が私の知っている幼馴染みの尚史じゃないようで、なんとなく落ち着かない。
付き合いがめんどくさいとか続かないとか言っていても、恋人同士の過ごし方を無知な私に教えられるくらいには経験があるんだろう。
「うん、それはわかってる。さっきはモモのペースでって言ったけど、やっぱり目一杯急ぐ必要があると思うんだ」
「急ぐって……何を?」
「もし付き合うことになったとするだろ?イチャイチャベタベタし放題になるんだぞ。恋人同士が二人きりになったらすることなんてひとつだ。モモが男だったら、ちょっと触っただけで殴るような彼女と結婚したいと思うか?思わないだろ?だから明日からは部屋で二人きりになったときのことを想定して、触られることに慣れる練習をしよう」
尚史は畳み掛けるように早口で一気に捲し立てた。
部屋に二人きりで、慣れるほど尚史に体を触られる……?
八坂さんに迫られたときを想定して、尚史とキスとかそれ以上のことを実戦練習をしようって……?
それって、それってやっぱり……尚史にあんなことやこんなことをされるって、そういうこと……?!
尚史の言葉を頭の中で反芻しているうちに、尚史に身体中を撫で回される自分の姿を想像してしまい、頭に血が昇って身体中が熱くなって、顔が真っ赤になった。
私は恥ずかしさのあまり、私の手を握る尚史の手を振り払って真っ赤になった顔を両手で覆った。
「いくら相手が尚史でも、そんなの絶対無理……。恥ずかしくて死ねる……。そんなことされたらもうお嫁に行けない……」
「あのなぁ……モモ、なんか勘違いしてないか?俺はエロいことをするなんて一言も言ってないからな」
「……違うの?」
「バカ!言っただろ、モモのいやがることはしないって。俺が言いたかったのは密着度を上げるってことで、わかりやすく言うとくっつくとか抱きしめるとか……そういうことだ」
なんだ……そういうことか……。
尚史に私自身も知らない性感帯を開発されて、性的な悦びを教え込まれてしまうのかと思った……。
とんでもない勘違いをしてしまった。
これはあまりにも恥ずかしすぎる。
「ホントにやらしいことはしない?」
「しない。モモがして欲しいなら話は別だけど」
「……絶対にしないで」
「モモがそう言うなら」
当たり前だ!
二人きりの部屋で密着するだけでもハードルが高いのに、八坂さんと結婚するために大人の女にしてくれなんて、この私が尚史に頼むわけがない。
まさかこんな展開になるとは思いもしなかったけれど、この作戦は不安を抱えつつ次のステップに進むことになったようだ。
それから新たなターゲットのあとを追って入った中華料理店で夕食を済ませた。
「夕食も済んだことだし、そろそろ帰る?」
「そうさなぁ……。もう少し遅くなってもいいなら、もう一組くらい追ってみようか」
「いいよ、別に急いで帰る必要ないし」
店を出ようとしているカップルをターゲットに決めて会計を済ませ、少し間隔を空けてあとを追った。
尚史は当たり前のように手を繋いでいる。
今日一日で私も手を繋ぐことには少し慣れた。
仮想カップル作戦を始めたときは手を繋いで歩ければミッションクリアだと思っていたのに、体に触れられることに慣れる練習までするなんて、冷静になって考えてみたらおかしなことになっている。
海辺のベンチでその話をしてからは、尚史が私の知っている幼馴染みの尚史じゃないようで、なんとなく落ち着かない。
付き合いがめんどくさいとか続かないとか言っていても、恋人同士の過ごし方を無知な私に教えられるくらいには経験があるんだろう。
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