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左江内編
「俺の家、来ませんか」
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琥「実は、本当はアイコレを辞めるつもりはなかったんです。wedgeが解散しても僕はスタッフを務めようと思っていたので。
でも社長さんに使えないから出てけって、脱退になってしまいました。あはは…事実ですから、何も言い返せなくて…」
左「そんな…そんなの、琥珀君は何も悪くないですよ!!!」
あんまりだ
というか何のサポートもなしに放り出すなんて最低だろ…!?
アイコレの社長にふつふつと怒りが湧きつつも、続きの話を聞く
琥「入社したのも変わり種が欲しいからと勧誘が凄くて…断り切れない僕が悪いんです。それに、アイドルやった方が比較的お金入りますし…僕、恥ずかしながら親の借金を返済してて、その為にも入らざるを得なかったんです。…本来、こんな顔と体でアイドルなんか初めから無理だったんですけどね、あはは………」
困ったように眉を八の字に下げて笑う琥珀君がとても儚くて、苦しそうで
思わず抱き締めたくなってしまう
左「借金って、ご両親は…?」
琥「僕を残して何処か行っちゃったみたいです、だから必然的に僕に回ってきちゃって。あでも、心配しないでくださいね!そんなに多くなかったし、返済し切る直前での脱退だったので残りはバイトで何とかなったんですよ。ただ、その……」
そう言って、一度止まってココアを飲んでからまた話し出す
琥「住んでいるアパートの家賃までは手が回らなくて、左江内さんが助けてくれたあの日の朝追い出されちゃったんです。家具は売ってしまっていたし、持ち物もスマホと身分証くらいだったので…もう戻れなかったんです。」
左「…てことは、それからはずっと外で過ごしてたの!?」
琥「は、はい、恥ずかしながら……手持ちがホテルに泊まれる程無かったので…バイトも、応募しようにもスマホの充電がもう無くて出来なかったんです。」
左「ご飯は!?少しは食べましたか…!?」
琥「二日間は、公園のお水で何とかしてました。だから左江内さんが下さったココアが、凄く嬉しくて…えへへ」
こくりとココアを飲んで、大切そうに缶を手で包んだ
周りに振り回されて、琥珀君は何も悪くないのにこんな事になってしまったなんて
余りにも辛過ぎるだろ
会社の不親切さにかなり憤りを感じて口から悪態が零れたが、
琥珀君が「寧ろ感謝しています、お給料を下さっていましたし…」なんて言うものだから、何も言えなくなる
琥珀君は優し過ぎるんだ
百円のココアなんかで目を潤ませるほど感謝してくれて
待遇の悪い会社にも感謝までして
蒸発した親なんかの借金を全部返済して
かつて追っかけであっただけの怪し過ぎる俺にも、こうして接してくれて
琥珀君は、やっぱり天使なんだ
気がつけば、声に出ていた
左「俺の家、来ませんか?」
でも社長さんに使えないから出てけって、脱退になってしまいました。あはは…事実ですから、何も言い返せなくて…」
左「そんな…そんなの、琥珀君は何も悪くないですよ!!!」
あんまりだ
というか何のサポートもなしに放り出すなんて最低だろ…!?
アイコレの社長にふつふつと怒りが湧きつつも、続きの話を聞く
琥「入社したのも変わり種が欲しいからと勧誘が凄くて…断り切れない僕が悪いんです。それに、アイドルやった方が比較的お金入りますし…僕、恥ずかしながら親の借金を返済してて、その為にも入らざるを得なかったんです。…本来、こんな顔と体でアイドルなんか初めから無理だったんですけどね、あはは………」
困ったように眉を八の字に下げて笑う琥珀君がとても儚くて、苦しそうで
思わず抱き締めたくなってしまう
左「借金って、ご両親は…?」
琥「僕を残して何処か行っちゃったみたいです、だから必然的に僕に回ってきちゃって。あでも、心配しないでくださいね!そんなに多くなかったし、返済し切る直前での脱退だったので残りはバイトで何とかなったんですよ。ただ、その……」
そう言って、一度止まってココアを飲んでからまた話し出す
琥「住んでいるアパートの家賃までは手が回らなくて、左江内さんが助けてくれたあの日の朝追い出されちゃったんです。家具は売ってしまっていたし、持ち物もスマホと身分証くらいだったので…もう戻れなかったんです。」
左「…てことは、それからはずっと外で過ごしてたの!?」
琥「は、はい、恥ずかしながら……手持ちがホテルに泊まれる程無かったので…バイトも、応募しようにもスマホの充電がもう無くて出来なかったんです。」
左「ご飯は!?少しは食べましたか…!?」
琥「二日間は、公園のお水で何とかしてました。だから左江内さんが下さったココアが、凄く嬉しくて…えへへ」
こくりとココアを飲んで、大切そうに缶を手で包んだ
周りに振り回されて、琥珀君は何も悪くないのにこんな事になってしまったなんて
余りにも辛過ぎるだろ
会社の不親切さにかなり憤りを感じて口から悪態が零れたが、
琥珀君が「寧ろ感謝しています、お給料を下さっていましたし…」なんて言うものだから、何も言えなくなる
琥珀君は優し過ぎるんだ
百円のココアなんかで目を潤ませるほど感謝してくれて
待遇の悪い会社にも感謝までして
蒸発した親なんかの借金を全部返済して
かつて追っかけであっただけの怪し過ぎる俺にも、こうして接してくれて
琥珀君は、やっぱり天使なんだ
気がつけば、声に出ていた
左「俺の家、来ませんか?」
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