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第七章:ハッピーエンド=ハーレムエンド!!
ハッピーエンドで終わらない?(お前の物語はまだまだ続くぞfrom神)
しおりを挟む私はあの事件が終わった後結果として四日ほど寝込む羽目になったが、その間学院が休校状態になっていたので特に問題はなかった。
学院が再開した後に、私達は皆とまた登校しはじめた。
生への憎しみもとい生の苦しみの事件はこれで終わった。
神様曰く本当に終わり、私の魔術が発動したから今後生まれてもすぐ浄化されるように世界が変化したそうだ。
まぁ、そんなとんでもない魔法を使ったんだから寝込んで当然かと思いなおす事にしたが、無理をしたのは事実なので全員に叱られた。
お仕置きに「お前は私達に甘やかされろ」とでろでろに甘やかされたのだが「コレお仕置き? ご褒美じゃね?」と思ったのけど言わないことにした。
余計な一言はいいません。
今回の件で生への憎しみ事件はお終い。
二度と起きることはないと、各国の王から公表された為国民はこぞって歓声を上げたそうな。
それは喜ばしいことなのだが――
「ダンテ殿下!! 私達の救世主!!」
「おおい!! 救世主様うちの店によってってくれよ!!」
「……」
――なーんで私の事まで喋っちゃうのかなぁ王様たちー!!――
――父上も!!――
おかげで平穏な学生生活がますます遠のく羽目になったのは言うまでもない。
「もー勘弁してほしいです」
ソファーの上でエリアの膝の上に頭をのせて、頭を撫でられながら私はぼやく。
「まぁ、でも事実なのだからしょうがないな」
「救世主の伴侶だという事で、私達も恩恵は受けていますけど……ちょっと度が過ぎる気がしますね」
「これは国王陛下たちに文句つけよう」
「それがいい」
明らかに不機嫌なエドガルドがいた。
「エドガルド何かあったんですか?」
「フィレンツォと買い物中、私が一人になった時に怪しい男がよってきてな」
「……」
「お前の伴侶だと勘違いしたのだろう『ダンテ殿下に可愛がられる良い薬がありますよ』と媚薬の類を見せてきてな、思わず睨みつけた」
「そしたら?」
「顔を真っ青にして逃げていった」
よりにもよって潔癖の気が強いエドガルドにそれをやるのはかなり不味い。
睨まれただけで良かったなソイツ、と心から思った。
「……やっぱりどうにかしてもらいましょう。フィレンツォ」
「畏まりました、では」
フィレンツォに頼んで後は任せよう、正直私が言うと面倒くさい事態になる予感がする。
『まぁ、面倒くささがフィレンツォに頼んだ際は若干減るがな』
――フィレンツォに頼んでも面倒くさいままなんですか?!――
『仕方ないだろう、お前は世界をある意味救ったんだから』
――おうぃえ……――
神様の無慈悲なお言葉。
――どうかあんまりアレなことがおきませんように!!――
と願いながらエリアが頭を撫でる感触に身を任せていた。
「……ダンテ様」
「何ですか……フィレンツォ」
「その条件が……」
「……条件とは?」
「『新婚旅行は我が国に来てほしい、客人として大いにもてなしたい』とエルヴィーノ陛下、カリーナ陛下、ヴァレンテ陛下から……」
「へー……って新婚旅行?!?!」
思わず飛び起きた。
「エリア、すみません驚いたでしょう?」
「い、いえ、大丈夫です……」
「……ところで父上は?」
「卒業後、式を上げるように、との事です」
「あ゛――も゛――!!」
思わず頭を抱える羽目になった。
私の予定では卒業後、しばし婚約者として城に慣れてもらって、それから式をあげて、新婚旅行に他の貴族的な意味合いでインヴェルノ王家の別荘でのんびりしようと思っていたのに――
――台無しだ!!――
「ダンテ様、僕等と結婚は、その……」
「いえ、違うんです。いくら伴侶としての教育もされていたとしても、国になじむには時間がかかるから馴染んでから式を挙げてそれから、インヴェルノ王家の別荘で皆でのんびり過ごしたかったんです。それがこう、王様たちに振り回されててどうしてこうなったと言いたくなります」
「ダンテの気持ちも分かるが、現状を打開するには条件を飲むしかないだろう? 何、城になじんでからまたゆっくり旅行にいけばいい」
エドガルドがのんきに言うが私は首を振った。
「エドガルド、父上の事をお忘れですか?」
「何?」
「母上といちゃつきたくて仕方ない御方ですよ? 私が結婚して、新婚旅行終えたら王の座を私に譲り、自分は隠居する!! なんて言い出しかねませんよ」
「そ……そうだ、その可能性があった……!!」
父の事を思い出して頭を抱えるエドガルド。
――父上も相当長い事王様してたらしいから言い出しかねない……――
「ご安心をダンテ殿下」
そう黄昏ていると、フィレンツォが声をかけてきた。
「ん?」
「とある御方にご連絡したため、それは絶対起きません」
「……本当かなぁ?」
『本当だ、安心しろ』
――信じますけどぉ……――
とりあえず条件を飲むことで、前ほどはやし立てられることは無くなった。
比較穏やかな日常が戻ってきた。
講義でエリア達とあれこれ楽しみながら、学び、ベネデットの対抗心を逆なでにして遊び。
休みの日は予習と復習が終わったら皆で外出したり、屋敷にこもって体を触れ合ったり等した。
長期の休みも似たように過ごした。
そうして私の学院生活の四年間は幕を閉じた。
一年生と二年生が大変だった聞、三、四年は楽だった。
皆ちゃんと卒業し、私は成績最優秀者として名を遺した。
最後までベネデットは私に食いついてきて、悔しそうにしていたが。
