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はじまりの話し※ロベルト視点
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「あなた、ひょっとしてロベルトですか?」
「おまえ、だれだ?なんでぼくを知ってるんだ?」
「なんでかわかんないけど分かったの。わたしはキャサリン!おともだちになりましょ!」
「え?いやだし。」
おうちではみんないそがしくてだれも遊んでくれないから、つまんなくて庭の横を流れている川に石をなげてたら、ぼくと同じくらいのとしの女の子がはなしかけてきた。こどもだけど知らないことともだちなんかなれないよ。
でも、その日から庭の横の川にいくといつもその女の子はまってて、ともだちになろうと言ってくる。とってもひつこいんだ。
「ロルちゃーん!あっそびましょー!」
「いやだし。ロルちゃんってなに⁈」
「ロベルトっていうよりかわいいでしょ!わたしはキャスでいいよ!なにして遊ぶ?」
「遊ばないって言ってるのにー」
いつもキャスに手をひっぱられて遊びにつきあわされるんだ。川におちたキャスをひっぱりあげたり、キャスがぼくのために作ったおとしあなに自分がおちちゃって、わんわん泣いてるキャスをひっぱりあげたり…ぼくの言うことたまにはきいて!
「あれ?キャス?めずらしいなぁまだきてないのかな?あ、べ、べつにせいせいするしっ」
「ロルちゃーん!たいへんでーす!」
「うわっな、なんだよ?うしろから大きなこえ出したらびっくりするだろ!」
「そんなこと言ってるばあいじゃないよっ!わたしぜんせのきおくがあったよっ」
「は?ぜんせのきおくってなに?」
「たいへんだよー。お父さんとお母さんがしんじゃうよー。わたしざまあされちゃうよー。やだよーぜんせのせかいにかえりたいよー」
キャスはそうはなしずーっとずーっとないていた。
・
・
・
そこから何日も何日もかけてキャスから話しを聞き出した。初めは半信半疑だったけど、1年後にキャスの言っていた通りに(キャスはなんとか回避しようと頑張ったけど力及ばず…)キャスの両親が事故で亡くなり、父の兄だと言う人がキャスを迎えに来た事で彼女の言う事を信じた。
その時、俺は思ったんだ。キャスを攻略対象の殿下達に近づけたくない。キャスはおかしいけど見た目は美少女だ。取られたくないって。
前世の世界にも帰さないって。
まだ幼くその感情が何なのか分からなかったが、俺は考え直ぐに動いた。
幸いにも我が家は王家との繋がりがあった。まだ少し早いんじゃ無いかと言う父を説き伏せデュークに合わせて頂いた。それからはデュークと側近候補のハリス、アレックス、カインと親睦を深め、心に入り込み、婚約者に好意を持っているのに上手く付き合えていない彼等に、キャスから得ていた情報を参考に時に色々助言し、時に共に考え、攻略対象者の彼等は婚約者としっかりと想いを通わせる事が出来た。
男5人の絆も強固なものになり、いよいよ明日から学園生活が始まると言う時に俺は皆に言った。
「学園に入学したら俺は皆と距離を取る事にするよ。デュークを取り巻く者の話し、情報、噂、企みを把握する為にね。
俺は貴族では無く商会の息子だからね、馬鹿な奴はぼろを出してくれる。」
「ロベルト、悪い顔になってるぞ。」
「デュークに言われたく無いわ。おっと、殿下にだな。」
殿下がニヤリとする。その顔だぞ!
「まぁ、お前にも家の事情があるからなぁ。しょうがないな。」
「そうですね。ロベルトにも一緒にいて欲しかったですが。」
「寂しいねー」
ハリス、アレックス、カインの肩を叩き。
「じゃあな。」
殿下の執務室を出た。
「おまえ、だれだ?なんでぼくを知ってるんだ?」
「なんでかわかんないけど分かったの。わたしはキャサリン!おともだちになりましょ!」
「え?いやだし。」
おうちではみんないそがしくてだれも遊んでくれないから、つまんなくて庭の横を流れている川に石をなげてたら、ぼくと同じくらいのとしの女の子がはなしかけてきた。こどもだけど知らないことともだちなんかなれないよ。
でも、その日から庭の横の川にいくといつもその女の子はまってて、ともだちになろうと言ってくる。とってもひつこいんだ。
「ロルちゃーん!あっそびましょー!」
「いやだし。ロルちゃんってなに⁈」
「ロベルトっていうよりかわいいでしょ!わたしはキャスでいいよ!なにして遊ぶ?」
「遊ばないって言ってるのにー」
いつもキャスに手をひっぱられて遊びにつきあわされるんだ。川におちたキャスをひっぱりあげたり、キャスがぼくのために作ったおとしあなに自分がおちちゃって、わんわん泣いてるキャスをひっぱりあげたり…ぼくの言うことたまにはきいて!
「あれ?キャス?めずらしいなぁまだきてないのかな?あ、べ、べつにせいせいするしっ」
「ロルちゃーん!たいへんでーす!」
「うわっな、なんだよ?うしろから大きなこえ出したらびっくりするだろ!」
「そんなこと言ってるばあいじゃないよっ!わたしぜんせのきおくがあったよっ」
「は?ぜんせのきおくってなに?」
「たいへんだよー。お父さんとお母さんがしんじゃうよー。わたしざまあされちゃうよー。やだよーぜんせのせかいにかえりたいよー」
キャスはそうはなしずーっとずーっとないていた。
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そこから何日も何日もかけてキャスから話しを聞き出した。初めは半信半疑だったけど、1年後にキャスの言っていた通りに(キャスはなんとか回避しようと頑張ったけど力及ばず…)キャスの両親が事故で亡くなり、父の兄だと言う人がキャスを迎えに来た事で彼女の言う事を信じた。
その時、俺は思ったんだ。キャスを攻略対象の殿下達に近づけたくない。キャスはおかしいけど見た目は美少女だ。取られたくないって。
前世の世界にも帰さないって。
まだ幼くその感情が何なのか分からなかったが、俺は考え直ぐに動いた。
幸いにも我が家は王家との繋がりがあった。まだ少し早いんじゃ無いかと言う父を説き伏せデュークに合わせて頂いた。それからはデュークと側近候補のハリス、アレックス、カインと親睦を深め、心に入り込み、婚約者に好意を持っているのに上手く付き合えていない彼等に、キャスから得ていた情報を参考に時に色々助言し、時に共に考え、攻略対象者の彼等は婚約者としっかりと想いを通わせる事が出来た。
男5人の絆も強固なものになり、いよいよ明日から学園生活が始まると言う時に俺は皆に言った。
「学園に入学したら俺は皆と距離を取る事にするよ。デュークを取り巻く者の話し、情報、噂、企みを把握する為にね。
俺は貴族では無く商会の息子だからね、馬鹿な奴はぼろを出してくれる。」
「ロベルト、悪い顔になってるぞ。」
「デュークに言われたく無いわ。おっと、殿下にだな。」
殿下がニヤリとする。その顔だぞ!
「まぁ、お前にも家の事情があるからなぁ。しょうがないな。」
「そうですね。ロベルトにも一緒にいて欲しかったですが。」
「寂しいねー」
ハリス、アレックス、カインの肩を叩き。
「じゃあな。」
殿下の執務室を出た。
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