2 / 60
第一章 転生
第一話 創造神
しおりを挟む
どこだろう?
そこは真っ白な世界だった。
重力はしっかり働いているが、土もなく、水もなく、見慣れた青い空もない。上を見上げ、あるのは青空の変わりに真っ白な空間。平行感覚や遠近感覚がなくなってしまいそうだ。
ここは死後の世界なのかなと俺は感じた。でも、それにしては何も無いんだな。お花畑や三途の川とかあるのかと思ってた。
俺は思わず笑ってしまう。なんだか、落ち着いている。死んで落ち着いてるのだろうか?
「はぁー、死んじゃったなー」
俺は倒れこむ。でも、倒れない。微妙に宙に浮いてる感じがする。
「これで、終わりか。十六年間、短かったな」
でも、最後に人の命を救えたんだ。立派じゃないかという声が自分の内から聞こえる。
なんだか、自然に涙が出てくる。
「あの、泣いてるところ、悪いんですけど……」
後ろから声がして、振り返ってみる。
「本当にぃ、すみませんでしたぁ!」
そこには、同い年くらいの女の子がいた。金色の長い髪、蒼い目。髪は結ばず、シンプルにおろしていた。そんな髪と目の色をしていながら、顔は外国人というより、日本人に近いかもしれない。でも、誰がみても美少女だと言える女の子がいた。
「えっ、誰?」
俺は驚きながら、そう尋ねる。すると、女の子は落ち着いて、自己紹介を始めた。
「あ、すみません。そうですね。私はフランといいます。フレリアーナ・アレスト・デウスです」
長い名前だな。天野翔という漢字三文字とは違う。まぁ、本人が言っていたフランでいっか。
「私はあなたの世界とは別の世界の【創造神】、つまるところ、最高神に当たる者です。この度は私が手違いで殺してしまい、本当にすみませんでした」
ふむ。うん。わかった。一つずつ確認していこうか。
神様、しかも別世界の最高神が目の前にいる。OK。理解した。うん。突っ込みたい。
その神様が俺に謝ってる。OK。理解した。うん。とっても突っ込みたい。
そして、その理由が俺を手違いで殺してしまったと……えっ、どゆこと? てことはまさか……
「て、手違いってどういうことですか?」
俺は微妙に理解しながら、神様に聞く。
「まぁ、簡単に言うと、手が滑ったってところですね」
眩しい。美しいまでの笑顔。日がこぼれるような笑顔。だが俺は許せないんだが……
「神という存在は世界の創造者でもあるんですよ。私はあなたがたの世界の神ではありませんが、神として、干渉《・・》する権利はあります。まぁ、あの星はおいしいスイーツがそこそこあります。違う星にも美味しいものはありますがね。まぁ、それで、干渉したのはいいですが、あの場に出てしまったのです」
そこで彼女は一息ついた。
「そう。あなたが轢かれ、宙を舞ってるあの場に」
じゃあ、あの時、僕が見た美しい女は……
「私は咄嗟にあなたにここに来る術式をかけました。神術を下界で使ったせいで今、縮んでるんですけどね」
彼女はそう言って笑った。
「しかし、先ほど調べてきたら、あなたはあの後に救急車ですぐ運ばれ、数週間、眠りについた後、元気になったそうです。殆ど、瀕死だったから、てっきりもう死ぬと思ってしまって」
まぁ、確かにあの場面を見れば、そう思うだろう。死んでしまうから助けようとした。普通に女神だ。
「なので、私の権限によってあなたは私の世界で復活することができます」
転生ということか。それも異世界転生。最近ラノベのようだ。でも、それはもしかして……
「地球に戻れないということですか?」
「はい。残念ながら……でも、私の世界も自慢になってしまいますが、いい地ですよ。ただ、地球とは大分違う地なので、あなたが生活していけるか、心配ですが……」
俺は考える。確かに彼女の性で死んでしまったが、それは善意であって、わざとじゃない。
しかも、ここで断ったら、俺は真の意味で死ぬ。なら、ここは親切に受け入れておいた方がいいんじゃないか?
「わかりました。そうします」
「では、私からあなたに能力を授けましょう」
「能力ですか?」
「そうです。違う世界で過ごすのはやはり身体的にも、精神的にも疲れます。それを楽にするためにですね」
なるほど。確かにその通りだ。
フランはそのまま説明を続けた。
「あちらには、【個人情報】という概念があります。【個人情報】を開くと、【技能】が見れます。【魔術】という概念もあるので、地球風にいうと、ゲームみたいな世界というやつですね」
なるほど。小さい頃に遊んだゲームにそんなものがあった気がする。
「わかりました。どのような能力を。もらえるのでしょうか?」
「そうですね。まずは【特殊技能】ですね」
そう言って、彼女は光を生み出した
そこは真っ白な世界だった。
重力はしっかり働いているが、土もなく、水もなく、見慣れた青い空もない。上を見上げ、あるのは青空の変わりに真っ白な空間。平行感覚や遠近感覚がなくなってしまいそうだ。
ここは死後の世界なのかなと俺は感じた。でも、それにしては何も無いんだな。お花畑や三途の川とかあるのかと思ってた。
俺は思わず笑ってしまう。なんだか、落ち着いている。死んで落ち着いてるのだろうか?
