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新学期!!
第二の我が家へ連行
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「君も六岡君も懲りませんね。見ていて冷や冷やさせられましたよ」
部屋の扉が完全に閉じると、柏木は溜め息交じりに呟き、掴んでいたオレの腕を離してくれた。
「しょーがねぇだろ。どうしても先輩に会いたかったんだよ」
物を壊した罪悪感から、声はだんだん小さくなる。ちゃんと確認しなかったが、あの会長の私室なのだ。安い物ではないはず……興津から十万を取り返したら、なんとか弁償できるだろうか。いたたまれず「壊した物は弁償する」と繕うように口から出たが、また溜め息を返されてしまった。
「残念ながら、会長の部屋には、君が弁償出来るような物はありません」
どんだけ次元が違うんだ。阿呆みたいな金持ちだな。じゃあ、壊した物を直すしかないな。それで勘弁してもらおう。
「何を壊したのかは知りませんが、それは置いとくとして、肝心の金城先輩は直せたんですか?」
先輩は別に壊れてない。壊れそうになってただけだ。オレが頷くだけでそれに答えると、柏木は特に興味もなさそうに「そうですか」と言い、先を歩き出した。
この場に居座る意味もない。柏木の後を追いエレベーターに乗り込む。
「今日は僕が反省室までエスコートしますが、明日からはどうするつもりですか?」
なんの事を言われているのか分からず、首を傾げていると、あっと言う間に一階に到着した。そして開いた扉の外に、そいつらは居た。
「そこをどいて頂けますか、先輩方」
柏木の姿に出鼻を挫かれたそいつらは、普段見ない顔ばかりだった。普段は一年に絡む事のない奴ら、柏木が『先輩』と呼んでいるので、ほぼ確実に三年か。そんな奴らが、ずらりとエレベーター待ちをしていた。数は六人、偶然……ではない。
「会長のご指示で、彼を反省室に連行中です。邪魔立てするようでしたら、排除させて頂きます」
淡々とした柏木の言葉に、舌打ちを一つ残しリーダー格の奴が背中を向けると、そいつらは何も言わずその場を立ち去った。
「状況は理解しましたか?」
即行で仕掛けてくるとは思わなかったが、間違いなく興津の差し金だ。
「柏木、性悪がヤバイかもしれない。同じ奴に狙われてる」
一人で旧館に向かった性悪の安否が気になった。オレのせいだけではなさそうだが、興津の性悪を見る目はヤバかった。柏木をせっついて旧館に走ろうとしたが、何故か何とも言えない表情を向けられてしまう。
「人の事より、まずは自分の事でしょう」
例え多勢に無勢であろうと、オレなら反撃の一つや二つ出来るが、性悪には無理だ。
「六岡君なら大丈夫ですよ。彼は会長の保護下にありますから」
そういうのが通用しなさそうな雰囲気だったけどな。
「ふふ、興津の六岡君への執着は今に始まった事ではありません。その心配は無用です」
柏木の口から興津の名前が出て、ふと我に返った。性悪と一緒に、食堂での興津とのやり取りを聞いていたのかと問えば、当たり前のように肯定されてしまう。
「ッ! じゃあ、さっきの先輩との会話も盗み聞きしてやがったのか!」
「いいえ、それはありえません。会長の部屋に不粋な物を仕掛けるなど、あってはならない事です」
そりゃあそうだよな。あの鼾を永遠と聴き続ける必要なんて、どこを探してもないと断言出来る。
「てか、会長はもう怒ってないのか? 性悪が寮長に手帳を渡した事とか、オレに自分のカードキー与えた事とか」
借り受けたカードキーを取り出しながら言うと、柏木は心底疲れた表情を浮かべた。そして、もう鍵は必要ないのかと聞いてきた。
「先輩に言うべき事は言ったから、もう大丈夫だ……た、多分」
柏木は力なく笑って、オレが差し出した性悪のカードキーを受け取った。
「これは僕から返しておきましょう。この件は口外しないように。会長には上手く誤魔化しておきます。六岡君が君を招き入れたと知れば、いくら懐の深い会長でも心穏やかではないでしょうから」
生徒会って色々と気苦労の多そうな関係だな。まあ、オレには一切関係ない話だが。
「話を戻しますが、明日からの当てはあるのですか? 今回のこれは特例であって、当てにされては困りますよ」
旧館へと歩きながら柏木は言う。今夜は反省室だとしても、明日からは興津の息のかかった三年に追い回されるのは確定だ。会長の気まぐれを享受しながら、今だけはのんびり歩く。
