勘当された少年と不思議な少女

レイシール

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 第5章 孤児

第113話 土の貴船神社2

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 俺はふと気になって、アクオスに尋ねた。
「アクオス。宿屋で話を聞いてから来る人たちってさ……もし天気が外れて見られなかったら、どうしてるんだ? 宿屋の人に文句を言うのか? それとも諦めて帰るのか?」

「大体、半々だな」
 アクオスは肩をすくめ、苦笑いを浮かべる。
「文句を言うやつもいるけど、宿屋の人は負けてない。言葉の剣で斬り返すみたいに、倍返ししてくるんだよ」

「そ、そうなのか……」
 俺とアリーは顔を見合わせ、同時に青ざめる。
(その町の宿屋の人には、絶対逆らわないでおこう……)
 心の中で同じことを考えていたに違いない。

 そこで話を切り上げ、俺はアリーの方に向き直った。
「アリー……景色を眺めたいのは分かるけど、鑑定の練習をしてみないか?」

「う、うん……」
 少し戸惑いながらも、彼女は頷いた。

 俺たちのやりとりを聞いていたアクオスが口を挟む。
「ちょっといいか? この場所に馬車が止まっている時間は、せいぜい1、2時間くらいだぞ」

「えっ……じゃあ、その間みんな何してるの?」
「馬に休憩をさせたり、昼飯を食べたりするんだ。だから俺たちも、そろそろ食べようぜ」

「あ……そうだな」
 言われてみれば腹も減っていた。俺は少し焦りながら、鞄から干し肉と黒パンを取り出す。思っていたよりも時間を食ってしまったらしい。

 アリーと分け合いながら口に入れる。固くて噛みごたえのあるパンを、もぐもぐと飲み込もうとするアリーが、ふいに首をかしげた。
「ねぇ……どうやったら、ここに着いてからどのくらい経ったか分かるの?」

「太陽の位置を見れば、大体の時間は分かるんだ」
「」
「そ、そうなんだ……」
 アリーはパンを噛みしめながら、感心したように呟いた。
 
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