83 / 101
一員として
【08-03】
しおりを挟む
ブルブルブル。
ドドドドドド。
ブワンブワン。
真夏のグラウンドの真ん中でスーツケースに座るように待っていた僕の耳に幾重もの重なり合った音が聞こえてくる。聞こえる音はだんだんと大きくなっていく。遠くから近づいてくるその音はやがて僕たちの頭上近くまでやってきた。
僕はこんなに近くでヘリを見たこともなかった。だからだろうか。ヘリコプターがこんなにうるさいものだと思っていなかった。いや、ニュースやドラマとかでは見たことあるけど、こんなに威圧的だとは予想していなかった。
やがて降下してくるヘリコプター。
徐々に強く吹き付けてくる風の壁を必死に耐える。髪の毛は自身の後方へとたなびき、ワイシャツのボタンの隙間から上半身をなでる生暖かい風を諸に受ける。風圧と共に降りてきたヘリが地に足を着け、奏でられる音を徐々に静かにしていった。
完全に停止したヘリコプターの操縦席のドアが開き、人が降りてきた。ベストらしき濃紺のベストにサングラスを着けた人だ。
「お待たせしました」
そう言ってサングラスを外した操縦士と矢澤コーチが何やら話を始めている。
手持ち無沙汰になった僕はどうしたらいいか考え、菊池さんに聞くことにした。勝手に荷物を乗っけるのもよくないと思うし。だからといってここでポカーンともしていられない。
菊池さんに話しかけるのは初めてなので少し緊張する。
「菊池さん。先に荷物を載せた方がいいですかね?」
「まだ大丈夫だと思いますよ」
急に話しかけた僕の方を向いて静かに微笑みを返してくれた。
こちらもコーチと同じようにぴしりと黒のスーツを着ている。前回同様真面目な女性に見える。手ぐしで乱れた髪を掻いていた。髪の長い菊池さんの髪では先の風によって未だにボサボサだ。
僕はとりあえずスーツケースの伸びる持ち手をしまっておく。
「そう言えば、よく私の名前を憶えていましたね。一度会っただけでしたのに」
スーツケースの持ち手をたたんでいた僕に菊池さんが言った。
さっき思い出したんです、とは流石に言いづらい。僕はあたかも当然であるかのような表情で言った。
「あの時は緊張していましたから。記憶に残ってたんです」
僕は自然に言えたと満足して軽く笑みをこぼす。そんな僕を見て、菊池さんも笑みを浮かべた。
紳士ならここで「綺麗な女性でしたので」なんて冗談も言えたのかもしれないが僕には無理だ。
「そうでしたか。今日から少しの間ですが同じスタッフとしてよろしくお願いしますね」
「はい」
前回あったときもあまり話せていなかった。緊張していた僕だが、少し話をするうちにある程度親しく話せるようになったと思う。僕は矢澤コーチから声が掛かるまで今後の予定を聞いていた。
とりあえずの予定は、これから空港に向かって飛行機に乗るということ。その後はすでに予約してあるホテルで待機になるらしい。僕たち三人だけで行くというわけではないらしく。のちに数名合流するとも聞いた。
「じゃあ、荷物載せて」
矢澤コーチは僕たちの方を向いてそう言った。操縦士との話が終わったらしい。操縦士の人はすでにヘリの操縦席に戻っていた。
僕と菊池さんは矢澤コーチに促されるままに荷物をヘリに乗せた。
僕のスーツケース以外も個人用のスーツケースだ。それらを専用のスペースに置き、僕たちは三人でヘリの座席に座った。
ヘリの中は、思いのほかすっきとしている。向かい合わせに座れる座席と荷物置き。パラシュートらしきものや他の用途の分からない備品らしき物も散見されるが、ごちゃごちゃしたようには見えない。ただ、機械でできた内壁や備品の留め具等はどこか僕の男心をくすぐった。
席に着いた僕は隣に座る菊池さんにヘッドセットを渡された。別にしなくてもいいと言われたがしておくことにした。
ヘッドセットをした僕の耳には周囲の音が小さくなり、矢澤コーチと操縦士の話が聞こえてくる。左耳から伸びているマイクを通して会話ができるようになっているらしい。
