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頼もしい人
しおりを挟む声がした方を振り向くと、そこには息を切らせたホーク王子が立っていた!
「リーア!大丈夫か!?」
「ホーク王子!?どうしてここへ!?」
「すぐに助けるから、目を瞑ってて。」
ホーク王子は、リーアに笑顔を向け安心させようとする。
「あははは!たった1人でこの人数を相手にするんですか?王子様だからといって、手加減なんてしませんよ?あんた達!王子も捕まえなさい!」
シアは1人で現れたホーク王子を笑い飛ばし、男たちに命令をした!男はリーアの腕を掴もうと手を伸ばした!
ガシッ!!!
「いてててててっっっ!!!」
ホーク王子は男の手をひねりあげた!
「汚い手で触るなと言ったはずだ!」
男たちは次々にホーク王子に襲いかかる……が、ホーク王子は男たちの攻撃を交わし、リーアの手を掴み後ろへと庇った!
リーアを後ろに庇いながら、襲いかかって来る男たちを次々になぎ倒すホーク王子!
すごい……数人の男たちを1人で倒してしまうなんて……ホーク王子はもう、あの頃の泣き虫くんじゃないんだ……!
「お、お許しください!!わ、私はただ……頼まれただけなのです!」
シアは手下達が全員倒されたのを見て観念した。
「誰に頼まれたのだ?」
「……ロード公爵様です。」
シアまで巻き込むなんて……。
「王子様!お一人で出かけては……な、何ですかこれは!?ご無事なのですか!?」
数人の護衛がホーク王子を追ってきた。
「俺は大丈夫だ。皆連行しろ。」
「は、はい!」
護衛の人達がシアを含めた全員を城へと連行して行く。
「ホーク王子……ありがとうございました。……でも、どうしてここが?」
ホーク王子はリーアを抱き寄せた!
「君を失うんじゃないかと、怖かった。」
「ホーク王子……私もです。二度とホーク王子に会えなくなるんじゃないかと怖かったです。」
リーアはホーク王子の背に手を伸ばし、ギュッと抱きついた。
「君が狙われるんじゃないかと、学園から出たら分かるように見張りをつけていたんだ。」
心配してくれてたんだ……。
「でもどうしてお一人で来たのですか?」
「もう昔の泣き虫じゃないってとこを見せたかったからかな。いつか君を守れたらと、鍛錬してきたんだ。……本当は、話を聞いてすぐに飛び出して来ただけなんだが。」
「ホーク王子……嬉しいです。守ってくださって本当にありがとうございます。」
ホーク王子が来てくれなかったら、今頃どうなっていたか分からない。
「もうやめていい。君が危険な目にあってまで大聖女になる必要はない!」
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