〖完結〗冤罪で断罪された侯爵令嬢は、やり直しを希望します。

藍川みいな

文字の大きさ
2 / 14

アンドレ様はいりません!

しおりを挟む

 あっさり婚約者を譲った事で、お父様もお母様も、カレンまでもポカンとしています。

  「可愛い妹の為ですもの、喜んで譲ります。」

 「……随分、聞き分けがいいな。お前がそういうのなら、アンドレはカレンの婚約者という事でいいか?」

 「はい。問題ありません。
 カレンがアンドレ様を好きになるなんて、びっくりしました。幸せになってね。」

 カレンは私がアンドレ様を好きなのだと思っていたから、あっさり譲られて困惑しているようです。
 確かに、時が戻る前は、アンドレ様をお慕いしていました。それが、そもそも間違いでした。
 私がアンドレ様をお慕いして、信じきっていたから、冤罪で処刑されるような事になった。
 カレンはずっと、アンドレ様と繋がっていました。いつからかは分かりませんが、アンドレ様を騙し、私を嫌うように仕向けたのでしょう。
 アンドレ様には散々酷い目に合わされ、最後の瞬間も、汚いものを見るような目で私を見ていました。
 そんな方に未練などありません。カレンにくれてやります。

 「お姉様、本当によろしいのですか? アンドレ様をお慕いしていましたよね?」

 「そう思うのなら、どうしてアンドレ様を譲って欲しいと言ったの? 
 なんてね、そんな事どうでもいいわ。カレンの誤解よ。私はアンドレ様を慕っていない。だから、遠慮しないでね。」

 食事を済ませて部屋へと戻ると、怒りが込み上げて来ました。平然と嘘をつき、平然と人を騙す。
 そんな妹を、ずっと可愛がっていました。
 もう前の私ではありません。カレンを信じたりしない。あの子を、破滅させます!



 カレンにアンドレ様を譲ったはずなのですが……

 「サンドラ、どうして俺を捨てたんだ!? 俺達は幼い頃から、想いあっていたではないか!」

 そう来ましたか。
 カレンは私に、アンドレ様を慕って欲しいようです。ですがもう、アンドレ様を好きになる事は、決してありません。

 「アンドレ様の事を、カレンが好きだと言っていました。あの子はリュード公爵の事が好きで、ずっと追いかけていたのに、急に心変わりをするなんて、よっぽどアンドレ様が好きなのだと思ったんです。だから、カレンの事をよろしくお願いします。」

 カレンがリュード公爵を追いかけていたのは、本当の事です。リュード公爵は容姿端麗で、とても優秀な方で、令嬢達にすごく人気があります。
 アンドレ様はきっと、カレンがリュード公爵を好きだった事を知らないでしょう。知っていたなら、カレンを好きになるはずがない。
 だってアンドレ様は、ものすごくヤキモチ妬きなのです!

 「サンドラ、待ってくれ! 
 それは本当なのか!? カレンはリュード公爵の事が好きなのか!?」

 アンドレ様……もう演技をしなくても、よろしいのですか? カレンを呼び捨てにしちゃってますよ。

 「リュード公爵にお聞きになれば、お分かりになりますよ。」

 これで、アンドレ様がカレンの味方をする事はなくなるでしょう。むしろ、味方に出来るかもしれません。
 私はアンドレ様も恨んでいます。
 せいぜい私に、利用されてください。

しおりを挟む
感想 54

あなたにおすすめの小説

お姉様は嘘つきです! ~信じてくれない毒親に期待するのをやめて、私は新しい場所で生きていく! と思ったら、黒の王太子様がお呼びです?

朱音ゆうひ@『桜の嫁入り』発売中です
恋愛
男爵家の令嬢アリシアは、姉ルーミアに「悪魔憑き」のレッテルをはられて家を追い出されようとしていた。 何を言っても信じてくれない毒親には、もう期待しない。私は家族のいない新しい場所で生きていく!   と思ったら、黒の王太子様からの招待状が届いたのだけど? 別サイトにも投稿してます(https://ncode.syosetu.com/n0606ip/)

【完結】姉に婚約者を奪われ、役立たずと言われ家からも追放されたので、隣国で幸せに生きます

よどら文鳥
恋愛
「リリーナ、俺はお前の姉と結婚することにした。だからお前との婚約は取り消しにさせろ」  婚約者だったザグローム様は婚約破棄が当然のように言ってきました。 「ようやくお前でも家のために役立つ日がきたかと思ったが、所詮は役立たずだったか……」 「リリーナは伯爵家にとって必要ない子なの」  両親からもゴミのように扱われています。そして役に立たないと、家から追放されることが決まりました。  お姉様からは用が済んだからと捨てられます。 「あなたの手柄は全部私が貰ってきたから、今回の婚約も私のもの。当然の流れよね。だから謝罪するつもりはないわよ」 「平民になっても公爵婦人になる私からは何の援助もしないけど、立派に生きて頂戴ね」  ですが、これでようやく理不尽な家からも解放されて自由になれました。  唯一の味方になってくれた執事の助言と支援によって、隣国の公爵家へ向かうことになりました。  ここから私の人生が大きく変わっていきます。