「では、出発するので、シートベルトをお願いします」
僕は操縦士の人に言われるまま、座席に取り付けられたシートベルトを装着した。座席の両肩口と両腰付近からベルトが伸びていて腹付近に円形の留め具で止める形だ。
僕の隣の菊池さんもその正面の矢澤コーチもシートベルトがしっかりと装着されているのをみんなで確認する。それが終わるととうとう離陸だ。
操縦士から再度確認の声が聞こえる。
「大丈夫です」
二人に続くように僕も答えた。三人が答えると、ようやくヘリにエンジンがかかった。
先に聞こえた騒音が静かに鳴り始めた。先よりも音の発生源に近いはずなのに耳に響く音の大きさは先より小さい。ヘッドセット良かったと思いながらも腰から伝わってくる細かい振動に身をゆだねる。どこか体を落ち着かせるその振動に僕はどこか方の力を緩める。
そして、静かな浮遊感の後、僕が乗る金属の箱は轟音を上げながら空への旅路に付いた。
-------
ヘリでの移動はあっけなく終わった。
時間にしても一時間も経っていないだろうか。それどこらか三十分ぐらいだと思う。てっきり空港まで行くのかと思いきや、学校のある山の麓までだったのだ。車でもよかったのでは、と疑問に思ったのは僕だけだったのか。
僕たちを乗せたヘリは麓に作られたヘリポートに着陸する。僕たち三人はそこで同行する他のメンバーと合流することになった。
操縦士の人の指示に従ってシートベルトを外して、荷物を下ろす。操縦士の人も降りてまた矢澤コーチと会話をしている。どうやらこのヘリはここで待機するみたいだ。なんでもこれはVR高校用のヘリなんだそうだ。
僕たちの他に二人のメンバーと車の運転手と合流した僕たちは新たにワゴン車に乗って町への道を急いだ。
-------
車内で過ごすこと数時間。
その間、最初に僕は麓のヘリポートで合流した二人の人物と互いに自己紹介した。
二人の内の一人は、仁科《ニシナ》孝《タカシ》という男性だ。短く切られた黒髪に精悍で善良そうな顔をしている。聞くと、この人は今回の一行に通訳として参加すると言う。そう聞いてから、彼と反していると確かに会話をするときに品のいいしっかり話し方をしていた。
もう一人は、村山《ムラヤマ》久美《クミ》、女性だ。肩口まで伸びた黒髪を後ろで一口にまとめている。目元には小じわが密かにうかがえる。この五人の中では最年長だろうか。彼女も外国語が堪能で他国との調整をするための人選だと聞いた。最初に僕に話す口調は近所のおばさんのようなものだったが、矢澤コーチと話すときははきはきとしていてやり手のビジネスウーマンを彷彿させた。
そして、今回の僕たちの役目は、今年のVRオリンピック開催に関する最終調整だと聞いた。と言って、大会事態に関しては既に決まっていて僕たちが決めるのはおよそ現地での対応にだそうだ。だからこそ、選手たちに先駆けて現地に飛ぶ必要があるという。
助手席に座った矢澤コーチは早々に眠ってしまったが、他四人で一時間程話した僕たちはその後自然と眠りについていた。
僕が目を覚ましたのは、僕たちを乗せた車が空港の駐車場に入るための検問に着いた時だった。
検問では、どのような目的で訪れたのかを聞かれるのだが、僕たちはこれでも国の仕事で海外に行くのだ。手続きは速やかに終わり、空港内へと入ることができた。
「では、私はここまでで」
そう言って、運転をしていた男性と別れ僕たちは、空港へと入っていった。
ドドドドドド。
ブワンブワン。
真夏のグラウンドの真ん中でスーツケースに座るように待っていた僕の耳に幾重もの重なり合った音が聞こえてくる。聞こえる音はだんだんと大きくなっていく。遠くから近づいてくるその音はやがて僕たちの頭上近くまでやってきた。
僕はこんなに近くでヘリを見たこともなかった。だからだろうか。ヘリコプターがこんなにうるさいものだと思っていなかった。いや、ニュースやドラマとかでは見たことあるけど、こんなに威圧的だとは予想していなかった。
