血に濡れた約束は廃墟に眠る

まちにゃ

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仲間

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レヴィアは、布団の中で隣に寝ているマチルダの寝顔をじっと見つめていた。

小さな背中が、自分の胸にぴったりとくっついている。
その細い肩が、夜の静けさにかすかに上下するたび、レヴィアの心も同じように波打った。

――もう、どれだけこうして過ごしただろう。

「……」

今日も無茶をした。
あんな危険な真似を、まだあの年で。
だけど、泣き言ひとつ言わず、当然のような顔をして立っていた。

(……普通じゃねぇよな、やっぱり)

レヴィアは、マチルダの額にかかる髪をそっと指で払った。

幼い顔だ。
眠っているときは、ただの子どもに見える。
けれど、その瞼の裏にどれだけの修羅場を見てきたのか、レヴィアには少しだけ分かる気がする。

(……こいつは、人の感情ってもんが分からねぇ。分からねぇけど、分かろうとしてる)

今日、墓地で話していた声。
“人を助けたのに、よく分からなかった”って――あれは嘘じゃなかった。

でもそれでも、あのガキは――

(……それでも、“助ける”って選択を、自分で選んだ)

それだけで十分だった。

「……ありがとな、マチルダ」

そう呟いた声は、小さくて、彼女には届かない。
それでも、眠るマチルダの眉が少し緩んだ気がして、レヴィアは苦笑する。

(分かってんのか……?まさか、な)

こいつは、どこか俺に似ている。
不器用で、感情を表に出すのが苦手で、だけど……優しい。

「……せめて、俺が守ってやる」

もう二度と、こいつをあんな世界に戻したりしねぇ。
過去に囚われたまま、壊れてしまわないように。
“普通”じゃなくても、“誰かに必要とされた”って思えるように。

そう強く思って、そっとマチルダの頭を撫でる。

マチルダは、何も気づかずに眠ったまま――
でも、レヴィアはそれが何よりの安らぎだった。

その夜、彼は少しだけ長く、隣にいる小さな命の温もりを感じながら、目を閉じた。
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