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ハルチア―出会い編―
2話―看病―
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俺は、秋野チアキをベッドに寝かせた。そのまま帰るのも悪いと思い、できるだけのことをしようとハンカチで汗を拭いた。きつそうに身をよじらせる。そのつらそうな姿に、不謹慎にもかわいいと思ってしまった。
「ぐぅーーーーーーーーーー」
腹の虫の音が聞こえた。目の前にいる彼は、時間差で顔をあからめ、毛布で顔を隠した。
「おなかすいてるの?」
「う、うん。」
「キッチン借りてもいい?何か、作ってくるね。」
こくりと首を縦に振る。熱で潤んだ上目遣いで懇願してくる姿に不覚にもドキッとした。彼を残して、キッチンへ向かった。人の家のキッチンをあさるという、非常識なことをしているなという背徳感もありながら、誰も見ていないのに恐る恐る冷蔵庫を開くと、卵とチーズと今日が賞味期限の牛乳しか入っていなかった。お粥を作ろうと、米がないか探したところパックご飯がカップ麺とおなじ棚に入ってた。ちょうど良かったので、卵チーズ粥を作ることにした。一人暮らしの割には大きな鍋に、材料を入れる。しばらく時間がかかりそうなので、シンクにたまっている皿やフライパンを洗うことにした。いつから洗っていないのだろうか、カップ麺の空がいくつもそのままになっている。食器も洗い終わって、ゴミを分別して片付けていると、ぽこぽことお粥ができあがっている音がする。時間を確認しようと、スマホを見ると母親からメッセージがきていた。遅くなるとだけ返信をした。いつの間にか19時30分をまわっていた。できたお粥を皿にうつし、自室で休んでいる秋野チアキの元へ持って行った。
「お粥作ったよ。今、食べられる?」
「うん。ありがとう。」
「熱いから、気をつけてって・・・あれ?」
秋野チアキは、自分で食べる様子はなく口を小さく開けて待っていた。僕は戸惑いを隠せない。湯気が出ているお粥をスプーンで掬い、食べられるくらいに冷めるまでパタパタと手で仰いだ。
「ふぅーふぅーすれば、いいだろ?」
ジト目で、見つめられる。確かに、彼が言うとおり「ふー」ってすればすぐに食べられるくらいにはなる。しかし、問題はそこではない。何が嬉しくて同級生しかもそれなりにでかい男が「ふー」ってしたお粥をあーんってされたい人がいようか?
「早く食べたいから・・・」
さっき言ったことが恥ずかしいと気づいたのか言葉は弱々しく、彼は目をそらした。そんな様子が愛らしく、僕は彼の願いを叶えてあげようとお粥を食べさせてあげた。
「ん!おいしい!クラス委員長さん、料理上手なんだね!」
「良かった。ちょっと不安だったんだけど・・・」
「そんなことないよ。おいしい。」
「それは、ありがたいんだけど、秋野、が学校休んでたのって体調不良だったからってこと?」
「うん。」
「本当、良かった。」
僕は、安心して彼の方になだれ込んだ。彼は、驚いた様子で固まってしまった。
「本当はね、学校が嫌になって来なくなったのかなって思ってたんだ。1週間ぐらい休んでるし、インフルエンザって季節でもないし、先生も休んでる理由教えてくれなかったからさ。漠然と、行きたくないってところから病んじゃう人もいるって聞くし、体調以外は元気そうで良かった。」
「うん。心配してくれて、ありがとう。」
彼は、穏やかな表情をして言った。
「学校で待ってるよ。」
「うん。」
彼は、穏やかに、眠りについた。僕は、彼に毛布を掛けてあげた。
「ぐぅーーーーーーーーーー」
腹の虫の音が聞こえた。目の前にいる彼は、時間差で顔をあからめ、毛布で顔を隠した。
「おなかすいてるの?」
「う、うん。」
「キッチン借りてもいい?何か、作ってくるね。」
こくりと首を縦に振る。熱で潤んだ上目遣いで懇願してくる姿に不覚にもドキッとした。彼を残して、キッチンへ向かった。人の家のキッチンをあさるという、非常識なことをしているなという背徳感もありながら、誰も見ていないのに恐る恐る冷蔵庫を開くと、卵とチーズと今日が賞味期限の牛乳しか入っていなかった。お粥を作ろうと、米がないか探したところパックご飯がカップ麺とおなじ棚に入ってた。ちょうど良かったので、卵チーズ粥を作ることにした。一人暮らしの割には大きな鍋に、材料を入れる。しばらく時間がかかりそうなので、シンクにたまっている皿やフライパンを洗うことにした。いつから洗っていないのだろうか、カップ麺の空がいくつもそのままになっている。食器も洗い終わって、ゴミを分別して片付けていると、ぽこぽことお粥ができあがっている音がする。時間を確認しようと、スマホを見ると母親からメッセージがきていた。遅くなるとだけ返信をした。いつの間にか19時30分をまわっていた。できたお粥を皿にうつし、自室で休んでいる秋野チアキの元へ持って行った。
「お粥作ったよ。今、食べられる?」
「うん。ありがとう。」
「熱いから、気をつけてって・・・あれ?」
秋野チアキは、自分で食べる様子はなく口を小さく開けて待っていた。僕は戸惑いを隠せない。湯気が出ているお粥をスプーンで掬い、食べられるくらいに冷めるまでパタパタと手で仰いだ。
「ふぅーふぅーすれば、いいだろ?」
ジト目で、見つめられる。確かに、彼が言うとおり「ふー」ってすればすぐに食べられるくらいにはなる。しかし、問題はそこではない。何が嬉しくて同級生しかもそれなりにでかい男が「ふー」ってしたお粥をあーんってされたい人がいようか?
「早く食べたいから・・・」
さっき言ったことが恥ずかしいと気づいたのか言葉は弱々しく、彼は目をそらした。そんな様子が愛らしく、僕は彼の願いを叶えてあげようとお粥を食べさせてあげた。
「ん!おいしい!クラス委員長さん、料理上手なんだね!」
「良かった。ちょっと不安だったんだけど・・・」
「そんなことないよ。おいしい。」
「それは、ありがたいんだけど、秋野、が学校休んでたのって体調不良だったからってこと?」
「うん。」
「本当、良かった。」
僕は、安心して彼の方になだれ込んだ。彼は、驚いた様子で固まってしまった。
「本当はね、学校が嫌になって来なくなったのかなって思ってたんだ。1週間ぐらい休んでるし、インフルエンザって季節でもないし、先生も休んでる理由教えてくれなかったからさ。漠然と、行きたくないってところから病んじゃう人もいるって聞くし、体調以外は元気そうで良かった。」
「うん。心配してくれて、ありがとう。」
彼は、穏やかな表情をして言った。
「学校で待ってるよ。」
「うん。」
彼は、穏やかに、眠りについた。僕は、彼に毛布を掛けてあげた。
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