やがて降下してくるヘリコプター。
徐々に強く吹き付けてくる風の壁を必死に耐える。髪の毛は自身の後方へとたなびき、ワイシャツのボタンの隙間から上半身をなでる生暖かい風を諸に受ける。風圧と共に降りてきたヘリが地に足を着け、奏でられる音を徐々に静かにしていった。
完全に停止したヘリコプターの操縦席のドアが開き、人が降りてきた。ベストらしき濃紺のベストにサングラスを着けた人だ。
「お待たせしました」
そう言ってサングラスを外した操縦士と矢澤コーチが何やら話を始めている。
手持ち無沙汰になった僕はどうしたらいいか考え、菊池さんに聞くことにした。勝手に荷物を乗っけるのもよくないと思うし。だからといってここでポカーンともしていられない。
菊池さんに話しかけるのは初めてなので少し緊張する。
「菊池さん。先に荷物を載せた方がいいですかね?」
「まだ大丈夫だと思いますよ」
急に話しかけた僕の方を向いて静かに微笑みを返してくれた。
こちらもコーチと同じようにぴしりと黒のスーツを着ている。前回同様真面目な女性に見える。手ぐしで乱れた髪を掻いていた。髪の長い菊池さんの髪では先の風によって未だにボサボサだ。
僕はとりあえずスーツケースの伸びる持ち手をしまっておく。
「そう言えば、よく私の名前を憶えていましたね。一度会っただけでしたのに」
スーツケースの持ち手をたたんでいた僕に菊池さんが言った。
さっき思い出したんです、とは流石に言いづらい。僕はあたかも当然であるかのような表情で言った。
「あの時は緊張していましたから。記憶に残ってたんです」
僕は自然に言えたと満足して軽く笑みをこぼす。そんな僕を見て、菊池さんも笑みを浮かべた。
紳士ならここで「綺麗な女性でしたので」なんて冗談も言えたのかもしれないが僕には無理だ。
「そうでしたか。今日から少しの間ですが同じスタッフとしてよろしくお願いしますね」
「はい」
前回あったときもあまり話せていなかった。緊張していた僕だが、少し話をするうちにある程度親しく話せるようになったと思う。僕は矢澤コーチから声が掛かるまで今後の予定を聞いていた。
とりあえずの予定は、これから空港に向かって飛行機に乗るということ。その後はすでに予約してあるホテルで待機になるらしい。僕たち三人だけで行くというわけではないらしく。のちに数名合流するとも聞いた。
「じゃあ、荷物載せて」
矢澤コーチは僕たちの方を向いてそう言った。操縦士との話が終わったらしい。操縦士の人はすでにヘリの操縦席に戻っていた。
僕と菊池さんは矢澤コーチに促されるままに荷物をヘリに乗せた。
僕のスーツケース以外も個人用のスーツケースだ。それらを専用のスペースに置き、僕たちは三人でヘリの座席に座った。
ヘリの中は、思いのほかすっきとしている。向かい合わせに座れる座席と荷物置き。パラシュートらしきものや他の用途の分からない備品らしき物も散見されるが、ごちゃごちゃしたようには見えない。ただ、機械でできた内壁や備品の留め具等はどこか僕の男心をくすぐった。
席に着いた僕は隣に座る菊池さんにヘッドセットを渡された。別にしなくてもいいと言われたがしておくことにした。
ヘッドセットをした僕の耳には周囲の音が小さくなり、矢澤コーチと操縦士の話が聞こえてくる。左耳から伸びているマイクを通して会話ができるようになっているらしい。
「では、出発するので、シートベルトをお願いします」
僕は操縦士の人に言われるまま、座席に取り付けられたシートベルトを装着した。座席の両肩口と両腰付近からベルトが伸びていて腹付近に円形の留め具で止める形だ。
僕の隣の菊池さんもその正面の矢澤コーチもシートベルトがしっかりと装着されているのをみんなで確認する。それが終わるととうとう離陸だ。
操縦士から再度確認の声が聞こえる。
「大丈夫です」
二人に続くように僕も答えた。三人が答えると、ようやくヘリにエンジンがかかった。