「はぁー、死んじゃったなー」
俺は倒れこむ。でも、倒れない。微妙に宙に浮いてる感じがする。
「これで、終わりか。十六年間、短かったな」
でも、最後に人の命を救えたんだ。立派じゃないかという声が自分の内から聞こえる。
なんだか、自然に涙が出てくる。
「あの、泣いてるところ、悪いんですけど……」
後ろから声がして、振り返ってみる。
「本当にぃ、すみませんでしたぁ!」
そこには、同い年くらいの女の子がいた。金色の長い髪、蒼い目。髪は結ばず、シンプルにおろしていた。そんな髪と目の色をしていながら、顔は外国人というより、日本人に近いかもしれない。でも、誰がみても美少女だと言える女の子がいた。
「えっ、誰?」
俺は驚きながら、そう尋ねる。すると、女の子は落ち着いて、自己紹介を始めた。
「あ、すみません。そうですね。私はフランといいます。フレリアーナ・アレスト・デウスです」
長い名前だな。天野翔という漢字三文字とは違う。まぁ、本人が言っていたフランでいっか。
「私はあなたの世界とは別の世界の【創造神】、つまるところ、最高神に当たる者です。この度は私が手違いで殺してしまい、本当にすみませんでした」
ふむ。うん。わかった。一つずつ確認していこうか。
神様、しかも別世界の最高神が目の前にいる。OK。理解した。うん。突っ込みたい。
その神様が俺に謝ってる。OK。理解した。うん。とっても突っ込みたい。
そして、その理由が俺を手違いで殺してしまったと……えっ、どゆこと? てことはまさか……
「て、手違いってどういうことですか?」
俺は微妙に理解しながら、神様に聞く。
「まぁ、簡単に言うと、手が滑ったってところですね」
眩しい。美しいまでの笑顔。日がこぼれるような笑顔。だが俺は許せないんだが……
「神という存在は世界の創造者でもあるんですよ。私はあなたがたの世界の神ではありませんが、神として、干渉《・・》する権利はあります。まぁ、あの星はおいしいスイーツがそこそこあります。違う星にも美味しいものはありますがね。まぁ、それで、干渉したのはいいですが、あの場に出てしまったのです」
そこで彼女は一息ついた。
「そう。あなたが轢かれ、宙を舞ってるあの場に」
じゃあ、あの時、僕が見た美しい女は……
「私は咄嗟にあなたにここに来る術式をかけました。神術を下界で使ったせいで今、縮んでるんですけどね」
彼女はそう言って笑った。
「しかし、先ほど調べてきたら、あなたはあの後に救急車ですぐ運ばれ、数週間、眠りについた後、元気になったそうです。殆ど、瀕死だったから、てっきりもう死ぬと思ってしまって」
まぁ、確かにあの場面を見れば、そう思うだろう。死んでしまうから助けようとした。普通に女神だ。
「なので、私の権限によってあなたは私の世界で復活することができます」
転生ということか。それも異世界転生。最近ラノベのようだ。でも、それはもしかして……
「地球に戻れないということですか?」
「はい。残念ながら……でも、私の世界も自慢になってしまいますが、いい地ですよ。ただ、地球とは大分違う地なので、あなたが生活していけるか、心配ですが……」
俺は考える。確かに彼女の性で死んでしまったが、それは善意であって、わざとじゃない。
しかも、ここで断ったら、俺は真の意味で死ぬ。なら、ここは親切に受け入れておいた方がいいんじゃないか?
「わかりました。そうします」
「では、私からあなたに能力を授けましょう」
「能力ですか?」
「そうです。違う世界で過ごすのはやはり身体的にも、精神的にも疲れます。それを楽にするためにですね」
なるほど。確かにその通りだ。
フランはそのまま説明を続けた。
「あちらには、【個人情報】という概念があります。【個人情報】を開くと、【技能】が見れます。【魔術】という概念もあるので、地球風にいうと、ゲームみたいな世界というやつですね」
なるほど。小さい頃に遊んだゲームにそんなものがあった気がする。
「わかりました。どのような能力を。もらえるのでしょうか?」
「そうですね。まずは【特殊技能】ですね」
そう言って、彼女は光を生み出した
69
あなたにおすすめの小説
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由
瀬乃一空
ファンタジー
普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。
神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる