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第3話。
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舞子の外資系企業は、実際、忙しかった。俺にも、分かる気がする。妻が忙しくしているのを。俺にとって、作家業は忙しい。また、忙しいに決まっている。俺は、自分の仕事が忙しくなるにつれ、紘一とは、ますます離れていった。そして、舞子と接近する。実際、俺たちにとって、仕事は忙しい。お盆でも、原稿を書かないと、出版社は督促してくるのだ。
「賢、しっかりね」
妻はいつも、念を押してくる。俺にとって、名前で呼ばれることはありがたい。舞子は、いろんな意味で、律儀なのだ。俺には、そう思える。
妻は、普段スーツを着て、出勤し、疲れて帰ってくる。実際、大変なのだ。俺の小説とは、符合しないのだけど……。実際、小説は進んでも、俺自体、読み手はまだ少ない。まだまだ、名売りなのだ。執筆は進むけど、読者は少ない。ジレンマがあった。また、俺にとって、疲労は実際、現実問題としてある。
さっきも言ったが、紘一は馬鹿ジジイだ。俺にとって、そう思えた。実際、馬鹿だ。誰も、相手にしない。
「『希望の家』適当よね?」
舞子が、挑発するように、そう言ったので、頷いてみせた。実際、あの老健施設は、適当だ。俺にとって、妻が愛しいので、老父はどうだってよかった。また、どうでもいい。そう思えていた。実際、みんなそう思っている。また、紘一が追い込まれるにつれ、俺は、自分の立ち位置がよくなるのを感じていた。また、週二であの、心無い施設に通う紘一は、馬鹿そのものだ。俺には、そうとしか思えなかった。
「馬鹿ジジイ、追い込んでやろうよ」
俺が、火に油を注ぐようなことを言うと、舞子が頷いた。互いに、毒があって、今まで来ている。俺たちは、ある意味、罪を抱えて生きているようなものだ。仕事は着続けていたが、実際、妻は、プライドや外聞を捨ててでも、俺に関わってくれていた。それがありがたい。そう思えた。
いろんな思惑はいい。そう思えていた。実際、舞子は頭がいい。心から、そう思える。俺の仕事は、実際、終わらない。また、終わるわけもない。実際、地獄だ。作家業は、エンドレスである。終わることはないし、俺にとって、仕事は続く。
「原稿進んでる?」
妻が、そう訊いてきた。ありがたい質問だ。俺の仕事は進む。また、進むにしても、俺は上手く仕事内容をターンさせながら、進んでいく。そんなものなのだ。原稿が進むのが、作家にとって、一番いいことであるのは、舞子も疑わない。また、疑えない。当たり前だ。俺の仕事をよく分かっているのだから……。(以下次号)
舞子の外資系企業は、実際、忙しかった。俺にも、分かる気がする。妻が忙しくしているのを。俺にとって、作家業は忙しい。また、忙しいに決まっている。俺は、自分の仕事が忙しくなるにつれ、紘一とは、ますます離れていった。そして、舞子と接近する。実際、俺たちにとって、仕事は忙しい。お盆でも、原稿を書かないと、出版社は督促してくるのだ。
「賢、しっかりね」
妻はいつも、念を押してくる。俺にとって、名前で呼ばれることはありがたい。舞子は、いろんな意味で、律儀なのだ。俺には、そう思える。
妻は、普段スーツを着て、出勤し、疲れて帰ってくる。実際、大変なのだ。俺の小説とは、符合しないのだけど……。実際、小説は進んでも、俺自体、読み手はまだ少ない。まだまだ、名売りなのだ。執筆は進むけど、読者は少ない。ジレンマがあった。また、俺にとって、疲労は実際、現実問題としてある。
さっきも言ったが、紘一は馬鹿ジジイだ。俺にとって、そう思えた。実際、馬鹿だ。誰も、相手にしない。
「『希望の家』適当よね?」
舞子が、挑発するように、そう言ったので、頷いてみせた。実際、あの老健施設は、適当だ。俺にとって、妻が愛しいので、老父はどうだってよかった。また、どうでもいい。そう思えていた。実際、みんなそう思っている。また、紘一が追い込まれるにつれ、俺は、自分の立ち位置がよくなるのを感じていた。また、週二であの、心無い施設に通う紘一は、馬鹿そのものだ。俺には、そうとしか思えなかった。
「馬鹿ジジイ、追い込んでやろうよ」
俺が、火に油を注ぐようなことを言うと、舞子が頷いた。互いに、毒があって、今まで来ている。俺たちは、ある意味、罪を抱えて生きているようなものだ。仕事は着続けていたが、実際、妻は、プライドや外聞を捨ててでも、俺に関わってくれていた。それがありがたい。そう思えた。
いろんな思惑はいい。そう思えていた。実際、舞子は頭がいい。心から、そう思える。俺の仕事は、実際、終わらない。また、終わるわけもない。実際、地獄だ。作家業は、エンドレスである。終わることはないし、俺にとって、仕事は続く。
「原稿進んでる?」
妻が、そう訊いてきた。ありがたい質問だ。俺の仕事は進む。また、進むにしても、俺は上手く仕事内容をターンさせながら、進んでいく。そんなものなのだ。原稿が進むのが、作家にとって、一番いいことであるのは、舞子も疑わない。また、疑えない。当たり前だ。俺の仕事をよく分かっているのだから……。(以下次号)
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