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女の子に憎まれたい
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男は透明人間の様であった。
保育園ではだれにも話しかけてもらえず、先生にも名前を覚えてもらえなかった。
小学生時代、クラスメイトが女子をからかって泣かせているのを男は目にした。
これだと思った。
「きみ、可愛いね。今日は何色のパンツ履いてるの?」
女子は男を怒りの目で一瞬見てから泣き崩れた。
あの一瞬、透明だった男に色が付いた。汚く濁った黒だった。
中学校、高校へと進学して男はもっと女子に憎まれた。憎まれるように努力した。
できる限り髪は切らず、風呂にも入らず、クラスの誰とも話さなかった。
それでいて唐突に女の子に告白するのだ。
女の子は汚物を見る様な目で男を見た。この一瞬だけ、男は女の子の世界に存在できた。
社会に出てからは女をよく尾行した。怖がられ怒りを向けられ軽蔑される。これが男の承認欲求の満たし方だ。
男は10人以上の女を殺して死刑になった。
透明だった男はドス黒く濁る事で初めて女性と世界に認知された。
保育園ではだれにも話しかけてもらえず、先生にも名前を覚えてもらえなかった。
小学生時代、クラスメイトが女子をからかって泣かせているのを男は目にした。
これだと思った。
「きみ、可愛いね。今日は何色のパンツ履いてるの?」
女子は男を怒りの目で一瞬見てから泣き崩れた。
あの一瞬、透明だった男に色が付いた。汚く濁った黒だった。
中学校、高校へと進学して男はもっと女子に憎まれた。憎まれるように努力した。
できる限り髪は切らず、風呂にも入らず、クラスの誰とも話さなかった。
それでいて唐突に女の子に告白するのだ。
女の子は汚物を見る様な目で男を見た。この一瞬だけ、男は女の子の世界に存在できた。
社会に出てからは女をよく尾行した。怖がられ怒りを向けられ軽蔑される。これが男の承認欲求の満たし方だ。
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