今考えれば王族という立場を気にせず、色眼鏡を使うのをやめて私に対抗してきたのってコイツだけだったんじゃないかと、感心してしまう。
無事卒業の代表の言葉も言え、卒業式を終えた私達を待っていたのは――
母国からの幻馬の馬車達だった。
「フィレンツォ荷物は?」
「運んでおります、ですのですみません、余韻に浸るのは式が終わってからということで!!」
「フィレンツォ~~?!?!」
有無を言わさず全員馬車にのせられて、共同都市メーゼを後にする。
「せめて別れの挨拶位もうちょっとさせてくれないかな……」
「すみません、ダンテ様。ジェラルド陛下が『早く式を見たい』と言ってきかず……」
「父上ェ……」
「大丈夫です、後で多分陛下はお叱りを受けると思うので?」
「誰に?」
「その時まで秘密ということで」
茶目っ気たっぷりに言うフィレンツォが、若干怖くて仕方なかった。
母国――インヴェルノ王国に帰るとさっそく式の準備が始まった。
伴侶の着る衣装は伴侶の母国をイメージした衣装になるので、まぁ、白無垢とか白いウエディングというのはない。
エリアは薄い淡いピンクのブラウスに紫のひらひらとしたカーディガンみたいなのに、ふんわりとした紫のズボン。
カーディガンというか羽織るものの後ろは少し長かった。
クレメンテは、紅葉色の王族が着る衣装だが、こちらも後ろは少し長め、スカートっぽい感じになっている。
アルバートは母親の生まれである共同都市メーゼのものになった。
なので、鮮やかな緑色のスーツっぽい服装になっていた。
ヴェールみたいなのがついていてそれに葉っぱの刺繍が入っている。
カルミネは……俗にいうアニメでよくあるアラビアン系。
そんな感じなので一番露出が高い。
色も鮮やかで金色のアクセサリーもスゴイ。
と皆がそれぞれ美しく飾り立てられている中私は――
白い貴族服に漆黒のコート、金色の証のアクセサリーで飾り立てられた服を着せられていた。
刺繍も金なので、明らかに高そう。
エドガルドはいわゆるネイビーブルーの貴族服を身に着けていた。
王族の証たる証をつけている。
エドガルドは比翼副王だから、私を伴侶たちの元へエスコートするのが役目。
伴侶に混ざれないのが残念かと聞いたら美しいお前を連れて行けるから平気だと笑ってくれた。
そして、式が始まった――
エドガルドにエスコートされて、主神アンノを祭る場所まで行く。
美しい衣装に身を包んだエリア、クレメンテ、アルバート、カルミネが待っていてくれた。
「汝ら、次期国王ダンテ・インヴェルノと共に歩み、共に国を守り、殿下を愛することを誓うか?」
「「「「誓います」」」」
「ダンテ・インヴェルノ殿下。貴方様も国の為に歩み、伴侶達を愛することを誓いますか?」
「――誓います」
「今ここに契約は交わされた、インヴェルノ王国に光りあれ!!」
司祭のその言葉と同時にわーっと歓声があがり、花びらが舞う。
「うわぁ、凄い……」
「……何か夢を見てるようです」
「夢じゃないですよ、クレメンテ」
「その通りだ」
「これからが本番だな」
一次的に別室に居たエドガルドが戻ってきた。
「ええ――さぁ、皆で幸せな未来を創っていきましょう」
私がそういうと、皆が頷く。
「うう、ダンテ……此処迄立派になるなんて……!!」
「貴方」
「これなら俺も堂々と隠居が――」
父がそう言った直後。
「ほほう、ジェラルド。お前新婚の息子にいきなり王の座を渡すとか何を考えている?」
私と父と同じ肌、目の色の50程に見える女性が怒り心頭の表情で父に言った。
「は、ははうぇえええ?!?!」
「父上の母上ということは……私のおばあ様?」
「はい、ジェラルド陛下が頭が上がらない御方リディア様です。今は隠居なされておりますが、今回お呼びしました」
「な、なるほど……」
「お前は後十年は最低でも統治していろ!! いや、孫に子どもができてそこそこ大きくなるまではしばらく統治だ!!」
「そ、そんなぁ?!」
「ジェラルド、リディア義母さまの言う通りですよ……」
「う、うう……アデーレが言うなら……」
「全く、お前の愛妻家っぷりは度が過ぎている!!」
女性―祖母はそう言って私を見た。
「薄情な祖母ですまんな、私はこんな性格だし、伴侶も色々複雑な事情を抱えていたのでジェラルドしか子どもはいなかった。どうか反面教師にしてくれ、私の孫よ」
「――いいえ、おばあ様。貴方はきっと色々と考えてそうしたのでしょう? 誰かの為に、自分の都合で捻じ曲げないように、と。だから――」
「お会いできてとても嬉しいです、リディアおばあ様」
女性はあっけにとられた顔をしたが、すぐ苦笑した。
「なるほど、一部限定のたらしと言われる理由が良く分かった」
「え゛?」
「気にするな、お前はそれでよいとも、ダンテ。ではな」
祖母はそう言って立ち去って行った。
その日の夜は、五人全員とたっぷりまぐわい、愛し合った。
式での誓いよりも深く、深く。
『よく頑張ったなダンテ、これでゲーム的に言えばハッピーエンドだ』
「あーこれで、神様とお別れかぁ」
『ん? 何をいってる?』
「はい?」
『私は最初に言ったぞ、お前が大往生するまでとな』
「……あ゛」
神様の言葉を思い出す。
『と、言う訳だ、これからもよろしく頼むぞ美鶴』
「はははー……ま、いっか」
最初はどうなることになるか不安だったけども、こうして私の――
ダンテの人生は第二のスタートを切る事になった。
色々あるけど、幸せな人生が、ここにある。
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