【完結】ご安心を、問題ありません。

るるらら
恋愛
婚約破棄されてしまった。 はい、何も問題ありません。 ------------ 公爵家の娘さんと王子様の話。 オマケ以降は旦那さんとの話。

私、今から婚約破棄されるらしいですよ!舞踏会で噂の的です

ゆきりん(安室 雪)
恋愛
デビュタント以来久しぶりに舞踏会に参加しています。久しぶりだからか私の顔を知っている方は少ないようです。何故なら、今から私が婚約破棄されるとの噂で持ちきりなんです。 私は婚約破棄大歓迎です、でも不利になるのはいただけませんわ。婚約破棄の流れは皆様が教えてくれたし、さて、どうしましょうね?

そうですか、私より妹の方を選ぶのですか。別に構いませんがその子、どうしようもない程の害悪ですよ?

亜綺羅もも
恋愛
マリア・アンフォールにはソフィア・アンフォールという妹がいた。 ソフィアは身勝手やりたい放題。 周囲の人たちは困り果てていた。 そんなある日、マリアは婚約者であるルーファウス・エルレガーダに呼び出され彼の元に向かうと、なんとソフィアがいた。 そして突然の婚約破棄を言い渡されるマリア。 ルーファウスはソフィアを選びマリアを捨てると言うのだ。 マリアがルーファウスと婚約破棄したと言う噂を聞きつけ、彼女の幼馴染であるロック・ヴァフリンがマリアの元に訪れる。 どうやら昔からずっとマリアのことが好きだったらしく、彼女に全力で求愛するロック。 一方その頃、ソフィアの本性を知ったルーファウス…… 後悔し始めるが、時すでに遅し。 二人の転落人生が待っていたのであった。

婚約破棄されてすぐに新しい婚約者ができたけど、元婚約者が反対してきます

天宮有
恋愛
 伯爵令嬢の私ミレッサは、婚約者のウルクに罪を捏造されて婚約破棄を言い渡されてしまう。    私が無実だと友人のカインがその場で説明して――カインが私の新しい婚約者になっていた。  すぐに新しい婚約者ができたけど、元婚約者ウルクは反対してくる。  元婚約者が何を言っても、私には何も関係がなかった。

悪役令嬢として断罪? 残念、全員が私を庇うので処刑されませんでした

ゆっこ
恋愛
 豪奢な大広間の中心で、私はただひとり立たされていた。  玉座の上には婚約者である王太子・レオンハルト殿下。その隣には、涙を浮かべながら震えている聖女――いえ、平民出身の婚約者候補、ミリア嬢。  そして取り巻くように並ぶ廷臣や貴族たちの視線は、一斉に私へと向けられていた。  そう、これは断罪劇。 「アリシア・フォン・ヴァレンシュタイン! お前は聖女ミリアを虐げ、幾度も侮辱し、王宮の秩序を乱した。その罪により、婚約破棄を宣告し、さらには……」  殿下が声を張り上げた。 「――処刑とする!」  広間がざわめいた。  けれど私は、ただ静かに微笑んだ。 (あぁ……やっぱり、来たわね。この展開)

幸運の女神である妹を選び婚約破棄するようですが、彼女は貧乏神ですよ?

亜綺羅もも
恋愛
サラ・コリンズにはレイア・コリンズいう双子の妹がいた。 ある日のこと、彼女たちは未来を見通す占い師から、どちらかが幸運の女神でどちらかが貧乏神だと告げられた。 両親はいつからか、幸運の女神はレイアだと信じ始め、サラは貧乏神だと虐げられ始められる。 そんな日々が続き、サラが十八歳になった時、ジーク・バージリアンという男と婚約関係を結ぶ。 両親は貧乏神を追い出すチャンスだと考え、ジークに何も言わずにサラとジークとの婚約をさせていた。 しかし、ジークのことを手に入れたくなったレイアは、その事実をジークに伝え、サラから彼を奪い取ってしまう。 ジークに婚約破棄を言い渡されるサラ。 しかしジークもレイアもサラの両親も知らない。 本当の幸運の女神はサラだと言うことに。 家族に見捨てられたサラであったが、エリオ・ルトナークという男性と出逢い、幸せに向かって運命が動き出すのであった。

処理中です...