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疑惑
しおりを挟むロディアは頭を打ち付け意識を失った。
「ん...。」
目を覚ましたロディアの目に映ったのは、心配そうにロディアの顔をのぞき込む両親の顔だった。
「...エマ...エマは無事なのですか!?」
「お嬢様...」
エマは泣きそうな顔でロディアのそばに居た。
「エマ...よかった。」
本当によかった!
こんなに早くあなたをまた、失うところだった...。
「無事でよかった。それにしても、テイラー伯爵には一言文句を言わんとな!」
え...今なんて!?
「お父様?今なんて言ったのですか?もしかして...あの馬車は、テイラー伯爵のものなのですか!?」
「そうだが、おまえはテイラー伯爵と面識があったか?」
テイラー伯爵...ジュリアのお父様...
どうして宮中伯のテイラー伯爵の馬車が、タイミングよくこんな所に!?
まさか、ジュリアがエマを狙って!?
もしかして...あの事故はジュリアが...
もしそうだとして、エマは1年後に事故に合うはず...今は早すぎる。
待って...私が前の記憶があるように、ジュリアにもあったとしたら?
でもそれなら、私を一番に狙うはず...。
あの馬車はエマを狙っていた。
「ロディア?どうしたのだ?」
「ロディアの顔色がよくありません。少し休ませてあげましょう。」
両親は、ロディアの部屋から静かに出ていった。
「...お嬢様、私のせいで申し訳ありませんでした!」
エマ...時間が戻ってから謝らせてばっかり...
「エマ...もう謝らないで。あなたが居なくなるのが、私には耐えられなかった。私のわがままなんだから。」
もしもあの時の事故が、ジュリアの仕業だったのなら、サミュエル様も関わっていたのかもしれない...なんて、考えすぎかな。
「エマ、ジュリアには会ったことはある?」
「ジュリア様...ですか?何度かサミュエル様にお会いした時に、お見かけした事はあります。」
エマはジュリアを知っていた...。
私はあの浮気の現場を見るまで知らなかったのに...。
やっぱりサミュエル様に話を聞かなくては...。
翌日、サミュエル様は昨日言った通り会いに来た。
エマに誤解をされないように、サミュエル様と会うのはジュリアの事を知りたいからだと話しておいた。
「ロディア嬢!昨日は大変な目に合われたとか...。身体は大丈夫なのですか!?」
応接間で待っていたサミュエル様は、私が入ると直ぐに心配の言葉を口にした。
「大丈夫です。昨日は馬車が暴走したみたいで...テイラー伯爵の馬車だったとか...。サミュエル様はテイラー伯爵をご存知ですよね?」
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