「当てはあるよ……一応。あのさ……相手の数ってどれくらいか分かるか?」
生徒会パワー(盗聴)のお零れに預かれないか聞いてみると、柏木はさらりと答えてくれた。
「興津の手駒として動きそうなのは、三年では二十もいないでしょう。そこに浮動層の一年と二年が加わると考えて下さい」
割ととんでもない数になりそうだな。浮動層ってのが恐い。要するに髭寄りでない奴らって事だろ。
「ちなみに二年の浮動層ってどれくらい居るんだ?」
「そうですね……ザッと数えれば五十ですかね」
多いよ。それだけで単純に七十じゃん。
「全員が君のお尻に興味がある訳ではありませんから、それほどではないでしょう。まあ、そこに一年生がプラスされれば、その数字は軽く越えるでしょうけどね」
一年か、大半が敵って感じだからな。興津が懸賞でもかけたら、かなりの数が動くだろう。現状を把握して、それだけでドッと疲れた。
「気休め程度ですが、生徒会に所属している者には興津に関わらないよう厳命しておきましょう」
「興津は生徒会じゃあないのか?」
「違いますよ。会長に取り入ろうとする愚かな輩です」
柏木の言葉にふと生じた疑問を口にしてみて、少し違和感を感じた。興津のやっている闇市ってのは、髭と懇意なんだよな。山センたちが手伝っていたのも、髭寄りである証拠みたいなモンだし。
「興津が髭の管轄下にあるなら、髭になんとかしてもらう……相談するのも一つの手だな」
思い浮かんだ事を呟くと、柏木に屈辱的な程に可哀想なモノを見る目をされた。
「三年生に助力を求めるのは、おすすめ出来ませんね。君も嫌でしょう、自分のせいで先輩方が浪人生になってしまったら」
それは確かに嫌だな。髭の足を引っ張ったとなったら、先輩にも怒られそうだしな。先輩は横に置くとしても、休日に行われていた補習の雰囲気を思うと、馬鹿な考えはすぐに引っ込んだ。
明日からの心積もりをしていると、旧館にたどり着いた。反省室に直行するものと思っていたが、先に寮長の所へ連れて行かれ(反省室は寮長の管轄らしい)鉢合わせた性悪を含め、心底迷惑そうな顔をされてしまった。
確か反省室を使うと見回りが必要になるんだよな。それを思うと申し訳なさで善意から逃亡しそうになったが、気を利かせた柏木に再び連行され、オレは無事に第三の我が家とも呼べる反省室へブチ込まれた。
狭間が管理している反省室は、ちょっとした快適空間だが、薄い布団を被らないと眠れないほど寒かった。今後の利用は全力で遠慮したい。
部屋の扉が完全に閉じると、柏木は溜め息交じりに呟き、掴んでいたオレの腕を離してくれた。
「しょーがねぇだろ。どうしても先輩に会いたかったんだよ」
物を壊した罪悪感から、声はだんだん小さくなる。ちゃんと確認しなかったが、あの会長の私室なのだ。安い物ではないはず……興津から十万を取り返したら、なんとか弁償できるだろうか。いたたまれず「壊した物は弁償する」と繕うように口から出たが、また溜め息を返されてしまった。
「残念ながら、会長の部屋には、君が弁償出来るような物はありません」
どんだけ次元が違うんだ。阿呆みたいな金持ちだな。じゃあ、壊した物を直すしかないな。それで勘弁してもらおう。
「何を壊したのかは知りませんが、それは置いとくとして、肝心の金城先輩は直せたんですか?」
先輩は別に壊れてない。壊れそうになってただけだ。オレが頷くだけでそれに答えると、柏木は特に興味もなさそうに「そうですか」と言い、先を歩き出した。
この場に居座る意味もない。柏木の後を追いエレベーターに乗り込む。
「今日は僕が反省室までエスコートしますが、明日からはどうするつもりですか?」
なんの事を言われているのか分からず、首を傾げていると、あっと言う間に一階に到着した。そして開いた扉の外に、そいつらは居た。
「そこをどいて頂けますか、先輩方」
柏木の姿に出鼻を挫かれたそいつらは、普段見ない顔ばかりだった。普段は一年に絡む事のない奴ら、柏木が『先輩』と呼んでいるので、ほぼ確実に三年か。そんな奴らが、ずらりとエレベーター待ちをしていた。数は六人、偶然……ではない。
「会長のご指示で、彼を反省室に連行中です。邪魔立てするようでしたら、排除させて頂きます」
淡々とした柏木の言葉に、舌打ちを一つ残しリーダー格の奴が背中を向けると、そいつらは何も言わずその場を立ち去った。
「状況は理解しましたか?」
即行で仕掛けてくるとは思わなかったが、間違いなく興津の差し金だ。
「柏木、性悪がヤバイかもしれない。同じ奴に狙われてる」
