異世界でスキルを奪います ~技能奪取は最強のチート~

星天

文字の大きさ
12 / 60
第二章 森の中

第十一話 【白狼】【魔熊】【緑子鬼】VS俺一人 前編

しおりを挟む
 最初に跳びかかってきたのは、ゴブリンだった。剣を振るってくる。

 俺は身体を捻って避ける。そして、【武術】を使って蹴り飛ばす。しかし、相手は戦闘に慣れているのか、華麗に避けて、剣で突いてきた。俺はバックステップで避ける。でも、それだけでは甘く、他のゴブリンが剣を振るってるのを見逃した。

 俺は地面に着いた瞬間、屈む。頭の上を剣が通りすぎる。でも、まだまだ。

 俺は近づいたゴブリンに膝蹴りを入れる。ウッと鈍い声がゴブリンから漏れる。体勢を崩させた。

 まずは一匹目!

 そう思いながら殴った。ゴブリンは飛ばされて、ピクピクと痙攣している。

 更に、狼に【火球】を撃つ。火が具現化した瞬間、俺は狙いを狼に定め、【火球】を三発放った。

 「グォオオ!」

 狼の魔術が起動する。澄んだ青色の小さな球体が見えた。恐らく水だ。でも、それは球というより、弾。水の弾丸は俺の【火球】にぶつかり、火を消した。
 狼に一瞬、気を取られた。そんな俺に先程とは違うゴブリンは追撃をかけてくる。

 ブンッ! 風を切る音がした。余裕をもって避ける。避け切ったと俺は思った。だけど、まだ甘かった。

 熊が後ろから殴りかかってきた。

 「うわっ!」

 咄嗟に【体術】と【移動術】を使って、壁を蹴る。そのまま熊の背後に着地し、至近距離から【火球】を当てる。熊は一瞬だが、よろめいた。
 だが、後ろを振り向き、そのまま薙ぎ払おうとしてきた。
 技能《スキル》を奪われてもここまで動けるのか。

 だけど、肝心の技能《スキル》はこっちが持ってるんだ

 俺は【移動術】を使い、熊の真横までスーと移動する。

 「ハッ」

 俺は熊を蹴る。勿論、毛皮に阻まれる。ただ、それが狙いではない。そこから、身体を捻り、顔面に更に蹴りを入れる。
 そのまま、顔の付近で【火球】を放つ。

 狙いは目。身体の弱い部分を狙う。

 俺は後ろに逃げる。空中で一回転して、着地する。

 狙い通り、顔にぶつかる。先程までのように、一瞬体勢を崩した。というレベルではなく、巨体が倒れる。少しの間、動けないだろう。

 一旦、熊を後にして、次はゴブリンを殺る。
 殺す覚悟でいかないと、俺が殺られる。そんな余裕ぶって制圧できるほど、俺は強くない。

 俺はゴブリンの近くまで走っていき、手刀を当てにいく。一匹はまだ倒れていると思ったが、予想以上に回復が速く、戦線に戻ってこれたようだ。
 ゴブリンは剣を振るう。四匹の連携は整っていた。一人が攻撃、三匹はカバーという風にくる。メインの攻撃役を変えてくる。

 まずは、攻撃役を潰す。

 俺は一番、剣を振るってくる奴を重点的に狙う。

 まずは、同時に数個、【火球】を出す。それを体の周りを回るようにする。これで、いつでも【火球】を放てる。

 蹴りを放ち、手刀を振るう。

 ゴブリンは俺の動きに翻弄されながらも、短剣で攻撃してくる。サイドの奴らも短剣を持っているので、危険だ。

 身長は俺より小さいぐらいのゴブリンたちには、顔に対しての攻撃が放ちやすい。

 俺は顔面にアッパーを一発決める。奴は後ろに後退した。


 ――チャンスだ。


 今だと言わんばかりに全ての【火球】を放つ。現在の攻撃役に全弾命中。恐らく、潰した。後は三匹。

 と思ったが、自分のことを忘れるなというように、狼が魔術を放ってくる。あくまで、援護射撃。近づいてきて、攻撃することはない。

 鋭い水の弾丸は、一瞬で俺に迫りくる。咄嗟に、屈んで避ける。少しだけ遅かったようで、髪に掠る。

 熊も回復し始めてる。

 さて、どうしようか。
しおりを挟む
感想 32

あなたにおすすめの小説

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由

瀬乃一空
ファンタジー
普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。 神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

処理中です...