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出会い
約束相手
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──レヴィア視点──
「もう治った」
マチルダが、けろっとした顔でそう言った。
「嘘つけ。寝てろ」
布団に包まりながらも、じりじりと這い出ようとするその動きは、明らかに怪しい。
「ホント。触ってみなよ」
自信満々に額を差し出してくる。
レヴィアは眉をひそめながら、その額に手を当てた。
「……」
(平熱だ……)
思わず言葉が詰まる。
確かに、熱は引いている。つい数時間前まで高熱を出していたとは思えない。
異常な治癒力……それとも、そういう体質になるまで徹底的に鍛えられたのか。
(……どっちにしても、無茶させていい年齢じゃねぇ)
「熱下がったから外出てもいいよね?」
「ダメだ。病み上がりは寝てろ」
「まだ寝るの?このままじゃ寝たきりになるよ……」
「1日2日で寝たきりとは言わねぇ」
「ひま~」
不満げに頬を膨らませるマチルダに、思わず溜息が出る。
「アルカのとこ行きたかったのに~……」
声のトーンが、急にしゅんと落ちた。
それが演技じゃないと、レヴィアにはすぐ分かった。
「……毎日行かなきゃアルカは寂しがる。ずっとひとりぼっちは可哀想」
(……)
マチルダの中でアルカは、今もずっと生きてる。
話し相手であり、大切な約束相手であり──たった一人の弟だ。
レヴィアは一瞬迷った。
でも、マチルダが俺の目を盗んででも行くつもりなのは目に見えてる。
「……5分だけだ」
「?」
「俺がお前をおぶって行く。そのかわり、長居はしねぇぞ」
「ほんと?」
「嘘はつかねぇ」
ぱっとマチルダの顔が明るくなった。
まるで、熱なんて出ていなかったみてぇな笑顔。
「やった~」
「……こうでもしなきゃ、お前は俺の目を盗んで行くだろ」
「わ、バレてた。レヴィアの目を盗むのなんて簡単だからね~」
「……調子に乗るな」
そう言いながら、レヴィアは膝を曲げて、背中を差し出した。
背後で小さな足音。
ふっと体温が背中に乗る。
「……重くはねぇな」
「それ、褒めてる?けなしてる?」
「黙ってろ」
そのまま、薄暗い地下街を歩き出した。
小さな体は、背中で静かに揺れていた。
「もう治った」
マチルダが、けろっとした顔でそう言った。
「嘘つけ。寝てろ」
布団に包まりながらも、じりじりと這い出ようとするその動きは、明らかに怪しい。
「ホント。触ってみなよ」
自信満々に額を差し出してくる。
レヴィアは眉をひそめながら、その額に手を当てた。
「……」
(平熱だ……)
思わず言葉が詰まる。
確かに、熱は引いている。つい数時間前まで高熱を出していたとは思えない。
異常な治癒力……それとも、そういう体質になるまで徹底的に鍛えられたのか。
(……どっちにしても、無茶させていい年齢じゃねぇ)
「熱下がったから外出てもいいよね?」
「ダメだ。病み上がりは寝てろ」
「まだ寝るの?このままじゃ寝たきりになるよ……」
「1日2日で寝たきりとは言わねぇ」
「ひま~」
不満げに頬を膨らませるマチルダに、思わず溜息が出る。
「アルカのとこ行きたかったのに~……」
声のトーンが、急にしゅんと落ちた。
それが演技じゃないと、レヴィアにはすぐ分かった。
「……毎日行かなきゃアルカは寂しがる。ずっとひとりぼっちは可哀想」
(……)
マチルダの中でアルカは、今もずっと生きてる。
話し相手であり、大切な約束相手であり──たった一人の弟だ。
レヴィアは一瞬迷った。
でも、マチルダが俺の目を盗んででも行くつもりなのは目に見えてる。
「……5分だけだ」
「?」
「俺がお前をおぶって行く。そのかわり、長居はしねぇぞ」
「ほんと?」
「嘘はつかねぇ」
ぱっとマチルダの顔が明るくなった。
まるで、熱なんて出ていなかったみてぇな笑顔。
「やった~」
「……こうでもしなきゃ、お前は俺の目を盗んで行くだろ」
「わ、バレてた。レヴィアの目を盗むのなんて簡単だからね~」
「……調子に乗るな」
そう言いながら、レヴィアは膝を曲げて、背中を差し出した。
背後で小さな足音。
ふっと体温が背中に乗る。
「……重くはねぇな」
「それ、褒めてる?けなしてる?」
「黙ってろ」
そのまま、薄暗い地下街を歩き出した。
小さな体は、背中で静かに揺れていた。
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