一人で旧館に向かった性悪の安否が気になった。オレのせいだけではなさそうだが、興津の性悪を見る目はヤバかった。柏木をせっついて旧館に走ろうとしたが、何故か何とも言えない表情を向けられてしまう。
「人の事より、まずは自分の事でしょう」
例え多勢に無勢であろうと、オレなら反撃の一つや二つ出来るが、性悪には無理だ。
「六岡君なら大丈夫ですよ。彼は会長の保護下にありますから」
そういうのが通用しなさそうな雰囲気だったけどな。
「ふふ、興津の六岡君への執着は今に始まった事ではありません。その心配は無用です」
柏木の口から興津の名前が出て、ふと我に返った。性悪と一緒に、食堂での興津とのやり取りを聞いていたのかと問えば、当たり前のように肯定されてしまう。
「ッ! じゃあ、さっきの先輩との会話も盗み聞きしてやがったのか!」
「いいえ、それはありえません。会長の部屋に不粋な物を仕掛けるなど、あってはならない事です」
そりゃあそうだよな。あの鼾を永遠と聴き続ける必要なんて、どこを探してもないと断言出来る。
「てか、会長はもう怒ってないのか? 性悪が寮長に手帳を渡した事とか、オレに自分のカードキー与えた事とか」
借り受けたカードキーを取り出しながら言うと、柏木は心底疲れた表情を浮かべた。そして、もう鍵は必要ないのかと聞いてきた。
「先輩に言うべき事は言ったから、もう大丈夫だ……た、多分」
柏木は力なく笑って、オレが差し出した性悪のカードキーを受け取った。
「これは僕から返しておきましょう。この件は口外しないように。会長には上手く誤魔化しておきます。六岡君が君を招き入れたと知れば、いくら懐の深い会長でも心穏やかではないでしょうから」
生徒会って色々と気苦労の多そうな関係だな。まあ、オレには一切関係ない話だが。
「話を戻しますが、明日からの当てはあるのですか? 今回のこれは特例であって、当てにされては困りますよ」
旧館へと歩きながら柏木は言う。今夜は反省室だとしても、明日からは興津の息のかかった三年に追い回されるのは確定だ。会長の気まぐれを享受しながら、今だけはのんびり歩く。
「当てはあるよ……一応。あのさ……相手の数ってどれくらいか分かるか?」
生徒会パワー(盗聴)のお零れに預かれないか聞いてみると、柏木はさらりと答えてくれた。
「興津の手駒として動きそうなのは、三年では二十もいないでしょう。そこに浮動層の一年と二年が加わると考えて下さい」
割ととんでもない数になりそうだな。浮動層ってのが恐い。要するに髭寄りでない奴らって事だろ。
「ちなみに二年の浮動層ってどれくらい居るんだ?」
「そうですね……ザッと数えれば五十ですかね」
多いよ。それだけで単純に七十じゃん。
「全員が君のお尻に興味がある訳ではありませんから、それほどではないでしょう。まあ、そこに一年生がプラスされれば、その数字は軽く越えるでしょうけどね」
一年か、大半が敵って感じだからな。興津が懸賞でもかけたら、かなりの数が動くだろう。現状を把握して、それだけでドッと疲れた。
「気休め程度ですが、生徒会に所属している者には興津に関わらないよう厳命しておきましょう」
「興津は生徒会じゃあないのか?」
「違いますよ。会長に取り入ろうとする愚かな輩です」
柏木の言葉にふと生じた疑問を口にしてみて、少し違和感を感じた。興津のやっている闇市ってのは、髭と懇意なんだよな。山センたちが手伝っていたのも、髭寄りである証拠みたいなモンだし。
「興津が髭の管轄下にあるなら、髭になんとかしてもらう……相談するのも一つの手だな」
思い浮かんだ事を呟くと、柏木に屈辱的な程に可哀想なモノを見る目をされた。
「三年生に助力を求めるのは、おすすめ出来ませんね。君も嫌でしょう、自分のせいで先輩方が浪人生になってしまったら」
それは確かに嫌だな。髭の足を引っ張ったとなったら、先輩にも怒られそうだしな。先輩は横に置くとしても、休日に行われていた補習の雰囲気を思うと、馬鹿な考えはすぐに引っ込んだ。
明日からの心積もりをしていると、旧館にたどり着いた。反省室に直行するものと思っていたが、先に寮長の所へ連れて行かれ(反省室は寮長の管轄らしい)鉢合わせた性悪を含め、心底迷惑そうな顔をされてしまった。
確か反省室を使うと見回りが必要になるんだよな。それを思うと申し訳なさで善意から逃亡しそうになったが、気を利かせた柏木に再び連行され、オレは無事に第三の我が家とも呼べる反省室へブチ込まれた。
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