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似た事が起きる~こちらでも~
しおりを挟む「人間を同類の異形化させる異形か……」
フエは一人呟く。
「いや、そんなのいくらでも居たし、これからもいるでしょう?」
「フエどうした?」
会議室で一人でいたフエの所に紅がやってくる。
「なんでもないよー? それよかどうしたの仕事?」
「ああ、異形化させる異形が出て一般人にも被害が出始めているらしい」
「マジですか」
もう一人の「フエ」から聞いた内容と似た内容になっていてフエは思わず丁寧口調で尋ねてしまった。
「ああ、マジだ。どうした」
「いやー本当、似た事起きるんだなーと」
「……もう一人の『お前』の話か」
「そゆこと、内密にね」
「分かった、じゃあ行ってきてくれ」
「了解」
「既に現場には零達が到着している、マヨイも居る」
「さーて、こちらはどうなっているかな?」
フエは他人事のように呟いた。
「あははは! 異形だらけじゃん! ネズミとかの動物も異形化されてる、やってらんねー!」
「マヨイ、戻してやりたい気持ちは分かるが、時間がない!」
「うー……」
異形だらけの廃ビルを上っていき、目的の異形を作り出してる本体目指して階段を駆け上がる。
屋上まで来ると、目的の異形と、異形化されたばかりと思う元人間の異形が二体いた。
二体は混乱状態にあるようだった。
「まだ、自我が残ってる、マヨイ治せるな」
「う!」
マヨイの触手が二体の異形を包む。
「危険だから下へいっててくれ、用事があれば呼ぶ」
「う!」
マヨイは触手と共に、下に飛び降りた。
異形が近づいてくる。
黒い宝石のような物を弾丸のような速度で零に投げつけたが、フエの結界によって粉々になった。
「なるほど、それで異形化させてきた訳ね」
「そのようで」
「じゃあ、死ね」
フエは肉壁で異形を四方と上下を囲み、押しつぶすように食らいつくした。
喰われている最中抵抗するように動いていたが、すぐに動かなくなった。
「うえ、まっず」
フエはペッペとつばを吐いた。
すると、ビルが揺れる。
「これってもしかして……」
「あの異形がビルの倒壊を防いでた訳か! よっしゃ飛び降りるよ、零さんカモン!」
「いや、俺が持つ」
フエがこっちに来るようポーズを取ると、既に異変を察知していた慎次が抱きかかえていた。
「くそう、慎次にとられた」
「誰がとられただ」
「着地は任せたぞ」
「ああ」
「じゃあ、みんなでじゃーんぷ!」
そうして一斉に飛び降りた。
「マヨイ、さっきの人達は?」
着地して、既に安全圏にいるマヨイに話しかけるフエ。
「う」
「服着せて家に帰した、うんよくできました。他には?」
「うー」
「バイトでこのビルの屋上にあるものを取ってくるようにSNSで指示されたからあの二人は来た、おそらく他の被害者もか……」
「異形を人工的に生み出させて何をする気だ?」
「ニルス、命令。この指示者と主犯格等を全員消してこい」
「仰せの通りに」
ニルスは嬉しそうな笑みを浮かべてその場から立ち去った。
「これでいい?」
「それがいいだろう、人としてどうかと思うがな」
零は髪をかき上げて疲れたように言った。
後日、兵器密造組織が壊滅したと海外でニュースになったそうだが、その真相を知るのは零や異形の子のみだったという──
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