先に聞こえた騒音が静かに鳴り始めた。先よりも音の発生源に近いはずなのに耳に響く音の大きさは先より小さい。ヘッドセット良かったと思いながらも腰から伝わってくる細かい振動に身をゆだねる。どこか体を落ち着かせるその振動に僕はどこか方の力を緩める。
そして、静かな浮遊感の後、僕が乗る金属の箱は轟音を上げながら空への旅路に付いた。
-------
ヘリでの移動はあっけなく終わった。
時間にしても一時間も経っていないだろうか。それどこらか三十分ぐらいだと思う。てっきり空港まで行くのかと思いきや、学校のある山の麓までだったのだ。車でもよかったのでは、と疑問に思ったのは僕だけだったのか。
僕たちを乗せたヘリは麓に作られたヘリポートに着陸する。僕たち三人はそこで同行する他のメンバーと合流することになった。
操縦士の人の指示に従ってシートベルトを外して、荷物を下ろす。操縦士の人も降りてまた矢澤コーチと会話をしている。どうやらこのヘリはここで待機するみたいだ。なんでもこれはVR高校用のヘリなんだそうだ。
僕たちの他に二人のメンバーと車の運転手と合流した僕たちは新たにワゴン車に乗って町への道を急いだ。
-------
車内で過ごすこと数時間。
その間、最初に僕は麓のヘリポートで合流した二人の人物と互いに自己紹介した。
二人の内の一人は、仁科《ニシナ》孝《タカシ》という男性だ。短く切られた黒髪に精悍で善良そうな顔をしている。聞くと、この人は今回の一行に通訳として参加すると言う。そう聞いてから、彼と反していると確かに会話をするときに品のいいしっかり話し方をしていた。
もう一人は、村山《ムラヤマ》久美《クミ》、女性だ。肩口まで伸びた黒髪を後ろで一口にまとめている。目元には小じわが密かにうかがえる。この五人の中では最年長だろうか。彼女も外国語が堪能で他国との調整をするための人選だと聞いた。最初に僕に話す口調は近所のおばさんのようなものだったが、矢澤コーチと話すときははきはきとしていてやり手のビジネスウーマンを彷彿させた。
そして、今回の僕たちの役目は、今年のVRオリンピック開催に関する最終調整だと聞いた。と言って、大会事態に関しては既に決まっていて僕たちが決めるのはおよそ現地での対応にだそうだ。だからこそ、選手たちに先駆けて現地に飛ぶ必要があるという。
助手席に座った矢澤コーチは早々に眠ってしまったが、他四人で一時間程話した僕たちはその後自然と眠りについていた。
僕が目を覚ましたのは、僕たちを乗せた車が空港の駐車場に入るための検問に着いた時だった。
検問では、どのような目的で訪れたのかを聞かれるのだが、僕たちはこれでも国の仕事で海外に行くのだ。手続きは速やかに終わり、空港内へと入ることができた。
「では、私はここまでで」
そう言って、運転をしていた男性と別れ僕たちは、空港へと入っていった。
0
あなたにおすすめの小説
親がうるさいのでVRMMOでソロ成長します
miigumi
ファンタジー
VRが当たり前になった時代。大学生の瑞希は、親の干渉に息苦しさを感じながらも、特にやりたいことも見つからずにいた。
そんなある日、友人に誘われた話題のVRMMO《ルーンスフィア・オンライン》で目にしたのは――「あなたが求める自由を」という言葉。
軽い気持ちでログインしたはずが、気づけば彼女は“ソロ”で世界を駆けることになる。
誰にも縛られない場所で、瑞希は自分の力で強くなることを選んだ。これは、自由を求める彼女のソロ成長物語。
毎日22時投稿します。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
《カクヨム様で15000PV達成‼️》悪魔とやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は悪魔の力で人間の頂点を狙う
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる