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北欧の章
北欧の章-4…その雷神、風神の子につき
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「クソッ、クソッ…!」
翔達がいる白と青が広がるだけの雪原とは違って、荘厳な雰囲気に包まれた宮殿の庭の片隅で、筋骨隆々な男が近くの柱へと当たっている。見た限りでも数千万はしそうな柱にその男は惜しげも無く自慢の怪力を発揮してヒビをいれていき、やがてそれはゴゴゴゴゴ…という重々しい音と共に落ちていって地面に叩きつけられて真っ二つに割れる。その音を聞いて冷静に戻ったのか、暑苦しそうな男は青ざめる。
「ヤベッ…またやっちまったよ……バレねぇうちに…」
「何がバレないうちに、なんだ?」
その体格に全く似合わない臆病な性格である彼は、自分のやったことがバレないようにさっさと逃げだそうとする…が、一番バレてはいけない人が目の前に腕を組みながら仁王立ちで立ちはだかっているのに気づき、深く絶望する。
その声は冷静そのものだが、その声音の裏には怒りの感情が込められていて、普通にキレているのよりもよほど恐ろしい。
「お…親父……これはだな…そ、そうだ!少しつついたら偶然にも壊れてしまっただけであって、あー奇跡ってホント怖いな親父!」
「それなら、儂が見たお前の凶行を1から10まで少しの漏れもなく話してやろうか、トールよ」
どうにかして誤魔化そうとしている息子に対し、緑色の三角帽子を深く被った、親父と呼ばれた男は右目についている眼帯をさすりながら呆れ混じりの声と共に、トールと呼んだ彼の頭にゲンコツを落とす。トールの筋肉も中々のものではあったが、眼帯をしている男のそれは目にも見えるほどに凌駕していた。
「痛ったぁぁぁぁぁぁあ!いきなりグーは酷いだろ親父!!」
「それならこの柱、弁償してもらおうか…」
「すいませんでした、誠に反省しております。」
いきなりの体罰にブーたれるトールに、壊れた柱を横目に彼の父は脅しをかけると、息子は案外あっさりと折れて、深々と頭を下げた。
「それにしても、何があったんだトールよ?」
とりあえず、柱を折るまでに至らせた原因は何なのかを知るために、眼帯の男-オーディン-はトールへと問いかける。
「すまねぇ親父、また奴を見失っちまったよ…全く、情けねぇ話だよなぁ…」
「……やっぱりか。」
八つ当たりの原因を予め分かっていたかのような顔で、彼は帽子を深く被り直しながら、一つため息をついた。
「仕方ない、奴は色々と規格外なんだ…奴の行動パターンは儂でも読むことが出来んよ。」
「…だが、恐らく奴は彼処に……!」
そう言ってトールのゴツい人差し指がさした先には、白一面に点々と存在する街の色がアクセントとなっているミッドガルの姿があった。
翔達がいる白と青が広がるだけの雪原とは違って、荘厳な雰囲気に包まれた宮殿の庭の片隅で、筋骨隆々な男が近くの柱へと当たっている。見た限りでも数千万はしそうな柱にその男は惜しげも無く自慢の怪力を発揮してヒビをいれていき、やがてそれはゴゴゴゴゴ…という重々しい音と共に落ちていって地面に叩きつけられて真っ二つに割れる。その音を聞いて冷静に戻ったのか、暑苦しそうな男は青ざめる。
「ヤベッ…またやっちまったよ……バレねぇうちに…」
「何がバレないうちに、なんだ?」
その体格に全く似合わない臆病な性格である彼は、自分のやったことがバレないようにさっさと逃げだそうとする…が、一番バレてはいけない人が目の前に腕を組みながら仁王立ちで立ちはだかっているのに気づき、深く絶望する。
その声は冷静そのものだが、その声音の裏には怒りの感情が込められていて、普通にキレているのよりもよほど恐ろしい。
「お…親父……これはだな…そ、そうだ!少しつついたら偶然にも壊れてしまっただけであって、あー奇跡ってホント怖いな親父!」
「それなら、儂が見たお前の凶行を1から10まで少しの漏れもなく話してやろうか、トールよ」
どうにかして誤魔化そうとしている息子に対し、緑色の三角帽子を深く被った、親父と呼ばれた男は右目についている眼帯をさすりながら呆れ混じりの声と共に、トールと呼んだ彼の頭にゲンコツを落とす。トールの筋肉も中々のものではあったが、眼帯をしている男のそれは目にも見えるほどに凌駕していた。
「痛ったぁぁぁぁぁぁあ!いきなりグーは酷いだろ親父!!」
「それならこの柱、弁償してもらおうか…」
「すいませんでした、誠に反省しております。」
いきなりの体罰にブーたれるトールに、壊れた柱を横目に彼の父は脅しをかけると、息子は案外あっさりと折れて、深々と頭を下げた。
「それにしても、何があったんだトールよ?」
とりあえず、柱を折るまでに至らせた原因は何なのかを知るために、眼帯の男-オーディン-はトールへと問いかける。
「すまねぇ親父、また奴を見失っちまったよ…全く、情けねぇ話だよなぁ…」
「……やっぱりか。」
八つ当たりの原因を予め分かっていたかのような顔で、彼は帽子を深く被り直しながら、一つため息をついた。
「仕方ない、奴は色々と規格外なんだ…奴の行動パターンは儂でも読むことが出来んよ。」
「…だが、恐らく奴は彼処に……!」
そう言ってトールのゴツい人差し指がさした先には、白一面に点々と存在する街の色がアクセントとなっているミッドガルの姿があった。
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